フォーマルな結婚式に出席する男性の靴のマナーと選び方
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結婚式に適した靴の色
結婚式にゲストで参列する男性の一般的な服装は、ダーク系の色のスーツが一般的です。
男性がフォーマルな結婚式で着るスーツ
・礼服(冠婚葬祭用スーツ)
・ブラックスーツ
・ダークスーツ
これらのスーツに合わせる靴の色は、黒が基本です。黒は、結婚式というフォーマルな場に相応しい色であり、靴の中では格が高い色とされています。
現在ではカジュアルな結婚式も増えています。そういった場合は黒以外の靴でも大丈夫なこともありますが、一般的には黒い靴がフォーマルに適しているという認識です。着用するスーツもダーク系や黒であるため、黒の靴で足元まで統一感を出すのが望ましいでしょう。
結婚式に適した靴の素材
美しい光沢のある革靴か、エナメル素材が適した素材です。革靴といっても、裏革をなめして作ったスウェードは一般的にはカジュアルな素材であるため、フォーマルでの使用は避けましょう。
結婚式に適した靴の構造
一般的にフォーマルシーンで履く靴は、黒の紐付きの靴が良いとされます。
紐付きの靴は、靴紐を通す部分のデザインによって、内羽根と外羽根の2種類に分類され、フォーマルにふさわしいのは「内羽根」とされています。
最近はそこまで気にする人も少ないようですが、きちんとしたものを選びたい場合には覚えておきましょう。
内羽根
「内羽根」は、紐を通す「羽根」が、靴の甲の部分と一体化しているもの。
デザイン的にスマートでドレッシーに見えることから、フォーマル向きなデザインとされています。ドレスシューズやフォーマルシューズ、冠婚葬祭からビジネスでまで、広く愛用されるデザインです。
外羽根
「外羽根」は、羽根が甲の上の外側に出ているもの。
起源が軍靴発祥のため作りが頑丈で、履き口が開きやすいため足入れがしやすいデザインです。
実用性やスポーティな印象から、ビジネスシーンやカジュアルな靴に使われることが多いデザインです。
結婚式に適した靴のデザイン
結婚式に適した、スーツに合わせる革靴のデザインをフォーマル度が高い順に見ていきましょう。
ストレートチップ
つま先の部分に、横一文字のラインが入ったデザインの革靴です。一般的には内羽根仕様になっていおり、男性がスーツに合わせる靴としては、最もフォーマルなデザインになります。ストレートチップはフォーマル度が高く、きちんとした印象を演出できることから、結婚式のみならず、すべてのフォーマルシーン、そしてビジネスシーンで履くことができます。
プレーントゥ
プレーントゥとは爪先に切り替えの接ぎ目もステッチなど飾りが無い、シンプルなデザインのシューズです。
プレーントゥでの内羽根を作るには高度な技術が必要で、外羽根のプレーントゥのほうが多く見られます。ストレートチップに続いてフォーマル度の高いデザインのため、外羽根も結婚式でスーツに合わせて履くことができます。
パンチドキャップトゥ
ストレートチップのトゥの横一文字の部分に、穴飾り(パンチング)が施されたデザインをパンチドキャップトゥといいます。
多少装飾性があるものの、原型は内羽根ストレートチップなので、結婚式ではスーツに合わせ履くことができます。
結婚式では避けたい靴の色、デザイン、素材、柄
白い靴はNG
白い靴は、結婚式に合わせる靴としては避けるべき色。白は新郎新婦の色とされているため、主役と衣裳が被ってしまうのはマナー的に避けるべきと覚えておきましょう。
カジュアルな靴(ブーツやスニーカーなど)
ブーツ、スニーカー、安全靴など、アウトドアやスポーツなどデイリーやカジュアルで使用する靴は、フォーマルな場では着用は避けるべきとされています。
殺生を連想させる素材やアニマル柄の靴はNG
ワニ革や動物の毛皮など殺生をイメージさせるものは縁起が悪いので結婚式にふさわしくありません。
アニマル柄など明らかに動物をイメージさせるものはNGです。
また、秋冬シーズンに合うスエード素材も、子牛や子羊の皮を使った生地なので避けましょう。
デザイン性の高い靴はNG(カジュアルな結婚式や二次会ではOK)
ローファーやタッセルシューズ、メダリオンデザイン(つま先にたくさんの小さな穴を空けたデザイン)のように、トレンドの靴やデザイン性の高い靴は、カジュアルな印象を与えるのでフォーマルな結婚式では避けましょう。
二次会やカジュアルな結婚式に出席する男性の靴のマナーと選び方
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カジュアルな結婚式とは?
現在では、結婚式の様式もかなり多様になり、カジュアルな結婚式も増加しています。
代表的なカジュアルな結婚式として、次のような結婚式が挙げられます。
・レストランウェディングや会費制ウェディング
・ガーデンやビーチで行うウェディングやリゾートウェディング
・カジュアルドレスコード指定があるウェディング
一般的な結婚式と比較してドレスコードが緩やかで、セミフォーマルやインフォーマルより格をカジュアルにしたスマートカジュアル寄りのコーディネートでも問題はないケースが多くなってきました。
カジュアルな結婚式に適した靴の色
レストランウエディング、ガーデンウエディングなど、比較的ドレスコードがゆるやかな結婚式では、ネイビーやチャコールのスーツ、ライトトーンのカジュアルスーツ、ジャケパンスタイルなどの服装で出席する方も多いでしょう。
スーツやジャケパンに合わせ、靴の色は茶色や紺色にするなど、黒以外の色の靴も選んで履くことができます。
また結婚式二次会では、新郎新婦もゲストと距離感近くパーティを楽しむために、カジュアルな服装になる傾向が見られ、ドレスコードはかなり緩やかになります。二次会でも服装はスーツスタイルやジャケット着用が一般的ですが、靴の選択肢は新郎新婦が考えるドレスコードや場の雰囲気によっては明確なドレスコードがない場合は、靴は服装に合うものを選んで気まょう。
カジュアルな結婚式に適した靴のデザイン
ウィングチップ
穴飾りが施されたウィングチップはカジュアル度が高く、カジュアルウェディングや二次会などで、ジャケパンスタイルに合わせ、おしゃれに履くことができます。結婚式や披露宴では避けましょう。
ダブルモンクストラップ
モンクストラップとは、ストラップで甲を固定するタイプのシューズ。ダブルモンクストラップは、そのストラップが2本あるデザインの靴です。
元は修道院で使用された靴でフォーマル度が高く、最近ではビジネスシーンとなどでも着用されてます。紐靴以外では、最もフォーマル度が高い靴ため、友人・知人の結婚式であれば履いていっても問題はありません。
ローファーやタッセルシューズ
ローファーやタッセルシューズなど、飾りのついた靴やデイリーで着用される靴は、結婚式やフォーマルシーンにには不向きですが、二次会やドレスコードがゆるやかな結婚式であれば、着用もOKです。
カジュアルな結婚式でも避けるべき靴のマナーは同じ
カジュアルな結婚式でも、避けるべき靴のマナーはほぼ変わりません。選べる選択肢が広がったとしても、あまりにもカジュアルすぎる靴は避けるべきです。また、白、アニマル柄などハレの場にふさわしくないとされる靴は、マナー的に避けましょう。
結婚や二次会での男性の靴下のマナー
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フォーマルな結婚式で合わせる靴下
靴下の色
結婚式に履く靴下の色は基本的にスーツの色と合せます。結婚式や披露宴の場合、一般的に「黒の靴下」になります。
着ていくスーツの色がダークスーツやネイビーなど黒以外の場合は、スーツの色と同じもので濃い色のものなど控えめな色を選びましょう。
靴下の柄
結婚式に履く靴下は「無地」が基本です。無地に近いストライプ柄や、細かいリブ編みまでなら問題はありません。
柄の入った派手な靴下は避けましょう。ブランドのロゴなどワンポイントまでは問題ありません。
また、ストライプ柄の靴下は、新郎新婦の父親が着用するモーニングコート用の靴下のため、間違えて選ばないようにしましょう。
靴下の丈の長さ
靴下の丈の長さは、スーツに合わせるミドル丈(膝下3/4程度のもの)が定番です。丈が短く
足首やくるぶしが見えてしまうような靴下は避けましょう。
二次会やカジュアルな結婚式で合わせる靴下
二次会やカジュアルな結婚式では、靴下を選ぶ範囲も広がりますが、基本は無地がおすすめです。ジャケパンスタイルに合わせ、柄物の靴下などを丈短のパンツに合わせたい、というトレンド寄りの着こなしは、新郎新婦が考えるパーティの雰囲気に合うかどうかが判断ポイントとなります。
結婚式では避けるべき靴下の色や柄
避けるべき靴下の色
靴同様、一般ゲストが白い靴下を履くのは避けましょう。ブラックスーツやダークスーツに白い靴下を合わせると、コーディネート的にそぐわず、カジュアルな印象を与えます。
また、赤や青、ストライプやペイズリー柄といった派手な色柄の靴下を履くのもフォーマルな場ではNGです。
避けるべき靴下の丈の長さ
スニーカーソックスなど、足首の肌が露出するものも避けましょう。丈の短い靴下を履いて、座ったときや足を組んだときに素肌が見えてしまうことは、失礼な印象を与えるとされ、避けるべきマナーです。
靴下を履かずに素足はNG
素足に靴を履いて出席することは、フォーマルでは大変失礼です。必ず靴下を履いて出席しましょう。
まとめ
結婚式や二次会に履いていく靴は事前にしっかり手入れを
「おしゃれは足元から」とも言いますが、結婚式だけでなく、男性の服装やファッションコーディネートでは、靴や足元をとても重視します。今回学んだ知識を活用した上で、結婚式のために準備した靴は、必ず前日までに磨きをかけて、万全の体制で出席できるよう整えておきましょう。