結婚式の二次会とは?
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結婚式の二次会は、披露宴よりもアットホームに盛り上がれる、友人中心のパーティのことです。
結婚式はもともと、新郎新婦が家族・親族など、日ごろお世話になっている人に晴れ姿を披露するために行っていたものだといわれています。挙式後のパーティが「披露宴」といわれるのはそのため。これに対して二次会は、新郎新婦の友人がおふたりの結婚を祝うためにおこなわれていたのが由来なのだとか。
そのため、二次会は披露宴よりもカジュアルでアットホームに行われるのが一般的。友人たちが幹事となってパーティの準備をおこない、ゲストはご祝儀ではなく会費を払って参加します。
結婚式の二次会準備の進め方
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二次会は、友人に幹事を依頼したり、幹事代行会社に依頼したりなどして準備を進めます。新郎新婦が中心になって準備をすることは少ないですが、どのように準備をしたらいいのかは知っておきましょう。
二次会の準備の流れ・進め方は次のとおりです。
幹事選出・役割分担決定
二次会の規模にもよりますが、幹事は複数名選出。幹事リーダー、会計など役割分担を決めて動いてもらいましょう。幹事を依頼する際は、新郎新婦から直接連絡を。
二次会の会場・会費の決定
結婚式場をそのまま二次会に利用できる場合もあります。会費は予算によるところもあるため、幹事に任せきりにせず、新郎新婦も会場決め・会費決めに参加しましょう。
招待状の発送
二次会に招待するゲストのリストアップは新郎新婦を中心に行います。その上で、二次会の2ヵ月前を目安に招待状を送りましょう。
招待状を送る方法は、ハガキ・SNS・メールなど、ゲストの顔ぶれを見ながら選んでください。
ゲストの出欠確認・集計開始
出席するゲストの集計は幹事を中心に行います。新郎新婦のところへ出欠連絡をするよう連絡した場合も、幹事がまとめて集計すると予算決めがスムーズです。
予算の予測
出席するゲストの人数×会費でおおよその予算がはじき出せます。
二次会のプログラムや演出など、内容の検討
予算が予測できたら、幹事は二次会の内容を考えていきましょう。余興を誰かにお願いする場合は、早めに依頼すると親切です。会場の音響設備なども確認しながら検討するのがポイントです。
二次会衣裳とヘアメイクの決定
新郎新婦は、二次会の衣裳を検討・決定します。挙式で着用したウェディングドレスを二次会でも着用するのか、新しくレンタルもしくは購入するのか検討してみましょう。衣裳が決まったら、ヘアメイクや小物も選びます。
ゲストの最終人数確認
ゲストの人数を確定させます。返信がなかなか来ない人へは新郎新婦から連絡をしてもらいましょう。
二次会当日の幹事の役割決定
二次会当日、司会は誰がするのか、音響や受付など、幹事の中で役割分担を決めましょう。人手が足りない場合は、ゲストの中で依頼できそうな人を探し、声をかけます。
出席するゲスト数から予算を確定
ゲスト数が確定したら会費でいくら入ってくるかもわかります。できるだけ早い時点で予算を確定させましょう。
二次会で提供する料理・飲み物の内容・数量の確定・発注
人数確定とともに、料理や飲み物の数も決まります。数量を確定させて発注してください。披露宴からの続きで参加する人が多い場合、料理は人数よりも少ない数の発注で良いかもしれません。
二次会プログラムの内容と演出の決定
料理や飲み物の確定とともに、二次会の内容も決めます。予算から飲食代を差し引いた金額でゲームの景品の内容や数なども決めましょう。
司会者による台本作り
プログラムが決まったら、台本をつくります。二次会の司会をプロに任せる場合は、司会者を交えた打ち合わせを入れるとスムーズです。
ゲームの景品・プチギフトなどの検討・決定・購入
二次会のプログラム内容が決まった時点で、幹事はゲームの景品などを購入します。新郎新婦は、ゲストの人数が確定した時点でゲストに渡すプチギフトの検討を始め、間に合うように購入しましょう。
三次会(アフターパーティ)の検討・手配
二次会の後、さらに親しい友人だけで集まる三次会を開催する人もいます。ゲストの顔ぶれを見ながら、三次会の検討・手配を行いましょう。
新郎新婦・幹事・司会者など、全員の段取り最終確認
すべての準備・手配ができたら、新郎新婦・幹事・司会者を交えて全員で最終確認をしましょう。抜け漏れがないか確認しつつ、必要があれば追加発注などの対応をしてください。
二次会の3~4日前にはお店にも最終連絡を入れてください。また、支払いのタイミングや誰が支払いをするのかは早めに確認し決めておきましょう。二次会後に幹事が精算する、事前に新郎新婦が支払いをしておき、二次会後に追加分を支払うなどの方法があります。
結婚式の二次会当日の流れ
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準備の流れの次は、二次会当日の流れも知っておきましょう。
結婚式後、二次会会場へ移動
結婚式がお開きになったら、幹事は早めに二次会会場へ移動します。新郎新婦は、ゲスト全員のお見送りを済ませてから二次会会場へ向かいましょう。
結婚式で使用したアイテムの片づけは、当日しなければならないのか、後日でも良いのかなど、結婚式後の対応についても担当のウェディングプランナーと相談しておくとスムーズです。
会場スタッフに挨拶
幹事は一足先に会場に入り、会場のスタッフに挨拶。準備に入ります。新郎新婦も会場に到着でき次第、会場スタッフや幹事に挨拶をして準備を始めてください。ゲストが到着しだす前に、受付を用意しておきましょう。
受付開始・会費集め
時間になったら受付をスタートします。受付は1人ではなく複数名スタンバイしておくようにするとスムーズ。
名簿をチェックする人、会費を集めてお釣りを渡す人、席を案内する人など、役割分担を決めて対応しましょう。また、集めた会費はしっかり管理してください。
二次会本番
二次会がスタートしたら、役割に徹しつつ幹事も一緒に楽しみましょう。ハプニングはあって当たり前です。どんと構えて慌てないようにしてください。
ただし、会場は撤収時間が決められているはずです。アルコールの入った複数のゲストを動かすのは大変かもしれませんが、進行の遅れにだけは気をつけてください。
片付け・精算・三次会へ
二次会がお開きになったら、ゲストの忘れ物がないかをチェックしつつ、片づけをしてください。撤収準備ができたら会場スタッフに挨拶をします。同時に、会計担当は清算を、三次会を行う場合は三次会への誘導を行います。
新郎新婦も、ゲストのお見送り・着替え・撤収とスムーズに進めましょう。
何にどれくらい時間がかかる?二次会のプログラム内容例
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なんとなく、二次会の準備から当日の流れがつかめたでしょうか。
二次会のプログラムを決めるのは幹事の大切な役割です。とはいえ、受付は二次会スタートのどれくらい前に行えばいいのか、プログラムの内容は、何にどれだけの時間をとれば良いのかなど気になることはまだあるはず。
ここでは、二次会のプログラム例をご紹介します。
19:00スタートの二次会の一例
時間 | プログラム内容 |
---|---|
18:00 | 二次会幹事会場入り。会場スタッフとの確認・受付準備 |
18:30 | 受付スタート・開場。 サプライズで新郎新婦へのメッセージカードや寄せ書きを集める場合はここで行うとスムーズです。 |
19:00 | 開宴・幹事(代表)の挨拶 |
19:05 | 新郎新婦入場 |
19:10 | 新郎新婦挨拶・乾杯 |
19:15 | 歓談 |
19:30 | 演出(ケーキ入刀&ファーストバイト)など |
19:45 | 歓談 |
20:00 | 演出(余興・ゲーム)など |
20:20 | 歓談 |
20:40 | 新郎新婦の締めの挨拶 |
20:45 | お開き・ゲスト退場 |
20:50 | (新郎新婦) お見送り・プチギフトプレゼント (幹事) |
21:00 | 撤収 |
挨拶が長いと堅苦しくなったり間延びしてしまったりする可能性があります。できるだけ5分以内でおさめるようにしましょう。映像を上映する場合も、1本5分以内が目安です。
ゲームや余興が長時間続くと、ゲストは食事やトイレタイムをどう取ればいいのか困ります。歓談を挟みながら行うと親切。歓談を多めにとっておくことで進行が遅れたときの調整も可能です。
新郎新婦も、ゲストと会話を楽しんだり写真を撮ったりすることができるので、喜ばれるでしょう。
先輩カップルの結婚式二次会実施状況
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二次会の予算決めや場所選び、そもそも二次会をするかどうか迷っている人のために、先輩カップルの二次会事情について詳しく見てみましょう。
結婚式をしたカップルの44.0%が二次会を実施
結婚式をおこなったカップルのうち、二次会をおこなっているのは全体の44.0%です。2013年では55.9%が二次会をおこなっていることを考えると、二次会をする人は少なくなってきているといえます。
データ出展:ゼクシィ 結婚トレンド調査2019調べ
二次会を開くカップルが減っているのは、結婚式スタイルが多様化していることも大きな一因ではないでしょうか。
以前のようなかっちりした披露宴スタイルにこだわらず、カジュアルなウェディングパーティ、1.5次会、会場もプログラムも自由に選べるオリジナルウェディングなどもあります。「二次会はしないけれど、二次会のようなカジュアルな結婚式をしている」という人は増えているようです。
二次会会場はレストランやカフェ・バーが人気
二次会をおこなえる会場には、次のような場所があります。
- カフェ・バー(29.7%)
- レストラン(22.2%)
- ホテルや結婚式場の披露宴会場(ラウンジ・レストラン含む)(22.9%)
- 居酒屋(13.3%)
- パーティスペース(6.9%)
※( )内の数値は二次会の会場に選んだ先輩カップルの割合
二次会の会場は、カジュアルに楽しめるようなカフェ・バーが人気です。また、結婚式場で昼過ぎから結婚式をおこない、お開き後にそのまま二次会会場として利用する人も見受けられました。
会場を変えて雰囲気をガラッと変えたパーティを楽しむのか、ゲストが移動する負担をなくして結婚式場でたくさんのゲストと二次会を楽しむのか、会場を選ぶ前に検討してみるようにしましょう。
二次会のゲスト数は平均 46.9人
結婚式のゲスト数平均が平均64.3人なのに対し、二次会のゲスト平均は46.9人となっています。
結婚式の招待ゲストから家族や親族を抜いた人たちとワイワイ盛り上がったり、親族中心の結婚式の後に友人中心の二次会をおこなったりなど、どんな結婚式をするのかによって誰を招待するかを検討してみてください。
二次会にかかった費用は平均25.2万円
先輩カップルが二次会会場に支払った費用は平均25.2万円です。この費用のほかに、幹事へのお礼やゲームの景品などがかかります。
とはいえ、ゲストひとりあたりの会費は平均6,000円ですから、会費で28.1万円(46.9人×6,000円=281,400円)が集まります。自己負担額はそれほど高くないと考えて良いでしょう。
二次会の新郎新婦衣裳はドレス&タキシードが人気
新郎新婦が二次会で着用する衣裳は、ドレス&タキシードが人気です。ウェディングドレスを着用すれば、結婚式に出席できなかったゲストに喜んでもらえるのではないでしょうか。お色直しで短時間しか着ることができなかったカラードレスを二次会で着用すれば、たくさんの写真を残すことも可能です。
また、カジュアルなパーティにしたい場合は、ミニ丈のドレスやワンピースなどを着用すれば、リラックスしてゲストと楽しめるでしょう。
結婚式の二次会を成功させるポイント
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せっかく二次会をするなら、成功させたいものです。次にご紹介するポイントをおさえて二次会準備を進めてください。
二次会のイメージやコンセプトを明確にする
二次会と一口にいっても、パーティの雰囲気はさまざま。ゲストと一緒にカジュアルに楽しみたいのか、披露宴風にある程度かっちりおこないたいのかなど、二次会のイメージをかためましょう。
「大人な雰囲気のナイトパーティ」「ゲストと一緒に盛り上がれるパーティ」「アウトドアテイスト満載のフェス風」など、コンセプトを明確にすると、会場選びからプログラム決めまで、細かな部分も検討しやすくなるはず。しかも、おしゃれで統一感のあるパーティになるでしょう。
幹事は早めに依頼!場合によっては幹事代行業者を利用
二次会をやると決めたら、できるだけ早めに幹事は依頼しましょう。信頼できる人を複数選び、直接会う、もしくは電話で依頼してください。たとえ仲の良い友人であっても、簡単なメールでの依頼はマナー違反です。
友人全員に二次会を楽しんでもらいたい場合は、幹事代行会社を利用するのもおすすめ。二次会の準備から当日の運営まで、すべて代行してくれるところなら、新郎新婦の負担も少なくて済みます。
幹事に任せきりにせず新郎新婦も二次会準備に参加する
幹事を選んで依頼できたからといって、すべて幹事任せにしてはいけません。二次会をおこなった先輩カップルの74.2%は、二人で会場選びをしています。
また、ゲストのリストアップや予算決めなどは新郎新婦中心で行うとスムーズです。
二次会費用の支払いも、当日までに新郎新婦が済ませておき、二次会後は追加分を幹事に精算してもらうなどすると幹事の負担が少なく喜ばれるでしょう。
細かな気配りを忘れないでください。
クイズやゲームなどみんなで盛り上がれる演出を取り入れる
プログラムを考える際は、たくさんの人が一緒に楽しめる演出を考えましょう。
親しい友人に幹事を任せたばかりに、ごく親しい仲間内だけが盛り上がれるような内容になってしまうことがないよう、どんな人たちを二次会に招待するのか、どんな雰囲気の二次会にしたいのかは幹事と共有するようにしてください。
ゲームなどの景品はできるだけたくさん用意すると喜ばれる
ゲームをする際は、景品をたくさん用意すると盛り上がります。
豪華一点主義で高価な景品をもらえるのも嬉しいですが、「ひとり当選者が出たらゲームが終わってしまう」「50人のゲストがいるのに3人分しか景品がない」となると最初から当選を諦めてゲームに参加しない人も出てくる可能性があります。
ゲスト全員とまではいかなくても、予算内でできる限りたくさんの景品を用意することをおすすめします。
二次会当日の新郎新婦はゲストと積極的に交流を
しっかり準備ができたら、二次会当日は新郎新婦もゲストと一緒に楽しみましょう。
メインテーブルに座ったままゲストが近寄って来るのを待つのではなく、自分たちからゲストのもとに声を掛けに行くと喜ばれます。結婚式ではなかなかゆっくり話ができなかった人、久しぶりに会った友人など、たくさんのゲストと積極的に交流してください。
まとめ
結婚式の二次会はゲストも新郎新婦もアットホームに楽しもう!
結婚式スタイルの多様化によって、カジュアルなウェディングパーティが行われるようになりました。そのため、二次会を行うカップルは44.0%と半数を切っています。
しかし二次会は、家族・親族抜きで親しい友人たちと思い切り楽しめる場でもあります。幹事代行会社に二次会の準備を任せるなど、新郎新婦もゲストも準備の負担を減らしつつ、ぜひ二次会を楽しんでみてください。
二次会の場でしか味わえない感動や楽しさがあるはずです!