ウェディングスタイルとは。挙式、会場、パーティ形式…日本の結婚式の種類

現在の結婚式には、様々な種類があります。結婚式の価値観の多様化により、ふたりにあったウェディンクスタイルを選ぶ、または幾つかのスタイルを組み合わせ、ぴったりの結婚式を計画するために、挙式スタイル、パーティスタイル、会場スタイル、費用スタイル、オリジナルスタイル…さまざまな考え方に基づいたウェディングスタイルを分類し網羅しました。ふたりにはどんな結婚式が希望にぴったりなのか、メリットや注意点などもあわせて参考にしてください。

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現在の日本の結婚式で知っておきたいウェディングスタイルや結婚式の種類

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結婚式の準備をはじめてみると、実にさまざまな結婚式のスタイルがあることがわかります。 多くは結婚式場やホテル側、あるいはプロデュース会社側が次の分類によって分けているようです。さらには、この分類をいくつか組み合わせた挙式スタイルもあります。
ウェディングスタイルの種類や形式、メリットを知っておくことで、自分たちの考えや希望にあわせたウェディングスタイルを計画できるでしょう。

【日本の結婚式で主要なウェディングスタイルの種類と分類】
・結婚式の形態による分類…挙式・披露宴・二次会・1.5次会・フォトウェディング
・挙式スタイルによる分類 …キリスト教式・神前式・人前式・仏前式
・会場の形態や種類による分類…専門式場・ホテル・ゲストハウス・レストラン
・人数による分類…ふたりだけの結婚式・家族婚・少人数結婚式
・ゲストからお祝いの集め方による分類…ご祝儀制結婚式・会費制結婚式
・イレギュラーな形態や時間帯開始での分類…二部制・ナイト・フリースタイル
・屋外でおこなう挙式や披露パーティ分類… アウトドア・ガーデン・ビーチ
・旅行や宿泊をともなう場合の分類…国内リゾート・海外リゾート・ステイウェディング
・演出・内容による分類…オリジナルウェディング・コンセプトウェディング

結婚式の形態による分類…挙式・披露宴・二次会・1.5次会・フォトウェディング

日本の結婚式のスタイルには、大きく分けて挙式、披露宴、二次会があります。今まではこの3つのセレモニーやパーティをすべて含めて「結婚式」と呼んでいましたが、近年では結婚式の中でも「挙式だけおこなう」「挙式はリゾートで家族だけで、披露パーティは友達や仕事関係をゲストに、別々でおこなう」「結婚式はおこなわずフォト撮影だけおこなう」など、自分の必要と考える部分だけを自由組み合わせておこなうケースも増加しています。

挙式

挙式とは、夫婦となる誓いをたてる儀式のこと。通常は結婚の誓いを見届ける立会人のもと、ふたりが誓いを宣誓します。
ふたりが信じる宗教に基づいた神に結婚を誓う形式や、無宗教でふたりをよく知るゲストが立会人となりゲスト全員に結婚を宣誓する人前式などの形式がよく知られています。
本来の意味での「結婚式」とは、挙式を示すことが多いです。

披露宴・披露パーティ

挙式後にゲストに席を設けて料理や飲物を用意し、晴れて夫婦となったふたりをお披露目するパーティのこと。披露宴は60人前後、多ければ100名以上のゲストを招いて、余興や演出などを華やかに計画し盛大に行うスタイルが主流でしたが、近年では結婚式の多様化に伴い、ゲスト数を10人~30人の程度の少人数で、歓談中心の会食形式でおこなうスタイルも増加しつつあるのです。

二次会

挙式、披露宴の後に、披露宴に招待できなかった人や、来れなかった人、披露宴からそのまま参加できる人を招待しておこなうアフターパーティのこと。以前は披露宴会場から場所を移しておこなうことが多かったのですが、現在では同じ会場の別の宴会場や同じ会場のままおこなう二次会も増えています。
幹事は忙しい新郎新婦に代わって信頼のおける人にお願いするのが一般的でしたが、負担が大きい役割のため、幹事代行業者に依頼するケースも増加しています。

1.5次会

1.5次会は、披露宴(1次会)と2次会のあいだにあたるパーティのこと。両方の良さを活かしたカジュアルスタイルで、会費制で行うことがほとんどです。レストランやカフェバーで行われることが多いのですが、現在では1.5次会プランを取り扱うホテルや専門式場も増えてきました。食事のスタイルはビュッフェ形式・着席形式をゲストの顔ぶれに応じて選ぶことができます。招待するゲストの顔ぶれや演出なども、しきたりを気にせず自由に決めることができるので、アットホームでゲストと距離の近いパーティが実現できます。
カジュアルな結婚式を望むカップルや、リゾート挙式後のお披露目パーティを計画するカップルによく選ばれるウェディングスタイルです。

フォトウェディング

フォトウェディング(フォト婚)とは、いま注目されている結婚の記念イベントのスタイルのひとつ。 結婚の記念に写真撮影をする、「写真だけの結婚式」です。 結婚式や披露宴は行わないものの、ウェディングドレスやタキシード、和装など結婚式の際の衣装を着用して、写真撮影を行います。通常は結婚式の時間の中でおこなう記念撮影を、結婚式とは別の日程で、スタジオや屋外の美しいロケーションを背景にして、撮影時間を楽しめます。
結婚式より費用が格安で準備時間もほぼいらないため、ナシ婚のカップルや、より結婚の思い出を充実させたいカップルにも人気があります。

挙式スタイルによる分類 …教会式・キリスト教式・神前式・人前式・仏前式

結婚の誓いを立て、晴れて夫婦となるセレモニーを挙式と言います。挙式は結婚式としては最も古くから伝わるウェディングスタイルで、本来は挙式を「結婚式」と言います。
挙式にはふたりが信じる宗教の習わしにのっとって行う形式と、無宗教でふたりが自由に宣誓セレモニーを計画できる形式があります。

キリスト教式(教会式とも)

キリスト教の式次第にのっとって行われる結婚式。宗派は大きくカトリックとプロテスタントのふたつがあります。
カトリック式はキリスト教の教会において、主として信者を対象に執り行なわれる挙式です。教会専属の牧師(場合によっては司祭)が司式を行ないます。信者でないカップルが教会での挙式を希望する場合は、事前に数回~数ヶ月通い、礼拝に参加し、勉強会に出席することを条件に許可される場合があります。教義にのっとった挙式になり、肌の露出のないウェディングドレスなど、厳格さが求められるケースが多いスタイルです。
プロテスタント式では決まりは比較的ゆるやかで、教会以外のホテルや専門式場のチャペルで教会式を行うことができます。また、ホテルのアトリウムロビーやガーデンなどに祭壇を設営し、自由な場所を選んで挙式を行うことができます。
特に事前に講習などを受ける必要もないため、挙式のタイミングも比較的自由です。花嫁が憧れる華やかでドラマティックな結婚式が、信者でなくてもさまざまな演出を取り入れて、執り行えます。

神前式

日本で古来から進行される神道の習わしに沿って執り行われる挙式スタイルです。厳かな雰囲気で行われる式次第は奥ゆかしく、近年再び人気を集めています。
「家」と「家」が結びつくという考えで行われ、江戸時代、結婚式は家の床の間をより所とする神々に結婚の報告をする「祝言」という形で行われており、その後、大正天皇の結婚式をきっかけに神社での神前式が国民に広まりました。神前式では三三九度、玉串奉奠などの伝統的な誓いの儀式が体験できます。
神前式を執り行うのは神社ですが、ホテルや専門式場でも、神殿が用意されている場所では、神主を招聘しての本格的な神前式を執り行うことかできます。

人前式

人前式は特定の宗教の前ではなく、両親、親戚、友人、ペットなどに立会人として列席してもらい、その人たちに向かって結婚を誓い証人となってもらうウェディングスタイルです。挙式会場も自由に選ぶことができ、決められた儀式にとらわれることなくふたりで自由に式次第を決めることができるほか、レストランやゲストハウス、ガーデンやふたりの思い出の場所など、好きな場所でできるのも大きな魅力です。

祝言

日本の庶民の結婚式として、最も古くから伝わる伝統的な人前式のスタイルです。人前式とはいえ、仏間や神棚がある場所で行われるため、厳密にいうと無宗教とは言い切れない部分もありますが、近年では自宅結婚式などで、仏間や神棚のない広い居間や庭のある家庭で、親族や身内が集まって行われるケースも増加しています。祝言に参列したゲスト全員がふたりの結婚の証人となり、固めの杯など儀式を通じで家と家を結び、人と人を結びます。
現在では、料亭、古民家、旅館、文化財の建物を会場としておこなう結婚式でも取り入れられ、和婚の魅力の再発見にもつながっています。

仏前式

愛を誓うのではなく、「因縁」という仏教の教えに基づいてふたりが出逢った縁に感謝する意味で行うのが仏前式のウェディングスタイルです。ふたりが出逢い、結ばれた「縁」を仏様と先祖に報告し、この「縁」に感謝し大切にする誓いをたてる儀式が行われます。ホテルや式場では仏前式用の挙式場を設けているところは少なく、祖代々の菩提寺やなじみのある寺院、自宅の仏前に僧侶を招いて行います。ちなみに、仏前式では日取りは関係なく、六輝(六曜)にこだわる習慣はありません。
現在では仏前式を選ぶカップルはとても少ない割合ですが、和婚とともに歴史と伝統ある日本のウェディングスタイルとして、取り入れるカップルも増加しています。

会場の形態や種類による分類…専門式場・ホテル・ゲストハウス・レストラン・自宅

会場の形態や種類による分類…専門式場・ホテル・ゲストハウス・レストラン・自宅

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ウェディングスタイルは、どんな結婚式会場を選ぶかによっても変わってくるでしょう。
現在の日本の結婚式で、ウェディング会場として主に選ばれる会場とウェディングスタイルを紹介します。

専門式場ウェディング

専門会場とは、結婚式を専門に執り行うための専用施設で、ウエディングに必要な設備やスタッフなどの条件が整っている場所です。日本で結婚式をおこなうのに最も選ばれている会場でもあります。そのため、式場の規模、雰囲気、提供サービスの内容、プラン料金にはさまざまなバリエーションがあり、ふたりの希望にあわせて選びやすくなっているのも選ばれる大きな要因です。スタッフも「結婚式・披露宴」を熟知している専門家がそろっているため、サービス面や事前準備、当日の進行も含めて、ふたりに知識がなくてもスムーズにゲストに失礼なく整うという大きなメリットがあります。

専門式場とは?ゲストハウスとの違いや特徴、メリットとデメリットについて

ホテルウェディング

ホテルウェディングとは、その名の通りホテルで行う結婚式のこと。
ホテルではさまざまな宴会やパーティがおこなえる施設が備わっており、挙式セレモニーをおこなうためのチャペルや神殿、披露宴をおこなうためのバンケットルーム(宴会場)、カジュアルパーティが可能なレストランやバー、フォト撮影が楽しめる美しいロケーションのガーデンなどが備わっています。
それらホテルにある施設を利用しておこなう結婚式が「ホテルウェディング」です。
一流の接客によるホスピタリティや、どんな希望をも叶えてくれる充実の設備、そして非日常を思いっきり楽しめるゴージャスな空間と、華やかでゲストのおもてなしも心配のない結婚式が実現できます。最近では、ホテルウェディングで気になっていた堅苦しさや規制の多さ、型にはまった流れなども払しょくされ、オリジナル度の高い結婚式を計画できる施設も増加しています。

ホテルウェディングとは。結婚式会場でホテルを選ぶメリット、デメリット。費用相場や少人数プラン、うれしい特典など人気理由を解説

ハウスウェディング(ゲストハウスウェディング)

ハウスウェディングとは「ゲストハウスウェディング」とも呼ばれ、一軒の邸宅を使って行う結婚式のこと。一日一組限定、または結婚式時間内は会場すべてを貸切にしているところが多く、ホテルや専門家以上でよくある「新郎新婦がバッティング」ということはまずありません。最大のメリットは、エントランス、チャペル、バカケット、ラウンジ、ガーデン、テラス…建物全体を自由に使うことができるため、多種多様な自由な演出が可能なことです。現在では、一軒家貸切のウェディングを「ハウスウェディング」結婚式専門に造られた欧米スタイルの洋館で行うウェディングを「ゲストハウスウェディング」と区別する場合もあります。
一軒家を会場にしておこなう「ハウスウェディング」では、主に結婚式専門に造られたゲストハウスと、本来は料理を楽しむ施設てある一軒家レストランが会場として多く選ばれるケースがあります。また近年では、撮影のためのロケーションとしてインテリアや内装にこだわって造られた一軒家のハウススタジオや、古民家や古い施設をリノベーションして造られた施設などを結婚式のために貸切にしておこなうケースも増加しています。

ハウスウェディングとは。結婚式会場にゲストハウス等一軒家を選ぶメリット、デメリット。費用相場、自由度の高い演出の魅力、ホテルとの比較など人気理由を解説

レストランウェディング

レストランウエディングとは、普段レストランとして営業している場所を貸し切り、結婚式の披露パーティを挙げるウェディングスタイルです。
最も魅力的なのは、料理が美味しいところ。料理を楽しむための専門設備やロケーションがそろっているため、ゲストが結婚式で最も楽しみにている料理に力を入れて提供することができます。また、もともとは結婚式を専門に行う会場ではないため、ホテルや専門の結婚式場と比べると持ち込みやプログラム編成などの自由度が高く、アットホームな雰囲気でゲストをおもてなしできるというメリットがあります。
一般的にはホテルやゲストハウスと比較すると会場使用料が安く、結婚式全体の費用がリーズナブルになる傾向です。現在ではより結婚式に適した設備を備えたレストランが増えてきていて、一軒家レストラン、ガーデン付き、プール付き、チャペルを備えたレストランなど、特徴のある会場が増えていて、選択肢も多くなっています。

レストランウェディングとは?費用、演出、プログラムの流れ、服装を一般的な結婚式と比較してメリットデメリットを徹底解説

自宅ウェディング

自宅結婚式とは、その名の通り、結婚式の挙式会場やパーティ会場を、自宅や自宅の庭を利用し、装飾しておこなうアットホームな結婚式のスタイルのこと。
ひと昔前の日本では、新郎側(地域によっては新婦側)の実家で結婚式を挙げる「家婚式」スタイルは、明治時代以前の日本では一般的な婚礼スタイルでした。神社挙式が一般人に浸透したのは明治~大正時代あたりからになるのです。
それ以前は、両家の家族、親族、縁の深い人々が新郎側の自宅に集い、それらの人々の前で結婚を誓う人前挙式「祝言」を挙げ、ご先祖様に結婚を報告し、祝いの膳を囲んで結婚をお祝いするのが日本の伝統的な結婚式でした。
欧米で人気の『ホームウェディング』スタイルも同様に現在人気が急上昇。自宅やガーデン、自分たちが所有する農園などを装飾し、結婚式の会場にする『ホームウェディングスタイル』は、外国では昔から現代まで、ポピュラーなウェディングスタイルです。
自然体のふたりのままで、ゲストもリラックスして、アットホームな特別な時間を過ごすことができるのです。

自宅結婚式(家婚式、自宅ウェディング)とは?コロナ禍で注目される挙式パーティの流れや内容、費用相場の考え方などを紹介

イレギュラーな形態や時間帯開始での分類…二部制・ナイト・フリースタイル

一般的な結婚式は縁起が良いとされる明るい時間帯に結婚式が行われますが、現在ではさまざまな考え方で、自由な開始時間やパーティ日程のアイデアに沿ったウェディングやサービスが注目されています。

二部制ウェディング

二部制ウエディングとは、同じ日にゲストを1部と2部に分けて、2回披露パーティを行う結婚式スタイルのこと。現在ではまったく日程を別にして、披露パーティほ2回行うことも二部制ウェディングと言います。
一般的なスタイルの結婚式では、親族、友人、会社関係など、すべてのゲストを対象に一度にパーティを行うため、それぞれのゲストに合わせたおもてなしが難しいことや、年齢層に合わせた雰囲気づくりが難しかったり、すべてのゲストに受けれられる結婚式を計画するのは難しいことねありました。
二部制ウエディングでは、1部は家族や親族と少人数で食事会、2部は友人中心にカジュアルなパーティ…といったふうに、それぞれのゲストに合ったおもてなしや雰囲気づくりができます。また、1部はフォーマルなご祝儀制、2部はカジュアルな会費制など、ゲストに合わせた費用プランも計画できます。

ナイトウェディング

夕方からスタートするウエディングのこと夕方のムーディなトワイライㇳタイムに挙式を行い、日が沈む頃にパーティが始まります。会場のアプローチにはキャンドルを配置したり、ライトアップされたチャペルでの挙式、夜景の見える高層階のバンケットやレストランでの披露宴など、幻想的かつロマンティックな雰囲気の演出ができるため、大人の結婚式として注目を集めているのです。
また、費用やプラン料金も昼間の結婚式に比べて低価格に設定されていることが多く、コストを抑えられることもメリットです。ただパーティ終了の時間が遅くなるので、遠方からのゲストには宿泊手配をする必要が生じるなど配慮が必要なことも。アクセスの良い場所を会場にする、宿泊と兼ねられる場所を会場にして宿泊手配するなど、あらかじめ予算も組む必要があるでしょう。

フリースタイルウェディング

その名の通り、結婚式の一般的な枠を取り払た自由な開始時間、自由な会場、自由なスタイルで行うウェディングスタイルのこと。会場を貸切って昼から夜まで1日中ウェディングイベントを行ったり、キャンプ場でフェスのような結婚式をおこない、夜はキャンプファイヤーや宿泊までゲストと共にするなど、オリジナル度の高い自由な発想のウェディングスタイルです。

人数による分類…ふたりだけの結婚式・家族婚・少人数結婚式

人数による分類…ふたりだけの結婚式・家族婚・少人数結婚式

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一般的な結婚式の平均的なゲスト数は60人前後、100人を超える結婚式も少なくありませんでしたが、現在ではふたりだけ、家族や親族のみ、30人から40人程度の少人数…と、ゲスト数を厳選するウェディングスタイルが急増しています。結婚式はふたりの晴れ姿を大勢の人に見てもらう場ではなく、結婚への決意と、自分たちの大切な人との絆を確かめあう場であるという考え方をするカップルも増加しているようです。
今まで育ててくれた両家の親や祖父母、一緒に過ごしてきた兄弟姉妹、ずっと成長を見守ってくれた親族や身近な人…彼らは結婚したこれからも生涯変わらずお世話に為ることでしょう。そんな本当に大切な家族のみ、親族のみ、身内のみの少人数をゲストとして招待するスタイルの結婚式を選ぶウェディングスタイルです。

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ふたりだけの結婚式

ふたりだけの結婚式とは、一般的な結婚式で参列することの多い両家の親、親族、友人や仕事関係の人たちといったゲストを一切招待せず、新郎新婦ふたりきりでおこなう結婚式のこと。結婚式とはふたりが夫婦となることを確認するための儀式であり、「ふたりきりの結婚式」は、結婚式の原点に立ち返ることができる、もっともシンプルな挙式のスタイルです。
費用、人間関係、主義など、さまざまなふたりの事情を気にすることなく、誰にも気を遣うことなくふたりだけの誓いをたてることができます。
ふたりだけの挙式プランはリゾート地の結婚式会場で多くプランが用意されており、一般的な結婚式会場では平日限定のプランに限られる場合もあります。
また、挙式はおこなわず記念撮影のみおこなうフォトウェディングを選択するカップルも多くなっています。

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家族のみの結婚式(家族婚とも)

家族のみ招待する際は、結婚するまでや成長する中で一緒に暮らしてきた人と判断し、招待範囲を決定する考え方が主流です。
ちなみに『家族のみの結婚式』の最小単位は、いままでふたりを育ててくれた両家の親のみ招待するスタイル。いっぽう家族招待範囲を広げる場合は、一緒に暮らしてきた兄弟姉妹や同居している祖父母も共に招待するケースも多いようです。
招待の範囲を『親族や身内のみ』と考える際は、普段から付き合いの深い親族や身内の方を中心にお声がけします。すべての親族に招待のお声がけをするかどうかは、それぞれの家の考え方にもよるところも大きいため、招待範囲を決定する前に各親に相談したほうが良いでしょう。
披露宴は歓談中心の会食スタイルが主流で、大切な人たちと思い出話や感謝をじっくり伝えられるパーティが計画できます。

少人数結婚式

親しい友人や同僚など、気兼ねない関係性の方まで範囲を広げ招待したい場合、ゲスト数は20人以上が予測され、多い場合は40人以下になる場合も。
しかしゲスト数30人を超えると、ウェディングスタイルの主旨は少人数結婚式の枠から外れ、変わってしまう場合もあるでしょう。30人を超える少人数ウェディングでは、披露宴でゲストを退屈させないよう結婚式らしい演出やイベントを盛り込むような工夫が必要になってきます。

ゲストからお祝いの集め方による分類…ご祝儀制結婚式・会費制結婚式

ひと昔前は結婚式に出席するゲストはお祝いとして現金(ご祝儀)を相場の金額に合わせ包むという考え方が主流でした。しかし、北海道を中心に、ゲストが自分の飲食代のみを負担しお祝い不要とする「会費制結婚式」の合理的な考え方も全国に広まり、レストランウェディングや1.5次会など、カジュアルパーティやアットホームなウェディングスタイルとして選択肢が増加しています。

ご祝儀制結婚式

ご祝儀制は古くからなじみのあるお祝いのスタイルで、北海道をのぞく大半の地域ではこちらが主流です。ご祝儀額は結婚式を挙げる新郎新婦との関係性から、ある程度の相場が設けられています。例えば、首都圏での結婚式に友人として呼ばれた場合は、30000円をご祝儀として包みます。ただし、同じ関係性であっても地域によって包む金額に差があるため、一度家族に相談してみるのもいいでしょう。
必ずしもそうとは言えませんが、ご祝儀制を選ぶカップルは一般的な結婚式のスタイルになることが多いため、老若男女問わず受け入れられるのがご祝儀制のメリットと言えます。

会費制結婚式

その名の通り、会費をいただく結婚式のことです。
通常の披露宴では、ゲストがご祝儀を世間一般の相場で判断して金額を決めお包みしますが、会費制では新郎新婦が参加費である会費を決め、ゲスト全員で一律の金額をいただきます。会費は招待状に記載してゲストにお知らせします。北海道など一部地域で主流の結婚式スタイルでしたが、合理的で自由な結婚式スタイルがカップルの共感を呼び、近年では首都圏を中心に人気のウェディングスタイルになってきました。
お祝い不要のため、新郎新婦はウェディングスタイルを自由に決められる、ゲストと距離感の近いアットホームな結婚式が計画できるなどのメリットがあります。

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屋外でおこなう挙式や披露パーティ分類… アウトドア・ガーデン・ビーチ

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一般的な結婚式は屋内で行われますが、欧米のウェディングで大人気の開放的な屋外で行うウェディングスタイルが、SNSなどを通じて日本にも上陸。ガーデン、高原、森、川、湖、ビーチ…今までとは異なる、まるで映画のように美しいロケーションの中で楽しめるウェディングスタイルです。

ガーデンウェディング

ガーデンウェディングとは、緑豊かな風景の美しいガーデンや高原など『屋外でおこなうウェディング』のこと。もともと欧米で大人気のウェディングスタイルでした。屋外という自由度の高い会場では、グリーンに囲まれた日差しがあふれる開放的な空間で、さまざまなアイデアを凝らしたウェディングプランを楽しむことができるのです。
日本で馴染みのあるガーデンウェディングは、ホテル、ゲストハウス、レストランなどに付帯する人工的なガーデンを利用してのガーデンウェディング。最初からガーデン挙式やセレモニーなどが計画しやすいよう、プールやガセボ(東屋)などが設置されているものが多くなっています。結婚式のプログラムのすべてをガーデンでおこなうこともあります。が、多くの場合は挙式や披露パーティのどちらかをガーデンで執り行う演出を組み込んだものであることが多い傾向です。
気候や天候に左右されやすいのが難点で、春~初夏、秋に多く行われ、真夏や冬には向かない。真夏は日射病にならぬよう時間や日除けなどの配慮が必要です。また雨天時のための屋内会場も用意しておく必要があります。

ガーデンウェディングとは。会場探しやプランの立て方、依頼先別の費用相場、パーティの流れや演出内容、服装について詳しく解説

アウトドアウェディング

アウトドアウェディングとは、野外や屋外で挙式や披露パーティを行うウェディングスタイルの総称です。日本ではまだ比較的新しく馴染みが薄いものの、欧米など海外では大人気のウェディングスタイル。
会場として選ばれるのは実にさまざまで、キャンプ場や公園、森林やビーチ、リゾート地など、景色と屋外ならではの開放感を楽しめる場所でおこなわれます。
アウトドアウェディングは開放的なロケーションの中、自然と一体となり、施設の規定などで時間に囚われずゲストとの絆をふかめあうウェディングスタイルとして絶大な人気を誇っています。日本でもインスタグラムやピンタレストなどSNSを中心に、フォトジェニックな装飾や今までの結婚式にない自由さが注目され、自分たちの結婚式に取り入れるカップルが急増しています。

アウトドアウェディングとは?海外では大人気のウェディングスタイルの魅力、演出内容や費用相場、気になる服装など詳しく解説

ビーチウェディング

「ビーチウェディング」とは、文字通り「ビーチ(海辺や浜辺)」で行う結婚式のことです。青い海と白い砂浜が目前に広がる開放的な空間で挙式、または披露パーティをおこない、ふたりや参列ゲストとフォト撮影や動画撮影を行い、結婚式とともに自然豊かで美しいロケーションを思い切り満喫します。ビーチは昼と夜で雰囲気が大きく異なり、どちらの時間帯も魅力があるため、どの時間帯にするかを考えるのも楽しいでしょう。新婚旅行や家族旅行も兼ねた思い出作りができるのも大きな魅力です。

ビーチウェディングとは。沖縄、ハワイ、グアムで人気の挙式やパーティスタイルや費用、フォト撮影を楽しむためのポイントなど詳しく解説

旅行や宿泊をともなう場合の分類…リゾートウェディング・ステイウェディング

大切な家族や親しい人たちだけで、ゆったりとした時間を過ごしたいという思いから、宿泊を兼ねた結婚式を計画するウェディングスタイルも注目されています。

リゾートウェディング(国内・海外)

リゾートウェディングとは都会から離れて、国内や海外の観光地やリゾート地で行う結婚式のこと。『リゾ婚・リゾート婚』とも呼ばれています。
海や山を望む眺めのいいロケーションで、大空の下、大自然に囲まれたチャペルでのセレモニーやガーデンパーティを実現できます。美しい風景や歴史的な建造物など、彩り豊かなロケーションが魅力的で、早朝からフォト撮影を行ったり明るい午前中に挙式をして、その後に披露パーティーやお食事会をするというスタイルが一般的です。
親族やごく親しい友人を招き、10~20人程度の家族のみや少人数のみで行うスタイルが主流でしたが、コロナ禍でふたりだけのリゾートでの結婚式を挙げるカップルも急増中です。

国内に再注目!リゾートウェディングの人気スポットランキング&費用相場。ふたりだけ、家族のみ、少人数での費用相場や挙式内容も解説

リゾートウェディング(リゾート婚、リゾ婚)とは。国内海外の費用、ゲストの服装など

ステイウェディング

ラグジュアリーホテル、日帰り可能な近郊、高原や自然の中のロッジなど、宿泊施設で結婚式を挙げられる場所でおこなう結婚式のこと。宿泊をメインにしており、家族や親しい人と共に過ごす時間の過ごしかたを重視したウェディングスタイルです。
結婚式の時間の使い方も自由で、昼の挙式の後に夕方から夜までバーベキューをしたり、夕日や星空の下でのナイトウェディングなど、夕方から夜にかけての自然の変化を楽しむことができます。また、結婚式の前日や翌日に観光ツアーなどを併せて企画して、親族やゲストに小旅行気分を味わって貰ったり、両家の親睦を深める機会とすることもできるでしょう。
ラグジュアリーホテルでの結婚式の場合は、挙式前日または当日に両家家族や親しい人もともに宿泊し、全員で結婚式前後の時間を語らい、ゆったりと余韻に浸る時間としての「ステイウェディング」も計画できます。

演出・内容による分類…オリジナルウェディング・コンセプトウェディング

演出・内容による分類…オリジナルウェディング・コンセプトウェディング

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ふたりの個性をより発揮したい、よりゲストに心に残る結婚式にしたい、ありきたりな式にしたくない…そんな思いから、結婚式の装飾・演出・プログラムにオリジナリティやテーマを持たせた結婚式を計画する、欧米から流入したウェディングスタイルが人気を集めています。

オリジナルウェディング

オリジナルウェディングとは、新郎新婦が結婚式で会場、セレモニー、演出、プログラムにいたるまで、ふたりの希望や想いを叶えるオーダーメイドの結婚式スタイルのこと。簡単に言ってしまえば、新郎新婦が希望した通りの個性的な結婚式のことです。
現在日本でおこなう結婚式を計画する際には、結婚式を行う会場やプロデュース会社が決めた『ウェディングプラン』と、そのプランを行うために必要な『プラン料金』が提示されています。ふたりはまず会場や結婚式をおこなう場所を選び、会場が提示するプランとプラン料金を検討してプランを決めます。 そのなかにパッケージ化されたプログラム、演出、ウェディングアイテムで結婚式を実現させます。
『オリジナルウェディング』には、上記のようなパッケージ化されたプランというものは通常は存在しません。当然、プランがないため費用も提示する一般的な相場料金がありません。 オリジナルウェディングはふたりが夫婦となる誓いを行うセレモニーと披露パーティという基本の形式以外は、すべてをふたりが自由に考えて決めていくためです。

コンセプトウェディング(テーマウェディング)

オリジナリティのあるウェディングを計画するために、ふたりの結婚に対する気持ちや想いをウェディングテーマとして決め、コンセプトに基づいて会場や演出を創り上げることを『テーマウェディング(コンセプトウェディングとも)』といいます。
テーマを演出、装飾、衣裳、料理などに反映し、ゲストにふたりのメッセージが伝わるよう統一感を持たせるよう表現していくため、結婚式準備にブレがなく、重視したいことか明確になりスムーズになるメリットがふります。
コンセプトを決めて、会場装飾から演出、BGM、ギフトなどに至るまで、そのテーマに合わせて趣向を凝らしたウエディングが計画できます。
テーマは新郎新婦の趣味、季節などふたりらしさを形にすることができるのです。テーマカラーを決めて装飾に統一感を出したり、装花に使う花にテーマを持たせることも。クルージングやスタジアムを借り切ったりなど結婚式場ではない場所や、ガーデンウエディングなどロケーションにこだわったテーマウエディングも人気急増中です。

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まとめ

ウェディングスタイルの種類を知って自分に必要と思うスタイルを組み合わせ計画しよう

ウェディングスタイルには、それぞれの考え方に基づいたメリットやゲストへのおもてなしの方法があります。ウェディングスタイルの種類や形式、メリットを知っておくことで、そして組み合わせることで、自分たちの考えや希望にあわせた結婚式を計画できるでしょう。

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この記事のライター

結婚式準備.com編集部

結婚式準備.com編集部です。結婚式の準備で悩むプレ花嫁を応援する記事を書いていきます。

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