いまウェディングやパーティでフィンガーフードが注目される理由は?
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フィンガーフードは基本的には食べ方にマナーもルールもなし。
『一口で』『手づかみで』『指を汚さず』食べられる、という工夫ある料理で、スプーンやフォーク、箸も基本的には不要です。マナーを気にせずゲストと会話を楽しみながら、距離感近く食事をとることが大きな魅力。またほとんどが「1~2口で食べられる」サイズ感の料理のため、小食な女性やお子さまも少しずつ、たくさんの種類が楽しめます。
「これ美味しかったね」「次はこれとこれを食べ比べてみようか」と、フィンガーフードから会話が弾むきっかけになること間違いなしです。
思わず写真を撮りたくなる『映える』料理
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最近では“食べる宝石(ジュエルフード)”とも呼ばれることもあるフィンガーフード。ミニチュアサイズの小さな料理で食感、風味、香りを楽しめるだけでなく、可愛らしくて色彩豊かな料理であることも大きな魅力。また、盛り付けも器に高低をつけ立体的に演出したり、小物を添えてディスプレイしたりと、作り手の個性や感性をダイレクトに楽しむことができる料理です。
どこでも自由自在にパーティ!ケータリングも便利
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例えば『お弁当』が、もっとも身近なケータリングのフィンガーフード。乾燥に強く、変色しない材料を選び、水分ができるだけ出ないよう工夫して調理することで、ケータリングで楽しむことができます。ケータリングであれば、調理施設のない場所でもパーティが可能!ガーデン、ビーチ、ハウススタジオ、美術館など、さまざまなシチュエーションでのパーティに対応できます。
そもそも、フィンガーフードとは?
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フィンガーフードってどんな料理?手づかみで食べられるなら、おにぎりもアメリカンドッグもフィンガーフード?そんな疑問にお答えします。
フィンガーフードとは
フィンガーフードとは指で簡単につまんで食べられる料理の総称です。一般的には、ひと口サイズのものを、「フィンガーフード」と表現します。代表的な料理方法ではピンチョスやカナッペなど。また一口おにぎりや手鞠寿司もフィンガーフードと言えます。
コンビニ等で販売しているサンドイッチやホットドックなど、片手で持ってひとつでもお腹が満たされる大きさのフードも「フィンガーフード」に入る場合も。フィンガーフードはかなり広範囲で使われます。
代表的なフィンガーフードのお料理方法
最も代表的なフィンガーフードの料理方法として、ピックで刺してつまんで食べれる『ピンチョス』と、パンやクラッカーの上に色とりどりの具材を乗せた『カナッペ』があります。
ピンチョス
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ピンチョスとは
ピンチョスの由来は、スペインとフランスにまたがるバスク地方の言葉で「串(pintxo:ピンチョ)」という意味。元来はスペイン北部のバルの定番のおつまみでした。
ビールや赤ワインと一緒に楽しむ、タパス(小皿料理)をおつまみとして食べやすくするため、食材を串やピックでパンに刺してとめた料理です。
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スペイン文化の影響が残る、中南米などでは、バーベキューの串焼き料理をピンチョスと呼び、かなり豪快な料理もあります。
現在では、主に串で刺してとめた料理全般をピンチョスと呼ぶ傾向ですが、串や楊枝を用いないものもピンチョスと呼ばれることがあります。
カナッペ
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カナッペとは
カナッペとは、一口大に切った食パン、フランスパン、クラッカーなどに料理や野菜などを乗せたもの。もとはフランス料理の軽食で、意味はフランス語で「ソファー」。コース料理の前菜や、お酒のおつまみとして出されます。同じような料理を、イタリア語ではトラメッツィーニ(tramezzini) またはタルティーネ(tartine)とも言います。
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パンやクラッカーの上に乗せる食材はアイデア次第で何でも自由!ですが、土台となるパンが湿らないよう、水分が多くないものにしたり、事前に軽く水分を抜く処理など工夫が必要です。
その他のお料理方法例
側面を帯状のもので巻く、粒状のものをまぶす
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薄くスライスしたきゅうりや人参に、塩をもみこみ下処理してしならせ、具材の周囲に巻いて彩り豊かにしたり、肉や生ハムを巻いてボリューミーにしたり、ゴマをまぶして風味豊かにするなどの料理方法があります。
グラスや小さな器にいれる
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小さな器やグラスにスープやサラダ、ムースなどの料理やスイーツをいれて一口仕立てにし、手軽に味わえるよう工夫します。器にこだわればさまざまな盛り付けが楽しめますし、ガラスの器なら透けて見える断面もカラフルです。
食材を器にしてカラフルに盛り付ける
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パプリカやチコリ、中身をくりぬいたズッキーニなど、工夫次第で食材が器に早変わり。野菜の色味を活かした華やかな料理が楽しめます。
おむすびや手まり寿司にする
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一口サイズのおむすびや手まり寿司には、ごはんにあう具材を見えるよう彩りよく盛り付けると、食欲をそそります。
パンを自由自在に工夫する
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パンを型抜きしたり、揚げたり、巻いたり、ピンで刺したり…自由自在な形に整え、ミニサンドウィッチやバーガーで提供します。
もっとフィンガーフードを深く知りたい!『日本フィンガーフード協会』
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既に料理のジャンルのひとつとして地位を確立しているフィンガーフードは、現在さまざまな料理教室で学ぶことができます。
ワンランク深く、繊細でプロフェッショナルなフィンガーフードの世界を学びたい方には、日本フィンガーフード協会が主催する『フィンガーフードプロフェショナル』講座があります。
日本フィンガーフード協会とは、料理家・丸山佳枝さんが立ち上げ代表を務める一般社団法人。現在この講座には、各ジャンルのプロの料理家や専門家の方々が多く受講を申し込んでいるほど、注目が集まっているのです。
育児と仕事を両立させ本格的にフィンガーフードを学ぶ“絢子さん”にお話を聞きました
お話してくれたひと 大塚絢子さん
絢子さんは現在『フィンガーフードプロフェッショナル・中級コース』を受講中。
一昨年前にご結婚され、現在旦那様と1歳になるお子さまの3人家族。長年続けてきた秘書のお仕事に昨年4月から産休より復帰して、仕事と育児の両立で超過密スケジュールの毎日。
しかし「妻でも母でもない“自分”に戻れる仕事の時間は自分にとって貴重な時間」と、とても前向きです。
そんな慌ただしい中にもかかわらず、フィンガーフードプロフェッショナルに興味をもったきっかけは、なんと離乳食作り&お仕事から。
お子さまの離乳食作りが始まり、食育のために「お料理の全体像を見せたい」と考えた絢子さん。お子さまの食べる量に合わせた小さな器集めと小さな料理作りを始めたところ、昔からの“小さいものを集めるのが好き”に火がつき、育児疲れを忘れるほど夢中に。
また、秘書という仕事柄、上司の自宅でのホームパーティ開催に向け勉強しているうちに、フィンガーフードへの興味が湧いてきて、思い切っての受講を決意。
学んでみると、主催者である丸山先生のロジカルであらゆる専門的な料理の知識が詰まったカリキュラムに引き込まれ、フィンガーフードの世界にさらに魅了された絢子さんは、初級終了後に講師資格が取得できる中級まで学びを進めました。
講座の面白さだけでなく、お子さま出産後すぐに料理のお仕事に復帰され、創意工夫を重ね長年のキャリアを形成された丸山先生の考え方や姿勢そのものに共感。講座の中でたくさんの気づきかあり、学ぶ意欲が刺激されたそうです。
実際学んでみて気づいたフィンガーフードの新たな魅力
取材時は絢子さんのご自宅で、学ばれたフィンガーフードをふるまっていただきました。料理を作った人のゲストへの想いや配慮が、ワンプレートに丁寧にバランス良く込められているのが伝わります。
絢子さん:フィンガーフードは“ただ小さく作ればいい”わけではなく、小さな一品にさまざまな食の知識や工夫がたくさん詰まっているんです。学べば学ぶほど、その奥深さに魅了されます。
食べやすい材料の切り方、組み立て方、加熱時間の調整…など、いつもの調理とは頭を切り替えないといけない部分があります。
ひとつひとつのフィンガーフードには、さまざまな素材が盛り込まれています。季節の旬のもの、のど越しがよく食欲をさらにそそるもの、お酒のおつまみにぴったりな味付けもの、ひとつでもお腹が満たされるもの…。味付けも調理方法もそれぞれ違うため、調理時間をいかに配分し手際を組み立てていくかも求められます。
絢子さん:フィンガーフードは普通の料理と違い、出来立てをすぐにいただくことはあまりないので、時間が経過したらどうなるかを予測して作る必要があるんです。
崩れないように土台をしっかり作る、野菜の変色をふせぐ、材料からにじむ水分も計算に入れ、調理を組み立てていく…さまざまな知識をフル活用して、先読みしながら料理に取り組む面白さがあります。
学んだフィンガーフードの知識はどんな場面で活躍しそう?
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家庭のこんな場面で
絢子さん:お子さまと一緒のキャンプやアウトドアなどでは、ピックを使って気軽につまめるレシピが大活躍しそうです。
フィンガーフードには、小さいお料理の中にさまざまな材料がバランスよく使われます。小食な小さなお子さまやご年配の方に、バランスのとれた食材での提供を工夫できそうです。また、小さく材料を刻むことで、誤飲のリスクを減らすこともできそうですね。
これは先生からのご提案ですが、お子さまと一緒に簡単なフィンガーフードを作ることで、指先をよく使う手習いにも展開できそうです。食育にもよさそうですよね。
パーティのこんな場面で
絢子さん:パーティはウェディング、ホームパーティ、誕生会などさまざまなシーンがあります。ホストとして料理のメニューを考える際は、パーティの料理提供形式も大切です。ゲストが友人や身近な人とのカジュアルな立食であれば、カラトリーなしでも楽しめる一口で食べやすいメニューにする。目上の方が多いパーティであれば、会食形式でカラトリーを使用して食べられるフィンガーフードの提供も考慮するなどで判断しましょう。
レシピを考える際に年齢や嗜好を配慮するための食の知識も学べる
絢子さんはフィンガーフードプロフェッショナルの講座で得た知識だけだなく、長年秘書としての経験から培われた、さまざまな立場の方たちへの細やかな配慮についても語ってくれました。
絢子さん:フィンガーフードのメニューやレシピをを考えたり提供する場合、安心してお食事を楽しんでいただくためには、事前に必ずアレルギーの確認をとる必要があるでしょう。特にフィンガーフードを提供する場面では、ゲスト自身で取って食べることが多く、材料に何が使われているか確認できる人が近くにいないかもしれません。また、年齢に合わせた食材や味付けなどの配慮も重要です。こういった知識は、今後の結婚生活やお仕事の場面で、必ず役に立ってくると思います。
- ご年配の方
固いバケットや、喉に詰まりやすい水分の少ないものなどを避け、柔らかく喉ごしの良い
料理を選ぶと安心ですね。 - 小さいお子さま
フィンガーフードは通常のお料理よりしっかりしたお味付けにしていることが多いのでお味を薄くしないと体に負担がかかります。また、年齢によってはまだ食べられない食材、食べたことのない食材などもありますので、事前に確認が必要です。 - 女性の方
野菜スティックのようなヘルシーなメニューや、口を大きく開けず食べられる大きさの料理は女性の方に喜ばれると思います。特にパーティなどのシーンではドレスアップしている方のために、上品な仕草で食べられるメニューを含む配慮があるといいですね。 - 男性の方
ある程度のボリュームや、お酒が進むようお味つけを濃いめにするなどの工夫をすると、
フィンガーフードでも胃袋を満たしてくれると思います。
『フィンガーフードプロフェッショナル』とは?
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日本フィンガーフード協会では、フィンガーフードのスペシャルリストを養成するための資格講座を開講しています。
初級はまずはフィンガーフードを楽しむことや、ホームパーティのコツなどを学ぶことから始められます。中級、上級のコースを受講し、検定試験に合格することで、最終的にはプロとして料理講師やケータリングサービスなどの仕事に活かせることまでを目的としたものです。自分の目標に合わせて,資格取得まで目指すことが可能です。
講座内容はどんなことを行うの?
フィンガーフード・プロフッショナル中級講座がスタートしました!ゼラチン、アガーの使い分けをしっかり教えていただきました。計算し尽くされた先生のレシピに感動しながらの3時間でした。
絢子さん:丸山先生の講座は、初級・中級・上級に分かれており、毎回、まず先生が8品デモンストレーションし、その後実際に作っていきます。大まかには次のような内容になっています。
初級コースでは「フィンガーフードを楽しむ」
中級コースでは「教えられるようになる」
上級コースでは「ケータリングの知識を身に付ける」
絢子さん:丸山先生の講座は大変ロジカルで、ポイントを押さえているため、内容がすっと頭に入ってくるんです。その辺りが、一般のお料理教室にはない大きな魅力だと感じました。フィンガーフードだけでなく、料理のスキルもしっかり身に付きました。
フィンガーフードの魅力を華やかに味わいたい!銀座『クレイジー・ピンチョス』
クレイジーピンチョス
気軽にトレンドで本格的なフィンガーフードを味わえるレストランが、2019年10月、東京銀座にオープン!
“なんでも串に刺して、楽しく食べよう”が料理のキーコンセプト。気軽に一口で食べられる極上のフィンガーフードから、パーティに欠かせない「ビッグサイズピンチョス」など スペイン料理の枠を超えて、これまでになかったピンチョスの形を表現するレストランです。
BGMは、なんと生演奏のライブミュージック。極上の音楽を楽しみながら、多様性のある人たちが集まる銀座でのひと時を楽しめる空間になっています。
東京で一番『映える』を追及した“クレイジーピンチョス”に聞きました
クレイジーピンチョス
お話してくれたひと 代表・小原あかねさん
銀行間の資金需要を調整する短資会社を経て、飲食業界へ。
飲食業界で数社を経てさまざまな経験を積み、食の世界の楽しさ・厳しさ・会社創りのイロハなどを学び、コンサルタントとして株式会社株式会社Adorableを設立。
現在は頻繁にフランスへ渡航。現地の食文化に積極的に触れ、自社で提供する日本未発売商品の買い付けなど精力的に活動を行っています。
『ピンチョス』に特化した東京でも稀有なレストラン
クレイジーピンチョス
小原さん:クレイジーピンチョスをオープンさせる場所としてこだわったのは「銀座」です。国内の方だけでなく、各国の外国人ツーリストが訪れる東京の中心地だからです。
さまざまな方が訪れ、多様性のあるニーズに対応できるよう、例えばウェディングや二次会、各種パーティにも対応できるような店内造作になっています。
クレイジーピンチョス
小原さん:『東京の今』を料理だけでなく、音楽でも感じてほしいと、365日ライブが楽しめるレストランとして、日々アーティストを招聘しているんです。
お食事を極上の空間で楽しみたい方、音楽がお好きな方、お酒を楽しみたい方…さまざまな方が集まり、フィンガーフードをつまみながら、距離感なく楽しんで頂くためのレストランです。
大きさから調理法までピンチョスの可能性は∞大!
クレイジーピンチョス
小原さん:パーティで初めて訪れたゲストが、期待感でワクワクしてくれるようなメニューにも力をいれています。
“皆様を驚かせる仕掛け”として、キャビア・フォアグラ・トリュフを贅沢に使用したシグネスチャーコースは、ドライアイスを使い、まさに「映え」の演出を楽しんでいただけます。
クレイジーピンチョス
小原さん:フィンガーフードやピンチョスというと一口大のお料理を想像しますが、中南米のピンチョスに由来する『ロコ・カルネ』というメニューにも、嬉しい驚きがありますよ。40㎝以上もある串に贅沢に肉や魚介を串刺しにしたお料理も用意しました。トップに差したレモンを絞って頂くと、さらに食欲をそそる演出になります。
クレイジーピンチョス
小原さん:思わずフォト撮影をしたくなってしまう彩り鮮やかなカクテル『CRAZYカクテル』は、オーダーしたらその場でバーテンダーが作り上げるオリジナルカクテルです。ウェディングや友人同士のパーティでは、ドレスアップした衣裳にも映えるお料理やドリンクをご提供しています。
シーズン、トレンド、アイキャッチ、東京の今を凝縮
『クレイジー・ピンチョス』は、グランドメニューにフィンガーフード、特にピンチョスをメニューの軸に取り入れていますが、シーズンに合わせた産地直送の食材を取り寄せるなど、常に『東京の今』をお客様に感じてもらうために、新しいメニューや、ライブ音楽に取り入れています。ぜひ、視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚、五感のすべてで感じて、思い切り楽しんでいってくださいね。
気軽に手軽に味わうフィンガーフードの深い魅力
フィンガーフードは華やかなパーティ、家族や友人との気兼ねない集まり、屋外でのケータリングなど、さまざまなシチュエーションで楽しみ、気軽に食べられる料理です。現在は手軽なおつまみや軽食としての枠を超え、繊細な配慮と技術に彩られた芸術のようなフィンガーフードや、さまざまなジャンルの料理のひとつとしても楽しむことができます。
魅力と奥深さがいっぱいのフィンガーフードの世界を、ぜひご自身の楽しみ方で味わってくださいね。