ふくさに包むご祝儀袋の準備
結婚式にお呼ばれしたら、ご祝儀袋と中に包む紙幣、そしてふくさを準備しましょう。まずは、用意する金額やご祝儀袋の整え方について説明した後、ふくさの意味になどについて説明します。
ご祝儀の相場はいくらぐらい?
ご祝儀の相場は立場などによって平均額が異なります。
- 友人の場合:3.0万円
- 上司の場合:4.1万円
- 親族の場合:6.7万円
- 恩師の場合:3.9万円
友人の結婚式にお呼ばれした場合は3万円にしておくといいでしょう。いとこなど同世代の親族の場合も、友人と同じぐらいにしておけば無難です。同じ親族でも、甥・姪など自分の方が目上の場合は、多めに包むようにします。
金額としては、割り切れることを避け、頭の数字を奇数にするケースが多いので、3万円や5万円にすると良いでしょう。紙幣は新札で揃えるのがマナーです。結婚式当日は休日ですぐに揃えられないことが多いため、前もって銀行や郵便局で新札を調達しましょう。
データ出展:ゼクシィ 結婚トレンド調査2018調べ
ご祝儀袋のあて名書きとお札を入れる向き
ご祝儀袋のあて名書きとお札の入れ方も見ていきましょう。
表書きの名前
ご祝儀袋の「寿」の時よりも小さめに、フルネームで名前を記載します。2名以上の名前を書く場合は、右から左へ書いてください。
夫婦連名の場合は夫が右側、妻が左側、友人複数名の場合は右から五十音順で記載しましょう。3名以上になると書きづらくなるので、代表者1名の名前を書いた後、左下に小さく「外一同」と書き添えます。部署やサークル仲間など全員でまとめて渡す場合は「(グループ名)一同」と書きましょう。
中袋の書き方
ご祝儀袋は、中の紙幣をすべて外に出して管理するため、中袋に金額と送り主の住所氏名を書くのがマナーです。表側中央に金額を書き、裏側には、郵便封筒に送り主の住所氏名を書くのと同じような形で、左下に住所氏名を小さめに書きます。
金額の書き方は、数字の改ざん防止のため、難しい字を使って書くようにしましょう。よく使うと思われる3万円なら「参萬円」、5万円なら「伍萬円」という具合です。
ご祝儀袋のあて名書きが終わったら、用意した新札を中袋に封入します。新札の向きは、取り出したときに肖像画がすぐ見えるようにしてください。
最後に、ご祝儀袋で内袋を包みます。ご祝儀袋の折り返しは、幸せがこぼれないように受け止めるという意味も込めて、下の折り返しを上の折り返しの上に重ねるようにしましょう。これはお祝いごとにご祝儀を送る場合全般のマナーです。
ご祝儀袋をさらにふくさで包む意味と会場での渡し方
ふくさは、ご祝儀袋などの金封を汚さずに相手先へ持っていくために使用する、布または長財布状の布製ケースです。金封をお渡しする相手への礼儀を尽くしているという意味も含んでいるため、できれば用意しておきたいアイテムです。
結婚式当日は、男性の場合はスーツの内ポケット、女性の場合はバッグにふくさごと入れ、ご祝儀袋を持っていきましょう。受付で芳名帳を記入するタイミングで、受付の人に「本日はご結婚おめでとうございます」とご挨拶した後に手渡します。
ふくさからご祝儀袋を取り出し、時計回りに180度ご祝儀袋を回して受付の方に対して正面になるように向けて渡しましょう。
ふくさの種類とご祝儀袋の入れ方・包み方
ふくさの種類は4種類あり、形状によってふくさを「包む」場合と「入れる」場合に別れます。ここでは、ふくさの種類とタイプによって違うふくさの包み方・入れ方について説明します。
ふくさの種類は4種類
ふくさの種類は4種類ありますが、大別すると包む「布」タイプと差し込んで入れる「長財布タイプ」があります。
布タイプ
ふくさ:正方形の一枚布タイプで、正式なふくさと言えばこのタイプです。
爪付ふくさ:ご祝儀袋を包んで留めるための爪があるタイプ。
台付ふくさ:ご祝儀袋を固定する台が付いているタイプ、比較的簡単に包めます。
長財布タイプ
金封ふくさ:長財布タイプ。差し込んで使うだけなので、ご祝儀袋を入れる方向さえ間違えなければ扱いが楽です。
どの形状のふくさを選んでも問題はありません。ただし、ご祝儀用のふくさは明るい暖色系にしましょう。よく見かける紫色のふくさですが、紫色は弔事に使われることが多いため避けてください。柄は無地が無難です。
一枚布タイプのふくさを使ったご祝儀袋の包み方
一枚布タイプのふくさの包み方は、布をたたんでいく順番を覚えてしまえばシンプルです。
- 表を下にして、爪がついている角を右にしてテーブルの上に置きます。
- 縦真ん中のラインにご祝儀袋の右長辺を合わせておいてください。ケースが付いているの場合はケースに入れて、ゴムなどで固定します。
- 左→上→下の順番で、ご祝儀袋の辺に合わせつつ、布をご祝儀袋の上に重ねていきます。
- 最後に右の布を折り、そのままご祝儀袋に巻き付けて爪で止めます。
この手順で、ご祝儀袋がきれいに包めます。
挟むタイプの金封ふくさへのご祝儀袋の入れ方
挟むタイプの金封ふくさは、ご祝儀袋を入れる方向さえ間違わなければ大丈夫です。
ご祝儀袋が入る側が向かって左、畳む側が右に来るように持ちましょう。そのままご祝儀袋の正面が手前に来るようにして入れてください。
明日結婚式になのにふくさがない!対処法紹介
ふくさを準備する時間がなかなかとれなくて、とうとう当日が来てしまったという人もいるかもしれません。ふくさがなくて困っている方の対処法をご紹介します。
コンビニや100円ショップでふくさを探す
まずは、ふくさを入手できそうな店舗を探してみましょう。100円ショップが営業していれば、かなりの確率で置いています。しかし、営業時間外ならコンビニを回ってみましょう。
どうしてもない場合はふろしきやハンカチで代用
どうしても見つからない場合は、ふくさを使うことをあきらめ、ふろしきやハンカチなど、自宅にある正方形の布で代用します。
この時注意したい点は、ハンカチやふろしきのサイズと色や柄の有無です。暖色系で無地のハンカチがないかを探してみてください。コンビニは大抵ハンカチを置いていますが、柄が入っているものや寒色系のものは避けてください。
暖色系無地のハンカチもない場合はそのまま持参
どうしてもふくさ代わりになるハンカチなどが見つからない場合は、そのまま持参してください。寒色系のハンカチを使うよりも、そのまま持っていく方がまだ良いとされています。
まとめ
ご祝儀袋の包み方・入れ方は意外と簡単!これを機会にふくさを使おう
ふくさは、金封を送る方への心遣いを示す大切なアイテムです。ない場合はそのまま持参するしかありませんが、できれば慶事用と弔事用の両方を用意しておくと慌てなくて済みます。マナーのひとつとして、ふくさの使い方をマスターしましょう。