結婚式のお車代、お礼、心付けをポチ袋に入れる場合のマナー
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結婚式のお車代、お礼、心付けとは、結婚式で役割を担ってくれた方、手伝いをしてくれた方、遠方から来てくれた方への感謝の気持ちを現金のお礼として、袋に包んで渡す習慣を意味します。
結婚式でお世話になった、協力してくれた、遠方からわざわざ出席してくれたゲストには、感謝の気持ちを込めて「お車代」「お礼」を現金やプレゼントで用意します。また、自分たちのために尽くしてくれた会場スタッフに「心付け」を用意する場合もあります。
これらの一連のお礼には、相手に対して失礼にならない、または恐縮させないための「相場」があり、できるだけ相場とマナーに沿って用意することが大切です。
ポチ袋の利用
結婚式でゲストやスタッフに渡す「お車代・お礼・心付け」のお金を包むのは、包む金額に合わせ一般的にはご祝儀袋と言われる慶事用の「のし袋」や「ポチ袋」を用意します。
1万円以下(3000円~5000円)程度の金額を包む場合はポチ袋
ポチ袋とは、小さな祝儀袋の通称です。お年玉を渡すときの袋が思い浮かびますが、小額のご祝儀として使ったり、心付け(いわゆるチップのこと)を渡すときに使ったりするのも、ポチ袋です。
結婚式では、1万円以下のお車代・お礼・心付けを包む際にはポチ袋を選びます。その際に、結婚式など慶事用の結びきりやあわじ結びの水引のものを選ぶよう注意してください。
結婚式のお車代・お礼・心付けを入れるポチ袋のデザイン
現金を包むのし袋「ご祝儀袋」や「ポチ袋」を選ぶ場合には、水引の種類は「結びきり」か「あわじ結び」のものを選びましょう。水引の色は紅白または金銀、また水引の数は、結婚祝いには10本のものを使いますが、ポチ袋の場合は簡易な5本や簡略化されたデザインでも使って問題はありません。
結びきり
『結びきりは』結び目が固くほどけないようになっていることから「繰り返さない」 「一度で終わる」という意味で用いられ、結婚だけでなく1度きりの節目のお祝いなどに幅広く使う水引です。
あわじ結び
『あわじ結び』結びきりが豪華なデザインになったもので、両端を持って引っ張るとさらに強く結ばれることから、「末永くつき合う」という意味を持ちます。
梅結び
『梅結び』は、梅の花をモチーフとした基本の結び方であり「松・竹・梅」と並ぶように縁起がよいとされています。 また、梅のカタチは固く結ばれほどけにくく「固い絆・長寿」などの意味も込められ、結婚祝いやお見舞いなどで多く用いられる結び方です。
蝶々結び(花結び)の水引は使わない。
蝶結びはさまざまな贈り物に使われる水引ですが、一生に一度が望ましい結婚式には不向きであるため、選んではいけません。蝶々結び(花結び)の水引は、出産祝いなどは何度繰り返しても嬉しいもののお祝い時に使います。
色は紅白(赤金、金銀でも可)、正式の本数は10本
慶事で使用するのは基本的に紅白ですが、近年では赤金や金銀などさまざまなデザインがあり、慶事用であれば問題はありません。
水引の本数は慶びを重ねる、夫婦などの意味を持つことから10本が正式ですが、ポチ袋などこぶりな袋は簡易な5本や簡略化されたデザインでも使って問題はありません。
結婚式のお車代・お礼・心付けを入れるポチ袋の表書きの書き方
結婚式のお車代・お礼・心付けを入れる封筒には表書きを書きます。
水引の結び目の上部中央には、表書きとして、この贈り物がなんの目的なのかを表す名目を書き記します。なお、表書きは「四文字」(しもじ・死文字、縁起が悪いとされている。例「御結婚祝」)を避けた言葉を入れるため、お車代・お礼・心付けとして使う目的によって、表書きは以下のように使い分けます。記入する場所は、たいだい封筒表面の中央上あたりです。
【結婚式のお車代・お礼・心付けの表書き】
お車代:御礼/寿/御車代(御車料)
お 礼:御礼/寿
心付け:御礼/寿/御祝儀
封筒表面の下部に、新郎新婦の苗字を記入します。夫婦で連名にする場合は、右側に新郎苗字・左側に新婦苗字(旧姓)を書くのが一般的です。
その他、招待したゲストをそれぞれがお車代やお礼を持つ場合には、招待した側の名前のみ書く場合もあります。
受付や余興・スピーチなどを依頼した友人:招待した側の名前
司会を依頼した友人:両家の連名
主賓や乾杯の発声を依頼/遠方からのゲスト:招待した側の名前
※新郎新婦共通のゲストの場合(例えば同じ会社の共通の上司など)は、両家の連名にする
ウェディングスタッフ:両家の連名
※ヘアメイクや介添え人など、新婦がメインでお世話になるスタッフには新婦の名前で渡すケースもOK
渡す相手の名前や金額は書かないのがマナー
渡す相手の名前や、封筒にいくら包んでいるかは基本的には無記名で渡します。中袋がはいっているご祝儀袋の場合、金額や住所を書く欄には無記名で包みます。
しかし、お車代・お礼・心付けは、結婚式で担ってくれた役割によっては、封筒の中身の金額が違います。また、包んだ葉新郎新婦本人ではなく、受付係や両親に渡してもらうケースも多いため、誰に、いくらはいっている封筒を渡すのか分かりやすいよう、金額によって封筒の色を変えたり、名前付きの付箋を張って渡すひとが分かりやすくし、渡す前に外してもらうといった工夫が必要です。
メッセージを表書きにする場合とは
最近、あまり堅苦しくしたくない、もっと率直に感謝の気持ちを表したいと「ありがとう」や「感謝をこめて」など柔らかい表現のメッセージを表書きに使用しているケースがSNSを中心によく見かけられます。
おしゃれで堅苦しさのない、オリジナリティの高い封筒デザインが多く「これを使いたい、という方も多いでしょう。
友人など気の置けない仲のゲスト宛に用意する場合は、少しオリジナリティを出した表書きのご祝儀袋やポチ袋、オリジナルの封筒を使用しても良いでしょう。
また、結婚式を作りあげるために関わってくれたウェディングプランナーはじめスタッフや司会に渡す心付けに関しても、手作りやDIYをしたポチ袋を活用すると喜ばれそうです。簡単にDIYすることができる無料テンプレートなどがウェディングサイトで配布されているケースもあり、世界観にあったものを探して利用するのもおすすめです。
しかし、結婚式のゲストでも主賓・媒酌人、乾杯の発声を務めてくれた方にお礼やお車代を包む場合には、マナー通りの表書きで定番のご祝儀袋やポチ袋を利用した方が良いでしょう。
ポチ袋へお車代・お礼・心付けのお札の入れ方、お札の向きの揃え方マナー
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ポチ袋にお札を入れる際はお札を折って入れるのですが、新札を用意し、入れる際に丁寧に初めて三つ折りしたものを使用し、包むのがマナーです。
入れるお札は新札を用意するのがマナー
結婚式のお車代・お礼・心付けて使う現金は、新札を用意して包むのが一般的なマナーです。新しい門出への縁起を担ぐ意味と、「心をこめて丁寧に準備したお祝い金」であることを示す意味があります。新札への両替は銀行の窓口または両替専用ATMで可能です。土日の両替は難しい場合もあるため、平日に準備しましょう。
ポチ袋にお札を入れる際はお札を折って入れるのですが、新札を用意し、入れる際に丁寧に初めて三つ折りしたものを使用し、包むのがマナーです。
ポチ袋に入れるお札の折り方、入れ方手順
お札を表に向け、お札の左側から1/3を内側へ折ります。
お札の右側から1/3を左側へかぶせるように折ります。
三つ折りのお札の右上を封筒の表側にし、肖像が逆さまにならないようにポチ袋に入れます。
お札の向きを揃えるのは、受け取った相手にとって見た目が美しいだけではなく、お札を開きやすく、いくら入っているのかすぐに分かるという相手への配慮からなる入れ方になっています。
結婚式のお車代、お礼、心付けのポチ袋はDIYや手作りでも大丈夫?
結婚式のアイテムをDIYしたい方や、感謝の気持ちを込めてお車代、お礼、心付けのポチ袋を手作りしたいというニーズも急増しているようです。
また、ふたりが計画した結婚式の世界観にあわせてカスタムして、デザイン性のあるおしゃれなお車代の封筒を使っているカップルも増加しています。
手作りのポチ袋はOKだが、関係性の深い親しい人やスタッフにとどめる
友人など気の置けない仲のゲスト宛に用意する場合は、少しオリジナリティを出したポチ袋も使用して良いでしょう。
また、結婚式を作りあげるために関わってくれたウェディングプランナーはじめスタッフや司会に渡す心付けに関しても、手作りやDIYをしたポチ袋を活用すると喜ばれそうです。簡単にDIYすることができる無料テンプレートなどがウェディングサイトで配布されているケースもあり、世界観にあったものを探して利用するのもおすすめです。
目上の方、年配の方、高額の方にはマナー通りの袋を利用した方が良い
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結婚式のゲストでも主賓・媒酌人、乾杯の発声を務めてくれた方にお礼やお車代を包む場合には、マナー通りのご祝儀袋やポチ袋を利用した方が良いでしょう。
まとめ
結婚式のお車代、お礼、心付けをポチ袋に入れる場合のマナーも基本的な部分を確認しよう
結婚式のお車代、お礼、心付けをポチ袋に入れる場合、金額は3000円~5000円程度と軽めの金額が予想され、お渡しするのは気心の知れた親しい間柄である方が多いでしょう。ぽ戸袋は手作りやオリジナル度の高いデザインを利用するケースも多いのですが、親しい方にもマナーにのっとったポチ袋の包み方を確認し、感謝の気持ちが伝わるよう準備しましょう。