レストランウェディングとは?料理が美味しく自由度が高いパーティスタイルが特徴
iStoc / olegbreslavtsev
レストランウエディングとは、普段レストランとして営業している場所を貸し切り、結婚式の披露パーティを挙げるウェディングスタイルです。
最も魅力的なのは、料理が美味しいところ。料理を楽しむための専門設備やロケーションがそろっているため、ゲストが結婚式で最も楽しみにている料理に力を入れて提供することができます。また、もともとは結婚式を専門に行う会場ではないため、ホテルや専門の結婚式場と比べると持ち込みやプログラム編成などの自由度が高く、アットホームな雰囲気でゲストをおもてなしできるというメリットがあります。
一般的にはホテルやゲストハウスと比較すると会場使用料が安く、結婚式全体の費用がリーズナブルになる傾向です。現在ではより結婚式に適した設備を備えたレストランが増えてきていて、一軒家レストラン、ガーデン付き、プール付き、チャペルを備えたレストランなど、特徴のある会場が増えていて、選択肢も多くなっています。
レストランウェディングには、一般的な結婚式と比較すると次の4つの特徴があります
【特徴1】料理にとことんこだわった結婚式が可能
【特徴2】結婚式プランの自由度が高い
【特徴3】ご祝儀制だけでなく会費制結婚式を選ぶこともできる
【特徴4】挙式をどうするか考える必要がある
レストランウェディングとはどんな結婚式?メリットとデメリットを一般的な結婚式と比較
レストランウェディングの人気が高まっている理由として、一般的な結婚式と比べた場合にいくつかの魅力的なメリットが挙げられます。しかしレストランは本来結婚式を専門に行う会場ではないため、会場選びの際に注意しなければならない点もあるのです。
レストランウェディングのメリット
iStoc / KuzminSemen
プロの料理が手ごろな価格で楽しめる
もともと料理を楽しむための専門施設であるため、他の会場に比べ、クオリティの高い料理やコースが手ごろな値段で楽しむことができます。また、地域の特産品や新郎新婦の意向を取り入れたメニューなど、料理の自由度も高いサービス提供が大きなメリットです。
一般的な結婚式より費用相場が安く済む傾向
結婚式費用で約1/3を占めるゲストの飲食代の費用は他の会場に比べ安く済み、かつ会場使用料があまりかからない傾向で、相対的にみて費用相場は他会場に比べ安くなる傾向です。また、もともと料理やお酒を楽しみながらパーティや宴会を主体に行う場所でもあるため、内装やガーデンには装飾などがすでに施され、そこまで手を加えなくていいことも多いでしょう。
結婚式とパーティの内容の自由度が高い
レストランウェディングは一般的に結婚式を行うゲストハウスや結婚式場、ホテルなどに比べると結婚式プランの内容や持ち込みの自由度が高いプラン内容であることが多いでしょう。また、基本的には貸し切りであることが多いため、演出やプログラム内容、開催の時間帯なども融通が利くことが多いようです。
少人数ウェディングや家族婚にも対応可能な会場が多い
レストランはもともと食事を楽しむための施設であるため、6名程度の家族婚やゲスト数30名以下の少人数ウェディングなどに適した場所が多くなっています。また、ウェディングプランが必要最低限のアイテムのみを揃えたものが多く、必要に応じてアイテムを追加していくプランが多く用意されており、少人数のゲスト数に応じたパーティを計画しやすくなっています。
地域やロケーション特性を生かせる
レストランはゲストが食事を楽しむために、見晴らしやロケーションのいい場所にあることも多く、その地域の風景や雰囲気を楽しみながら食事をすることができる施設が多くあります。また、地方の特産品や旬の食材などを常にメニューにふんだんに取り入れていることも多いため、ゲストにその土地の良さを存分に楽しんでもらう結婚式を企画することができるでしょう。
記念日に来店が可能
結婚式がないと通常は訪問できないゲストハウスや結婚式場と違って、結婚式が終わっても記念日に気軽に訪れやすいのも、レストランウエディングのメリットのひとつです。思い出をいつまでも色褪せずに、記念の時に思い出を新たに作ることができる大切にできる場所として楽しめるでしょう。
レストランウェディングのデメリット
iStoc / vicnt
費用面や自由度の高さなど、さまざまな魅力があるレストランウェディングですが、ホテルや結婚式場と違い「結婚式」を想定した施設ではない場合も多くあり、会場選びやパーティプランを考える際に注意が必要な点がいくつかあります。特に親族で年配の方や目上のゲストが多い場合には、会場選びの段階で配慮が必要な場合も考えられるでしょう。
会場設備に確認が必要な場合がある
レストランはもともと結婚式を想定した施設ではないため、新郎新婦や親族が着替えやヘアメイクを行う控室が狭いまたはない場合や、化粧室が少ない、挙式会場がないなど、さまざまな問題が生じることがあります。年配の方や目上の方をゲストに招待する場合には、十分なおもてなしが可能かどうかを確認する必要があるでしょう
アクセス面での注意が必要な場合がある
アクセスが良好な立地であることが多いホテルや、送迎サービスが充実している結婚式場と違い、レストランの立地はアクセスが良好とは言い難い場合も多くあります。また、ゲストの送迎サービスなどもない場合が多く、ゲストがアクセス困難が予想される場合には、新郎新婦側で何らかの手配が必要な場合も多くあります。
ゲスト数によっては対応が難しい場合もある
レストランでは、ホテルやゲストハウスなどと比較すると対応できるゲスト数が限られていることが多いでしょう。個室、全館貸し切りにする際のゲスト数も上限と下限があり、希望のゲスト数では対応が難しい場合もあります。希望している会場の対応人数と、希望している招待数を事前に確認してからの下見が求められるでしょう。
カジュアルすぎると感じるゲストも多い
年配の方や目上の方にとって、また地域性によっては、レストランウェディングは馴染みが薄く、レストランウェディングのメリットでもある自由度の高さやアットホームさを「カジュアルすぎる」と感じる方もいらっしゃるでしょう。事前に結婚式の主旨を説明しておくなどの配慮が必要になる場合もあります。
プラン内容によっては費用が高くつく可能性も高い
レストランウェディングの基本プランは、一般的な結婚式プランと比較すると、結婚式に必要な必要最小限のアイテムのみのプラン内容になっているため、プラン料金を見た際には圧倒的に安価に見えることが多いのですが、自分の希望を盛り込んだ見積りを出してみると予想より金額が高くなることが多くあります。また、一般的な結婚式と同様の演出を希望した際、会場側に設備の用意がないこともあり、自己手配費用を含めると通常の結婚式より費用が上がってしまう場合も考えられるのです。
レストランウェディングの費用相場が安いといわれる理由は?一般的な結婚式費用と比較
iStoc / sergmam
レストランウェディングの費用は一般的な結婚式と比較して負担が少ない傾向ですが、実際に平均費用や相場、ゲス数などはどのぐらいなのでしょうか。2019年度の調査から、具体的な平均値を見てみましょう。
データ出展:ゼクシィ 結婚トレンド調査2019調べ
レストランウェディングの費用が低く抑えられる理由としては、次のような点が考えられます。
【レストランウェディングの費用相場が低く抑えられる理由】
・会場を借り受ける費用がホテルやゲストハウスに比べ安い
・会場が提示するプランが基本的に必要最低限のアイテムのみで自分の必要に応じてアイテムを追加できるので費用を抑えやすい
・持ち込みの自由度が高い会場が多く安いアイテムを自分で探して選ぶことが可能
レストランウェディングの平均費用
レストランウェディングの平均費用と、結婚式の平均費用を比較してみると、レストランウェディングはコスト的にも、自己負担も一般的な費用相場より軽くなっていることがよく分かります。
レストランウェディングと結婚式平均値の比較
費用項目 | レストランウェディング | 結婚式平均値 |
---|---|---|
結婚式総額 | 281.2万円 | 377.9万円 |
ゲスト数 | 50.7人 | 63.5人 |
ゲスト1人あたり単価 | 5.54万円 | 5.95万円 |
挙式料 | 34.4万円 | 39.5万円 |
1人あたりの料理飲物 | 19,800円 | 20,000円 |
見積りより上がった金額 | 88.2万円 | 112.7万円 |
ご祝儀総額 | 154.8万円 | 224.1万円 |
自己負担額 | 126.4万円 | 153.8万円 |
※数字は首都圏(東京、神奈川、千葉、埼玉)の平均です。
レストランウェディングの平均費用を他会場と比較
ホテル、ゲストハウス、結婚式場などの会場の平均費用と比較しても、レストランウェディングの結婚式費用相場、自己負担額ともに、費用負担は低くなっているのがわかります。
会場別比較、結婚式と自己負担の平均金額
会場種類 | 結婚式総額平均金額 | 平均自己負担金額 |
---|---|---|
レストラン | 281.2万円 | 126.4万円 |
ホテル・式場内のレストラン | 306.6万円 | 129.8万円 |
一般の結婚式場 | 409.2万円 | 173.3万円 |
ホテル | 388.1万円 | 165.2万円 |
ゲストハウス | 414.9万円 | 186.4万円 |
※数字は首都圏(東京、神奈川、千葉、埼玉)の平均です。
レストランウェディングではご祝儀制だけでなく会費制にする選択肢もある
iStoc / frema
レストランウェディングの大きな特徴に、ゲストから結婚祝いをいただく「ご祝儀制」で行うか、お祝いをいただかずに飲食代のみをいただく「会費制」で行うか選択できる点があります。
一般的な結婚式と比べると、レストランウェディングでは会費制結婚式を選択する新郎新婦が多いのも特徴です。
レストランウェディングはご祝儀制と会費制の場合がある
結婚式と言えば、ゲストからご祝儀である「お祝い」をいただいて、できるだけ手を尽くした料理や演出などでおもてなしをするのが一般的でした。しかしレストランウェディングは、ゲストとともに料理と飲物、歓談を楽しむこスタイルが主流であるため、『会費制』を選ぶカップルも多い傾向です。会費制とはご祝儀を頂く代わりに、一律の会費を設けるもので、ゲストからお祝いは頂かず、飲食代やギフト代のみを負担してもにうイメージになります。
ご祝儀制レストランウェディングとご祝儀相場
ご祝儀制で行うレストランウェディングは、通常の結婚式と変わらないスタイルです。ゲストひとり一人に席と引出物などのギフトも用意して、手厚くもてなしをします。
ご祝儀制の場合のゲストへの配慮
目上の方や年配の方、親族がゲストに多く、ゲストに失礼のないフォーマルを重んじる結婚式にしたい場合には、ご祝儀制にしたほうがいいでしょう。引出物の用意や料理のランクアップ、細かいサービスへの配慮など、手厚いもてなしを心がけましょう。
レストランウェディングのご祝儀相場
レストランウェディングでも、ご祝儀としておつつみする金額相場は普通の結婚式と変わりありません。ご祝儀の金額目安は新郎新婦との関係性の深さや立場に応じて変わってくるため、詳しくはこちらでご確認ください。
会費制レストランウェディングの会費相場
会費制で行うレストランウェディングは、お祝いを頂かない代わりに華美な演出や装飾を省いた、身近な人たちや親しい人たちをゲストに招いた、比較的自由でアットホームな結婚式に適しています。自由度が高いために、基本的な会場費用や結婚式準備にかかる費用が安価で済むことが多いレストランウェディングでは、フォーマルさにとらわれずカジュアルでアットホームな結婚式にしたいという理由から、ゲストからお祝いをいただかない会費制を選択するカップルが多いのです。
会費制結婚式について、費用やメリットについてより詳しく知りたい場合はこちらをご覧ください。
会費制結婚式とは。ご祝儀制との違いやメリット、費用相場、引出物、服装について詳しく解説
会費制の場合のゲストへの配慮とレストランウェディングの招待状
会費制はまだ馴染みのないゲストも多いため、「会費以外にご祝儀を包む必要があるの?」と悩んでしまう人もいます。そのため、「当日は会費制にさせていただいておりますので、ご祝儀などのお心遣いはされないようお願い申し上げます。」等、ご祝儀は必要ない主旨を招待状や案内の際には明記する配慮が必要です。
会費制レストランウェディングの招待状の文例について詳しくはこちらをご覧ください。
会費制結婚式の招待状の作り方と文例。会費制レストランウェディングや1.5次会に使える招待状文例集
レストランウェディングの会費相場
会費設定は新郎新婦の考え方である程度自由に設定することができますが、大体はパーティの料理提供形式や、立食・着席などの違いによって決定します。
会費制結婚式の会費平均相場は17,000円ですが、これは「着席・フルコース」の結婚式の場合です。立食ビュッフェ形式の会費のボリュームゾーンは10,000円前後になっており、ゲストへのサービスに見合った会費設定にするよう心がけましょう。
レストランウェディングの流れや演出。挙式やプログラム内容の自由度の高さと注意点
レストランウェディングでは、施設全体を貸し切りで行うことがほとんどです。貸し切りの時間は2.5~3時間程度で他の会場と変わりませんが、ホテルや結婚式場で行うウェディングに比べれば、貸し切りの特性をいかして比較的自由に、ゆったりとしたプログラムを組むことができます。また、お色直しや主賓挨拶など「定番」と言われるプログラムは状況に合わせ省いたり、ゲストとの歓談やおもてなしを重視するなど、自由に考えることができるでしょう。
レストランウェディングの流れや演出を考える際の注意点
・会場の演出設備によってはできない演出や設備の自己手配が必要な場合があるので契約前に確認が必要
・挙式設備がない場合もあるため挙式希望の場合は挙式をどのように行うか事前に検討しておく必要がある
・プログラムの自由度は高いがゲストが喜んでくれるかどうか、失礼がないか、自己満足になっていないかを検証する必要がある
レストランウェディングの演出内容や流れの特徴、プログラムを考える際の注意点について詳しくはこちらをご覧ください。
レストランウェディングに適したプログラムの流れや演出内容は?メリットを活かした結婚式の楽しみ方
レストランウェディングのプログラム例と流れ
レストランウェディングのプログラム例になります。一般的な結婚式のプログラムと比較すると、新郎新婦とゲストとのふれあいや歓談の時間が長くとられ、ゆったりした流れのアットホームな内容になっています。
歓談中心のレストランウェディングのプログラムと内容例
プログラム | 内容と演出の流れ |
---|---|
ゲストおでむかえ | ウェルカムドリンクとアペタイザーでおもてなし |
新郎新婦入場 | テーブルラウンドセレモニーなど取り入れることが可能 |
新郎新婦の開宴挨拶 | 2人でゲストにそれぞれスピーチをする |
新郎新婦プロフィール紹介 | プロフィールムービーを流す |
祝辞、乾杯 | 新郎友人が祝辞と乾杯の音頭 |
歓談・お食事 | 料理長より今日のメニューの説明演出あり |
ケーキカット | ケーキカットした後ゲストに新郎新婦がサーブ |
ピアノ演奏 | ゲストによる生演奏の余興 |
花嫁の手紙 | 新婦による家族への手紙の朗読 |
両家両親へ記念品贈呈 | 新郎新婦から両家の親へ記念品と花束贈呈 |
記念撮影 | 新郎新婦とゲスト全員で記念撮影 |
新郎父より謝辞 | 両家を代表して新郎父より挨拶 |
新郎新婦より謝辞 | 新郎新婦二人でゲストに感謝の挨拶 |
新郎新婦退場 | 新郎新婦がいったん退場。エントランスへ移動 |
お見送り | ゲストひとり一人にプチギフトのお渡し |
レストランウェディングの演出アイデア
レストランウェディングならではの、プログラムに取り入れたい演出アイデアにはどのようなものがあるのでしょうか。料理にちなんだ演出や、新郎新婦やゲストがふれあいを楽しむ演出が多くなっているのが特徴的です
テーブルラウンド
ゲストとのふれあいを楽しみたい新郎新婦に人気の演出です。フォトプロップスをテーブルごとに用意して一緒に撮影を楽しんだり、食事開始の後にパンをサーブしたり…とゲストとの距離感を縮め、おもてなしできる演出です。
オリジナルメニューやメニュー説明
レストランウェディングならではの演出のひとつ。一般的な結婚式ではウェディングメニューが決められていることが多いのですが、レストランでは新郎新婦の希望を取り入れたメニューを取り入れてくれるサービスを行っていることも多いよう。使っている食材やメニューで工夫したポイントを、ゲストへ料理長から説明してもらったり、新郎新婦自らが説明したり…という演出を取り入れることができるでしょう。
料理ビュッフェやデザートビュッフェ
ゲストが自由に料理やデザートを楽しむことができる「ビュッフェスタイル」は人気の演出のひとつ。特にデザートビュッフェは新郎新婦がデザートをサーブしたり、色とりどりのデザートを前にゲストが記念撮影をしたりと、歓談が弾む演出です。
オリジナルの生ケーキ
人数の多い結婚式では難しい、オリジナルの生ウェディングケーキにして、ファーストバイトのセレモニーを楽しむカップルが多いようです。また、パティシエが在中しているため、オリジナルデザインの生ケーキを作ってもらうことが可能なレストランも多く、ケーキ入刀後は切り分けして、ゲストとともに全員で味わうことができるでしょう。
調理パフォーマンス
シェフが調理を行う姿は目にする機会が少ないはず。レストランによってはオープンキッチン設備があったり、テラスでグリルが行える設備があるなど、ゲストの目の前でシェフの調理パフォーマンスを行える場所や演出が可能な会場があります。また、シェフがゲスト卓をまわって最後の仕上げソースをかけるなど、ゲストとのコミュニケーションをとる演出サービスを行うレストランもあります。
レストランウェディングの会場の探し方と注意点
レストランウェディングを楽しい結婚式にするために、またゲストに配慮した結婚式にするために、会場探しをする際には次のような点に注意して情報収集し、下見やブライダルフェアに行きましょう。
挙式をする場合
レストランウェディングが可能なレストランでも、チャペルが併設されていない会場は多くあります。挙式をしたい場合、
・挙式設備がある会場を探す
・近くに挙式ができる神社や教会がある場所を探す
・宴内人前式にする
などの方法があり、どのような挙式にするか事前に検討しておきましょう。
施設に収容可能なゲスト人数の事前把握
レストランでは、貸し切りにできる最低保証人数や収容可能な人数が決められています。希望のレストランがある場合には事前にリサーチしておく、またはゲスト数に合わせて会場を探す場合はゲスト数を確定させてから探す、など事前にリサーチしておきましょう。
交通アクセスや宿泊場所の確認
ゲストが公共の交通機関を使ってアクセスしやすい場所にあるかや、遠方からのゲストを招待した場合、近くに予約可能な宿泊施設があるかを確認することはとても重要です。結婚式場やホテルウェディングと違って、ゲストの宿泊は自己手配になることも多いため、必ず確認をとりましょう。
料理のジャンルやゲストの嗜好
レストランにはさまざまな料理ジャンルがあります。レストランウェディングを行う場合は、ゲストの期待値も高くなることが予測できるため、ゲストひとり一人に喜んでもらえるよう、料理ジャンルの選択や、ゲストの好き嫌い、アレルギーの確認はきめ細かく確認しましょう。
スタッフの対応
スタッフが細かい部分に配慮が行き届いた動きをしてくれるレストランを探しましょう。見学に行ったときの対応や料理を運ぶタイミング、料理の説明の仕方やお酒に合う料理の提案を分かりやすくしてくれるなどが、確認するポイントです。
持ち込みや自己手配
レストランウェディングは他の会場に比べると、飲食物や装花以外は比較的持ち込みがおおらかな会場が多いでしょう。ただし裏を返すと、希望の演出を行いたい場合に設備が足りずに、自己手配になる可能性があります。下見や打合せの早い段階で、何を持ち込みが可能かや、自己手配が必要なものについては確認をとっておきましょう。
レストランウェディングの新郎新婦の衣裳選び。会場に適したドレスや持ち込みの注意点
iStoc / MaximFesenko
レストランウェディングでは、一般的な結婚式会場と比較して会場が狭いことや、比較的内装がカジュアルな雰囲気であることが多く、会場の雰囲気や移動する際の導線などを考慮した衣裳を考える必要があります。
レストランウェディングの新婦の衣裳の選び方。ドレスや和装
新婦のウェディングドレス、カラードレス、和装は、会場の設備や広さ、雰囲気を考慮して選ぶ傾向にあります。
レストランウェディングのドレス、和装選びのポイント
・会場が狭くテーブル間の距離が狭いことが多いため、トレーンが長すぎないもの。
・レストラン会場の内装やインテリアの雰囲気に合わせた衣裳。
・ゲストとの歓談中心になる流れが多いため、テーブルラウンドに適した歩きやすいシルエット。
洋装:ウェディングドレス、カラードレス、ワンピース
レストランウェディングの会場の雰囲気や広さを配慮して、洋装ではシルエットが自然でトレーンがそこまで長くないドレスが適しています。トレーンのないAライン、マーメイドシルエットでもトレーンがさほど長くないものや、エンパイヤシルエット、スレンダーラインなど、ボリュームが少なく裾が広がりすぎないシルエットも人気です。
遊び心のある新婦であれば、ミニ丈やミモレ丈などカジュアル気味のドレスもおすすめです。
和装:白無垢、色打掛、振袖
和装を考えている場合、色打掛や白無垢を着付けできる設備や介添えできる人を手配できるかどうかを必ず確認しましょう。また、テーブルラウンドをする際に十分な距離感があるかどうかなどの確認も必要です。そのため、レストランウェディングでは振袖など移動しやすい和装の着用も人気があります。
レストランウェディングの新郎衣裳の選び方。タキシードやジャケパンスタイル
iStoc / Romanno
洋装:タキシード、スーツ、ジャケパンスタイル
レストランウェディングでは、一般的な新郎の衣裳であるタキシード以外に、カジュアルタキシードやスーツ、少しラフなジャケパンスタイルなどカジュアルなコーディネートの人気も高くなっています。新婦の衣裳と統一感を持たせるなど、新郎の衣裳もさまざまな工夫や遊び心のあるファッションに挑戦しやすい傾向です。
和装:紋付き袴、
和装でのウェディングを考えている場合は、男性の礼装である紋付き袴になります。黒紋付き袴だけでなく、色紋付き袴を選ぶことも可能なので、新婦の着物の色に合わせて考えるのもいいでしょう。
お色直しや着替えを希望する場合
お色直しはゲストをお待たせしている間に何か余興をいれたり、着替えを短縮しておこなうなどさまざまな手配が必要なため、歓談中心の流れのレストランウェディングではお色直しなし、という新郎新婦も多いようです。お色直しを希望する場合は、まずレストラン側にお色直しが可能な設備があるかどうかや、素早く着替え、ヘアメイクチェンジが可能な人員が手配できるかどうかを会場側に確認する必要があります。また、お色直しでゲストをお待たせしている間に、何か演出などを組み込む場合配慮も検討しましょう。
レストランウェディングの男性、女性ゲストの服装マナーやドレスコード
レストランウェディングの服装は、一般的には通常の結婚式のマナーと変わりはありませんが、食事を気兼ねなく楽しむために、服装を選ぶ幅が広がってくるともあります。事前に会場となるレストランの雰囲気や格式などをインターネットなどで調べておくといいでしょう。
レストランウェディングの服装マナーとドレスコード
レストランウェディングのゲストの服装は、一般的には通常の結婚式のお呼ばれの服装マナーと変わりりません。ただ、レストランという会場の性質上、ドレスコードが「平服でお越しください」と書かれいる場合も多く見受けられます。
こり場合の服装はインフォーマル、またはスマートカジュアルやスマートエレガンスの服装が適しています。
男性ゲストの服装
一般的な結婚式同様、ブラックスーツやダークスーツで問題はありません。平服で、と書かれている場合にも、テーラードジャケットは着用しましょう。ジャケパンスタイルにはタイやネクタイ、スカーフ、チーフなどでコーディネートしていきましょう。
女性ゲストの服装
一般的な結婚式と同様、ドレススタイルなど女性らしい花屋かな服装が適していますが、フォーマルではカジュアルと見られるセパレートやツーピース、パンツドレスの着用も問題ありません。また「平服で」とドレスコード指定がある場合には、きれいめのワンピースの着用などもいいでしょう。
大都市のある地域のレストランウェディングの費用相場と傾向
レストランウェディングが盛んな大都市がある地域の平均費用相場をまとめました。結婚式の地域性と風習などによって、レストランウェディングの相場金額やゲスト数にも大きく差がでる傾向です。レストランウェディングは馴染みのない人もまだ多いため、計画する際にはゲスト招待に関して両親や親族などに事前に相談、確認をとる必要もあるでしょう。
首都圏(東京・千葉・大宮・横浜など)の費用相場
三ツ星レストランや大人数ゲストを収容できるレストランなど、さまざまな施設の選択肢があり、会場によっては費用が大きく変わってくるのが特徴です。人口が多い地域でカジュアルなウェディングにも馴染みがあるため、レストランウェディングの費用相場は平均的なものであると言えるでしょう。
費用項目 | 平均金額 |
---|---|
結婚式総額 | 281.2万円 |
ゲスト数 | 50.7人 |
ゲスト1あたり単価 | 5.54万円 |
1人あたりの料理飲物 | 19.800円 |
ご祝儀総額 | 154.8万円 |
自己負担額 | 126.4万円 |
関西地方(大阪・京都・神戸など)の費用相場
結婚式費用に合理的な考え方をする関西地方のレストランウェディングは、他地域と比較しても費用負担が少なくなっています。ゲストの飲食代は平均的ですが、演出面、衣裳などの費用を削っているため、トータル費用や自己負担額が少なくなっているようです。
費用項目 | 平均金額 |
---|---|
結婚式総額 | 219.2万円 |
ゲスト数 | 41.9人 |
ゲスト1あたり単価 | 5.23万円 |
1人あたりの料理飲物 | 18,000円 |
ご祝儀総額 | 140.9万円 |
自己負担額 | 78.3万円 |
東海地方(名古屋など)の費用相場
結婚式を盛大に行うことで有名な愛知県がある東海地方では、レストランウェディングの費用相場も高いものになっています。平均ゲスト数が少ないものの、衣裳や演出、引出物等の豪華さを重視する土地柄のため、自己負担金額は他地域と比較するとかなり大きくなっています。
費用項目 | 平均金額 |
---|---|
結婚式総額 | 329.7万円 |
ゲスト数 | 44.7人 |
ゲスト1あたり単価 | 7.37万円 |
1人あたりの料理飲物 | 19,000円 |
ご祝儀総額 | 162.5万円 |
自己負担額 | 167.2万円 |
九州地方(福岡、鹿児島など)のレストランウェディングの費用相場
ゲスト数が多いことで有名な九州地方の結婚式では、レストランウェディングでも平均ゲスト数は群を抜いて多くなっています。平均費用相場も平均と比べ高くなっていますが、自己負担を見ると、首都圏の平均金額より低くなっています。
費用項目 | 平均金額 |
---|---|
結婚式総額 | 303.5万円 |
ゲスト数 | 63.8人 |
ゲスト1あたり単価 | 4.75万円 |
1人あたりの料理飲物 | 14,700円 |
ご祝儀総額 | 231.0万円 |
自己負担額 | 72.5万円 |
北海道(札幌)のレストランウェディングの費用相場
会費制結婚式が主流となっている北海道のレストランウェディングは、他地域と比較すると圧倒的な費用の低さが分かります。現在では、ご祝儀制で結婚式を行うカップルも増えているようです。
費用項目 | 平均金額 |
---|---|
結婚式総額 | 207.7万円 |
ゲスト数 | 51.1人 |
ゲスト1あたり単価 | 4.06万円 |
1人あたりの料理飲物 | 16,400円 |
会費制会費総額 | 89.2万円 |
自己負担額 | 118.5万円 |
まとめ
レストランウェディングは料理、服装、流れや演出、費用面での自由度が高い
レストランウェディングはさまざまな面で結婚式と比較すると、新郎新婦の意向や気持ちを反映させやすい、自由度の高いウェディングスタイルであることが分かります。反面、馴染みが薄いゲストもまだまだ多いため、ゲストへ配慮しなければならないことも多いでしょう。また、もともと結婚式を主体として行う会場ではないため、施設面やサービス面で確認をとらなければいけない点もあります。楽しい結婚式を計画するために、メリットと注意点を参考にしてくださいね。