痛くない、歩きやすいウェディングシューズを選びたい。靴擦れの原因とは?
iStoc / Viorel Kurnosov
新しい靴を履いた時やヒールの高い靴を履いた時、足が痛くなってしまったり靴擦れをおこしてしまう原因には、次のような理由が考えられます。
サイズ
原因の多くは靴が足に合っていないことといわれています。サイズがあってないなことで靴と足が強くこすれてしまい、皮膚を痛めてしまいます。
靴の形があっていない
つま先が細くなっているヒールのシューズはとても美しい形ですが、つま先の幅が足幅と合わないと、指と足の甲を圧迫し、痛くなる大きな原因になります。
また、かかとの形も要注意です。履いた時はぴったりあっているように思えても、隙間があったり圧迫感を感じるなどかかとの形があっていないと靴擦れの原因になります。
靴の素材
新品の靴はまだ足の形になじんでいないため、素材が固いものほど靴擦れをおこす原因となります。革靴は天然素材ゆえに履いていくうちに馴染みやすいのですが、合成皮革の靴は馴染みづらい素材のため、靴擦れをおこしやすくなります。
歩き方の癖
片足に重心が偏りがちな歩き方をすると靴底が片方だけすり減って、一部に力がかかってしまうため靴擦れが起こります。ヒールの場合は、前に重心がかかりやすくなるので親指に靴擦れが出来る場合もあるのです。正しい姿勢で歩くことは、靴・足に負担をかけないために重要です。
痛くない、歩きやすいウェディングシューズの選び方とは?
履き口が柔らかい素材で脚にフィットするシューズを選ぶ
履き口(足を入れるつま先部分)の素材が固くない靴だと安心です。前滑りしたときに足が食い込む部分になります。しばらく履いていて、履き口のラインが赤い跡になってしまわないか、チェックしましょう。また、「履き慣らすと伸びる素材かどうか」も確かめて試し履きを行いましょう。
ヒールの位置と太さに注意する
ヒールの高さとついている位置によって安定感が大きく変わります。
ローヒール(0~6cm)の場合
インセットと呼ばれる、ヒールが少し内側に入っているヒールの形が安定感があります。
単純にヒールが低いウェディングシューズは傾斜が低く安定感があり、歩きやすいと言えるでしょう。ただし、前述のサイズが合っていない、靴の形が合っていないものは、どんなにヒールが低くでも歩ぎづらく、靴擦れをおこしてしまうため、注意が必要です。
ハイヒール(ヒールの高さが7cm以上)の場合
セットバックと呼ばれる、かかとから垂直にまっすぐヒールがつけられているものを選びましょう。また、ヒールの太さは太くなればなるほど体重を支えてくれます。ハイヒール初心者の方は太いヒールを選んだ方が歩きやすいでしょう。
ウェディングシューズのヒールの高さによる特徴について詳しくはこちらから
ウェディングシューズとは?足とドレスが綺麗に映えるヒールの高さや結婚式に合わせたデザインの選び方
ストラップが付いているものはサイズ補正の役割がある
人間の足はかかとから足首にかけてくびれているのが一般的ですが、くびれていない人もいます。くびれていない人は、足のかかとにうまく靴のかかとが沿わずパカパカしてしまいがちに。そこでストラップつきの靴だと、歩いたときに足と靴がフィットしやすくなります。ストラップは、かかとから足首にかけて留めるものと、足の甲を留めるものがありますが、かかとがあまるような場合は足首を補強するよう足首を留めるものがおすすめです。
ストームがあり、ヒールの高さを感じにくいもの
足のサイズが24cm以下の方の場合、小さいと足の傾斜角度が急角度になり、足首の角度も足のサイズに合っていない無理な角度になってしまい、疲れやすく、捻挫をしやすい傾向になります。
ヒールは高くても、ストーム(前底部分の厚み)があるプラットフォームタイプを選ぶと傾斜が低くなり、安定感があり歩きやすくなるでしょう。
大人可愛いローヒール&フラットなウェディングシューズが大人気
iStoc / indigosmx
ウェディングシューズといえばヒールが高く華奢なイメージですが、ウェディングドレスのデザインの多様化や、カジュアル化とともに、歩きやすくトレンド要素がたっぷりのローヒールやフラットシューズのウェディングシューズを選ぶ花嫁が急増中です。
フラットシューズとは
厳密にはヒールなしのぺたんこな靴のことで、フラットシューズとパンプスとは違いますが、現在ではほんの少しだけ(1~2cm程度)のヒールがついているフラット感のあるパンプスが、フラットシューズより女性らしさや甘さが出るということで人気です。一般的な結婚式ではあまり選ばれませんが、レストランウェディングやビーチウェディングなど、安定感があり、歩き回ることを重視したい場合におすすめです。
ローヒールとは
ヒールの高さが5cm未満のものをローヒールといいます。3~5cmの高さは安定感抜群で、ぺたんこよりも足が疲れないと言われており、通勤通学で選ばれる最もポピュラーな高さです。この高さでヒールが太いものだとカジュアル感が出てしまうため、できるだけヒールが細い華奢なデザインがおすすめです。
5cmヒール
カジュアルファッションやビジネスシーンでは、5cmヒールは程よい高さで、履きやすい定番の高さになります。ただ、裾が長いウエディングドレスに合わせる場合、高さが足りないと感じてしまうかもしれません。だきるだけヒールや全体的なシルエットが華奢で細身のタイプを選べば、華やかさが出るでしょう。
3cmヒール
パンプスのシルエットの美しさはギリギリ残しつつ、圧倒的な安定感と履きやすさがある高さのローヒールです。身長が高い花嫁や、歩きやすさや動き回りやすさを求める花嫁にはおすすめの高さですが、どうしても「ぼてっ」とした印象になってしまうため、見た目はビジューつきやグリッターなど、できるだけ華やかなデザインを選びましょう。
ローヒールやフラットなウェディングシューズのメリット
デザインの可愛らしさだけでなく、「結婚式の最中に思い切り動き回れるので、ゲストとの距離感が近いガーデンウェディングやレストランウェディングにぴったり」という理由や、「可愛らしいデザインやラグジュアリーなデザインでも、ローヒールならカジュアルやデイリー使いできそう!」という理由で選ばれているようです。
また、現在ではウェディングシューズとして憧れの国内海外のラグジュアリーシューズブランドや、花嫁御用達のウェディングシューズブランドのほとんどがローヒールパンプスやフラットシューズを展開しているため、理想の『運命の一足』が選びやすい状況にあると
言えるでしょう。ウェディングシューズの人気ブランドについては、詳しくはこちらをご覧ください。
「運命の一足」ウェディングシューズはどこで買う?花嫁の憧れブランドをハイブランドからプチプラブランドまで全網羅
フラットシューズやローヒールを選ぶ際の注意点
フラットシューズやローヒールシパンプスをウェディングシューズとして選ぶ際の注意点として次のような点に注意して選びましょう
ドレスの丈の長さ
ウェディングドレスの丈の長さは、自分専用に購入したドレスならお直しが可能ですが、レンタルする場合は裾上げができない場合もあります。そのため、衣裳をレンタルで考えている場合は、身長やデザインによっては、フラットシューズやローヒールを選ぶことは難しいことが考えられます。
ドレスのデザイン
ローヒールパンプスやフラットシューズは、ハイヒールに比較すると見え方がカジュアルになる場合もあります。また、ドレスのデザインによっては避けたほうが良い場合もあります。
例えば、腰のくびれの位置がはっきりと分かるマーメイドシルエットやプリンセスラインのドレスでは、ヒールが低いと腰から足の長さが短く見える恐れがあるため、高めのヒールの方がバランスよく見える場合もあります。
また、レストランウェディングやガーデンウェディングのような、ゲストとの距離感が近いアットホームな会場では動きやすく雰囲気にもマッチします。ですが、格式高い会場では、できるだけフォーマルなイメージにあったウェディングシューズを選んだほうが良いでしょう。
ウェディングシューズにおすすめ!人気のローヒール&フラットシューズブランド10選
JIMMY CHOO(ジミーチュウ)
ブランド設立は1996年。マレーシア出身の靴職人であるジミー・チュウは、グラマラスかつトレンド感あるデザインと、「ハイヒールなのに痛くない」「奇跡のフィット感」と絶賛される履き心地でイギリスで名声を得てダイアナ元皇太子妃も愛用するなど、著名なセレブに愛されるシューウェアブランドとして成長しました。現在のクリエイティブ・ディレクターは姪のサンドラ・チョイ。素肌に吸いつくような足なじみのよさは、まさに美しさと履き心地を兼ね備えた運命の一足。ハイヒールだけでなく、エレガントなローヒールやフラットシューズも豊富に展開しています。
DIOR(ディオール)
クリスチャン・ディオール(Christian Dior)は、フランスのファッションデザイナー、クリスチャン・ディオールが1946年パリで創立したファッションブランドを展開する企業。彼が発表した「ニュールック」は女性の服装に革命を起こし、長くパリのオートクチュール界の頂点に君臨、その後もイヴ・サンローラン、ジョン・ガリアーノなど、世界でも名だたるデザイナーが主任デザイナーを歴任。「その女性がエレガントかどうかは、履いている靴を見れば一目瞭然」とクリスチャン ディオールが述べたように、その精神は現在でもシューズに受け継がれています。
Salvatore Ferragamo(サルヴァトーレフェラガモ)
1927年、イタリアのデザイナーであるサルヴァトーレ フェラガモが、自身の名を冠したブランド「サルヴァトーレ フェラガモ」を設立してスタート。南カリフォルニア大学で解剖学を修び、足を痛めない靴を製作するための手法を身に着けたフェラガモは、靴の製作手法に関する数々の特許も取得。特に足に負担をかけない上に、優雅で上品なフォルムのローヒールのパンプスはフェラガモの代名詞とも言える逸品です。
Repetto(レペット)
レペットはフランスのパリのシューズを中心としたファッションブランド。ローズ・レペット(Rose Repetto)が1947年に設立しました。振付師であった息子ローラン・プティの助言により、ダンスシューズをデザインして以来、バレエモチーフを始めとする斬新なデザインが人々に新鮮な衝撃を与え、その名が広く知られるようになりました。特に1960年代を代表する女優ブリジット・バルドーやオードリー・ヘップバーンも愛用していたことで一躍有名となり、足を包み込むようにぴったりとして履き心地も良く、足が小さく見えて可愛らしいと時代を超えた人気が続いています。バレエシューズをモチーフにした「Cendrillon(サンドリオン)」仏語で「シンデレラ」を意味するラインは、ぺたんこで歩きやすいガーリーなウェディングシューズとして、花嫁の憧れのシューズでもあります。
Bottega Veneta(ボッテガ・ヴェネタ)
1966年、イタリアのヴィチェンツァで創業したイタリアを代表するラグジュアリーブランドです。控えめなディテールながら、一目でそれとわかる独自の編み込み「イントレチャート」を用いたレザーグッズが世界的に知られており、その手法を用いたローヒールパンプスやフラットシューズが大人気です。
fabio rusconi(ファビオ・ルスコーニ)
イタリアのフィレンツェ在住のシューズデザイナー、ファビオ・ルスコーニが1998年に立ち上げたシューズブランド。ターゲットは「若々しい女性」「行動的な女性」「洗練された女性」。トレンドをいち早く取り入れ、「私だけ」のデザインへと昇華させたパンプス、ブーツ、スニーカーなどのオールジャンルのシューズを発表し、日本ではセレクトショップを中心に話題となり一躍人気シューズブランドに。ヒールがなくても上品で女性らしい、美しフォルムのローヒールパンプスやフラットシューズはウェディングシューズだけでなく、結婚式後のお気に入りの一足として大活躍しそうです。
kate spade new york(ケイト・スペード ニューヨーク)
ファッション誌の編集者だったケイト・スペードが、スタイリッシュで洗練されたバッグがないことに不満を感じ、夫とともに、自分のブランド「ケイト・スペード ニューヨーク」を1993年に立ち上げたことが始まり。世界の女性が「INTERESTING LIFE」を送る事ができるようにインスパイアし、カラフルでクリエイティブな世界観を提案しており、現在はバッグを中心に、アパレル、靴や財布、アクセサリー、インテリア系の製品まで幅広く扱っています。靴は働く女性のことを考えて、気品とと歩きやすさを備えたものになっており、グリッターのエレガンスなヒールの低い靴やフラットシューズが「結婚式のその後にも使える」ウェディングシューズとしても人気です。
DIANA(ダイアナ)
1953年の設立以来60年以上レディースの靴とバッグのトレンドを牽引するドメスティックブランド。長年ダイアナブランドを支えてきたパンプスは20~30代女性からの支持率が圧倒的に高く、その理由は、計算しつくされた「日本女性の足を美しく見せる高さ」を常にキープし、徹底的にトレンドのデザインにこだわっているため。トレンド要素とパーティにぴたっりな華のあるフラットシューズやローヒールを豊富に展開しています。
GU(ジーユー)
ユニクロの姉妹ブランドとして2006年にスタート。ユニクロよりも低価格で、トレンドファンション性を重視した服や小物が週単位で納品されるため、飽きることがありません。靴もサイズ展開も豊富で、ラメやグリッターデザインのドレスにあうロ―ヒールパンプスやフラットシューズが、なんと2,000円程度で買えるというプチプラさ。ただし、商品の入れ替わりも非常に早いため、お気に入りの一足を選ぶには、常に公式サイトや店舗をチェックしておく必要があるでしょう。
ZARA(ザラ)
ZARAはインディテックス・グループが展開するアパレルブランド。1975年スペイン ラ・コルーニャに1号店を開店。世界88カ国以上、2000店舗以上を展開。自社で製造から販売までを一括して管理するSPA業態をとる。 流行をいち早く取り入れた豊富なラインナップがZARAの特徴であり、日本では、1998年にオープンした渋谷店以降、全国へ店舗拡大しました。シューズもカラフルな感性とトレンド要素を巧みに取り入れた、手ごろなパンプスがそろいます。特にローヒールパンプス、フラットシューズはデザインもカラーも豊富にそろっているため、エッジが効いたデザインにも挑戦しやすいでしょう。
まとめ
歩きやすい、痛くないウェディングシューズ選びにはコツがある
ウェディングシューズでフラットシューズやローヒールパンプスの人気が出ていますが、ウェディングドレスのデザインや身長、会場の雰囲気によっては、通常のパンプスのほうが良い場合もあります。また、歩きやすい、痛くならないウェディングシューズ選びにはコツがあり、ハイヒールのすべてが歩きづらい、足が痛くなるわけではありません。自分に適した運命の一足を選ぶために、さまさ゛まな靴への知識を深めておきましょう。