結婚式・披露宴の乾杯挨拶の基本構成と内容
結婚式の乾杯挨拶を依頼されたら、まず全体の内容の構成を考えましょう。流れを決めれば、文章にまとまりができ、何を伝えたいのかしっかり伝わる挨拶になります。
1. スピーチするゲストの自己紹介
自分の名前や新郎新婦との関係を紹介しましょう。長くなり過ぎないよう、できるだけ簡潔に述べるようにしてください。
2. 年長者やほかのゲストに配慮する言葉
ほかのゲストに対する言葉を続けましょう。「ご指名いただきましたので、僭越とは存じますが~」などと述べるのが一般的です。
3. 新郎新婦とのエピソード
新郎新婦とのエピソードも含めて紹介すると、和やかな雰囲気を作ることができます。ただし、余計なエピソードを入れて無駄に長く話してしまわないように注意してください。
4. 祝辞(お祝いの言葉)
お祝いの言葉は、気持ちをこめてストレートに述べることが大切です。式に招待された感謝の言葉も合わせて述べたいところです。
5. 新郎新婦へのはなむけの言葉
結婚式の乾杯挨拶では、必ず「はなむけの言葉」を贈ります。新郎新婦を励ます言葉、応援する言葉、将来のアドバイスになる詩歌や心のこもった言葉を贈ってください。
6. 結び
はなむけの言葉の後は、締めとなる「結び」をしっかりと決めます。最後はしっかり締めて、乾杯に繋げましょう!
7. 乾杯の音頭
乾杯の挨拶ではとても重要なポイントです。わかりやすく、聞き取りやすくハキハキとした声で「乾杯!」と言いましょう。「乾杯!」を言う前に「ご唱和お願いします」と一言添えると、周りのゲストも準備ができるので必ず伝えるようにしましょう。
【新郎新婦との関係別】乾杯挨拶の例文
ここからは、関係別の例文をご紹介します。
新郎新婦の上司・同僚
「ただいま、ご紹介に預かりました新郎○○君の上司にあたる△△と申します。僭越ではございますが、ご指名により乾杯の音頭をとらせていただきます。○○君、△△(新婦)さん、ならびにご両家ご親族の皆様、本日は誠におめでとうございます。
いつも、実直に仕事をこなす○○君の真剣な姿を見てきましたが、本日はいつもとは少し違う、幸せそうな笑顔が見られて嬉しく思っております。
○○君、△△さん、これからはおふたりで支え合って、幸せな家庭を築いてください。それでは、ご唱和お願いいたします。ご両家のご繁栄と新郎新婦のお幸せをお祈りいたしまして、乾杯!」
新郎新婦の友人
「○○(新郎)君、△△(新婦)さん、ご結婚おめでとうございます。ご両家の皆様にも、お祝いを申し上げます。ご紹介いただきました、新郎の友人××と申します。
諸先輩方がいらっしゃる中で誠に僭越ではございますが、乾杯の音頭をとらせていただきます。○○君とは幼馴染で、長い時間を共に過ごしてきました。今は嬉しい気持ちでいっぱいです。
○○君、△△さん、おふたりで楽しい家庭を築いてください。それでは、ご唱和お願いいたします。おふたりの新しい門出を祝して、乾杯!」
新郎新婦の親族(父親、兄弟など)
「○○(新郎)君、△△(新婦)さん、ご結婚おめでとう。ただいまご紹介にあずかりました、新婦の兄の、××と申します。本日は、たくさんの方々のご参列、誠にありがとうございます。
○○とは幼いころから一緒に遊び、ときにはいたずらをして怒られたことも、鮮明に覚えています。そんな、やんちゃな○○ですが、根は真面目なので、△△さんを幸せにしてくれるはずです。これからはおふたりで素晴らしい家庭を築いてください。
それでは、新郎新婦の輝かしい未来と、皆様のご多幸をお祈りして、乾杯したいと思います。ご唱和お願いいたします。乾杯!」
乾杯挨拶のマナーと注意点
ここからは、乾杯挨拶での覚えておきたいマナーと注意点について解説します。
忌み言葉と重ね言葉は禁句!
結婚式の乾杯挨拶では、下記のような「忌み言葉」や「重ね言葉」は禁句です。
- 悲しい
- 離れる
- 別れる
- 死ぬ
- たびたび
- またまた
とくに、重ね言葉は無意識のうちに使ってしまうことがあるので要注意です。万が一、誤って言ってしまった場合には「失礼しました」と一言述べてから、スピーチを続けましょう。
スピーチの時間は短く内容は簡潔に!
結婚式の乾杯挨拶は披露宴の最初に行なうため、初めから長話をするのはよくありません。乾杯挨拶では、周りのゲストがグラスを持って待っていることもあるので、できるだけ手短に挨拶を済ませましょう。
乾杯のタイミングをわかりやすく!
乾杯の前には必ず「ご唱和ください」や「それでは」などと一言を述べてから、「乾杯!」とわかりやすい合図をしましょう。
まとめ
結婚式の乾杯挨拶は披露宴のスタートを盛り上げるために欠かせませんが、ダラダラと話すのはNGです。主賓挨拶や友人代表スピーチよりも手短に済ませなければいけません。
今回ご紹介した流れに従って簡潔に述べれば、長くなることも失敗をすることもありません。あとは、明るく元気にスピーチをして、乾杯のタイミングをわかりやすくすれば完璧です。新郎新婦とのエピソードやはなむけの言葉を上手く取り入れた素敵な乾杯挨拶で、最高のスタートを演出しましょう!