結婚式の新郎衣装「タキシード」をおしゃれに着こなす基礎知識。人気カラー、コーディネートやお色直し、レンタルか購入か…選び方完全ガイド

結婚式の新郎衣裳で最も人気のあるタキシード。おしゃれに着こなすためには、タキシードに対する基礎的な知識や、結婚式での着用の際に人気の色、お色直しをどうするか…などの情報を、事前に知っておくと、自分にしっかりとあったタキシードや満足度の高い選択ができるでしょう。服装としてのタキシードに関する基礎的な情報と、結婚式の場に相応しい色やデザインの選び方について画像つきで解説します。

この記事のINDEX

    結婚式の新郎衣装で最もポピュラーな「タキシード」とは?

    結婚式の新郎衣装で最もポピュラーな「タキシード」とは?

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    タキシードとは、基本的には夜間、宴席で着用される男性用の礼服の一つです。女性のイブニングドレスやカクテルドレスに対応する服装です。
    同じく夜間用の正礼服である燕尾服に対して略式の礼装とされていますが、現代では燕尾服の使用が減ったため、タキシードが実質的な正礼装の様に使われており、日本では正礼装として扱われるケースがほとんどです。
    イギリスではディナー・ジャケット(会食服)、その他の欧州諸国ではスモーキング(smoking、 喫煙服)とも呼ばれています。

    結婚式で新郎人気No.1のタキシード。そもそも「タキシード」とは?タキシードのコーディネート・付属アイテムや人気カラーを解説

    結婚式衣裳としてのタキシード

    本来は夜間のみ着用される準礼装のひとつですが、日本では昼夜を問わず着られる正礼装としての扱いが定着しています。
    近年の日本の婚礼シーンにおいてはフロックコートとタキシードをかけ合わせたようなデザインのものも、総称して「タキシード」と呼ぶ傾向です。
    色は黒や白、グレーが基本のカラーですが、光沢のある素材で華やかさをプラスしたものなど、色柄ともに多様化しており、ファッション性に富んでいます。
    柄はチェック、カモフラプリント、花柄まで出ており、新郎のキャラクターも表現できるほどデザインは多様化を遂げています。
    着用時にジャケットの着丈の長さで、ショート丈はフォーマルな場、すなわち結婚式では失礼な印象を持たれますので気を付けてください。短めが人気とはいえ、ビジネススーツとは異なる装いが正式です。隣を歩く新婦のドレスとのバランスをしっかり考慮して選びましょう。

    スーツとの違いは洋服のランク

    結婚式などフォーマルな場面で、もてなす側に求められるのは格式の高さです。スーツはランクが高い正礼装のモーニングコートの裾を短くしたもので、「略礼装」とみなされており、結婚式ではゲストが着用するのに適しています。一般的な結婚式で新郎は着用しません。

    新郎のタキシードは他の男性ゲストの服装と差をつけて選ぶ

    昨今では新郎だけでなく、結婚式のようなフォーマルなパーティで男性ゲストがブラックスーツ以外にタキシードをお呼ばれの服装として選択する人も増加しています。
    そのため、結婚式の主役として、他の男性ゲストと比べひとめでわかるような生地やデザインのタキシードを選ぶ必要があります。
    また、花嫁衣裳は結婚式ではもっとも華やかで格の高い女性衣裳として造られているため、新郎のタキシードも花嫁と並んだバランスを考えて見劣りしないものを選ぶ必要があるでしょう。

    新郎タキシードは購入?レンタル?国内結婚式とリゾ婚のレンタル・購入比率と費用相場

    新郎タキシードは購入?レンタル?国内結婚式とリゾ婚のレンタル・購入比率と費用相場

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    結婚式で新郎が着用するタキシードの手配は、購入やレンタルといった方法があります。レンタルの方が費用を安くおさえられるイメージがありますが、国内の一般的な結婚式か、海外国内でのリゾート婚かによって事情が異なる部分も。
    そこで、新郎用タキシードの購入・レンタルの割合や手配方法別の費用相場を、国内結婚式・リゾート婚それぞれについて解説していきます。

    結婚式で新郎が着用するタキシードはレンタルが主流

    国内結婚式・海外結婚式ともに、新郎用タキシードは多くの人がレンタルしたものを着用しています。「購入すると高額」「何度も着るものではない」などの理由からレンタルを選択しているようですが、新郎用タキシードは手配方法によって費用が大きく異なります。
    購入しようかレンタルしようか迷っている人のために、タキシードのレンタル・購入の割合、手配方法別の費用相場、メリットなどを少し詳しく見てみましょう。

    国内結婚式における新郎用タキシードのレンタル・購入割合と相場

    国内で結婚式をする場合の、新郎用タキシードの手配方法や相場をご紹介します。

    国内結婚式では 93.3%がタキシードをレンタルしている

    国内での結婚式の場合、93.5%の新郎がタキシードを着用しています。そのうち、93.3%はレンタルです。すなわち、ほとんどの新郎がレンタルのタキシードを選択しているということになります。
    新婦が着用するウェディングドレスも86.0%がレンタルしているため、結婚式の衣裳は多くがレンタルであるといえるでしょう。

    既製品を購入した:3.1%
    オーダーメイドを購入した:2.3%
    リサイクル品を購入した:0.3%
    既製品をレンタルした:92.3%
    オーダーメイドをレンタルした:0.9%
    もともと持っていたものをレンタルした:0.1%

    データ出展:ゼクシィ 結婚トレンド調査2019調べ

    一般的な結婚式での手配方法別のタキシード費用相場

    新郎用タキシードの費用相場を手配方法別に見てみると、実は既製品は購入もレンタルもさほど費用が変わらないため「購入の方がお得では?」と考える人もいるかもしれません。しかし、自分で手配した衣装を結婚式場に持ち込むと持ち込み料がかかるのが一般的。その点を考慮すると「結婚式場が提携するショップでレンタルする」という選択になるのだと考えられます。

    既製品を購入した:12.2万円
    オーダーメイドを購入した:14.0万円
    既製品をレンタルした:12.8万円
    オーダーメイドをレンタルした:22.8万円

    タキシードをレンタルするメリット

    タキシードをレンタルするには、持ち込み料の有無以外にもさまざまなメリットがあります。購入するよりも手間がかからず利用しやすいため、一般的な国内結婚式では、レンタルを選ぶ人が多いようです。

    購入するよりも基本的には安い
    靴やタイ、カフスなど小物もセットでレンタルできる
    結婚式前のサイズ直しは式場が行ってくれる
    着用後のクリーニングなど維持費がかからない
    結婚式後の保管に困らない

    海外・国内リゾート婚における新郎用タキシードのレンタル・購入割合と相場

    リゾート婚では、約80%のカップルがキリスト教式をあげています。
    アロハやかりゆしなど現地衣裳で結婚式に臨む人もいますが、多くの人がタキシードを着用しているでしょう。そこで、リゾート婚のタキシードの手配方法や費用相場についても見てみましょう。

    リゾート婚では65.6%がタキシードをレンタルしている

    海外・国内リゾート婚の場合、タキシードを購入する人の割合が上がります。65.6%がタキシードをレンタルしていますが、購入する人はなんと30%以上も。
    また、一口にレンタルといっても現地で手配するのか国内で手配して持ち込むのかなど、国内挙式よりも手配方法が複数です。

    国内で購入:30.7%
    国内でレンタル:14.2%
    国内で選んで現地でレンタル:36.7%
    現地でレンタル:14.7%
    その他:1.4%

    データ出展:ゼクシィ 海外ウエディング調査2019調べ

    リゾート婚での手配方法別のタキシード費用相場

    レンタルか購入か、国内手配か現地手配かによってタキシードにかかる費用は大きく異なります。手配方法別の費用相場は次のとおりです。

    国内で購入した場合:17.9万円
    国内でレンタルした場合:14.7万円
    現地でレンタルした場合:10.3万円
    国内で選んで現地でレンタルした場合:13.3万円

    ちなみに、新婦衣裳の手配方法は「国内で購入」「国内で選んで現地でレンタル」が多く、手配方法別の費用相場は次のようになっています。
    リゾート婚の予算を決める際は、新郎新婦の衣裳に35万~50万円ほどかかると想定しておくと良いかもしれません。

    国内で購入した場合:34.0万円
    国内でレンタルした場合:29.8万円
    現地でレンタルした場合:26.4万円
    国内で選んで現地でレンタルした場合:26.9万円

    タキシードを購入するメリット

    タキシードを購入するメリットを考えると、リゾート婚で、帰国後に国内パーティを行う人などは、レンタルよりも購入の方が衣裳にかかる費用をおさえられるでしょう。

    一度購入すれば何度着用しても費用がかからない
    デザインや素材にこだわって選ぶことができる
    自分にぴったりなサイズであつらえることができる
    必要無くなったら売ることができる
    タキシードをスーツにリメイクすることもできる

    結婚式で着る新郎のタキシードは何色がおしゃれ?色選びと印象を解説

    結婚式で着る新郎のタキシードは何色がおしゃれ?色選びと印象を解説

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    結婚式で新郎の衣裳の色は、フロックコートなどある程度規定があるものもありますが、タキシードのように人気衣裳は新郎の好みやファッション性にあわせ、多様な色がある衣裳もあります。
    タキシードは様々な色のバリエーションがあり、与える印象もそれぞれで異なります。自分に合う色であることはもちろんですが、新婦とのバランスも大切です。しっかり試着して、自分らしい色のタキシードを見つけましょう。

    【新郎衣裳の主な色】
    「白」結婚式での王道カラー
    「黒」格式では最上級の色
    「ネイビー」上品で華やかな印象
    「グレー」ナチュラル派で落ち着いた色味
    「シルバー・ゴールド」特別な日の勝負色
    「ブラウン・ベージュ」クラシカルにもカジュアルにも対応

    「白」結婚式での王道カラー

    白は結婚式の王道カラー。爽やかな印象なので、チャペルやバンケットといった一般的な会場だけでなく、リゾートウェディングやガーデンウエディングでも人気が高い色です。
    純白のウエディングドレスを身に纏った花嫁とも相性抜群のため、統一感をもたせる前撮りのフォト撮影やフォトウェディングでもよく選ばれています。
    真っ白には抵抗があるという人も多く、オフホワイトや襟などジャケットの一部が黒など色がついているバイカラーデザインや、パンツの色を変えて着こなすケースも多いでしょう。
    オールホワイトで膨張を懸念される方は、ネクタイやポケットチーフなどに差し色を取り入れてみてください。フォーマル感を演出するのであれば、差し色には黒色が最適です。反対色の黒を使えば、コーディネート全体がしっかりと引き締まります。
    特にリゾート婚での白は爽やかな印象を与えるので、ビーチやガーデンなどのロケーション撮影にもぴったり。白色であれば、シーンに合わせた着こなしを叶えてくれます。

    「黒」格式では最上級の色

    礼服の定番である黒は、どんなシチュエーションにも対応できる上、誰でも着こなしやすい色です。特にフォーマルな場では最も格式高い色とみなされるケースが多いため、格式の高い会場や、厳粛なムードが漂うクラシカルな式場に向いています。
    固すぎる印象や地味で新郎らしさがなくなってしまう点を懸念する場合は、ネクタイやベストなどの小物で色味を加えるのもおすすめです。
    また、大人な印象を与えたいのであれば、黒色のタキシードが最適です。タキシードの中でも定番中のカラーのため、着用にハードルが低く、新婦とも合わせやすいのが魅力。
    スタイリッシュな印象を与えてくれるので、年代や体型問わず着こなしやすいメリットもあります。
    一方で、黒だとかしこまり過ぎかなと思う方は、小物部分で遊びや柔らかさを出すのがおすすめです。蝶ネクタイであれば、ベーシックな着こなしの中にもナチュラルな印象を与えられます。黒色であれば、全体的にバランスのいいコーディネートに仕上げられます。

    「ネイビー」上品で華やかな印象

    ネイビーは落ち着いた色という印象ですが、固くなりすぎず華やかさや爽やかさといった男の色気も感じさせる色として人気が高まっています。
    品良く落ち着いてまとめたいなら濃いめの色味を、華やかさを出したいなら薄めの色味を選ぶと良いでしょう。
    上品な印象を与えながらも、普段からスーツで着なれている色のため、安心して着用できるメリットもあります。
    光沢感のないものを選ぶと、ナチュラル感が増しますので、アットホームな結婚式やカジュアルなガーデンウェディングによく合う色味です。

    「グレー」ナチュラル派で落ち着いた色味

    華やかすぎる衣装や堅苦しい衣裳が苦手な新郎に人気な色がグレーです。
    光沢の少ないマットな生地なら、フォーマルウェアでもナチュラルに仕上がり、優しい印象になります。
    ただ少しカジュアルな印象を与える可能性があるので、フォーマルな式よりも、ゲストとの距離が近いアットホームなウエディングや、披露宴のお色直しといった場に向いています。
    フォーマル感を出しつつも、トレンド感のあるおしゃれな着こなしをしたい場合は、グレーのタキシードがイチオシです。
    また、少し優しい雰囲気にしたい場合はグレーを着用するようにしましょう。光沢感のないものを選ぶと、ナチュラル感が増しますので、アットホームな結婚式やカジュアルなガーデンウェディングによく合う色味です。

    「ブラウン・ベージュ」クラシカルにもカジュアルにも対応

    ベージュのタキシードは、光沢の有無でも与える印象が変わります。同じベージュの色味でも、生地がマットな質感の場合は白色のタキシードと似た印象になり、ウェディングドレスと相性がいいのもメリットです。また、ベージュは温かみのある印象なので、やわらかな生地を選べば、優しい印象をもたらしてくれます。
    一方、ブラウンのタキシードは落ち着きのあるコーディネートを得意としています。暖色のため、クラシカルな会場や秋や冬の結婚式で着用するのにおすすめです。黒のタキシードとはまた違った、遊び心のある大人な雰囲気を演出します。特に年齢を重ねている人には、着こなしやすい色味なのでおすすめです。
    色が少し暗いと思う場合は、光沢のある記事や小物での差し色でコーディネートすれば、華やかさを出せます。

    「シルバー・ゴールド」特別な日の勝負色

    結婚式などの晴れの日には、普段はあまり着る機会がない光沢のある色もよく選ばれています。華やかで存在感抜群なので、ボリュームのあるドレスを着る花嫁の横に立っても見劣りしません。挑戦しやすいのはシルバー、高級感を感じさせたいならゴールドがおすすめです。
    シルバーはグレーによく似た色味ではありますが、光沢が入ることによって与える印象が変わります。光沢感のあるシルバーは、照明映えするため、遠くからも存在感がバツグンです。新婦の衣裳が華やかな場合も、隣にいて見劣りしない華やかさを出せます。
    コーディネートは同じ色味でまとめるのが人気です。そのほかにも、中に着用するベストやネクタイなどは、色味の濃さを変えるなどするとコーディネートのアクセントにもなっておすすめです。

    結婚式で新郎のタキシードの基本的なコーディネート構成と着こなしポイント

    結婚式で新郎のタキシードの基本的なコーディネート構成と着こなしポイント

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    タキシードは主に宴席、パーティーなどでの着用が主なため、個性を主張するためのアレンジが他の礼服に比べて許容されています。まずは、基本的な組み合わせや合わせる小物を確認し、基本のタキシードのコーディネートを押さえておきましょう。

    ジャケット

    色は黒または濃紺で、生地はカシミア、ドスキン、バラシャなどがよく使われます。
    タキシードのジャケットの衿は、シングルブレストまたはダブルブレストで、先の尖ったピークドラペルか、一枚衿のショールカラーが基本です。シピークドラペルでは下襟を、ショールカラーでは襟全体に拝絹(はいけん・光沢のあるシルクの生地)をつけたものが正式(日中の使用を考慮してあえて付けないものもある)です。現代ではノッチドラペルの仕様のものも存在します。
    ボタンは上着と同じ生地で包んだ包みボタンでひとつボタンが正式で、裾のスリット(ベント)はないのが一般的です。
    ポケットのフラップは基本的にありませんが、中に入れられるものであればOK。胸元にポケットチーフを差すと、ドレッシーな印象をさらに高められます。
    近年では、ファンシータキシード・スーツと呼ばれる避暑地などで着られる白、変わり色無地物、格子、縞物、襟や袖口などにデザインをこらしたタキシードも注目されており、リゾートウェディングやガーデンウェディング、アットホームな披露宴などで着用されます。

    トラウザーズ

    スラックスはアメリカ英語を語源にしていますが、トラウザーズはイギリス英語が語源です。スラックスが語源(ゆるい)の通り、ややゆったりしたズボンを指し、ゴルフなどのスポーツ向けズボンも広義に含んでいる一方、トラウザーズは基本的にカッチリしたフォーマル向けのズボンのみを指します。
    ジャケットと揃いの生地が正式で、スラックスはジャケットの色に関わらず黒が基本です。
    脇の縫い目にシルクの「側章(がわしょう、そくしょう)」というライン飾りが1本ついています。裾は、折り返しのないシングルが基本です。
    サスペンダー(ブレイシズ)で留めるのが正式ですが、カマーバンド着用時にはベルトは付ける必要はありません。現代ではベルトの使用が一般的です。

    ウェストコート(ベスト)

    トラウザーズと同じくジャケットと揃いの生地のものを着用するのが正式です。
    カマーベストやカマーバンドを用いる場合もあります。ベストの略式であるカマーバンドは、国際的に着用が義務付けられてきましたが、現在では省略可能なアイテムとして認められています。好みで選んで問題ありませんが、着用する場合はヒダを上向きに。
    色やデザインが入ったものも間違いではないものの、格式を求める場ではやはり黒が正解です。
    ダブルブレステッドの場合は省略することも可能です。

    シャツ

    衿先だけが小さく折り返されているウイングカラーと、一般的なレギュラーカラーを選びます。マナー的にはどちらでもOKですが、蝶ネクタイを締めることが多いので、基本は白無地のウイングカラーをセレクトしましょう。
    白無地で胸にプリーツの飾りのついたタック・ブザムはタキシード上級者向け。また、フリルで装飾されたものはさらにおしゃれなコーデになります。
    袖はシングルカフスが一般的ですが、ダブルカフスも可能です。胸元のボタンや袖は、スタッズボタンやカフリンクス等のアクセサリーを用いて統一感をだすこともできます。

    ネクタイ

    拝絹と揃いのシルク地の黒の蝶ネクタイ(ブラックタイ)が正式です。
    黒以外の色・柄やクロスタイも合わせられるが、その場合はカマーベスト、カマーバンドと共地にするのが一般的なコーディネートです。

    ポケットチーフ

    白麻が基本ですが、上着が白やデザイン色の強い場合は、黒やほかの色の絹もので個性を出すコーティネートも可能です。

    革靴と靴下

    黒のエナメルの内羽根式のプレーントウ、またはオペラパンプスが一般的です。
    靴下は黒ジャケットに合わせた黒無地の絹やナイロン製が多いのですが、近年ではさまざまな色のジャケットがデザインされているため、ジャケットの色に合わせた靴下を選ぶケースも増えています。

    帽子

    タキシードには黒か濃紺のホンブルグ・ハット型、ただし夏はパナマハットを合わせることもできます。基本的に無帽でも差し支えはありません。

    結婚式で新郎のタキシードに合わせる靴、靴下の選び方

    結婚式で新郎のタキシードに合わせる靴、靴下の選び方

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    結婚式で、新郎がタキシードに合わせて着用するフォーマルシューズ(ドレスシューズとも)は、現在の日本のウェディングシーンでは大きく分けて4種類です。

    ・オペラパンプス
    ・エナメルシューズ(紐付き・内羽根)
    ・レザーシューズ(紐付き・内羽根)
    ・カジュアルウェディングなどの場合は衣裳に合わせた靴

    新郎のタキシードや衣裳に合わせる靴と靴下について解説。足元コーデ&マナーはこれで完璧!

    結婚式で新郎が衣裳に合わせる靴はオペラパンプスかエナメルシューズが一般的

    新郎の衣裳は、会場の中でも最も格が高い正装(フォーマル)な衣裳です。また、華やかな新婦と並んでも見劣りしない華やかさも求められるため、靴選びは新郎新婦の衣装選びと合わせてバランスを見ながら決める必要があります。
    結婚式会場の格や衣裳の格に靴を合わせてコーディネートする場合は、フォーマルウェアに合わせて造られている「オペラパンプス」「エナメルシューズ」を選ぶのが一般的です。

    オペラパンプスとエナメルシューズの履き分け

    オペラパンプスとエナメルシューズは、一般的なマナーでは時間帯で履き分けます。
    欧米の夕方と夜の境目である17時から18時が境目となり、昼から夕方はエナメルシューズが適切で、夕方以降はオペラパンプスが適切と考えられています。
    ただし、前提として格式が高い靴とされているのはオペラパンプスで、新郎の靴として正礼装であれば、どんな装いでも合わせてOKです。エナメルシューズの方が、時と場合によってはNGの場合もあります。

    ウェディングスタイルと衣裳によっては靴の選択も多様化している

    近年の新郎のコーディネートはリアルクローズ寄りにトレンドが変化しており、ウェディングシーンもカジュアルでアットホームなウェディングや少人数ウェディング、リゾートウェディングなと多様なスタイルが急増しているため、ウェディングの雰囲気や会場の格式に合わせエナメルシューズや、さらにそれ以外のレザーシューズの選択肢も広がっています。

    結婚式で新郎が履く靴の色は衣裳の色に合わせ黒か白が一般的

    一般的には白い衣裳には白い靴を、黒い衣裳には黒い靴を合わせます。そしてグレーやシルバーの衣裳の場合は白か黒、シャンパンゴールドの衣裳には白、茶色の衣裳には黒を合わせるコーディネートが多いでしょう。
    明るい色の衣裳には白い靴、暗い色の衣裳には黒い靴を合わせる方が、統一感が出て綺麗にまとまります。

    茶色は挙式や披露宴では避ける

    新郎の衣裳としてメジャーなタキシードに合わせる靴の色としては、結論からいうと、厳密なフォーマルのルールからすれば茶靴はふさわしくありません。
    階級社会の影響から生まれた「室内で履く靴は黒、屋外で履く靴は茶」として、黒い靴は貴族が履く靴、茶色の靴は田舎者(カントリー)が履く靴と考えられています。
    イギリスでは今もビジネスでは茶靴を良く思わない文化が残っており、基本的にはタキシードの靴は黒が原則で、一般的には茶色の靴は二次会やお色直しで選ぶ方が多いようです。
    ただし、現在ではタキシードの色が多様化している点や、ウェディングスタイルも格式からテイストまでさまざまです。
    ブラウン・ベージュ・明るいネイビーのタキシードはカジュアルウェディングやリゾートウェディングで人気の色ですが、このような明るく爽やかな色には茶色の靴がよくあいます。「カジュアルでアットホームな雰囲気の挙式にしたい」場合には、茶色の靴も問題はありません。

    シークレットシューズの選択は花嫁とのバランスを考えて

    花嫁がウェディングドレスを選ぶ際、ドレスのウェスト位置やデザインによって「ドレス姿が最も美しく見える」「前の裾を踏まずに歩ける」という理由から、多くの場合は高いヒールを合わせます。
    しかし意外に多いのが「新郎より花嫁の方が背が高くなってしまう」「同じくらいの身長になってしまう」事態です。
    花嫁のドレス姿で美しさを追求すると、新郎との身長バランスがうまくとれないという悩みには、新郎側も花嫁に合わせてシークレットシューズの着用が一般的です。
    もともとメンズのドレスシューズにもヒールアップ効果はありますが、シークレットシューズでは3cm~最大15cmまで、自然にヒールアップが叶えられます。通常は5cm~10cmの範囲での着用が多いでしょう。
    シークレットシューズはウェディング衣裳のレンタルサロンではほとんどの場合用意がありますし、専門店での購入も可能です。現在ではシークレットシューズ専門のインターネット通販店も数多くあります。
    新郎にとっても一生で一度の大事なイベント。衣裳姿でのフォト撮影もたくさん画像で残るので、最高の思い出作りのためにシークレットシューズもぜひ検討してください。

    結婚式で新郎が衣裳に合わせ着用する靴下のマナー

    新郎が履くソックスは、結婚式にゲストとして参加する際のスーツに合わせる靴下のマナーとさほど違いはありません。
    ですが、結婚式で着用する衣装の種類や色によって、着用する靴下も異なります。

    結婚式の新郎衣裳に合わせる靴下の色

    結婚式の新郎の靴下は、基本的に黒色がマナー。
    ブラックやグレーなど一般的なタキシードやモーニングで多く選ばれる色であれば、黒色の靴下を選びます。
    靴下はパンツと靴の中間に位置しているため、全く異なった色味にしてしまうと目立ってしまいます。パンツの裾から見えてもおかしくない色を選びましょう。
    ただし、白やオフホワイト、ベージュなどのタキシードを着用する場合は、タキシードと同色の靴下やコーディネートに合わせた色合いを選ぶ場合もあります。

    【靴下の色の選び方例】
    ・黒やシルバーグレーのタキシード…黒の靴下
    ・白のタキシード…白の靴下
    ・オフホワイトやベージュなどの明るい色のタキシード…同色の靴下

    結婚式の新郎衣裳に合わせる靴下の柄

    新郎の靴下は無地を選ぶのが無難です。一般的には柄ありと無地では、無地のほうがフォーマル度が高いとみなされています。新郎衣裳でよく選ばれるタキシードやモーニングコートの色に合わせて選ばれるのが一般的です。
    礼装用の靴下を売っている所にいくと、黒無地の靴下ともう一種類、黒地に細い白色のストライプが入っているものや、『オルタネートストライプ』と呼ばれる、黒地に白とグレーの2本のストライプが等間隔で交互に入っているものがあります。
    ストライプの靴下はモーニングコート着用時に履く用です。
    モーニングコートのスタイルはスリーピースですが、組下となるパンツはコールパンツと呼ばれるグレー地に黒と白のオルタネートストライプが走っている柄のパンツです。それと黒の革靴をつなぐ役目の靴下なので、ストライプ柄もOKになるのです。

    結婚式で新郎のタキシードでお色直しは必要?

    結婚式で新郎のタキシードでお色直しは必要?

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    現在の結婚式で新郎のお色直しをする割合は半分ほどです。

    【結婚式での新郎の衣裳着用枚数】平均1.5枚
    ・タキシード1着…56.5%
    ・2着…38.7%
    ・3着以上…2.9%

    新郎がお色直しをしない理由としては「花嫁がお色直しで中座している間、ゲストをおもてなしする役割を負う」場合や「予算をできるだけ抑えたい」など、さまざまな理由があります。また、最近では好みの衣裳をオーダーで購入したため、一着のみで過ごすという方も増加しています。

    結婚式での新郎のお色直しを解説。最近のトレンドは?お色直しは必要?タキシード1着だけでイメージチェンジコーデも紹介

    お色直しをしないカップル、または新郎のみしない場合も増加

    お色直しを希望する人がいる一方、「お色直しはしなくても良い」といったカップルも増えています。「衣裳の費用を節約したい」「招待した人達と過ごす時間を大切にしたい」、「本当に気に入った衣裳だけで結婚式の1日を過ごしたい」といった、さまざまな理由でお色直しをしない選択をするようです。

    少人数ウェディングの増加

    近年は家族のみや親族のみといった少人数ウェディングも増加しており、お色直しなしで歓談を楽しむウェディングスタイルが増えています。
    ただし、家の習慣や土地柄によって、「お色直しは絶対にするもの」と考える場合も。その時は、両家が話し合って決める必要があります。

    新郎がお色直しをしない選択も多い

    お色直しをするのは新婦だけで、新郎はまったくしないケースも多く見られます。
    お色直しをせずに新婦が中座している間にゲストの対応を優先したい場合や、お色直しにさほど興味のない新郎はお色直しをしない選択も問題ありません。
    お色直しに時間をかけず、簡単なポイントチェンジといった方法も選択可能です。

    結婚式での新郎のお色直しの3つのポイント

    新郎の衣裳替えパターンについて、大きく3つのポイントを紹介します。

    【1】挙式はフォーマル衣裳で、披露宴やパーティは花嫁に合わせた衣裳で
    【2】披露宴や二次会はカジュアルな衣裳や遊び心のある衣裳で
    【3】1着だが途中でシャツ・ベスト・ジャケットのみ変えたり、小物やサスペンダーでイメージチェンジ

    挙式はフォーマル衣裳で、披露宴やパーティは花嫁に合わせた衣裳で

    全身お色直しをする場合、花嫁のお色直しの色やテイストに合わせた衣裳を選ぶ場合や、新郎のセンスを活かした衣裳にする方が多いでしょう。
    最近では、挙式後のパーティではリアルクローズに近いファッション性の高いカジュアルな衣裳に衣裳替えしたり、タキシードを小物やサスペンダーでこなれた着こなしにアレンジにチェンジする着こなしも注目されています。

    披露宴や二次会はカジュアルな衣裳や遊び心のある衣裳で

    挙式とお色直しの衣装が一緒ではなく、ガラリとテイストを変えたいという場合は、思い切って新郎も衣装をまるごとチェンジするのがおすすめです。特に、新婦が挙式時のドレスと大きくイメージを変える際には、新郎もお色直しを検討しましょう。
    特に新婦が洋装から和装に、和装から洋装にチェンジする際は、新郎も合わせてチェンジするケースが多いようです。
    現在はお色直し用に、タキシードの色・柄共に豊富に揃っているため、新婦のカラードレスにも合わせやすくなっています。

    まとめ

    結婚式は新郎にも注目度が集まるのでタキシードをおしゃれに選ぶために情報収集をしっかりと

    結婚式でタキシードをおしゃれに着こなすためには、服装としてのタキシードに関する基礎的な情報と、結婚式の場に相応しい色やデザインの選び方について事前に知っておくと、自分にしっかりとあったタキシードや満足度の高い選択ができるでしょう。
    タキシードに対する基礎的な知識は試着する際に役立ちますし、結婚式での着用の際に人気の色、お色直しをどうするか…などに関しては、新婦の好みやウェディングドレスとのバランスもあわせて、よく話し合って決めることをおすすめします。

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    結婚式準備.com編集部

    結婚式準備.com編集部です。結婚式の準備で悩むプレ花嫁を応援する記事を書いていきます。

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