お礼状を送った方がいい?
お礼状とは、結婚挨拶後に互いの親宛てに、二人のために時間を設けていただいたお礼と、結婚を認めてもらったお礼を手紙として贈るものです。「そこまでして贈る必要あるの?」と思う方もいると思いますが、出して受け取った側は不快には思うはずがありません。むしろお礼状を送ったほうが礼儀正しく、改めて好印象を与えることができます。ちなみにお礼状を書く際、目上の人に対して、ハガキではなく『封書』を選ぶのがマナーです。相手の親と家族に、しっかりと感謝の気持ちをこめて、お礼状を送りましょう。
結婚挨拶の日からいつまでに出す?
お礼状を出すタイミングとして、訪問してからすぐに出すのがポイント。日にちが経過しても2~3日以内には送るのがマナーです。結婚挨拶前から面識があったり、以前から仲良くしてもらっている場合でも、しっかりと感謝の気持ちを述べたお礼状を送りましょう。反対に、挨拶時ではあまりよい印象をもたれていない場合やあまり自信がない方も、お礼状を送ることで、少しでも好印象になるはずです。誠意と感謝を伝えることがお礼状の役目であり、短い文章でも良いので、素直な気持ちを手紙に書きましょう。
書くときに用意するもの
便箋
色や柄が入っているものですと、カジュアルすぎてしまうためNGです。結婚挨拶のお礼状は基本的に、白無地の縦罫のものを選ぶと良いです。書く内容が1枚で収まる場合は、白紙の便箋を2枚重ねにするのがマナーとしてよいとされています。もちろん、そこまで重要視されていることではないので、1枚でも構いません。
封筒
封筒も便箋と同様、白無地の縦長の封筒が一般的。お礼状の場合は、なるべく厚手のものを選びましょう。この時、茶封筒や薄くて中が見えてしまうような透け感のあるものは避けましょう。封筒のタイプは比較的よく使用されるものなので、コンビニなどにも売られています。
切手
長型4号の場合は、郵便物の重さによって変わりますが、基本料金は82円です。間違えたときのことも考えて、必ず最後に「切手」を貼りましょう。こちらもコンビニなどに売られているので、すぐに購入ができて安心です。
下書き
結婚挨拶のお礼状など、こういった文章を書くのは苦手という方も多いはずです。そういった方は、インターネット上で結婚挨拶用のお礼状の例文集が掲載されているので、それを参考にしつつ、しっかりと文章を構成してから書くといいでしょう。本番用の便箋に書く前に、下書き用の紙で練習しておくと、スムーズに書き進められます。
ペン
結婚挨拶のお礼状でボールペンで書いてしまうと、軽い印象をもたれてしまう場合があります。お礼状を書く際は、「インクペン」「万年筆」「毛筆」を使って書くのがマナーです。
手紙の書き方のポイント
ポイント(1)時候は省略する
手紙を出す場合、「拝啓」のあとに「時候」を書くのが一般的ですが、結婚挨拶のお礼状の場合は当日や翌日にすぐ出すので、時候は省略します。万が一、結婚挨拶をした日からお礼状を出すのが遅くなってしまった場合は、お礼状にも時候が必要になってきます。目安として1週間以上過ぎてしまったら「時候の挨拶」と「お礼状が遅くなってしまった理由」を必ず添えて書きましょう。
ポイント(2)お礼状の主な内容
結婚挨拶のお礼状を書く内容として、「挨拶の時間を作ってくれたことへのお礼」「結婚を認めていただいたことへのお礼」「将来の考えや今後の挨拶」の主に3つのポイントを構成した内容を書くとよいでしょう。「追伸」などは目上の人に対して失礼にあたりますので、マナーをしっかり守った上で書くようにしましょう。
ポイント(3)誤字脱字は書き直す
誤字脱字をしてしまった場合、二重線や修正ペンで訂正してしまうのはマナー違反。必ず最初から書き直しましょう。特に親の名前を間違えてしまうのは、一番やってはいけないこと。相手に改めて親の名前と漢字を聞き、注意しながら書くようにしましょう。
内容の例文
(新郎・新婦父の名前)様
(新郎・新婦母の名前)様
拝啓
先日はお忙しいところ、私のために貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。
楽しさのあまり長居をしてしまい失礼しました。最初は緊張して思うようにお話ができませんでしたが、ご両親と○○さん(お相手)の温かい心遣いのおかげで、緊張がほぐれ、楽しい時間を過ごすことができました。○○さんとの結婚をお許しいただき、改めてお礼を申し上げます。
まだまだ若輩者ですが、少しでも○○さんにふさわしい男性(または女性)になり、幸せな家庭を築けるよう努めてまいりますので、今後ともご指導のほどをいただけましたら幸いです。
まずは、お礼を申し上げます。ありがとうございました。
敬具
令和元年○月○日
東京都千代田区○○
渡辺 華子(自分の名前)
例文はあくまでも参考に
文例を参考にしながら、自分なりの言葉を加ることが大切です。そうすることで、気持ちがまっすぐに伝わる心のこもった手紙なり、相手の親も喜んでくれます。
封筒の宛名の書き方
お礼状を書き終えたら宛名を書きましょう。封筒に添える宛名は、改行してご両親のそれぞれの名前に敬称をつけるのがマナーとなっています。
【OK】
○○様
○○様
【NG】
○○・○○様
※これは失礼にあたりますので注意しましょう。
手紙の折り方・入れ方
折り方
縦に長い便箋を折る場合は「三つ折り」が基本です。便箋に対して封筒が小さい場合は「四つ折り」にしてもOKです。
【三つ折りの仕方】
「三つ折り」は便箋が3等分になる折り方です。3等分にする目安をつけたら、紙の下側から内側に折り、次に紙の上側を内側に折ります。
【四つ折りの仕方】
「四つ折り」の場合は4つに折るため、紙を半分に折ります。そこからもう半分に折れば四つ折りになります。
入れ方
お礼状を封筒に入れる際、封筒の裏面から見て、書き出しが右上にくるようにいれてください。折った便箋を封筒に入れたら、あとはのりで封をして、綴じ目に「〆」と書いたら完成になります。
送らない場合はどうする?
相手の親によっては、お礼状は堅苦しいと思う方もいるそうです。そういった場合は、相手と相談して、お礼状を出さないという方法もあります。ですが、こういった場合も感謝の気持ちは伝えたほうがよく、結婚挨拶に伺った当日もしくは翌日に、相手方の実家にお礼の電話を入れるようにしましょう!それも大切なマナーです。
まとめ
お礼状は、結婚挨拶をするために時間をとっていただいたお礼、結婚を認めていただいた感謝を手紙に記して、相手の親に送る大切なマナーです。堅苦しいのが苦手な親もいらっしゃると思うので、そういった場合にはお礼状を送らず、お礼の電話を入れましょう。そして、しっかりと感謝の気持ちを伝えましょう!