結婚祝いの贈り物へ「のし(熨斗)」のかけ方、水引の種類の選び方、表書きの書き方。贈り物マナーを分かりやすい画像で紹介

大切な人に結婚祝いの贈り物をする際には、品物にのし(熨斗)をかけ、表書きを書いて渡すことがマナーになっています。友達、同僚、先輩後輩、上司、部下、親戚、兄弟姉妹…大切な人にスムーズにお祝いの気持ちを伝えるために、一度覚えれば今後はもう迷うことはない結婚祝いの「のし(熨斗)」の書き方、表書きの書き方、贈り物のマナーの知識を確認しておきましょう。

この記事のINDEX

結婚祝いの贈り物にはのし(熨斗)をかけ贈ることがマナー

結婚祝いの贈り物ののしのマナー。のしは必要か必要ないか

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結婚祝いを贈る際には、贈り物の包装紙の外側または内側に熨斗(のし)紙をかけるマナーになっています。のしは、現在では購入した店で「結婚祝い用で」といえば、表書きまで記入して包装紙の上からかけてもらうことができます。

結婚祝いの贈り物にのしは必要か、必要ないか

結婚祝いは、人生の大切な節目のお祝いとして贈る贈り物です。
そのため、カジュアルな間柄や親しい間柄であっても、結婚祝いの品物には「のし」を付けたほうが良いという考え方が主流です。
友達同士のようなカジュアルな間柄であれば「おしゃれなラッピングのほうがいいでは」とのしは必要ないと考える人もいますが、親しい仲だからこそ、普段とは違う節目での改まった贈り物は嬉しいと感じることも多いでしょう。
特に結婚祝いを手渡しではなく配送する際には、なんの贈り物なのかひと目で分かるよう、のしをつけ、表書きをしっかり書くことが大切です。

購入した場所で贈り物にのし(熨斗)をかけてもらえるサービスも多い

現在では、贈り物を購入した店舗やインターネット通販では、購入する際に「結婚祝いの贈り物で」と申し込めばのしの表書きを書いた上でラッピングしてくれるサービスを行っている場所も多いのです。
実店舗では口頭でスタッフの方に申し込みますが、インターネット通販では購入時に贈り物の種類と必要な情報を記載して送信する手続きが一般的です。自分でのしをかけ、表書きを上手に書くことに自信がない方はサービスがある店舗を事前に調べてから購入を検討するのもおすすめです。

結婚祝いに贈るのしの水引は『結びきり』か『あわじ結び』

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結婚祝いの贈り物にかけるのしの水引の種類と選び方について、その由来とともに確認しておきましょう。

結婚祝いの品物にかけるのし(熨斗)の水引は『結びきり』か『あわじ結び』

結婚祝いの品物にかけるのし(熨斗)の水引は『結びきり』か『あわじ結び』という種類が印刷されたのし紙を選びます。『紅白または金銀10本結びきり』『紅白または金銀10本あわじ結び』を使用するのが一般的です。

結びきりとあわじ結び

結びきり

『結びきりは』結び目が固くほどけないようになっていることから「繰返さない」 「一度で終わる」という意味で用いられ、結婚だけでなく1度きりの節目のお祝いなどに幅広く使う水引です。

あわじ結び

『あわじ結び』結びきりが豪華なデザインになったもので、両端を持って引っ張るとさらに強く結ばれることから、「末永くつき合う」という意味を持ちます。

水引の色

結婚祝いの水引の色は、通常のお祝い事では紅白の物が使われます。金銀は限定された特別なお祝い事とされていますが、結婚祝いでは紅白・金銀どちらも使用する事ができます。

水引の数

水引の数

結婚祝いでは「慶びが重なる」よう10本の水引が用いられます。
水引の本数は奇数になっており、お祝いごとでは5本が基本で、より丁寧にした7本も使われますが、結婚祝いでは特別なお祝い事として10本の水引を選びます。

結婚祝いののしの表書きには『御結婚御祝』『寿』『御祝』

のしには、どのような贈り物なのか内容を表す「表書き」と、送り主の名前を知らせる「名入れ」を記入します。配送の場合は、誰が送ってくれたのかがひと目で分かるよう必ず名入れを行いましょう。

結婚祝いののしの表書き

表書きには『御結婚御祝』『寿』『御祝』。『寿』と『御祝』の使い分け

表書きとは、このお祝いがどのようなお祝いなのかの内容を記すことで、のしの中央上部(水引を起点に中央上)に記入します。
表書きは「四文字」(しもじ・死文字、縁起が悪いとされている。例「御結婚祝」)を避けた言葉を入れるため、結婚祝いの場合には『御結婚御祝』『寿』『お祝』などの表書きが適しています。
『御祝』は出産祝い、入学祝いなど一般的なお祝いに多く、『寿』はお祝いのなかで特別おめでたい事に使用されます。そのため、地方によって考え方は異なりますが結婚祝いでは『寿』や、より格調高く見える『壽』を用いることが多い傾向です。

名入れは『贈り主(自分または有志一同)』の名前を入れる

水引の下部中央には、贈り主が誰か分かるように、贈り主の名前を入れます。個人で贈る場合と、職場の有志一同で贈る際には名前の書き方が異なるため、注意してください。
また、配送で贈る場合や目上、年上の方に贈る場合には、必ず名入れをして贈ることがマナーです。同僚同期など特に親しい間柄で、直接手渡しして贈る場合には、名入れをしなくてもマナー違反にはなりません。

表書きと名入れは毛筆の楷書で

のしに表書きと名入れを書くときは、必ず濃い墨を使って、毛筆または筆ペンで楷書で書きます。現在ではパソコン等で毛筆体のフォントを利用した印刷のものでもマナー違反ではありません。

結婚祝いののしに贈り主の名前の書き方。個人、夫婦、有志一同など連名の場合

結婚祝いののしには、贈り主が誰か名前を書く「名入れ」を行います。名前を書く際に、個人で贈るだけでなく夫婦で贈ったり、仲の良い友人同士や職場の有志一同の連名で贈ることもあるでしょう。

個人的に贈る場合

結婚祝い、のし、名前、書き方

水引の結び目の真下に自分1人の名前を書きます。家でなく個人で贈る場合は、フルネームで書きます。

夫婦連名で贈る場合

夫婦連名の場合は大きく分けて3通りの書き方があります。

苗字だけ記載する方法

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名字だけを記入して「家」として贈ります。ただし、同じ苗字が多い親族間では誰が贈ったかが分からなくなってしまう可能性もあるため、避けたほうが無難です。

夫のフルネームの左隣に妻の名前の下のみ書く方法

結婚祝いののしの書き方

のし下の中央部分に夫のフルネームを書き、その左側に妻の下の名前だけを書きます。

姓を中心に左右に夫婦の名前を書く方法

結婚祝いののしの書き方

姓を中心にして、その下に夫婦の名前を対称に並べて書きます。右が夫、左が妻の名前になります。

有志一同など連名で贈る場合(3名まで)

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友達同士や職場や会社の有志一同での、連名の贈り物の場合は、3名まではそれぞれの名前を水引の下に書きます。

年齢や立場がほぼ同列の連名の場合

名前の記載の順番は、友人同士や同僚や同期一同でお祝いされる場合、右から五十音順に記載してください。

立場や年齢が違う人たちでの連名の場合

サークルや職場の部署一同など、立場や年齢がそれぞれ違う方同士でお祝いされる場合は、五十音ではなく役職や年齢の高い方から右から順に記入することがマナーです。

有志一同など連名で贈る場合(4名以上)

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結婚祝い、のし、名前、有志一同、連名

4名以上のメンバーになる場合は、水引の結び目の真下から
「代表者の名前、改行、他一同」「〇〇一同」とまとめて書きます。受け取った側がお返しを考える際に困らないよう、誰が贈ったかが分かるように別紙にリストを記入して同封します。
このリストも、役職や年齢が高い順に右から記していきましょう。

結婚祝いののしのかけ方。手渡しの場合は『外のし』配送の場合は『内のし』

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のしを品物にかける場合には、包装紙の内側ののしをかける『内のし』と外側にかける『外のし』があります。
一般的には『外のし』は贈答品をお渡しする際に、表書きが贈り先にはっきりと見え、どような目的でギフトを贈ったかが明確に伝わるため、結婚・出産祝いなどは外のしが適切と言われています。
使い分けの基本の考え方として、「宅急便などで配送をするときは内のし」「持参するときは外のし」と覚えておくと分かりやすいでしょう。

結婚祝いの贈り物の予算金額の決め方

結婚祝いの贈り物をする際の予算金額は、新郎新婦と送り主である自分の間柄や、関係性を見て判断します。結婚祝いの相場は新郎新婦との間柄などである程度相場が決まっており、そこに自分の年齢や親しさなどを加味して考えると良いでしょう。
基本的に、品物での贈り物を個人で贈る場合は1万円以下が相場になり、5000円前後の品物が一般的です。親しい間柄であれば、7000円~8000円程度、そこまで関係性が深くない場合はお返し不要で3000円以下の金額の贈り物を選ぶ、という選択肢があります。
相場より低すぎると「自分が思っているより関係が薄いのでは」と心配される恐れがあり、高すぎると恐縮させてしまうこともあり、どちらにしてもお祝いの気持ちかスムーズに伝わらないことも考えられます。適切な相場の結婚祝いを事前確認し、だいたいの予算を考えてから贈り物を選びましょう。

結婚祝いの相場金額については詳しくはこちらをご覧ください。

結婚祝いはご祝儀(現金)とプレゼント(品物)、どっちを贈る?金額相場や判断基準、贈る際に気を付けたいマナー

結婚祝いを手渡しする、配送する際には手紙かメッセージカードを添えよう

結婚祝いの贈り物をする際には、手紙かメッセージカードを添えることがマナーになっています。新郎新婦へのお祝いの気持ちがより深く伝わるでしょう。
特に手渡しではなく配送する場合には、必ず手紙やメッセージカードを同封するか、結婚祝いが届く前に手紙が届くよう手配するのがマナーです。突然贈り物だけが届けられても、受け取る方が驚いてしまい、せっかくのお祝いの印象が悪くなってしまう恐れがあります。
また、結婚祝いを贈ったことやお祝いの言葉をメールやライン等カジュアルな通信手段で事前に連絡することは、結婚祝いではあまり良くないマナーとされています。
必ず手書きでメッセージカードや手紙を添えて贈りましょう。

結婚祝いに添える手紙やメッセージカードの書き方マナーや例文について、詳しくはこちらをご覧ください。

結婚祝いにはお祝いメッセージを書いた手紙や送り状を添えて贈ろう。例文と書き方マナー

すぐ使える例文100選!結婚祝いのメッセージカードに添えるお祝いの言葉と書き方。友達、同僚、上司、先輩後輩、親戚、兄弟姉妹へ

まとめ

結婚祝いの贈り物には「のし」と「メッセージ」を添えてお祝いの気持ちを贈ろう

結婚祝いの贈り物には、人生の大切な節目へのお祝いの気持ちが伝わるように、のしをかけることがマナーとなっています。人生の大切な時には、マナーに沿った改まった贈り物の贈り方の知識を身に着けておくことで、今後のさまざまな贈り物に役立てることができるでしょう。ぜひ、ここで日本の昔からのならわしである「のし」への理解を深めてくださいね。

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