結婚式の費用はご祝儀を計算した自己負担額で考える
ブライダルフェアや式場見学で見積りをもらった際、「自己負担額」という言葉を耳にしたことはありませんか。結婚式の予算や費用を考える際に、とても大切なキーワードである「自己負担額」について解説します。
結婚式費用の「自己負担額」とは?
「自己負担額」とは、結婚式の費用からご祝儀を差し引き計算した金額のことです。
結婚式では、招待したゲストからご祝儀をいただけるのが一般的。そのため、おふたりの貯金で支払える金額の範囲内で結婚式をしようと考える人だけではなく、ご祝儀をあてにして予算を立てる人もいるのです。
自己負担額を出す際は、まず、ゲストの人数からどれくらいのご祝儀額をいただけるのか予想します。ご祝儀の相場は3万円といわれていますので、例えば70人の結婚式ならば70人×30000円で約210万円のご祝儀が入ると計算できます。
このご祝儀を、結婚式費用の支払いに充てた場合、新郎新婦が実際にどれだけの費用を負担することになるのか差し引きします。例えば、見積りの金額が350万円だったら、350万円+210万円。自己負担額は140万円と推測できます。
実際は70人の招待ゲストの内、親族や上司などを含めるとご祝儀の総額は増えることが考えられ、自己負担額は低くなる可能性もあります。
結婚式では、この自己負担額をもとに結婚式の予算をたてたり、結婚式のプランを練ったりしていきます。
平均的な結婚式のご祝儀相場と自己負担額
ゼクシィ 結婚トレンド調査2018調べのデータをもとに、平均的な結婚式のご祝儀相場や自己負担額を見てみましょう。
先輩カップルが結婚式に招待したゲストの平均は68.1人で、かかった費用は平均357.5万円です。また、結婚式で新郎新婦が受け取っているご祝儀の総額は平均232.8万円となっています。ここからご祝儀を差し引きした自己負担額を計算すると次のようになります。
357.5万円-232.8万円=124.7万円
ただし、ご祝儀の金額は新郎新婦とゲストとの関係によって異なります。おじ・おばや会社の上司など、目上のゲストが多い場合はご祝儀は平均額よりも多くなり、友人や家族連れが多い場合はご祝儀総額は少なくなる傾向にあります。
招待人数が多くなれば自己負担額は少なくなる
招待人数が多くなれば、いただけるご祝儀の額も増え、結婚式の自己負担額が減る傾向にあります。
結婚式では、食事や引出物などがゲスト一人あたり平均24000円かかるといわれています。しかし、ゲストの人数は平均68.1人で、ご祝儀は平均232.8万円ですから、一人あたりのご祝儀額は34000円。約10000円のプラスが生じることになります。
総額357.5万円のうち、ゲストにかかる費用は163.4万円(24000円×68.1人)ですから、衣裳代や会場代などの固定費は194.1万円。つまり、ゲストが10人増えれば10万円、30人増えれば30万円の固定費をご祝儀のプラス分で相殺できるということです。
結婚式費用は現金前払いが多いので注意
「自己負担額」をベースに考えられるなら、もっと料理の内容にこだわったり演出を追加したり、「衣裳にこだわることもできるかも!」と考える人もいるかもしれません。
しかし、結婚式場の多くは、結婚式費用は全額前払い制をとっていることが多いようです。また、クレジットカードは使用できず、現金を用意するケースも少なくありません。
「ご祝儀を受け取る前に費用を全額支払うことは難しい…」と、結婚式直前になって頭を抱えることがないよう、予算はもちろん支払いについても事前に考えておきましょう。
支払いが心配ならば後払いやカード払い可の会場を選ぶ
結婚式場の中には、「後払いOK」「ご祝儀払いOK」となっている場合や、クレジットカードを利用できる式場も見受けられます。支払いが心配な人は、こういった会場の検討もしてみるとよいでしょう。
ただし、「後払いOK」であっても、全額後払いができるとは限りません。費用の何割かは事前に支払い、残りを結婚式のお開き後に支払うなどのルールがある可能性もあります。 また、「後払い可」とうたっていなくても、契約時に交渉すれば「可能」としてもらえるケースもあるようです。
ブライダルローンという選択肢もある
最近では、金融機関などが結婚式の費用を貸し付けてくれる「ブライダルローン」というものも登場しています。費用を理由に結婚式をあきらめたくない場合は、ブライダルローンを検討してみてはいかがでしょうか。
ただし、審査を通過し、晴れてブライダルローンを利用できることになっても、ブライダルローンには金利がかかります。設定した金額を毎月支払っていくことになり、支払う金額が増えることははじめから頭にいれておきましょう。
まとめ
結婚式の費用はご祝儀を差し引き計算して考えられる
結婚式の費用は、総額からご祝儀を差し引き計算した「自己負担額」で考えることができます。総額360万円の結婚式でも、70名のゲストを招待すれば210万円のご祝儀をいただくことが推測でき、自己負担は150万円で済む可能性もあります。
結婚式場への支払いは、全額現金で前払いであるのが一般的ですが、「後払いOK」「ご祝儀払いOK」の式場を選べば、貯金が少なくても結婚式を挙げることが可能です。また、ブライダルローンなども登場していますので、費用がネックで結婚式をあきらめようと思っているならば、利用を検討してみるとよいかもしれません。