フォトウェディングや結婚式前撮りのロケーション撮影とは
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フォトウェディングや結婚式前撮りのプランには『スタジオ撮影』と『ロケーション撮影』が用意されています。
スタジオ撮影とは
スタジオ以外でフォトを撮影することを「ロケーション撮影」といいます。
開放的な屋外、野外での撮影だけでなく、洋館の屋内やコンセプトのある建物の中で行う撮影など、移動を伴うスタジオ以外でのフォト撮影がロケーション撮影です。
ロケーション撮影とは
ロケーションフォトの場所としては結婚式を挙げる式場を選ぶことも多く、本物の挙式会場で撮影が可能です。また、本物の神社やチャペルなどを選ぶ人も。これらの場所で写真撮影することで結婚式の雰囲気が味わえるため、結婚式を挙げない人にも挙式体験が可能です。 また、名所や観光スポットを選ぶ方法もあり、写真撮影だけでなく観光や旅行も一緒に兼ねることもできます。有名な場所には人が多く集まっているため、多くの人に撮影しながら祝福される光景もよく見られます。
ロケーション撮影の人気度
スタジオ撮影のみ | ロケーション撮影のみ | 両方で撮影 |
---|---|---|
36.1% | 41.4% | 22.6% |
全体で63.9%の人がロケーションでの撮影を選んでおり、スタジオ撮影と比較すると「撮りたい!」と考える人が多い傾向です。現在ではフォトウェディングの人気や認知度が高まり、どの地域でも美しい景色を楽しみながら撮影できるロケーション候補のバリエーションが増加しているのも、ロケーション撮影の人気を後押ししています。
ロケーション撮影とスタジオ撮影との違い。気になる費用相場や人気衣装は?
結婚式のロケーション撮影は、スタジオ撮影に比べて何が違うのか、メリットや特徴に関して比較してみましょう。
それぞれにメリット、デメリットがあります。
ロケーション撮影 | スタジオ撮影 | |
---|---|---|
費用相場 | 16.8万円 (ボリュームゾーンは10万~25万円) | 16.4万円 (ボリュームゾーンは5万円~15万円) |
人気シーズン | 衣装やロケ地によって、季節や気温に左右され、人気が集中するシーズンがある。 | どのシーズンも季節や気温に左右されることなくいつでも快適な撮影が可能なため、人気か集中するシーズンは特にない。 |
天候 | 雨天の場合は撮影プランを変更し室内プランにするか、撮影日を延期するか、そのまま撮影するかの対応がとられる。雨天保障が無料、または有料である場合もある。 | 室内スタジオの撮影のため、天候に左右されることなくいつでも安定した撮影が可能。 |
衣装 | 動きのあるポーズやカットを希望する人が多いため洋装を選ぶ割合が高い。 また、衣装チェンジに手間がかかるため衣装は1着のみを選ぶ割合が多い | 衣装チェンジやヘアメイクチェンジが容易であるため、衣装を2着以上着用する割合も高い。和装を選ぶ人の割合が高い。 |
予約申し込み | 人気シーズンは予約が埋まってしまうことも多い。予約申し込みの平均期間は撮影希望日の2~3カ月前 | どの時期も比較的予約はとりやすい。 予約申し込みの平均期間は撮影希望日の2~3カ月前 |
フォトウェディングのロケーション撮影の費用相場と料金の内訳
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多くのフォトウェディングのプランでは、次のアイテムが「基本(プラン料金)」として含まれており、一定の値段で提示されています。
基本プランに含まれている料金項目
・カメラマンによる撮影
・新郎新婦の衣装レンタル(通常は1~2着)
・小物やアクセサリーのレンタル
・着付けとヘアメイク
・撮影データ
基本プラン内には、撮影時間とカット数、衣装のクオリティや着用枚数、小物数などは一定の基準や選べる範囲が定められており、それ以上のサービスを希望する場合には料金がオプションとして加算されていく料金体系になっています。
ロケーション撮影のために別途必要になる料金
ロケーション撮影では、基本料金以外で次のような料金が別途必要になってくるため、スタジオ撮影より費用相場は高くなります。料金体系は依頼業者によってさまざまで、一通りセットになってパック料金になっているスタジオが多く、交通費のみ撮影場所によって別途請求されることも多いでしょう。
事前に問い合わせして、見積りをしてもらいましょう。
アテンド料金
撮影に美容士が同行し、化粧直しやドレス・和装の裾を持つなど着なれない衣装での撮影を手助けしてくれる料金です。
撮影申請料
ロケーション撮影で許可が必要な場所は事前に申請を出す必要があり、その手数料がかかります。
出張料金・交通費
スタジオ外でロケーション撮影をする際の交通費・機材運搬費用です。
ロケーション撮影で人気の衣装は洋装?和装?
ロケーション撮影とはスタジオ以外の屋外やチャペルなどの建物、美しい景色の中で撮影します。撮りたい場所の雰囲気に合わせて撮影するため、日本庭園であれば和装、ビーチや洋風のガーデンであれば、背景に映える白のウェディングドレスなど、ロケーションに合わせて決めるカップルが多い傾向です。
【ロケーション撮影・新婦衣装の人気度】
・色打掛け 58.6%
・白無垢 25.3%
・ウェディングドレス 48.3%
・カラードレス 26.2%
【ロケーション撮影・新郎衣装の人気度】
・紋付き袴 65.7%
・タキシード 49.8%
・フロックコート 1.3%
・燕尾服 1.6%
ロケーション撮影で衣装を着替えチェンジしたい、お色直ししたい場合
ロケーションフォト中に着替え、別の衣裳で撮影したいと考える方も多いでしょう。
和装やドレスはロケ地で簡単に着替えることができません。また、衣裳に合わせてヘアメイクもチェンジする必要があります。
撮影業者によっては専用のロケバスを持っており、バス内で着替えもヘアメイクチェンジも可能な場合もありますが、通常はスタジに一度戻り、着付とヘアメイク済ませて現地に向かいます。
そのため、スタジオ→ロケ地→スタジオ→ロケ地→スタジオと往復しなければならなくなり、そのたびに交通費が発生し、全員の拘束時間も長くなるため追加料金が発生します。 スタジオからロケ地の距離が短時間での移動が可能かどうかや、移動と着替え含めたトータルでの撮影費用の見積りをまず出してもらった上で、検討してみましょう。
フォトウェディングのロケーション撮影で曇り空や雨天時の対応は?
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雨の日のフォトウェディングや結婚式前撮りについては、スタジオによって実際の対応は異なるため注意しましょう。契約時点で雨の場合はどうするのかあらかじめ決めておくというケースが多いので、きちんと確認が必要です。多くの場合は、以下のいずれかの対応になります。
ロケーション撮影で雨や曇りなど天候が悪い場合の対応例
撮影日を延期する
延期可能な日に予定を変更するスタジオも多いのですが、延期の場合は衣装の変更をしなければいけないケースもあります。撮影の衣装はレンタルがほとんどなので、日程がずれてしまうとすでに押さえられているケースがあるからです。この場合は、別の衣装に変える必要があります。
スタジオ撮影に変更する
ロケーション撮影からスタジオ撮影に変更できる場合もあります。事前にスタジオ撮影変更の方法を提示された場合は、スタジオでどのような撮影をしたいかも考えておく必要があるでしょう。
天候回復まで待機する
天気予報次第では、晴れてくるまでその場で待機するというケースもあります。これはその後にカメラマンと二人のスケジュールが空いている場合で、天候が回復しそうな状況に限ります。
雨天を活かした撮影をする
雨の中で撮影を行うというケースも増えています。この場合は雨天を生かした演出、たとえば、傘を使って撮影したり、最後に雨の中で濡れたショットなど、まるで映画のワンシーンのような撮影が可能な場合もあり、晴天とはまた違ったおもむきのある写真を撮影できるでしょう。スタジオによっては雨の演出を得意としているところがあり、当日に雨が降ったとしてもその天候を生かした撮影をしてもらえます。延期した場合のようにスケジュール調整をする必要もなく、メリットも大きいです。
曇りの場合
実は、晴れの日よりも曇りの日の方が、撮影には適しているといわれています。
太陽が雲に隠れ、影が出来づらい環境のため、顔の表情や肌感が滑らかに美しく撮影できます。また基本的にカメラマンは太陽を背に、新郎新婦は太陽を正面にしての撮影となるので、あまりに陽射しが強すぎると眩しくて目を細めてしまうことも。例え周囲が多少暗くても、撮影後に明るさを調節できるので美しいショットが撮影できます。
フォトウェディングのローション撮影の雨天保障とは?
沖縄をはじめリゾート地でのフォトウェディングを希望している場合、旅行で滞在している間に撮影を済ませなければならず、天候が悪い場合は希望していたロケーションでの撮影ができないケースもあります。
その際に、無料または有料で『雨天保障サービス』をつけることが可能なスタジオもあります。このサービスは業者、スタジオ、地域によって保障範囲が異なりますが、多くの場合は以下のサービス変更の中から無料での変更を保障してくれるサービスになります。
【雨天保障の保障サービス例】
・滞在期間中に撮影スケジュールを変更
・滞在期間外でも1年間の間に再来訪した際に改めての撮影に変更が可能
・屋外以外のリゾートホテルやチャペルに撮影場所を変更
フォトウェディングや結婚式前撮りで人気のロケーションスポット
ロケーション撮影としてよく選ばれる人気のロケーショスポットは、基本的には美しい景色や四季折々の景色を楽しめる場所、有名な観光地や格式や伝統ある建物などさまざまです。ただ、場所によっては事前に立ち入り許可や使用料が必要な場合や、撮影期間や時間が限定されていることもあるため、事前の下調べや、ロケーションフォトプランを取り扱っているフォトスタジオへの問い合わせが必要です。
ビーチ、海
主に洋装が楽しめる撮影スポットです。白いウェディング衣裳に映えるブルーの空と海、パノラマが広がるビーチや海沿いのロケーションは大人気です。特に人気リゾート地の沖縄では、まるで海外のような美しいビーチフォトが撮影できる場所として人気があります。
結婚式場、ホテルの挙式施設やチャペル、ガーデン
和装、洋装どちらも楽しめる撮影スポットです。挙式体験だけでなく、本当に挙式可能なロケーションフォト撮影プランが充実している挙式場やホテルでのロケーション撮影は、フォトウェディングのみの結婚式を考えているカップルや、結婚式本番とは違う衣裳で前撮りを楽しみたいカップルにも安定の人気です。
神社やお寺
近年では、挙式なしでロケーション撮影も許可してくれている神社でのフォト撮影も人気です。和装が映える撮影スポットとして、神前式を行わないカップルにはおすすめのロケーションスポットです。撮影が許可されている神社で、提携している業者のみの撮影となるため、事前に下調べが必要になります。
日本式庭園
各地に残る日本式庭園や大名屋敷跡、城郭などの史跡などは、和装でのロケーション撮影を楽しめる絶好の人気スポットです。四季折々の美しい花や紅葉が楽しめたり、橋や茶室など建物を利用した変化のあるフォト撮影が楽しめます。
ガーデンや洋館など西欧風建造物、美術館、歴史的建造物、文化財の建物
古い洋館や欧風のガーデンなどは、和装も洋装も映えるスポットとして人気があります。特にクラシカルな欧風庭園では、ウェディングドレスやカラードレスでの撮影が人気のようです。グリーンにが映える春~夏、紅葉が映える秋~冬は、まったく違った趣が楽しめるでしょう。事前に立ち入り許可が必要なことが多いため、詳細はフォトスタジオに相談しましょう。
ハウススタジオ
ロケーション撮影のために用意された一軒家フォトスタジオを貸し切り、小物や部屋を使って、まるで日本でないようなおしゃれなロケーションフォト撮影を楽しむことができます。基本的には時間で貸し切りのため、他のロケーション撮影と違って他人の目を気にすることなく撮影が可能です。
観光地やリゾート地
北海道、東京、京都、軽井沢、沖縄などのリゾート地や観光地へ赴き、旅行がてらにその土地でしか撮影できないロケーションでフォト撮影を楽しむ人も年々増加しています。特に有名な観光地ではフォトスタジオも充実しているため、撮影したい観光地で気軽に撮影が楽しめるプランが多く用意されている傾向です。
街の風景
渋谷や原宿、表参道、銀杏並木の街道など、人気の街や美しい街道沿いでのロケーション撮影も増加してきました。何気ない街の風景の中、自然な表情の二人が撮影できるでしょう。
二人の思い出の場所
二人の思い出の場所でロケーション撮影を行いたい、というカップルも多くいます。場所によっては撮影が難しい、撮影時間か限られる場合もあるため、まずは撮影スポットの下調べや、近くのスタジオやフォトグラファーに相談するなどして情報を収集しましょう。
ロケーション撮影に適した季節&シーズンごとのおすすめロケーション
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ロケーション撮影は、撮影を希望する地域や内容によってベストシーズンが異なります。一般的に「ベストシーズン」と言われる時期を、地域、衣装、人気リゾートの沖縄…といった例で別々に確認しておきましょう。
ロケーション撮影のベストシーズン
ロケーション撮影の超人気シーズンになるため、この時期に撮影を予約したい場合には、できれば半年以上前から問い合わせて予約することをおすすめします。特に人気のフォトスタジオでは、一年前から予約が埋まってしまう場合も。また、桜の開花時期や紅葉の時期は地域によって1週間~1カ月ずれ込むため、撮影を考えている地域の情報を確認してください。
【関東・東京地方のロケーション撮影のハイシーズン例】
・桜の開花に合わせて撮影するなら3月25日以降~4月10日前後
・新緑の気候がいい時期に撮影するなら5月~6月中旬
・紅葉と撮りたい場合は11月中旬~12月初旬
・海やビーチでの撮影は5月~6月、または8月中旬以降~9月末
※海水浴の時期は観光客が沢山いて写り込んでしまい、良い写真が撮れないので避けたほうが良い
ロケーション撮影での和装のベストシーズン
和装でのロケーション撮影は、真夏(梅雨明け~9月初旬)を避けたシーズンがおすすめです。特に女性の和装は重ね着をするため、真夏は熱中症の危険もあるため屋外での撮影は避けましょう。
ロケーション撮影での洋装のベストシーズン
洋装のロケーション撮影は、真冬(12月下旬~3月上旬)を避けたシーズンがおすすめです。ドレススタイルは薄着となるため、真冬の屋外での撮影はかなり冷えが厳しい撮影となるでしょう。
沖縄など南国リゾートのフォトウェディングや前撮りに適した時期とベストシーズン
日本でも本州とはまったく違う、南国リゾートが満喫できる沖縄は、自然も気候も本州とは異なっているため、結婚式に適していると感じる季節も本州とは大きく変わります。 本州であれば、結婚式のベストシーズンといえば4~5月の春と、10~11月の秋ですが、沖縄の結婚式のベストシーズンは何時なのでしょうか。
人気シーズンは3月~4月、6月下旬~7月、10月~11月
沖縄で3月~4月と10月~11月は、雨が少なく夏らしい気候も楽しめるウェディングのベストシーズンと言えます。7月は梅雨明けで、沖縄らしい真っ青な空と海が堪能できるシーズンですが、夏休みとかぶると旅行料金が跳ね上がり、沖縄では早くも台風が上陸するシーズンになるため、7月の前半がおすすめです。
沖縄らしさを楽しみ旅費が抑えられるシーズンは9月~10月
子どもたちや学生の夏休みが終了し、旅費がぐんっと落ち着くのが9月~10月です。沖縄らしい真夏の美しい気候も、まだまだ十分味わうことができます。
ただし、台風が最も上陸するシーズンでもあるため、プランを立てる際や旅行の計画の際には、台風と遭遇しても対応が利くよう対応策や余裕を持たせたプランが必要になります。
旅行費用、結婚式費用が最も安くなる1月下旬~2月
この時期は沖縄は曇り空が多く、気温も肌寒い日もあったりと気候的に恵まれているとは言えない季節です。沖縄のフォトウェディングのプランも、キャンペーンや特典を打ち出しているところが多くあります。
そのぶん、旅費や撮影費用はかなり抑えての計画が可能です。
和装、洋装…衣装で合わせたいロケーションやリゾート地の選び方
フォトウェディングのロケーション選びは、和装と洋装どちらの衣装を選ぶかによっても変わる場合があります
。
ウェディング衣裳が洋装の場合のロケーション撮影でおすすめの場所やリゾート地
洋装のロケーション撮影でおすすめの場所は次のようなロケーションが人気です。
【洋装のロケーション撮影のおすすめの場所】
・海辺、ビーチ
・ガーデン、庭園
・洋館、博物館、美術館
・チャペル
【洋装のロケーション撮影で人気のリゾート地】
・沖縄、北海道、軽井沢
・ハワイ
・グアム
・バリ
・モロッコ
・パリなどヨーロッパ
ウェディング衣裳が和装の場合のロケーション撮影でおすすめの場所やリゾート地
和装でのロケーション撮影でおすすめの場所は次のようなロケーションが人気です。
和装のロケーション撮影のおすすめの場所
・神社
・日本庭園
・日本家屋、博物館、美術館
また、和装での国内ロケーション撮影では、日本の文化を感じられる次のようなリゾート地が人気があります。
和装のロケーション撮影で人気のリゾート地
・京都
・鎌倉
・山梨、静岡
・軽井沢
・名古屋
まとめ
フォトウェディングのロケーション撮影はふたりの希望(季節・イメージ・衣装・費用)に合わせたスポットを選ぼう
フォトウェディングや結婚式の前撮りの「ロケーション撮影プラン」を選ぶ際には、ふたりがどんなイメージで撮影を楽しみたいのか希望をすり合わせることで、景色や周囲の環境を楽しみながら最高の思い出作りが叶います。ロケーション撮影とスタジオ撮影の違いや、費用の内訳、撮りたいイメージが叶うロケ地についての知識を深めたうえで、プランを検討してくださいね。