ご祝儀とは。結婚祝いとご祝儀に違いはある?
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結婚のお祝いの贈り物である「結婚祝い」と「ご祝儀」。よく使われる言葉ですが、この二つの言葉の意味に違いはあるのでしょうか。また、どのように使い分けされているのでしょうか。
ご祝儀とは
ご祝儀とは「祝儀の際の寸志」を意味し、お祝いごとに対する心ばかりの贈り物をさします。慶事(喜ばしい時)などの祝意や、その際のお祝いの儀式や宴を開く際の手間に対する謝意を表すために贈る金品のことで、現在では主に現金での贈り物を差すことが多いでしょう。お祝い事とは反対の、弔事などのお見舞いやそれらに関連する行事や儀式の手間に対する謝意は「不祝儀(ぶしゅうぎ)」といいます。
結婚祝いとご祝儀の意味に本来は違いはない
現在では、結婚祝いは「結婚式とは別日に贈る品物または現金」、ご祝儀は「結婚式当日に贈る現金」と使い分けをしているケースが多いようです。
ですが、もともは広い意味の結婚祝いにご祝儀が含まれています。ご祝儀も結婚祝いも「2人の結婚をお祝いする気持ちをあらわすもの」としては同じです。
結婚式当日のご祝儀には結婚祝いに「自分の飲食代+引き出物代」が含まれている
結婚式当日に持参するご祝儀の相場は、一般的な関係性であれば通常は3万円程度が目安になっています。
その金額はすべてが御祝金ではなく、披露宴に参加する際の自分の飲食代とお土産としてもらう引き出物代を負担するための金額である2万円が含まれているのです。実質的な「お祝い金」の相場は1万円になります。
そのため、グレードの高い会場での結婚式に出席する場合には、飲食代もお土産代も通常より高くなることを考慮して、一般的な相場よりも高い金額を包む配慮を行う場合もあります。
結婚式を欠席する場合のご祝儀
断りを入れたタイミングや新郎新婦との関係性にもよりますが、披露宴には参加しないため、実質的なお祝い金である1万円(関係性により相場は異なる)を現金で結婚祝いとして贈ります。
結婚式を欠席する際の結婚祝いの相場について詳しくはこちらをご覧ください。
結婚式欠席や不参加なら結婚祝いはどうする?お祝いのプレゼントや品物を送る場合のマナーや金額相場
披露宴は出席せず挙式のみ出席する場合のご祝儀
披露宴には参加しないため、欠席時同様1万円(関係性により相場は異なる)をご祝儀として包んで当日または結婚式の1週間前までに贈ります。
会費制結婚式の場合のご祝儀
会費制結婚式は、「御祝金は受け取らず飲食代のみゲストに負担してもらう」という新郎新婦の考え方により、飲食代のみが会費として設定されている結婚式です。招待状にもお祝い不要と明記されていることも多いでしょう。
そのため、会費とは別にご祝儀を用意する必要はありません。自分の結婚式に出席してもらった場合や親族など、関係性の深さによっては別途ご祝儀を包む、結婚祝いの品物を贈る場合もあります。
会費制結婚式の会費とご祝儀について詳しくはこちらをご覧ください。
会費制結婚式のお祝いやお金の渡し方マナー。「新札やご祝儀はいらない」など受付しやすい配慮をチェック!
結婚祝いでご祝儀を贈る際に現金と品物を両方渡す必要はある?
現在では、結婚祝いにご祝儀(現金)とプレゼント(品物)の両方を贈るケースも少なくないようです。
結婚式に出席するなら基本的にご祝儀以外の結婚祝いは必要はない
結婚式に出席する際に、相場の金額をご祝儀として包む場合には、前述の通りご祝儀の中に結婚お祝い金が含まれているため、プレゼントや品物などを別途用意する必要はありません。
ただ現在では、特に親しい間柄などの場合には、ご祝儀以外に5000円程度の品物をご祝儀とは別で配送して贈ったり、複数人が集って少額の費用を出し合い1万円~3万円程度の贈り物を連名で贈るというケースも増加しています。
これは特にマナーではありません。また、ご祝儀以外のあまりに高額な贈り物は新郎新婦を驚かせたり恐縮させてしまうこともあるため、関係性の深さを考慮した配慮が必要です。
結婚式出席でご祝儀と結婚祝いを両方渡す場合は両方足して相場の金額にする
本来は結婚祝いもご祝儀も同じ意味であり、あまりに高額な結婚祝いは新郎新婦を恐縮させてしまう恐れがあることからも、結婚式に参加する場合はお祝いの金額は相場内に収めるのがマナーとされています。
例えば新郎新婦からの事前に欲しい品物等をリクエストされた場合などは、「1万円の家電と2万円のご祝儀」という形で、両方を足した金額で3万円になるよう調整します。
現在は「現金でないとご祝儀ではない」と見られてしまうこともあるので注意
しかし、現在では「結婚式出席のご祝儀=相場の現金」と考える人が多くなっているため、品物を事前に贈ったからと当日のご祝儀額を減らすのは少し考えたほうが良いでしょう。
新郎新婦が上記のような考え方やマナーを知らずに「親しい間柄なのにご祝儀額が少なかった」と気分を害するケースもあるようです。
また、何かと物入りな新婚生活で、新郎新婦が自分たちで好きなものを好きなタイミングで選べる現金こそが最適な結婚祝いという考え方も主流となりつつあります。
そのため、現在ではご祝儀として現金の結婚祝いは相場で贈り、それ以上のお祝いをしたい場合には補足的な意味で1万円以下(相場は3000円~5000円程度)の品物で贈る、という方が無難とも考えられます。
結婚祝いに現金と品物を贈る際の判断基準、相場、マナーについて詳しくはこちらをご覧ください。
結婚祝いはご祝儀(現金)とプレゼント(品物)、どっちを贈る?金額相場や判断基準、贈る際に気を付けたいマナー
ご祝儀の相場金額。結婚式出席ありなしの相場金額は新郎新婦との関係性で判断
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一般的な結婚式に招待され、出席する際の結婚祝いは、ご祝儀として現金を包むのが基本的なマナーです。相場は新郎新婦との間柄、関係性の深さ、自分の年齢と新郎新婦との年齢差などによって変動します。また、地域や土地柄の風習や考え方も大きく影響します。
結婚式なしのナシ婚の場合、招待なし、出席なしの場合にも、関係性がある場合には結婚祝いとしてご祝儀を贈ることがマナーです。その際のお祝い金額の相場も、結婚式出席のご祝儀相場から披露宴の飲食代を抜いた金額で判断します。
結婚式欠席、結婚式なしのナシ婚、出席なし、招待なし、の場合の結婚祝いの相場について詳しくはこちらをご覧ください。
結婚祝いはご祝儀(現金)とプレゼント(品物)、どっちを贈る?金額相場や判断基準、贈る際に気を付けたいマナー
結婚祝いやご祝儀の相場に迷った場合の判断方法
結婚祝いやご祝儀の金額相場に迷った際には、必ず周囲で身近な同じ立場の人に相談をして「足並みを揃える」ことが大切です。
親族間の結婚祝いの相場
親族の結婚式の場合は親や親族間のルールに詳しい人に、事前に結婚祝いやご祝儀の相場金額を確認したほうがいいでしょう。親族の冠婚葬祭には立場や間柄で事前に金額が決められていたり、親族間で独特のルールがある場合も多いのです。
友人、または職場の人への相場
友人同士や職場の同僚や上司の結婚祝いで迷った場合には、同じ立場や関係性が同じ深さだと思われる人と予算金額を相談、確認して、周囲と足並みを揃えたほうが良いでしょう。1人だけとびぬけて金額が低い、高いは後の関係性に影響する場合もあります。また、会社や部署の中で、冠婚葬祭の贈り物のルールを決めているケースも多いでしょう。
結婚式出席の際の一般的なご祝儀相場の目安
20代 | 30代 | 40代 | |
---|---|---|---|
友人 | 2万円~3万円 | 3万円~5万円 | 3万円~5万円 |
会社の同僚 | 2万円~3万円 | 3万円 | 3万円 |
会社の上司 | 3万円 | 3万円~5万円 | 5~10万円 |
会社の部下 | 2万円~3万円 | 3万円 | 3万円 |
会社の取引先関係 | 3万円 | 3万円~5万円 | 3万円~5万円 |
兄弟姉妹 | 3万円~5万円 | 5万円 | 5~10万円 |
甥・姪 | 3万円~5万円 | 5万~10万円 | |
いとこ | 2万円~3万円 | 3万円~5万円 | 5~10万円 |
データ出展:H24/一般社団法人 全日本冠婚葬祭互助協会アンケート結果
結婚祝いを包むのし袋「ご祝儀袋」のデザインは金額で異なる。ご祝儀袋の選び方マナー
現金の結婚祝いは、新札を用意して、一般的にはご祝儀袋と言われる慶事用の「のし袋」に包んでから渡します。結婚関連のお祝いで使用するのし袋の水引は『結びきり』『あわじ結び』を選びましょう。
ご祝儀袋(のし袋)のデザインの選び方は包む金額で変わり、中にどの程度のお祝いが入っているかの目安になっており、祝儀袋と包む金額と格を合わせるというマナーがあります。
一般的には包む金額が少ない場合は簡素なもの、金額が多ければ格式が感じられるデザインを選びます。デザインが素敵だからと言って、金額とは不相応なデザインを選ぶことは格が合わない、ちぐはぐな印象を与えてしまうため注意を。
結婚祝いの現金を包むのし袋(ご祝儀袋)の水引は「結びきり」か「あわじ結び」
結婚祝いとして現金を包むのし袋「ご祝儀袋」を選ぶ場合には、水引の種類はは「結びきり」か「あわじ結び」のものを選びましょう。水引の色は紅白または金銀、また水引の数は、結婚祝いには10本のものを使います。
結びきり
『結びきりは』結び目が固くほどけないようになっていることから「繰返さない」 「一度で終わる」という意味で用いられ、結婚だけでなく1度きりの節目のお祝いなどに幅広く使う水引です。
あわじ結び
『あわじ結び』結びきりが豪華なデザインになったもので、両端を持って引っ張るとさらに強く結ばれることから、「末永くつき合う」という意味を持ちます。
蝶々結び(花結び)の水引は使わない。
蝶結びはさまざまな贈り物に使われる水引ですが、一生に一度が望ましい結婚式には不向きであるため、選んではいけません。蝶々結び(花結び)の水引は、出産祝いなどは何度繰り返しても嬉しいもののお祝い時に使います。
結婚祝いの現金を包むのし袋(ご祝儀袋)のデザインは包む金額と格を合わせる
ご祝儀袋のデザインには、包む金額と格を合わせるというマナーがあります。一般的には包む金額が少ない場合は簡素なもの、金額が多ければ格式が感じられる豪華なデザインを選ぶことで、新郎新婦が中身を見なくても大体の金額が分かる目安になります。デザインの良さだけでご祝儀袋を選ぶのではなく、まずは包む金額に合わせることが基本のマナーです。
1万~2万円程度の金額を包むご祝儀袋のデザイン
結婚式に出席なしの場合に多く選ばれます。結婚式を欠席する場合や別途お祝いを包む時などの目安金額です。紅白の結びきりの水引や赤の帯紙のみのシンプルなものを選びましょう。
2万~3万円の金額を包むご祝儀袋のデザイン
金銀または紅白の『結びきり』『あわじ結び』の水引を掛けた、スタンダードなデザインのものを選びましょう。
種類やデザインも非常に多く出ていますが、自分の立場と相手との関係性の深さに応じて、選びます。流行のデザインやかわいいデザインなどは、友達同士などカジュアルな間柄の場合のみ使用しましょう。また格式高い会場での結婚式や目上の方が多い結婚式では、一般的なデザインであるほうが無難です。
5万円以上の金額を包むご祝儀袋のデザイン
水引が格式あるよう華やかにアレンジされた『あわじ結び』または『輪結び(日の出結び』などで、上質の和紙を使用したものを選びましょう。
10万円程度の金額を包むご祝儀袋のデザイン
兄弟姉妹や甥、姪など親族の結婚式で、5~10万円など高額のご祝儀を贈る際には、壇紙を二段重ねにし、鶴や亀、松などの飾りをあしらった華やかなものを使います。ご祝儀袋の価格は1000円前後です。
ご祝儀袋の表書きを書く際に使用する筆記用具、自筆以外の書き方
結婚式のご祝儀袋の上包み、中袋(中包み)には、自分の名前や金額を書き込みますが、使用する筆記用具や書き方にもマナーがあります。文字を書くことが苦手な方も、マナーや書き方、サービスなどを知っておくと、早めに準備することができ安心です。
ご祝儀袋の表書きは毛筆の直筆で書く
ご祝儀の上包みと中袋の表書きは毛筆で書く。ボールペンは使用NG
結婚式などの慶事では、毛筆での直筆で書くことが格式が高いとされているため、ご祝儀袋の表書きには墨を使って毛筆、または筆ペンで、太めの文字で書くことがマナーです。墨は濃い黒を選択してください(薄墨は法事や葬式など忌事で使用のためNGです)。
ボールペンや万年筆などは文字が細く事務的な感じに見えてしまうため、ご祝儀袋やのしなどの筆記ではNGとされています。
毛筆や筆ペンがない場合は、サインペンなどを使って太めに、毛筆体を意識して書くのも代用として用いられる手段です。
ご祝儀の中袋(中包み)の裏書きのみボールペンも使用OK
中袋に金額や自分の名前を書く際にも毛筆を使うことが望ましいのですが、現在では裏面の自分の名前と住所を書く場合にはボールペンの使用もOKの傾向です。
ご祝儀袋の表書き、裏書きは筆耕に頼むこともできる
文字を書くのが苦手な人は、身近に綺麗な字を書く人がいればその人にお願いするという方法もありますが、『筆耕(ひっこう)』と言って有料で代筆を頼むサービスがあります。ご祝儀袋などを専門に扱うショップ、百貨店の文具売り場やサービスカウンター、印刷会社、インターネットでの依頼など、探すと身近にあるサービスです。だいたい墨が乾く時間も含め、1~2時間ほどで仕上げてくれますが、サービスによっては依頼から中1日ほど時間がかかる場合もあるため、時間に余裕をもって依頼しましょう。
現在はご祝儀袋の表書き、裏書きをパソコンで印刷もOK
現在ではパソコンの毛筆書体で編集し、プリンターを使って印刷する方法もあります。お祝いごとでは直筆がマナーとされていますが、現在ではプリントもOKです。
ご祝儀袋に直接印刷するのは難しいため、短冊、封筒タイプの中袋にプリントします。印刷したい場合は、短冊があるタイプと中袋が封筒であるタイプを選びましょう。中袋は白無地の封筒も代用可能です。
ご祝儀袋用の宛名ソフトや無料配布のテンプレートを、インターネットで検索することができます。
ご祝儀袋の書き方【1】上包みの表書きの書き方。名目と名前の書き方マナー
上包みとは、ご祝儀袋の外側を包む袋のこと。ご祝儀の上包みの表書きには自分(結婚式の出席者)の氏名をフルネームで書きます。
ご祝儀袋の上包みの表書きの書き方
表書きの名目を書く際は『御結婚御祝』『寿』『御祝』
水引の結び目の上方中央には、表書きとしてこの贈り物がなんの目的なのかを表す名目を書き記します。なお、表書きは「四文字」(しもじ・死文字、縁起が悪いとされている。例「御結婚祝」)を避けた言葉を入れるため、結婚の祝いの場合には『御結婚御祝』『寿』『御祝』などの表書きが適しています。
結婚式出席の場合は『寿』または旧字体の『壽』、結婚式式出席なしで贈る場合は『寿』や『御結婚御祝』がよく選ばれます。
表書きが印刷されていないご祝儀袋の場合は、自分で『寿』または『御結婚御祝』などと書きます。もちろん、既に印刷されている同封の短冊を利用しても良いでしょう。
名目の下には贈り主の氏名を書く
水引の結び目の下方には名前を書きます。短冊に名前を書く際は、水引の下に名前が書くようバランスをとって書いてください。
連名で贈る場合や肩書を入れる場合の名前の書き方については、次章をご覧ください。
ご祝儀袋の短冊の使い方
短冊とは、ご祝儀袋を買うとついてくる「寿」などの文字が印刷された細長い白紙のこと。ご祝儀袋の上包みに直接自分の名前を書く代わりに、この短冊に名前を書くこともができ、書き損じを防ぐことができます。
短冊で「寿」などのプリントのない無地のものは、書き損じ用ではなく、表書きを書いた短冊の下に重ねるものです。これには「喜びを二重にする」という意味があります。書き間違いの場合の予備ではありません。「結婚おめでとう」「HAPPY WEDDING」などの文字プリントは、1.5次会やお披露目パーティなどカジュアルな式のみの使用が望ましいでしょう。
ご祝儀袋の書き方【2】名前の書き方。個人、連名、宛名、肩書などの書き方マナー
ご祝儀の贈り主は、個人で贈る以外に複数人(連名)で贈る場合や、自分がどういった立場なのかを示す肩書をつけて贈る場合があり、それぞれに書き方のマナーがあります。
1人(個人)で贈る
個人でご祝儀を贈る場合には、必ずフルネームで記載しましょう。
・水引の下段の中央下に、氏名(フルネーム)を書きます。
・表書きの「寿」の文字より少し小さめに書きます。
夫婦連名で贈る
親族の場合や子ども連れなどで夫婦、一家で招待された場合は、基本的には夫の氏名のみ書きます(個人で贈る際を参照)。ですが、新郎新婦が夫婦共通の友人などの場合でそれぞれに関係がある場合には夫婦連名で書きましょう。
・表書きを夫婦連名にする場合は、夫の氏名を中央に、妻の名をその左に書きます。
・バランスよく見えるよう、夫婦それぞれの名前の中央を姓の中央にあわせて書くこともあります。
・仕事上などで夫婦別性を使用している場合は、妻の名をフルネームで書くことがあります。
連名(会社や団体などで3名まで)で贈る
ご祝儀袋への連名は、2~3名程度が目安です。4名以上での連名は次の項目をご覧ください。
・役職や年齢が上の人の氏名をまず中央に書き、それ以外の人の氏名は左へ順に連名して書きます。
・役職や年齢に差がない関係性の場合は、五十音順で記入します。
・現在ではバランスよく見えるよう、連名全体を中央に配置する書き方も主流になりつつあります。
連名で多人数(4名以上)で贈る
職場やサークルでの有志一同、人数が多い連名の場合は、表書きに「代表者のみ、外一同」で書き、別紙にリストを作って中袋に同封します。
・多人数(4名以上が目安)になり連名では書ききれない場合は、代表者の氏名のみ中央に書きます。
・左側に「外一同」と書き添えます。
・別紙に全員の氏名を書いてリストにし、中袋に同封します。書く順番は役職、年齢、五十音順を基に右から記入します。
自分の肩書きを入れて贈る
会社関係や取引先の方の結婚式などに出席する場合には自分の肩書を含め名前を書きます。
・贈る側(自分)の名前に会社名など肩書きを記入する場合は、氏名の右上に小さめに書きます。
贈る相手の宛名を入れる、連名(3名)で贈る
新郎新婦どちらの関係者か分かりやすくするために、贈る相手宛名を書く場合は、連名の際名前の書き順に注意しましょう。
・宛名は左上端に配置して書きます。
・連名の場合、贈る人の名前は、左側に役職や年齢が上位の人の氏名を書き、以下、右へ順に連名します。(宛名なしの場合とは違うことに注意)
・役職や年齢に差がない関係性の場合は、五十音順で記入します。
ご祝儀袋の書き方【3】中袋(中包み)の書き方。金額と住所の書き方マナー
中袋(中包み)とは、ご祝儀袋の上包みの中にお祝い金を包んて入れる紙、またはもう一枚の封筒のこと。封筒タイプと折って包む一枚の紙のタイプがあります。中袋の表面には包んだ金額を、裏面には自分(出席者)の住所と氏名を記入します。
中袋を書く際に表面は毛筆や筆ペンを使用して書きますが、裏面の住所と自分の名前を書く際はボ―ルペンを使用してもかまいません。
中袋(中包み)の表面の書き方。名目と金額
中袋(中包み)に名目と金額を書く位置
ご祝儀の中袋(中包み)には、表面の中央に「金」の名目を書き、その下に包んだ金額を記入します。濃い墨の毛筆、筆ペンで書きましょう。
ご祝儀袋によっては、中袋の表面に「金」とあらかじめ印刷されていますので、その場合はそれに従って書いてください。
ご祝儀の金額は旧漢字で書くのが正式です。金額の後ろに「也」をつける必要はありません。
記入欄がすでにある場合
市販のご祝儀袋には、金額や住所・氏名を記入する欄が両面に印刷されているものがあり、そういったときは記入欄に合わせて書きます。
金額の欄が裏に、住所と氏名の欄が表にある場合は、表面に金額を書き、裏面にもう一度記入欄に合わせて金額を書きます。
ご祝儀の金額の書き方
ご祝儀袋の中袋に書く数字は漢数字、縦書きで書くきます。漢数字は旧字体を使用するのが正式なマナーで、一は「壱」、二は「弐」などを使用します。新字体である「一、二、三」を使用することも間違いではありませんが、1本線を加えると簡単に数字が書き換えることができるため、改ざん防止のために難しい数字を使用する考え方に基づいています。
【旧字体漢数字表記一覧】
一 → 壱
ニ → 弐
三 → 参
五 → 伍(五でも可)
七 → 七
八 → 八
十 → 拾
万 → 萬
円 → 圓(円でも可)
【金額別旧字体、新字体対応】
1万円 壱萬円 一萬円
2万円 弐萬円 二萬円
3万円 参萬円 三萬円
5万円 伍萬円 五萬円
6万円 六萬円 六萬円
7万円 七萬円 七萬円
8万円 八萬円 八萬円
10万円 拾萬円 十萬円
中袋(中包み)の裏面の書き方。住所と名前
贈り主である自分の住所と氏名を左下に書きます。住所は少し小さめに、名前は少し大きめに書くといいでしょう。こちらを書く際にはボールペンを使用しても問題はありません。
中袋に住所と氏名を書くのは、上包みを外したときに誰からいただいたご祝儀なのか、分からなくなるのを防ぐためです。都道府県、郵便番号も記載すると丁寧ですが、結婚式に出席する際に新郎新婦は住所などすべて把握しているため、氏名だけでも特に問題はありません。
ご祝儀袋へのお札の入れ方と包み方。中袋へのお札の向きと入れ方、上包みの包み方
ご祝儀袋の表書きを書き終えたら、ご祝儀に入れる現金は新札を用意し、お札の入れる向きに注意しなから中袋に入れ、もう一度上包みで包んで水引をかけます。その際の手順とマナーを確認しておきましょう。
ご祝儀に入れるお札は新札を用意するのがマナー
結婚式のご祝儀は、新札を用意して包むのが一般的なマナーです。新しい門出への縁起を担ぐ意味と、「心をこめて丁寧に準備したお祝い金」であることを示す意味があります。新札への両替は銀行の窓口または両替専用ATMで可能です。土日の両替は難しい場合もあるため、平日に準備しましょう。
ご祝儀袋の包み方手順
ご祝儀袋は表書きを書く前に水引、上包み、中袋を丁寧にばらしてから表書き、金額、氏名、住所を記入した上で、準備したお札を向きに注意しながら中包みに入れ、再び元あった形状に包み直します。
市販のご祝儀袋では中包みや封筒式の中袋が付いていて、既に折られていることがほとんどのため、お札を入れる向きのみ気を付けて、もともと折られていたとおりに戻して包みなおすだけで大丈夫です。そのため、中袋(中包み)がどのように入っていたか、折られていたか、水引の向きなどを覚えつつ、丁寧にはがしていきましょう。
【ご祝儀袋のお金の入れ方と包み方手順】
(1)水引きを丁寧にはずし、上包みを開き中袋を取り出します。
(2)金額と住所氏名を記入した中袋に、肖像画(顔)が表になるよう、お札を入れます
(3)中袋の表と、上包みの表、上下の天地を合わせて包みます
(4)上包みを折る際は、折り返す下の部分を上の部分に重ねます
(5)水引を丁寧にはめて、自分の名前を書いた短冊を差し込みます
ご祝儀の中袋へお金の入れ方とお札の向き
お札は入れる前にすべての表裏と左右の向きをしっかり揃えておきます。中袋には、肖像画(顔)が上になるよう、お札の肖像画の顔の位置は最初に出る向き(上)に来るようにします。封(のり付け)は基本的には必要ありません。 ただし、市販の包み式の中袋で「封」と印刷されている場合は、のりで貼ります。
ご祝儀袋の上包みの包み方
上包みを折る際は、運が上がるようにという願いを込めて、上の折りに対して下の折りを重ねるのが正しい折り方になっています。
この折の重ね方が逆の場合は、お葬式など弔事で渡す「不祝儀」の意味になり、真逆のマナーになってしまうため注意が必要です。
ご祝儀袋は「ふくさ(袱紗)」に包んで持参するのがマナー。ふくさの包み方
ご祝儀を持参する際は、ふくさ(袱紗)に包んで持って行くマナーになっています。ふくさを使ったご祝儀の包み方、使い方を確認しておきましょう。
「ふくさ(袱紗)」とは
ふくさ(袱紗)とは、絹やちりめんでできた四角い布のこと。
結婚やお祝いごとに使用するご祝儀袋や、お悔やみのときに使用する香典袋などの不祝儀袋、進物などの大切な品物を包んだり覆ったりするために使用します。
ふくさを使用する理由は2つあり、ひとつはご祝儀袋を綺麗な状態で相手に届けるための「埃よけ」として。もうひとつは、熨斗袋で金封し、さらに袱紗で包むことによって、礼節を尽くし相手とよろこびを共有するという気遣いを示すことができます。
現代では、ご祝儀袋をそのままバッグなどに入れて持参する方も多くみられますが、本来はふくさに包んで持参するのがマナーです。ふくさは必要か、必要ないかと問われれば、今後のことも踏まえ、社会人のマナーとして用意したほうが良いと言えるでしょう。
結婚式で使用するふくさの色
ふくさは相手へのお祝い・お悔やみの気持ちを反映させたものでもあるため、結婚式などのお祝い事(慶事)と葬儀などのお悔やみの場(弔事)では使う色が変わります。
【ふくさの色】
慶事・・・お祝いの気持ちを表した赤・オレンジ・ふじ・桃・えんじ・金・ローズ・紫などの華やかな暖色系(柄物や刺繍が入った袱紗は慶事用)
弔事・・・お悔やみの気持ちを表して紺・深緑・灰緑・緑・うぐいす・灰青・グレー・紫などの寒色系
(弔事では無地の袱紗のみを使うようにした方が無難)
慶事弔事共通・・・濃い紫色のみ両方使用可能
結婚式で使用するふくさの種類
ふくさには主に4種類の形があり、ご祝儀を包む金額や結婚式の格式など用途によって、使われる形が異なる場合もあるので注意しましょう。
ベーシックタイプ
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正方形でシンプルな風呂敷のようなものです。裏地がついてリバーシブルで使えるものもあり、金封の包み方によって慶事用・弔事用と使い分けられる便利なものもあります。基本的にはどの金額ののし袋にも使用することができます。
爪付き袱紗
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風呂敷タイプの袱紗に爪がついているタイプです。会場までに行くまでに袱紗が崩れてしまわないように工夫されています。金封を包み終わったあとに、爪を止め糸にかけます。爪の方向を逆にすれば、慶事用・弔事用と使い分けることができます。相場~相場以上の金額を包むのし袋に使用できます。
台付き袱紗
金封を乗せる台がある風呂敷タイプの袱紗です。金封の四隅がゴムで留められるようになっていることもあります。爪付き袱紗とのミックスになっている場合もあります。相場~相場以上の金額を包むのし袋に使用できます。
金封袱紗
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長財布のような形で、袋を挟み込んで使用します。 カバンやスーツのポケットに入れても崩れずスマートに渡すことができ便利ですが、略式とされており、一般的には3万円以下のご祝儀や香典を包む際に用いられ、高額な場合は用いられません。慶事用やお見舞いには右開き、弔事用には左開きのものを使用します。開き方が違うので2通り揃えておくか、左右兼用のものを購入する必要があります。
ふくさの一般的な値段。100均ショップで売っているふくさでも大丈夫か
ふくさは一般的には百貨店や文具店などで購入でき、価格帯は手ごろなものから生地や織りが上等な高額なものまでさまざまですが、通常は1000円~3000円程度で購入できます。
近年では、100均ショップでもふくさが売られているのを見かけ、「これを結婚式で使ってもマナー的には大丈夫か」と心配になる人も多いでしょう。もちろん100均ショップで売られているふくさも、場と用途に合った色、模様、金額に見合った形であれば問題はありませんが、あくまで臨時のものと考え、できればきちんとしたものを慶事用、弔事用でひとつづつ揃えておくことをおすすめします。
結婚祝いののし袋「ご祝儀袋」のふくさでの包み方。包む際は向きに注意
ふくさでご祝儀袋を包む際には、ご祝儀をふくさに置く向きと、包む順番を確認しておきましょう。
包んだ後、右開きになるのが慶事用の包み方です。これが逆になると(左開きになると)弔事用の包み方になってしまいます。慶事は右、弔事は左と覚えましょう。
【ふくさでのご祝儀の包み方手順】
(1)ご祝儀袋をふくさの中心より左側に置きます。つめがついているふくさは、つめが右側にくるように広げてください。
(2)向かって左側の角を内側に折りたたみます。
(3)上の角を内側に折りたたみます。
(4)下の角を折りたたみます。(祝儀袋は点線のあたり)
(5)右側の角を、祝儀袋の右端を軸に左側へ折りたたみ、裏返します。
(6)余った角を折りたたみます。つめがついているものは、かけてとめます。
ふくさはいらない?ふくさを忘れてしまった場合のマナー
結婚式では男性は手ぶらで来る人も多く、内ポケットからご祝儀袋をむき出しのまま受付で出す人も見られます。これは男性はふくさがいらいない、なくてもOKと言うわけではありません。
ふくさは結婚式に出席するなら準備が必要
本来、ふくさがないからと言ってむき出しのままのご祝儀を持っていくことはマナー違反です。特に格式の高い会場で行う結婚式や、ゲストに職場の目上の方や親族の年配の方を多く招待しているような結婚式では、ふくさは準備しておくことをおすすめします。
ふくさはハンカチでの代用も可能
当日になってふくさの準備を忘れていたことに気づく人もいることでしょう。ふくさの準備を忘れてしまった場合には、ふくさ本来の目的である「しわがつかない」「埃避け」の目的を果たせるハンカチでの代用が可能です。ハンカチの色は白、または寒色系以外の暖色系の色で無地のもの、できればしわがないようきちんとアイロンを綺麗にかけ、ふくさ同様の手順で包みましょう。
結婚式に出席する場合のご祝儀を渡すタイミングと渡し方マナー
結婚式に出席する場合は、親族や結婚式てせ何らかの役割を担っている人以外は、結婚式当日の披露宴前にご祝儀を受付で渡すことがほとんどです。ご祝儀を受付で手渡す際には、ご祝儀袋を直接持って渡すのではなく、ふくさを利用して台とし、丁寧な渡すことがマナーとなっています。ご祝儀を直接手渡す際のふくさの使い方と渡し方マナー、またご祝儀を渡すタイミングについて確認をしておきましょう。
結婚式当日の受付でのふくさを使ったご祝儀の渡し方マナー
ご祝儀を受付で手渡す際には、ご祝儀袋を直接持って渡すのではなく、ふくさを利用してご祝儀を渡すお盆とし、丁寧な渡すことがマナーとなっています。ご祝儀は右開き、時計回りに回して渡すと覚えましょう。最後にふくさの上にご祝儀をのせ、渡す側に回転させる際に反時計回りにして回すのは弔事の際の香典の渡し方になってしまうため、特に注意してください。
【ふくさを使ったご祝儀の渡し方手順】
(1)自分から見て右側に開くように袱紗を持ち、開きます。
(2)右側に開いたらそのまま台の下に折り返し、左手で押さえます。
(3)続いて下側を開き、2と同様に再び台の下に折り返し、左手で押さえます。
(4)右手で金封を引き抜きます。台付き袱紗の場合は台上に、台がない場合(金封袱紗や爪付き袱紗)は袱紗そのものを台にして、金封を載せます。
(5)180度時計回りに回転させ、文字を相手が読めるように状態にして渡します。
結婚式に出席する場合のご祝儀を渡すタイミング
結婚式に出席する場合、ご現在では友人や職場関係などの間柄の場合、ご祝儀は結婚式当日に受付で渡すことが多くなっています。ですが、兄弟姉妹、甥や姪、いとこなど身内や親族である場合には、結婚式よりも前にご祝儀を渡すことが一般的になっています。
結婚式に出席する親族のご祝儀を渡すタイミング
兄弟姉妹、甥、姪、いとこなど、親族の場合は結婚式の2カ月前~1カ月前にご祝儀を贈ることが一般的です。どんなに遅くとも、結婚式準備が最も忙しくなる1週間前までには新郎新婦の手元に届くよう渡しましょう。
親しく関係性が深い間柄であるため、お祝いの言葉を直接述べるために直接手渡したい、また結婚式の準備や新婚生活の準備など何かと物入りな新郎新婦に早めに役立て欲しい、などの配慮から、事前にご祝儀を渡すことが多くなっているようです。遠方に住んでいるなどの場合は郵送し、お祝いの言葉を書いた手紙またはメッセージカードを同封しましょう。
通常の関係性であればご祝儀は結婚式当日に受付で渡す
親族のように濃い間柄や、ゲストの中でも主賓などの役割を担っていない一般的な関係性での出席であれば、基本的には結婚式当日の披露宴前に、受付で芳名帳を書く前にご祝儀を渡します。披露宴は出席せず、挙式のみ参列の場合は親族同様、事前に新郎新婦にご祝儀が渡せるように手配しましょう。
受付担当や司会担当がご祝儀を渡すタイミング
受付担当や司会担当など、結婚式で何らかの役割を担っており、受付開催前に会場集合が必要であったり準備のために当日慌ただしい状況の場合には、結婚式当日ではなく結婚式一週間前までに新郎新婦にご祝儀が渡せるよう準備、手配するという渡し方があります。受付担当であれば、受付開始前に自分のご祝儀を提出し、芳名帳に自分の名前を記載しておく、という方法もあります。
結婚式に出席する場合のご祝儀とは別に結婚祝いの品物を渡すタイミング
ご祝儀以外に結婚祝いとしてプレゼント(品物)を渡したい場合には、必ず結婚式とは別日、結婚式の1週間前には新郎新婦に渡せるよう準備、手配します。結婚式当日に受付にご祝儀と共に渡す、新郎新婦に直接手渡しするというのは新郎新婦に当日手間をかけさせてしまうことが多く、避けた方が良いでしょう。
結婚式欠席、結婚式なし、招待なしの結婚祝いにご祝儀を渡す時期とタイミング
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さまざまな事情で結婚式出席なしの場合でも、ご祝儀を渡すことがマナーになっています。結婚式欠席の場合、結婚式に招待されていない場合、結婚式なしのナシ婚の場合、結婚式が未定の場合、結婚祝いとしてのご祝儀を渡すタイミングと渡し方マナーについてまとめました。
結婚式出席なしの場合は結婚祝いとしてご祝儀をいつ渡すか。時期とタイミング
近年では結婚式事情も多様化しており、結婚式に出席しなくても結婚祝いとしてご祝儀を包んで渡すケースが増加しています。結婚式欠席の場合、結婚式に招待されていない場合、結婚式なしのナシ婚の場合、結婚式が未定の場合など、自分自身が結婚式に出席なしでもご祝儀を贈る時期は、結婚式があるかないかで判断します。
結婚式はあるが自身は出席しない(欠席、招待なし)場合のご祝儀を贈るタイミング
結婚式の招待を受けたものの欠席の返信を出した、または結婚式はあるものの、海外挙式や家族婚などごく少人数でおこなうため招待されていないなどの場合には、親族など親しい間柄や立場的に結婚祝いでご祝儀を贈るケースも多くあります。
ご祝儀を贈るタイミングとしては、結婚式当日を起点に2~1カ月前、どんなに遅くとも1週間前までには贈ることが大切です。結婚式に招待されていない場合には、結婚式後1カ月以内までを視野に入れてもいいでしょう。
結婚式を起点に一週間前後は進路新婦が非常に慌ただしいことが予測できるため避けたほうが無難です。また、新婚旅行の期間もきちんと確認し、その期間に配送などの手配とかぶらないよう配慮しましょう。
結婚式なし、入籍のみの場合のご祝儀を贈るタイミング
新郎新婦が結婚式をしない、入籍のみやフォトウェディングのみなど「ナシ婚」の場合、結婚祝いでご祝儀を贈る時期は結婚報告を受けてから1カ月以内が望ましいとされています。報告を受けてからすぐに贈ったほうがお祝いの気持ちを丁寧に伝えられるとされているため、早めに手配し、贈ったほうが良いでしょう。
結婚式欠席、結婚式なし、招待なしの結婚祝いとしてのご祝儀の贈り方マナー
ご祝儀を新郎新婦に直接会って、お祝いの言葉を伝えながら贈るのが丁寧で良いとされていますが、結婚前で慌ただしいために予定が作れない、遠方であるなどさまざまな理由がある場合は郵送でもマナー的には問題はありません。
ご祝儀を直接会って手渡しする場合の贈り方マナー
ご祝儀を直接相手に会って手渡しする場合も、結婚式同様必ずふくさに包んで持参します。渡す際の所作と手順は前章の『結婚式に出席する場合のご祝儀を渡すタイミングと渡し方マナー』を参考にしてください。
ご祝儀を手渡しする際、プライベートな時間や直接家を訪問して渡すのが望ましいでしょう。職場などに持参して渡す場合は、就業時間を避け、始業前や昼休みなどのタイミングに、人目を避けオフィス以外の場所で、個人的に渡す配慮が大切です。他の同僚たちなどの前で渡すのは避けましょう。
ご祝儀を郵送する場合の現金書留利用と贈り方マナー
結婚祝いを手渡しではなく郵送する場合、郵便局の「現金書留」のサービスを利用します。
これは現金を送付する場合専用の一般書留です。専用封筒はのし袋も入る大きさになっています。万一、郵便物等が何らかの事故や盗難に合い届かなかった場合に、原則として差し出しの際申し出のあった損害要償額の範囲内で、実損額を賠償してくれます。
現金書留の手続きはコンビニでは行えず、必ず郵便局の窓口で行います。結婚式に持参するのと同様にご祝儀を包むのし袋(ご祝儀袋)に名前、中袋に金額と住所を記入した上で包んで持参し、現金書留の手続きを行います。
ご祝儀を郵送する際の相場金額や手順について、詳しくはこちらをご覧ください。
結婚祝いで現金を贈る際のご祝儀マナーと金額相場。現金書留での送り方。お金を結婚祝いとして贈っても大丈夫?
郵送する場合は手紙かメッセージカードを添えたほうが良い
結婚祝いを郵送で贈る場合、なんの言葉もなしに突然ご祝儀だけを贈ったら新郎新婦はこれはどのような贈り物なのか、とびっくりしてしまうでしょうし、非常に礼儀を欠いた行為になります。
結婚祝いを贈ったことやお祝いの言葉をメールやライン等カジュアルな通信手段で事前に連絡することは、結婚祝いではあまり良くないマナーとされています。
ご祝儀を郵送で贈る際には、必ず手書きの手紙またはメッセージカードを添えることがマナーになっています。ご祝儀と一緒に送るか、またはご祝儀が届くより先に手紙が届くように手配しましょう。
結婚祝いに添える手紙やメッセージカードの書き方マナーや例文について、詳しくはこちらをご覧ください。
結婚祝いにはお祝いメッセージを書いた手紙や送り状を添えて贈ろう。例文と書き方マナー
すぐ使える例文100選!結婚祝いのメッセージカードに添えるお祝いの言葉と書き方。友達、同僚、上司、先輩後輩、親戚、兄弟姉妹へ
まとめ
ご祝儀袋の書き方、ご祝儀の贈り方マナーは事前にしっかり確認しておこう
結婚のお祝いで結婚式に出席する、出席なしに関わらず、ご祝儀を結婚祝いとして贈る場面は多くあります。大切な人に、結婚のお祝いをスムーズに伝えるためにも、ご祝儀の贈り方マナーとご祝儀袋の書き方マナー、金額相場の考え方などを一通り把握しておけば、その時になって慌てることはないでしょう。ご祝儀を渡す際に包むふくさの準備や新札の準備、郵送する際の現金書留の手配など、ご祝儀だけでなく知っておきたい準備もここで学んでくださいね。