結婚式費用に必要な貯金は?結婚前の貯金平均額は二人合わせて平均317.2万円
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結婚式にはいったいいくら貯金があれば、理想の式を挙げることができるのでしょうか。
結婚式にかかる平均費用は平均357.5万円。また結婚式だけでなく、顔合わせ、二次会・新生活、新婚旅行の費用含む、結婚準備に必要な平均費用は466.6万円でした。
平均貯蓄額だけで見ると、一見、結婚式も結婚生活のためにも貯金が足りない印象です。
結婚式前に貯金なしでも結婚式はできる
結婚式前に結婚式のために貯金をしていた人だけでなく、貯金をしておらず「貯金なし」の状態で結婚式を行った人もいます。
【結婚式のために貯金をしていた人の割合】
貯金していた 88.4% |
貯金していなかった 11.6% |
結婚式を挙げた人にアンケートをとった結果、結婚式のために貯金していた人は圧倒的に多かったものの、貯金なしの状態で式を挙げた人も約11%いました。貯金なしでも結婚式に踏み切ることは不可能ではないことが分かります
二人合わせた結婚式のための貯金額は結婚平均費用の金額より少ない
結婚費用には顔合わせ食事会、新居引っ越し、挙式、披露宴・披露パーティ、二次会、新婚旅行…など、さまざまな費用がかかります。
そのためにどのぐらい貯金をしていたのか、アンケートの内訳です。
二人の貯金額の全国平均は317.2万円でしたが。もっとも多いゾーンは「200~300万円未満」で、二人合わせても100万円未満だったカップルもいます。
データ出展:ゼクシィ 結婚トレンド調査2018調べ
二人の貯金額結婚費用
100万円未満 | 100~200万円未満 | 200~300万円未満 | 300~400万円未満 |
---|---|---|---|
7.7% | 21.2% | 20.3% | 16.9% |
400~500万円未満 | 500~600万円未満 | 600~700万円未満 | 700~800万円未満 |
---|---|---|---|
12.0% | 11.7% | 4.2% | 1.8% |
800~900万円未満 | 900~1千万円未満 | 1千万円以上 |
---|---|---|
1.7% | 0.5% | 2.0% |
結婚式に必要な費用は自己負担とご祝儀と親からの援助で賄われている
結婚式の挙式と披露宴にかかる費用は、全国平均で350万円ほどと言われています。しかし、このすべてを新郎新婦の二人で支払うことはなく、多くの場合はゲストからの結婚お祝い金である『ご祝儀』で、ある程度の額をまかなうことになります。また、実はそれ以外にも、両家の親や親族から、結婚式の費用を負担してもらっているカップルが多いのです。
【結婚費用、結婚式費用の平均金額と負担分担の内訳】
結婚費用(結婚式だけでなく顔合わせ、二次会・新生活、新婚旅行の費用含む)平均466.6万円 | ||
---|---|---|
結婚式費用(挙式費用・披露宴費用) 平均357.5万円 | ||
ゲストからのご祝儀 平均232.8万円 | 新郎新婦の自己負担 平均142.8万円 | 両家の親から・親族からの援助 平均174.5万円 |
結婚式費用の自己負担の割合と必要な貯金額の目安
平均142.8万円
新郎新婦が結婚式費用(挙式・披露宴)を自己負担で賄った金額の平均値です。この計算だと、結婚式費用の約40%を新郎新婦が負担していると考えられます。
結婚式費用の約90%を賄える預貯金があると、比較的結婚に対しての見通しがスムーズに考えられる目安になりそうです。
結婚式費用はご祝儀でどの程度賄える?ご祝儀の平均総額
ご祝儀の総額は平均232.8万円
結婚式でゲストが包むご祝儀は、一般的な目安として3万円が相場と言われています。そのため、結婚式の平均ゲスト数×3万円でおおよそのご祝儀総額の目安をつけることができるでしょう。結婚式の平均費用が約350万円、ゲスト数が70人ほどの場合は、約210万円のご祝儀が集まると考えられ、結婚式費用の約60%がご祝儀でまかなえる見込みとなっています。
結婚式費用の両家の親や親族からの援助の割合
親や親族からの援助の総額は平均174.5万円
両家の親や親族から、顔合わせ・結婚式・新婚旅行・新生活をスタートさせるまでを含む『結婚費用』に両家の親族から何かしらの援助があったと答えるカップルの割合は70.7%でした。
結婚式や結婚には親や親族が費用負担してくれる場合が多い
多くのカップルは結婚式や結婚にかかる費用の何かしらに、両親から援助があったようです。
結婚準備から新生活スタートまで、結婚全体の費用にかかる約37%を親が援助してくれている計算になります。
親の負担への考え方には地域差がある
ただし、この援助の金額と考え方には、地域の風習やそれぞれの家の考え方によるところが大きく左右するようです。
例えば結婚式に対して合理的な考え方が特徴的な北海道では援助額の平均は104.7万円。
一方、結婚式に豪華な引き出物を出す風習がある北陸地方の援助額の平均は216.3万円。
地方によっては、100万円も差がつきます。
結婚式後に貯金を使い果たしてしまうことはあまりない
上記の考え方からすると、結婚式をしてもご祝儀と親からの援助の割合をしっかり見極め、自分の貯金額に見合った結婚式を計画すれば「結婚式後に貯金をすべて使い果たした」というような状態にはなりません。
結婚や新生活を始めるには、新居の用意や引っ越し、電化製品など必要なものを買いそろえたり…と何かとお金が必要になります。できるだけ、結婚式以外でも使えるお金が手元に残るよう計画が必要です。
貯金なしでも結婚式を挙げる具体的な方法は?
例え二人の貯金がゼロでも、ゲストからのご祝儀や親からの援助によって費用をまかなうことで、結婚式を挙げることが可能です。ただし、親からの援助があまり期待できない場合には、自己資金が少なくても結婚式を挙げる方法がいくつかあります。
家族婚、少人数制の結婚式を挙げる
最近では家族や少人数で行う、挙式とアットホームな食事会のみの結婚式が増えてきました。ゲスト数が少なく、結婚式で一番費用がかかるゲストへの料理・飲み物、引き出物の費用が減るため、少ない貯金額でも満足度の高い結婚式を挙げることができるでしょう。
自己負担ゼロの結婚式を計画する
親の援助とゲストのご祝儀のみでまかなえる結婚式を計画すれば、貯金なしでも式を挙げることは可能です。実際に土日以外や仏滅など人気のない日付で結婚式を行う格安婚や、ご祝儀のみでまかなえるプランを用意している会場もあります。
まずは親に負担の相談をし、確実に出席が見込めるゲスト数を確認した上で、ウェディングプランナーに相談してみましょう。
後払い、ローン払い、カード払いを利用する
後払いの会場を探す
貯金がなくても後払いやブライダルローンが利用できる会場であれば、貯金がなくても式を挙げることが可能です。
後払いの会場では、挙式後に支払いまで1週間~1ヶ月の猶予があるため、ボーナス月を利用してうまく計画すれば、ボーナスで貯金が足りない分の支払いを賄うこともできます。
※結婚式の費用の支払いの期日は、式場によって「前払い・当日払い・後払い」があります。また会場予約の際に内金(5~20万円程度)が必要なため、注意してください。(支払いは、内金を差し引いた額になります)
ブライダルローン、カード払いを利用する
最近ではブライダルローンが利用できる会場や、カードで結婚式費用が支払える会場も増えてきました。分割払いも利用できるため、今後のある程度手元に現金を残しておきたい、費用が足りない分を補いたい方にはおすすめできます。
ローンには審査があるため、利用希望の場合は早めに申し出て手続きを取りましょう。
手元にある換金できるものを売る
貯金がないものの結婚式に踏み切った新郎新婦の中には、手元にある換金できるものを売って結婚費用を調達した人もいるようです。車や貴金属など、高額なものを売ったりフリマアプリを利用して断捨離したりと、さまざまなアイデアで乗り切ることもできるでしょう。
結婚式の費用のための貯金はいつから開始すればいい?
貯金ゼロからのスタートの場合は、二人で貯金を行うのであれば1~2年は見ておきましょう。
二人で共同の口座を作り、ボーナス月には多めに貯金をする、給与天引きにするなど工夫して貯金をすれば、もっと早く貯金できる可能性もあります。
結婚式後の貯金の使い果たしを防ぐためには計画的な運用が必要
結婚式のみに目標を定めて貯金をしても、結婚式が終わった後には新婚生活が始まります。新婚生活は新居への転居や家財道具の購入、そしてそう遠くない未来である出産と育児、教育のための資金も必要になるため、結婚後に貯金がなくなった状態では、今後の生活に支障をきたす恐れもあります。結婚後に当面の生活資金を残す余裕があるよう、貯金計画を立てる必要があります。
結婚式費用と結婚後の貯金運用をファイナンシャルプランナーに相談するのもおすすめ
結婚が決まったら、結婚式や新居購入を含めた貯金の使い道や貯め方について、ファイナンシャルプランナーに二人で相談に行くという方法もおすすめです。ファイナンシャルプランナーは二人の人生の展望に合わせたお金の使い道を予測し、必要な費用と備えておくべき貯金額や、貯金の運用方法について相談に乗ってくれる専門家です。多くの場合は初回相談が無料であることが多く、依頼したいファイナンシャルプランナーの実績や人柄を確認してから相談をお願いすることが可能です。
まとめ
結婚式だけでなく結婚全般、そして人生を見た貯金計画と支払い計画を
結婚には、結婚式だけでなく、顔合わせ、婚約記念品、新居、引っ越し、新婚旅行…とさまざまなお金がかかります。貯金なしでも結婚式は挙式可能ですし、支払いプランをうまく利用すれば、今後の生活のために、貯金を使い果たしなくなってしまうこともありません。
今後の二人の生活スタイルやライフプランに合わせ、結婚式を計画しましょう。