結納の目録と受書とは?正しい書き方とポイント

結納を交わす際に欠かせない「目録」と「受書」。しかし、初めて結納を交わすふたりにとって、分かりにくい内容ばかりで戸惑ってしまうこともあるでしょう。そこで今回は結納の際に必要となる、「目録」と「受書」の書き方や注意点をご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

この記事のINDEX

    結納の目録と受書とは?

    目録

    結納の際に交わす書類には「目録(もくろく)」と「受書(うけしょ)」の2種類があります。まずは、両者それぞれの内容を確認しておきましょう。

    目録(もくろく)

    目録とは男性側が用意する書類で、結納品の内容が書かれた一覧のことです。結納をする日にちや品物が箇条書にきされており、一目で分かるように記されています。
     
    また、結納に婚約指輪等の婚約記念品が間に合わない場合にも、目録に記しておくことができます。

    受書(うけしょ)

    受書とは結納品を受け取った際の受領を証明する書類のことです。本来であれば、結納品を受け取る女性側が用意する書類ですが、最近では男性側が目録とセットで用意するのが一般的になっています。

    目録(男性側)の内容と書き方例

    筆

    それでは、実際に目録の詳しい内容と書き方について見ていきましょう。

    1. 一番右にタイトルを書く

    はじめに、タイトルとなる「目録」を右の中央部分に書きます。おめでたい字をあてて書きたい場合には、「茂久録」と書きます。

    2. 結納品の贈るものと数を書く

    結納品の内容と数の書き方は以下のとおりです。

    • 御帯料 壱封
    • 勝男節 壱台
    • 寿留女 壱台
    • 子生婦 壱台
    • 友白髪 壱台
    • 末広 壱対
    • 家内喜多留 壱荷

    地域によって異なる点もありますので、確認してから記載するようにしてください。

    3. 文言を書く

    結納品の内容と数を書いた後に、「右幾久敷御目出度 御受納賜度候也」と記載。読み方は「みぎいくひさしくおめでたくごじゅのうたまわりたくそうろうなり」となり、「右側に記載した結納品をお受け取りください」という意味を指しています。

    4. 日付を書く

    日付の欄は日にちまでを書かず、「○月吉日」と記載。

    5. 署名と宛先を書く

    署名は贈る側である男性の氏名を書き、宛先は贈られる側である女性の氏名を書きます。氏名は結婚する本人たちの名前を書くのが一般的ですが、地域によっては父親の名前や家名を書くこともあります。

    受書(女性側)の内容と書き方例

    筆を持つ人

    受書の詳しい内容と書き方についても、見ていきましょう。

    1. タイトルを書く

    受書も目録と同様で、タイトルとなる「受書」を右の中央部分に書きます。丁寧に書きたい場合には、「御受書」と書いてください。

    2. 結納品の詳細

    受書は結納品を受け取った書類になりますので、目録に記載されている結納の品目と数を同じ分だけ書きます。

    3. 文言を書く

    結納品の詳細を書き終えたら、「右幾久敷御目度 御受納仕り候也」という文言を書きます。この文言は「みぎいくひさしくおめでたく ごじゅのうつかまつりそうろうなり」と読み、「右側に記載した結納品を受け取りました」と言う意味になります。

    4. 日付を書く

    日付の欄は目録と同様で日にちまでを書かず、「○月吉日」と記載。

    5. 署名と宛先を書く

    受書は贈られる側の書類となるため、目録とは反対に署名の欄には受け取る側、宛先の欄には贈る側を記載するようになります。本人の氏名または、父親の名前か家名を記載する形になります。

    結納品の一般的な品目と当て字・読み方

    結納品

    結納品の品目は地域によって違いがあります。その地域に紐づくものや、呼び名にも違いがあります。特に大きな種類の分け方として関東式と関西式があります。以下が、関東式と関西式、それぞれの品目の内容や当て字、読み方になります。

    関東式の結納品

    • 熨斗(のし)鮑を叩いて伸ばしたもの
    • 末広(すえひろ)白い扇子
    • 御帯料(おんおびりょう)結納金
    • 家内喜多留(やなぎだる)食事・お酒の代金
    • 友白髪(ともしらが)白の麻紐の束
    • 寿留女(するめ)するめ
    • 子生婦(こんぶ)こんぶ
    • 勝男武士(かつおぶし)かつおぶし
    • 目録(もくろく)品目のリスト

    関西式の結納品

    • 熨斗(のし)鮑を叩いて伸ばしたもの
    • 寿留女(するめ)するめ
    • 子生婦(こんぶ)こんぶ
    • 結美和(ゆびわ)婚約指輪
    • 末広(すえひろ)白い扇子
    • 小袖料(こそでりょう)結納金
    • 柳樽料(やなぎだる)お酒代
    • 松魚料(しょうぎょりょう)食事代
    • 高砂(たかさご)白髪の老夫婦の人形

    結納の目録・受書を作るときのポイント

    結納の目録と受書

    初めて作る「目録」や「受書」に、不安な点もあるでしょう。「目録」や「受書」を作る際のポイントをあげてみましたので、参考にしてみてください。

    実筆の場合は毛筆を使うのがマナー

    目録や受書は、和紙に毛筆で記載するのが一般的で、ボールペンなどでの記載はできません。毛質が苦手な場合は、パソコンを使って作ることもできます。その際には、毛筆の書体であることとプリンター対応の和紙を使うようにしてください。

    目録と受書で宛名や表記を統一する

    自分たちでそれぞれを記載する場合は、それぞれの内容に相違がないように、宛名や表記に気をつけて記載するようにしましょう。

    心配な方は結納セットがオススメ

    結納品の用意や書くことに心配がある方は、市販されている「結納セット」を利用するのがオススメです。この結納セットは、5品や7品、9品に合わせた結納品を一式でそろえることができる優れものです。目録や受書などの書類も一緒に同封されており、一から揃える必要がないので、初めてでもスムーズに準備できます。

    筆耕(代筆)を依頼するとスムーズ

    結納品を販売しているお店や百貨店、インターネットなどでは、毛筆を代行するサービスがあります。大体の相場が1万円から2万円程度となりますが、結納品セットを購入すると無料サービスを行っているお店もあります。そういったサービスを上手に利用すると時間の節約につながります。

    まとめ

    結納に必要な「目録」と「受書」についてお伝えしました。目録の正式な書き方、品目の多さに驚きますよね。結納は正式な儀式になりますので、しっかりと内容を把握し、間違いのないように準備しましょう。

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    結婚式準備.com編集部

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