結婚式に参列する家族親族の服装を続柄別に解説。父親母親、兄弟姉妹、祖父母、おじおば、いとこ。服装の格とバランスの調整方法は?

結婚式で家族・親族の立場で参列する場合、服装は「招待される側」ではなく「招待する側」の考え方で選びます。父親・母親・兄弟姉妹・おじおば・いとこ・祖父母…新郎新婦との続柄によって服装選びの格が変わるのをご存知ですか?近年では人生で小さい頃からお世話になっている家族・親族を中心に招待する結婚式のスタイルが主流となりつつあります。家族・親族の立場での服装とマナーだけでなく両家の格とバランスのとりかたも確認しておきましょう。

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結婚式に参列する親族の服装選びの3つのポイント『マナー、ドレスコード、バランス』

結婚式に参列する親族の服装選びの3つのポイント『マナー、ドレスコード、バランス』

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結婚式に新郎新婦の家族・親族の立場で出席する場合、服装の決め方には大きく3つのポイントがあります。

【1】結婚式で新郎新婦の家族・親族はホスト側の立場で服装はマナーを重視

新郎新婦の家族や親族として結婚式参列する場合、友人や仕事関係など一般的なゲストとして招かれる立場と違い、主催者側(ホスト側)の立場として参列します。
ゲストを出迎え、おもてなしする立場です。

ゲストをお出迎えするためマナーをより強く遵守した服装

家族や親族は、当日直接出向いてゲストにおもてなしできない新郎新婦に変わって、おもてなしする役割を担います。
家族や親族を通して新郎新婦の人となりを見られていると強く意識し、結婚式に相応しい服装を強く意識し、ドレスコードとマナーを遵守したでアイテムでコーディネートします。

華やかさよりフォーマルさを優先

結婚式にゲストとして招かれたゲスト(特に女性ゲスト)の装いには「お祝いの席に彩りを添える」「新郎新婦の衣装を引き立たせる」といった役割があるため、明るい彩りの服装や、華やかな装いで会場を訪れる人が多数です。
しかし親族はゲストをおもてなしする側のため、フォーマル感が大切です。ゲストにきちんとした印象を与える服装がベストです。また、女性親族は華やかさは抑えて、肌の露出も極力抑えたフォーマルスタイルを選びましょう。

男性・女性別の結婚式の服装の基本的なマナーはこちらをご覧ください。

結婚式や二次会の男性ゲストの服装の基礎知識をすべて紹介!スーツ、着物、バッグや持ち物、スーツ以外のカジュアルな服装など

女性のお呼ばれの服装の全基礎知識とマナー。結婚式に初めて参加でも安心!ドレス・パンツスタイル・足元・靴・バッグ・コート…人気の色やコーデも紹介

【2】新郎新婦の両家族・親族の間で服装の格(ドレスコード)を揃える

両家の家族・親族の服装について大切なのは、「格(※ドレスコード表を参考)」を揃えること。
現在の結婚式の服装は、フォーマルシーンや新郎新婦との関係性の深さに合わせ格の高低が決められています。関係性が深い間柄ほど、より格が高い服装を選ぶのが一般的です。

一般的な結婚式での家族・親族のドレスコード&着用する関係性

ドレスコードとは服装規定のこと。欧米ではシーンや場所に合わせた服装規定を差しますが、日本でのドレスコードは周囲に対する配慮や気遣いの意味まで含まれています。
また、ドレスコードには格の上下があります。結婚式では主役である新郎新婦との関係性の深さや年齢に応じて、服装の格を選ぶマナーです。
一般的なフォーマルなスタイルに則った結婚式では、新郎新婦の親族、家族の服装は
「フォーマル(正礼装)」「セミフォーマル(準礼装)」「インフォーマル(略礼装)」の格から服装を選びます。
新郎新婦との続柄、新郎新婦より年上か年下かなどの判断基準で、服装の格式は変わってきます。

ドレスコード ドレスコードの意味 着用する関係性
「フォーマル」
(正礼装)
・最も格式が高い服装。
・結婚式では新郎新婦に最も近い血縁の親族のみ着用。
・昼と夜で時間帯に応じた服装が必要。
父親・母親
兄弟・姉妹
祖父・祖母
「セミフォーマル」
(準礼装)
結婚式にお呼ばれしたゲストの一般的な服装
・フォーマルの次に格式の高いドレスコード。
・パーティーシーン(日本では結婚式)の一般的な服装。
・フォーマル同様、昼と夜のパターンがあるので注意。
兄弟・姉妹
祖父・祖母
おじ・おば
いとこ
主賓
結婚式に招待された一般ゲスト
「インフォーマル」
(略礼装)
招待状に「平服で」とドレスコード指定があった場合の、セミフォーマルより少し格下の服装
・インフォーマルとは「略式の」という意味合いがあり、気軽なパーティーなどに出席する際の服装。
・正礼装とカジュアルの中間といったイメージで、日頃のスーツやドレスより少しドレッシーな服装。
結婚式に招待された一般ゲスト
カジュアルな結婚式や結婚パーティの場合は家族・親族が着用する場合もある

両家の服装の格を続柄に合わせそろえる

服装の格選びが新郎側・新婦側で異なると、周囲のゲストから両家の足並みが揃っていないちくはぐに見られてしまい、良い印象になりません。和装・洋装に関わらず、両家の家族と親族の服装は、続柄によって格を合わせて決めるのが基本的な配慮になっています。
(例:新郎側の父親はモーニング・新婦側の父親はブラック―ス…といった格差のある服装はNG)
一般的には、両家家族と親族の服装の格があっていれば、和装と洋装はどちらを選んでも問題はありません
(例:新郎側の母親は黒留袖・新婦側の母親はフォーマルなアンサンブルドレス…といった和洋装の違いのある服装はOK)

【3】新郎新婦が中心となり家族親族の服装の格・和装・洋装のバランスを整える

結婚式の服装についての考え方は、地域性や親族の間で習慣やしきたりによって大きく違うケースケースがあります。格・和装洋装のバランスは考え方の違いで常識が大きく異なるケースがあります。

和装・洋装のバランスは新郎側・新婦側の両家で調整を

結婚式は両家家族と親族が一同に集まる場でもあります。家族や親族のなかには、服装の格だけでなく、両家の足並みを揃えるといった意味や、写真を撮ったときの統一感を気にして、和装と洋装の着用バランスが気になるといった声や、1人だけテイストの違う服装で浮いてしまわないかという不安を抱える場合もあります。
(例:ほとんどの親族が和装のなか、ひとりだけ洋装…など)
両家の服装の格を合わせれば基本的に和洋装どちらでも問題はないものの、両家親族の間に極端な差が生じないよう、調整が必要です。

両家族・親族の服装の格と和洋装のバランスは新郎新婦と親が調整役に

調整役の中心となるのは新郎新婦。両家の親族の調整役となるのはふたりの両親とすると、家族親族間の服装調整がスムーズです。
新郎側・新婦側の親がそれぞれの親族の服装をヒアリングして新郎新婦に伝え、新郎新婦がすり合わせをおこない、それぞれの側で格や和洋装のバランスがあわないとジャッジした際にはまたそれぞれの親に調整してもらうよう伝えます。

【男性・女性別】ドレスコードに対応する結婚式の服装早見表

ドレスコード 男性の服装 女性の服装
「フォーマル」
(正礼装)
最も格式が高い服装
<洋装>
昼:モーニングコート、燕尾服
夜:燕尾服、タキシード
<和装>
黒紋付羽織袴
<洋装>
昼:アフタヌーンドレス
夜:イブニングドレス
<和装>
振袖(未婚女性のみ)
黒留袖(既婚女性のみ)
色留袖
「セミフォーマル」
(準礼装)
結婚式にお呼ばれしたゲストの一般的な服装
<洋装>
昼:ディレクターズスーツ、ブラックスーツ
夜:ブラックスーツ
<和装>
色紋付羽織袴
<洋装>
昼:セミアフタヌーンドレス
夜:カクテルドレス
スーツ
(ワンピースタイプ)
<和装>
訪問着、色無地、小紋(江戸小紋)
「インフォーマル」
(略礼装)
招待状に「平服で」とドレスコード指定があった場合の、セミフォーマルより少し格下の服装
<洋装>
ブラックスーツ
ダークスーツ
スリーピース
<和装>
お召一つ紋付
外出着
(無地紬の長着と羽織)
<洋装>
ドレス
ワンピース
スーツ
(ワンピース、スカート)
パンツドレス
<和装>
無紋の訪問着、無紋の付け下げ
「スマートエレガンス」
カジュアルエレガンスと比較し、よりドレッシーでフォーマル寄りの服装
「スマートエレガンス」
カジュアルエレガンスと比較し、よりドレッシーでフォーマル寄りの服装
<洋装>
フォーマル寄りのパーティドレス・ワンピース
スーツ
ツーピースやセットアップ
<和装>
小紋、紬
「スマートカジュアル(男性)」
「カジュアルエレガンス(女性)」
スマートエレガンスと比較し、カジュアルよりのキレイ目な服装
<洋装>
ジャケパンスタイル
<和装>
外出着
(無地紬の長着と羽織)
<洋装>
ドレッシーなワンピース、
スーツ
きれい目のコーディネート
<和装>
カジュアル小紋
無地の木綿 など

結婚式に参列する新郎新婦の父親・母親の服装…正礼装(フォーマル)

結婚式に参列する新郎新婦の父親・母親の服装

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新郎・新婦の両親に相応しい服装は正礼装です。
どちらの両親も重要な立場にあり、親族の中心としてゲストの前に出る場面は他の親族に比べ各段に多いため、両家両親の格、和装洋装のバランスをわせることが最も重視されます。
特に父親は親族代表として挨拶など人前に立つ機会が多いため、服装の格合わせに注意を。

【両家の父親と母親の服装のバランスの合わせ方パターン】
<1>新郎側:父親洋装・母親和装 新婦側:父親洋装・母親和装
<2>新郎側:父親和装・母親洋装 新婦側:父親和装・母親洋装
<3>新郎側:父親洋装・母親洋装 新婦側:父親和装・母親和装
<4>新郎側:父親洋装・母親洋装 新婦側:父親洋装・母親洋装
<5>新郎側:父親和装・母親和装 新婦側:父親和装・母親和装

結婚式の父親の服装

<洋装>
昼の結婚式や披露宴:モーニングコート、燕尾服
夜の結婚式や披露宴:燕尾服、タキシード
<和装>
黒羽二重五つ紋付

洋装

モーニングコートは、男性の昼間の正礼装です。格式の高い結婚式や披露宴でモーニングコートを着用するのは、新郎、主賓、新郎新婦の父です。
燕尾服は、夜の最も高級な正礼装です。上着の背丈が短く、背の裾が長く2つに割れて、ツバメの尾のような形をしています。「テールコート」とも呼ばれ、前ボタンはかけずに着用するのが基本です。タキシードも夜の正礼装です。イギリスでは「ディナージャケット」、フランスでは「スモーキングジャケット」と呼ばれています。
ちんなみ「ホワイトタイ」のドレスコード指定がある場合は燕尾服を、「ブラックタイ」の指定がある場合はタキシードを着用します。

和装

父親の和装は、紋付羽織袴で最も格が高い黒羽二重五つ紋付を着用します。正装の条件である「紋付羽織袴」の中でも最も格式が高く、冠婚葬祭や叙勲などのシーンで着用できる男性の和装です。紋はその名の通り最高格の5つで、背中の中心と両胸、両後ろ袖に入れられます。

結婚式の母親の服装

<洋装>
昼の結婚式や披露宴:アフタヌーンドレス
夜の結婚式や披露宴:イブニングドレス
<和装>
黒留袖

洋装

昼の正礼装は「アフタヌーンドレス」と呼ばれるドレススタイルです。丈の長さはロングに七分丈より長い袖で露出を抑えた物が良いでしょう。アンサンブルやスーツタイプでもOKです。黒色を選ぶ場合はお祝いの席にふさわしい華やかなデザインを選ぶようにしましょう。
一方で夜は、「イブニングドレス」と呼ばれるます。ロング丈ドレスに、肩や胸元を隠さず肌を見せるタイプのものが国際的には正礼装となります。
ただし、日本では肌を露出することに抵抗ある女性が多いこと、昼と夜の女性のドレスコードがそれほど重視されていない傾向が強いため、どこまでフォーマルなマナーに沿うかは両家で相談、確認しましょう。

和装

母親は既婚女性の礼装で最も格ま高い黒留袖を着用します。
黒留袖は、黒の表地で、裾に絵羽模様が描かれた着物です。比翼仕立てとなっており、礼装用の袋帯、白足袋で着付けます。 既婚女性の第一礼装として着用され、必ず五つの家紋が入っています。家紋は白く染め抜く「抜き紋」が一般的ですが、あらかじめ白く抜いてあるところに家紋を描く「石持ち紋」の場合もあります。

結婚式に参列する新郎新婦の兄弟・姉妹の服装…控え目な礼装・準礼装・略礼装

結婚式に参列する新郎新婦の兄弟・姉妹の服装

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新郎新婦の兄弟姉妹として結婚式に参列する場合は両親よりも少し控えめな礼装・準礼装を選びます。ホスト側としてゲストを迎え、相手の親族やゲストに挨拶する機会もあるため、失礼のないフォーマル感のある服装が求められます。
日本のパーティシーンでセミフォーマルとインフォーマルにそこまで厳密なへだたりがなく、新郎新婦の兄弟姉妹の立場であれば、会場の格式やパーティのテイストに応じてインフォーマルから服装を選んでも問題はありません。

結婚式の兄弟の服装

<洋装>
タキシード(夜)・ブラックスーツ・ダークスーツ・スリーピース
<和装>
三つ紋付・グレーや紺などの色紋付

洋装

昼からの結婚式であればブラックスーツ、夜の結婚式であればタキシードが人気です。
インフォーマルな装いのダークスーツやスリーピースをファッション性に応じて着用するケースが増加しています。
ポケットチーフやネクタイを工夫、プラスするなど、新郎新婦のお祝いの場にいつもとは違うおしゃれなテイストをプラスしましょう。

和装

父親より格下の三つ紋付、または色紋付を選びましょう。紋の入れ方には3種類あり、「五つ紋」が最も格が高く、紋の数が少なくなるほど下がります。 色紋付きは黒紋付きと比べると格が下がり、黒以外の色、グレーや茶、紺などの無地に染め上げているため、ファッション性も重視しながらォーマルなシーンに着用できます。

結婚式の姉妹の服装

<洋装>
昼:セミアフタヌーンドレス
夜:カクテルドレス
フォーマルスーツ(ワンピース)
フォーマルなドレス、ワンピース
<和装>
黒留袖(既婚)色留袖(既婚・未婚)
振袖(未婚女性のみ)
訪問着、色無地、小紋(江戸小紋)

洋装

昼の結婚式の場合、母親より格下のセミアフタヌーンドレスが選ばれますが、日本ではそこまで厳密な違いはありません。
インフォーマルなフォーマルドレスやアンサンブル、ツーピースでも問題はありません。
スカートの丈の長さは膝丈よりも長めを選びましょう。色は柄物よりも無地の方が格が上になります。
夜の結婚式の場合は、準礼装はカクテルドレスとなります。カクテルドレスはミディ丈のワンピースやパンツスーツが該当します。
結婚式の女性の服装で、パンツスタイルは格下と見るむきもあるため、親族の参列でパンツドレスなどのパンツスタイルは避けた方が無難です。

和装

姉妹の和装は、未婚か既婚か、20代か30代かで着用する種類が変わります。

【姉妹の立場で結婚式に多く選ばれる和装】
・振袖…20代または30代前半の未婚の女性
・色留袖…20代以上の未婚・既婚の女性
・黒留袖…既婚女性
・訪問着…20代以上の未婚・既婚の女性

20代の姉妹の場合は、会場を明るくするために振袖が人気です。
30代以上の姉妹の場合、既婚未婚両方着られる第一礼装の色留袖か略式礼装の訪問着が人気です。色留袖はかつては黒留袖と同じように既婚女性のみの正装とされていましたが、現在では未婚既婚を問わず着用できます。
どの着物を選ぶかは、地域性や家によっても考え方が異なるうえに、両家のバランスも考える必要があります。和装を考えている場合は母親に相談しましょう。

義理の兄弟姉妹の結婚式に着用する女性の服装

女性が配偶者の兄弟姉妹の結婚式に配偶者と共に出席する際には、注意が必要です。洋装であれば控え目なドレススタイル、和装であれば黒留袖が一般的ですが、家によっては他の兄弟姉妹や親族とバランスを合わせてほしいという要望を受けることもあります。
まずは、義理の母親となる配偶者の母親に、何を着て参列したら良いか確認とアドバイスを受けてから服装を検討しましょう。

結婚式に参列する新郎新婦のおじ・おば、いとこの服装…準礼装・略礼装

結婚式に参列する新郎新婦のおじ・おば、いとこの服装

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親族であるおじ・おば・いとこもホスト側の立場になり、新郎新婦の両親より格下の準礼装、略礼装から服装を選ぶのがマナーです。

結婚式のおじの服装

<洋装>
昼の結婚式や披露宴:ディレクターズスーツ、ブラックスーツ
夜の結婚式や披露宴:ブラックスーツ
<和装>
グレーや紺などの色紋付

結婚式は準礼装か略礼装で参加するのが普通ですが、ディレクターズスーツは昼間の準礼装にあたります。ディレクターズスーツは、ジャケットがブラック、スラックスがブラックとグレーのストライプ(コールパンツ)です。昼間の結婚式には、親族や主賓、上司などの立場の招待客がディレクターズスーツを着用するため、イメージとして目上の男性、年上の男性が着用することが多いでしょう。
おじの立場では昼、夜どちらも着用できるブラックスーツも多く選ばれます。デザインはシングルとダブルがありますが、どちらを選んでもマナー違反にはなりません。

結婚式の従兄弟の服装

<洋装>
ブラックスーツ・ダークスーツ・スリーピース
<和装>
グレーや紺などの色紋付

従兄弟の立場での結婚式参列は、ブラックスーツが一般的です。新郎新婦の兄弟同様、ダークスーツやスリーピースでの参列も問題はありません。

結婚式のおばの服装

<洋装>
昼の結婚式や披露宴:セミアフタヌーンドレス
夜の結婚式や披露宴:カクテルドレス
フォーマルスーツ(ワンピース)
フォーマルなパンツドレス
<和装>
黒留袖・色留袖・訪問着

洋装

洋装のドレス、ワンピースはセミフォーマルな装いから選ばれますが、新郎新婦の母親や兄弟姉妹より控えめな印象になるスーツスタイルも人気です。親族の女性はパンツドレスを避ける傾向ですが、近年では直系の家族以外であればパンツドレスを選ぶ方も増加してきました。

和装

和装の場合は、既婚女性の正礼装である黒留め袖を選ぶ方も多いのですが、近年では色留め袖や訪問着の人気が増加しています。
色留袖や訪問着の色は、おばの立場ではグレーやベージュなど控え目で上品な色合いが選ばれます。

結婚式の従姉妹の服装

<洋装>
昼の結婚式や披露宴:セミアフタヌーンドレス
夜の結婚式や披露宴:カクテルドレス
フォーマルドレス・スーツ
<和装>
振袖・色留袖・訪問着

洋装

おばと同様、フォーマルなドレスやスーツスタイルが一般的です。
従姉妹は親族の立ち位置で、フォーマルかつ控え目な服装がモットーですが、20代や30代前半の年齢の場合、新婦の友達同様にパーティを華やかに「お祝いの席に彩りを添える」「新郎新婦の衣装を引き立たせる」役割を担う場合もあります。特に親族が多い結婚式ではダークトーンの服装を選ぶ人が多くなるため、パステルカラーなど品の良い明るい色の服装を選ぶのもおすすめです。服装の色については、新郎新婦に相談してもよいでしょう。

和装

新郎新婦の姉妹の和装同様、未婚女性は振袖・色留袖・訪問着の着用が、既婚女性は黒留袖・色留袖・訪問着の着用ができます。
ただし、和装を選ぶ場合は新郎新婦の家族や他の親族とバランスを合わせる配慮があったほうがいいため、和装を考えている場合は自分の親、または新郎新婦に相談、確認しましょう。

結婚式に参列する新郎新婦の祖父・祖母の服装…控え目な礼装・準礼装・略礼装

結婚式に参列する新郎新婦の祖父・祖母の服装

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新郎新婦の祖父母が参列する場合、一般的には兄弟姉妹と同様、結婚式に参列する新郎新婦の両親より控え目な正装か、準礼装や略式礼装の中から選ぶというのが一般的です。
しかし、祖父母の服装に関しては家族親族間の格や和装洋装のバランスより、祖父母の年齢や体調を考慮し、ふたりが結婚式の間中過ごしやすい服装を選ぶことが大切です。

結婚式の祖父の服装

<洋装>
昼の結婚式や披露宴:モーニングコート、燕尾服、ディレクターズスーツ、ブラックスーツ
夜の結婚式や披露宴:燕尾服、タキシード、ブラックスーツ
<和装>
黒羽二重五つ紋付

結婚式の祖父の服装は、一般的には正礼装または準礼装から選ばれます。息子である父親が和装の第一礼装をする場合は祖父が洋装の第一礼装または準礼装を、またはその逆といったように、親子の間でバランスをとることが多いようです。

結婚式の祖母の服装

<洋装>
昼の結婚式や披露宴:セミアフタヌーンドレス
夜の結婚式や披露宴:カクテルドレス
フォーマルスーツ(ワンピース)
フォーマルなパンツドレス
<和装>
黒留袖・色留袖

祖母の服装は少し前までは黒留袖を選ぶ方が多かったのですが、近年では晩婚化が進み、祖父母ともに高齢のケースも増加しています。着物の締め付けが苦しく体調を崩したり、長いドレスとヒールで足元がおぼつかなく転倒に気を付けるためにヒールなしのフラットシューズでパンツスーツにするなど、可愛い孫の晴れ姿を見届けられるよう過ごしやすい服装を優先しましょう。

結婚式に参列する家族・親族の子どもの服装

結婚式に参列する家族・親族の子どもの服装

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子どもの服装には、特に決まったフォーマルな服装や正礼装といった格はありません。
年齢的に制服があっても、中学生から高校生あたりで、子どもや親の趣向から、制服以外の大人と同様の服装を意識した服装を取り入れたいと希望する場合もあります。その際は大人の服装マナーに遵守した服装を選んでください。

制服がある場合

制服のある学校や幼稚園に通っている子の場合は制服が正装となります。

結婚式参列の前にクリーニングなどメンテナンスを

制服を着ていく際には、ブラウスやシャツはクリーニングや洗濯をして汚れがないか確認し、アイロンをかけます。ブレザーやスカート、パンツ、詰襟の学生服、セーラー服などもクリーニングに出したり、アイロンかけをして清潔な格好を心がけましょう。

足元は素足、スニーカーは厳禁

制服の場合、足元の着こなしに注意してください。通学の定番のスニーカーなどカジュアルな靴は避け、男子女子ともに、制服のテイストにあう革靴(紐付き靴やローファー)をコーディネートしましょう。足元は素足は大人のマナー同様厳禁です。靴下、女子の場合冬はタイツを必ずはくようにしましょう。女子の靴下は学校の規定にある長さを選びましょう。

七五三や入学式で利用した服装

子どもが七五三や入学式など、フォーマルなセレモニーで着用した衣裳がまだ着られる場合は、その衣装を正装として結婚式で着用できます。

男の子の服装(小学生ぐらいまで)

・襟付きのの服+ジャケット+パンツ
・パンツは小学生低学年程度までは半ズボンでもOK

男の子の服装はキッズサイズのなかで、きちんとしたフォーマル感がある服装を選びましょう。パンツの丈の長さなどは半ズボンでOKなど、子供らしさがあるのは問題ありません。
トップスは必ず襟付きの服にしてください。苦しくない程度の蝶ネクタイなどが人気です。

女の子の服装(小学生ぐらいまで)

・ドレスやワンピース
・アンサンブル(大人でいうワンピースまたはスカートタイプのスーツ)
・ツーピース(上下別々の服装)

大人の女性が結婚式に参列するのと同様に、子どもの結婚式の服装もドレス・アンサンブル・ツーピースの順に格があります。
フォーマルな結婚式では、子どもとはいえドレス・ワンピースの着用がおすすめです。上下別々のツーピースは、カジュアルと見られてしまう場合かあります。

大人の服装マナーでNGなものは子どもの服装マナーでも基本厳禁

結婚式で大人の服装マナーで「避けたほうがよい」とされているファッションは、子どもの結婚式の服装でも避けるべき服装です。

【結婚式の子どもの服装でマナー違反になるファッション】
・アニマルモチーフの服装、かぶりもの
・真っ白なドレス・ジャケット・スーツ
・足元がスニーカーやサンダルなどカジュアルな靴
・素足のまま

まとめ

結婚式に参列する家族・親族の服装を選ぶ際は両家の調整役となるひとに相談を

結婚式のに家族・親族の立場で参列する場合、友達や会社の同僚の結婚式にゲスト出席するような感覚で、自由に服装を選ぶことは避けましょう。両家の服装の格と、和装洋装のバランスを意識して選ぶ必要があるためです。調整役となる新郎新婦、または新郎新婦の父親、母親に結婚式の会場のテイストや、どんな服装にするか、どんな服装が良いのかを確認したうえで、参列のための服装を選びましょう。

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結婚式準備.com編集部

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