冬の結婚顔合わせ食事会の基本的な男性の服装と選び方
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結婚に伴う両家顔合わせ食事会の男性の服装は、主に会場にあわせて選ばれます。
一般的に会場に選ばれるのはホテル、料亭、レストラン、顔合わせ食事会会場といったフォーマルな場の個室です。
会場の格式に合わせた顔合わせ食事会の服装の格例
顔合わせ食事会の会場 | ドレスコード | 顔合わせ食事会の男性の服装 |
---|---|---|
料亭・レストラン ホテルなどの少人数バンケット …など | フォーマル セミフォーマル インフォーマル | 洋装:ブラックスーツ・ダークスーツ 和装:黒紋付袴(新郎・父親) |
割烹やビストロ 新郎新婦どちらかの自宅 …など | インフォーマル スマートエレガンス | スーツ スーツにノーネクタイ ジャケパンスタイル |
カジュアルなレストラン 自宅でアットホームな雰囲気の会食 バーベキュー 両家家族で旅行 …など | スマートカジュアル:ジャケット着用、ノーネクタイ カジュアル:ジャケット着用なし | ノーネクタイのジャケパンスタイル 襟付きの服にパンツなどきれい目の普段着 |
冬の顔合わせでも一般的なフォーマルなスーツが選ばれる
男性の顔合わせ食事会の服装はフォーマルな場で着用するブラックスーツやダークスーツが一般的です。父親、兄弟、祖父といった、顔合わせに同席する家族や親族の男性も、基本的にはスーツ着用であることがほとんどてす。
ウール混の秋冬用の素材のフォーマルスーツもありますが、基本的には通年用のスーツの着用で問題はありません。夏用の薄い素材だけは避けましょう。
三つ揃いのベストやジレを中に着込むと、防寒だけでなく室内が暖房が効きすぎて暑い場合に上着を脱いでも見栄えがよく、冬のコーデには重宝します。
行き帰りに着用するコートはビジネス用のものではなく、できればフォーマル用のコートを準備しておくといいでしょう。
ジャケットとパンツのジャケパンスタイルは冬用の素材の上下を選ぶ
ジャケットとパンツを別々に組わせる「ジャケパンスタイル」を取り入れるケースも増加していますが、できれば春・秋・冬用の、上質に見える素材の上下でコーディネートを心がけましょう。
冬の顔合わせ食事会での男性の寒さ対策。父親や祖父の服装と防寒対策
冬は冷え込み、スーツスタイルは普段着に比べ、冷え込みが厳しくなる服装です。特に年配の方、父親や祖父は挙式中に血行が悪くなったり、体調を崩されてしまう恐れがあります。会場内は暖房が効いていますが、お手洗いなど年配の方にとって寒さが気になるケースも多いでしょう。
防寒対策として、ヒートテックのような、薄手の機能性肌着がお勧めです。厚手のものはフォーマルな洋服の下では響いてしまい不向きです。冬場の下着で迷われたら、薄手の機能性肌着がお勧めです。
また、保温力の高い素材の膝かけも用意しましょう。毛足の長い素材ややウールなど礼服にほこりのつく素材は避け、誇りのつかない素材で選ぶのがおすすめです。会場に用意がある場合も多いため、事前に借りられるかどうかを確認しておきましょう。
足元は特に冷えるため、靴用のカイロを入れたり、見えない部分でレッグウォーマーを履いてもらうのも対策になるでしょう。
カジュアルな冬の顔合わせ食事会の男性の服装
近年、肩ひじ張らない会場や、アウトドア、旅行といった開放的な場で両家の親睦を肩ひじ張らずに深めたいカジュアルな顔合わせ食事会が増加しています。
その際の男性の服装は、まずカジュアルとはいっても、食事会がどのようなコンセプトでおこなわれるかをよく理解したうえで、その場にあった服装選びが重要です。
かしこまったカジュアルにするなら、ノーネクタイのスーツスタイルかジャケット着用のスタイルが基本です。
また、普段着を指定された場合にも、襟付きの服装を選ぶ、ジャケットを着用する、デニムやスニーカーは極力避けるなど、きれい目を意識した普段着を選ぶことをおすすめします。
カジュアルな顔合わせ食事会の服装について詳しくはこちらをご覧ください。
カジュアルな顔合わせ食事会の服装の選び方「スーツ以外で、普段着で」テーマに合わせたコーディネート例
冬の顔合わせ食事会で男性の服装にあわせるコート
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顔合わせ食事会はお祝いの場であることを忘れず、コートのテイストも会場に合わせた、フォーマルなテイストであるものを選びましょう。
コートの形
装飾が少なめで、トラッドな襟元のデザインのきれい目なコートがフォーマルに適しています。お呼ばれのスーツやドレスに合わせた際に、ちぐはぐな印象にならないものを心がけて選んでください。
チェスターコート
テーラードジャケットの形をしている襟が特徴で、ウエストをやや絞ったシルエットのコートです。
ステンカラーコート
”ステンカラー”は和製英語で、別名「バルマカーンコート」「バルカラーコート」とも呼ばれています。トラディショナルなラグラン式(襟開きのところで縫い合わされていて、肩の周りがゆったりとしているデザイン)で、定番の形のコートです。
ノーカラーコート
エリがないデザインのことをノーカラーといい、コートやジャケット、シャツなどの多くのアイテムで使われています。エリがないことで首元がすっきりして見えるため、クラシックで大人っぽいスタイルを演出できます。
スタンドカラーコート
その名の通り、襟が立っている(stand collar)デザインのコートです。襟を立てる着こなしは、襟が立ちすぎているものは少し強めの印象になりますので、あまり襟が立ちすぎていない、すっきりとした襟回りのものが上品です。
トレンチコート
本来、顔合わせ食事会ではミリタリー系のカジュアルダウンしたコートは不向きとされています。しかし、最近ではトレンチコートがフォーマルの万能コートとしてその気幅を広げています。
コートの色
一般的なマナーとしては、コートは色が濃い方がフォーマルで上品とみなされています。
そのため、コートカラーでは黒が最もフォーマルです。ネイビーやベージュのコートも問題はありませんが、ビジネス仕様で着古びたもの、使用感が激しいものは、クリーニングに出したり、新調することをおすすめします。
コートの丈の長さ
男女ともに、膝上から膝が隠れる(75cm~1m丈)長さが適しています。短い丈の長さは、落ち着きがないカジュアルな印象になるため避けましょう。男性はスーツの上着がすっぽりとかくれる丈の長さが落ち着いて上品に見える丈の長さと言われています。
コートの素材
・ウール
・カシミア・アンゴラ・アルパカ
・メルトン・ベルベット
仕立ての良さやフォーマル感がしっかりと分かる生地を選びましょう。
選ぶポイントとしては起毛感が少なく、毛足が短く揃えられ、なめらかで微光沢感のある表面の生地や素材がいいでしょう。
ベルベット素材のコートは高級感、フォーマル感があり、フォーマルコートの定番素材ではありますが、毛足が長い生地のため、冬は特に静電気で毛羽だちやほこりが目立つこもあり、手入れには特に注意が必要です。ウールでもポリエステル・ナイロン混のものは寒い時期は静電気が起きてほこりが非常に目立ちます。
色の濃いフォーマルコートはどうしてもほこりが目立つため、着用前にはブラッシングなどで必ず手入れしてから着用してください。
冬の顔合わせ食事会のコートで避けるべきコート
カジュアルテイストのコートは、いくら防寒のために会場まで着て行くだけとはいえ、場の雰囲気を考えて避けたほうがいいでしょう。簡単なイメージを伝えると、デニム・スニーカー・ブーツに合わせたほうがしっくりくるイメージのものはフォーマルな席では避けたほうがいいでしょう。
カジュアル、アウトドアテイストのコート
・ピーコート
・ダッフルコート
・モッズコート
・ダウンジャケット、ダウンコート
・スポーツ・アウトドア系コート
・ライダース・ミリタリー系コート
ピーコートは本来はミリタリールーツのコートであり、カジュアルが強いアイテムのため、顔合わせ食事会で不向きとされてきました。しかし最近はドレスコードも緩くなり、二次会からの使用やカジュアルな会場(カフェレストランやパーティスペースなど)の、トレンドファッション重視のウエディングスタイルでは着用OKの傾向です。格式高いホテルや顔合わせ食事会会場での着用は避けましょう。
毛皮やレザーなどのコート
・レザーコート
・ファー、毛皮のコート
・ムートンやダウンのコート
これらのコートは、動物の殺生をイメージさせる素材の為、冠婚葬祭などのフォーマルのシーンでの着用は避けるべきとされています。最近ではフェイクレザーやフェイクムートンなどの素材を使ったコートも多いのですが、年配の方や目上の方から見たら違いが分からない場合も多く、着用は避けたほうがいいでしょう。
柄、アニマル柄などのコート
フォーマルな冬用コートで、チェック柄やアニマル柄などのコートは避けましょう。コートではグランチェックや千鳥格子などの細かい、トラッドなワンピースやスーツに使用される柄物は、二次会やレストランなどのカジュアルウェディングであれば問題はありませんが、ホテルウェディングや顔合わせ食事会場など格式ある会場では、避けた法が無難です。
またアニマル柄は、顔合わせ食事会などのハレの場では縁起があまりよくないと言われているため、全面的に避けましょう。
冬の両家顔合わせの基本的な男性の服装と選び方3つのポイント
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冬に行う顔合わせ食事会の、男性の服装やマナーは、通常の季節(春・夏・秋)と何ら変わりはありません。
顔合わせが行われる食事会の場所に合わせての服装選びが一般的で、一般的な顔合わせ食事会であれば、ホテルや料亭といったフォーマルな場に合わせ、男性の服装はスーツ、ブラックスーツまたはダークスーツが一般的です。
一般的な結婚の顔合わせ食事会で、服装を選ぶ際の3つのポイントを確認しておきましょう。
【顔合わせ食事会の服装で両家家族が注意する3つのポイント】
・両家の服装の格を合わせる
・服装の格やテイストは食事会をおこなう場所に合わせる
・同席する他の家族は新郎新婦以上に華やかな装いにならないよう配慮する
一般的な顔合わせ食事会の服装選びのマナーやコーディネートについて詳しくはこちらをご覧ください。
顔合わせ食事会に出席する家族の基本的な服装を紹介。新郎新婦、父親母親、同席する兄弟姉妹や祖父母など親族の服装も紹介
両家の服装の格を合わせる
顔合わせ食事会の服装については、両家がどのような服装にするのか、事前に格(ドレスコード)を合わせる配慮が大切です。
そのため、事前に結婚する当人(息子・娘)がどのような服装でいくのか、相手の両親がどのような服装を考えているのかを、当人に連絡して確認する必要があります。
例えば顔合わせ食事会で両家が顔を合わせたとき、片方の家は比較的ラフな服装で一方の家はスーツやワンピースで整えていた…というような状況では、両家の間に気まずい空気が流れてしまうケースもあるのです。
服装のとらえ方はその人・その家庭によって大きく違っている場合があり、ドレスコードの認識も非常にあいまいなため、新郎新婦が仕切って、格式の足並みを揃えたほうがいいでしょう。
また、服装の格があっていれば、洋装と和装のどちらを選んでも問題はありません。
服装の格やテイストは食事会をおこなう場所に合わせる
顔合わせ食事会の服装を考える基準として、顔合わせの会場となる場所に服装を合わせる必要があります。
現在の顔合わせ食事会の多くは両家の自宅以外の外食であることが特徴で、料亭やホテルのレストランなどの個室を利用しています。その際に、選んだ会場の格式やテイストに服装も合わせる必要があるでしょう。
同席する他の家族は新郎新婦以上に華やかな装いにならないよう配慮する
顔合わせ食事会では、結婚する二人のお祝いの席でもあります。両家の親や同席する兄弟姉妹は、結婚する二人よりも格上の服装や、華やかな服装は避けましょう。
男性サイドの一般的な服装はスーツがほとんどのため、ネクタイの色柄に気を付ける程度で問題はあまり生じませんが、女性サイドの服装は和装・洋装と幅広い選択肢があります。両家の母親や同席する姉妹は、新婦より派手な服装や華やかな装いにならないよう注意してください。
まとめ
冬の顔合わせ食事会の男性の服装は防寒対策とコート選びは念入りに
冬の顔合わせ食事会の男性の服装のマナーやコーディネートの選び方は、基本的には通常の顔合わせ食事会の服装と変わりはありません。しかし、スーツ主体の服装だけに、冬の防寒対策や、寒そうに見えない、季節感を重視した、冬用のフォーマルな服装を選ぶことが大切です。コートは行き帰りだけだからとビジネス用やカジュアルなものは避け、これを機にきちんとしたフォーマル用の冬用コートを選ぶ機会にしてくださいね。