データ出展:リクルート ブライダル総研調べ
結婚式費用における自己負担とは
結婚式の費用での自己負担額とは、新郎新婦二人が自ら実際に支払いをした金額のことです。
というのも、結婚式の費用の多くは、ゲストがお祝いとして包むご祝儀や結婚お祝い金で賄われています。また両家の親や親族から援助が出る場合もあり、その残りの金額を新郎新婦が支払うのです。
自己負担のはっきりした額がいくらになるかというのは結婚式前にはわかりませんが、ゲスト数からのご祝儀の見込み額や親族からの援助額を事前に予測することで、自己負担をおおよそ予測することができます。
結婚式費用の支払い負担の内訳と自己負担平均金額
- 新郎新婦の自己負担
- ゲストからのご祝儀や結婚祝い金
- 両家の親や親族からの援助
結婚費用(結婚式だけでなく二次会・新生活、新婚旅行の費用含む)平均466.6万円 | ||
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結婚式費用(挙式費用・披露宴費用)平均357.5万円 | ||
ゲストからのご祝儀 平均232.8万円 | 新郎新婦の自己負担 平均142.8万円 | 両家の親からの援助・親族からの援助 平均174.5万円 |
ご祝儀の総額平均金額と負担割合
平均232.8万円
結婚式でゲストが包むご祝儀は、一般的な目安として3万円が相場と言われています。
そのため、結婚式の平均ゲスト数×3万円でおおよその目安はつきます。
結婚式の平均費用が約350万円、ゲスト数が70人ほどの場合は、約210万円のご祝儀が集まると考えられ、結婚式費用の約60%がご祝儀でまかなえる見込みとなっています。
新郎新婦の自己負担の平均金額と割合
平均142.8万円
新郎新婦が結婚式費用(挙式・披露宴)を自己負担で賄った金額の平均値です。この計算だと、結婚式費用の約40%を新郎新婦が負担していると考えられます。
両家の親や親族からの援助の平均金額と割合
平均174.5万円
両家の親や親族から、顔合わせ・結婚式・新婚旅行・新生活をスタートさせるまでを含む『結婚費用』に両家の親族から何かしらの援助があったと答えるカップルの割合は70.7%でした。
多くのカップルは結婚式や結婚にかかる費用の何かしらに、両親から援助があったようです。
結婚準備から新生活スタートまで、結婚全体の費用にかかる約37%を親が援助してくれている計算になります。
ただし、この援助の金額と考え方には、地域の風習やそれぞれの家の考え方によるところが大きく左右するようです。
例えば結婚式に対して合理的な考え方が特徴的な北海道では援助額の平均は104.7万円。
一方、結婚式に豪華な引き出物を出す風習がある北陸地方の援助額の平均は216.3万円。
地方によっては、100万円も差がつきます。
結婚式での自己負担の目安金額
結婚式のざっくりとした自己負担額の目安として、結婚式費用からご祝儀金額を引いた額で計算することができます。
ご祝儀金額の内訳目安と予想できる金額
結婚式のご祝儀の内訳とは
ゲストからいただくご祝儀の使い道は、次のような内訳になっているのが一般的な考え方です。
ご祝儀(相場3万円)=「料理・飲物・引出物(約2万円)」+「お祝いの気持ち」
ゲストにかかる費用である料理・飲み物・引き出物は、基本的にご祝儀でまかなうことができます。その上で、ゲストはお祝いの気持ちで金額を多めに包んでくれています。
ただ、ご祝儀で包む金額は、ゲストのお祝いの気持ちのあらわれのため、実際にいくらと事前に決定することはできません。
一般的な目安は3万円と言われています。ただ、年齢・立場・新郎新婦との関係性によって、おおよその金額の目安というものはあります。
2018年度の関係性でのご祝儀の平均金額は、次のようになっています。
- 友人 30,000円
- 上司 41,000円
- 親族 67,000円
- 恩師 39,000円
自己負担から考えるおおよその結婚式の総額
結婚式の自己負担の目安としては、結婚式費用総額の40%と考えられています。
そう考えると、自己負担できる金額から、結婚式のおおよその規模を逆算することも可能です。
自己負担が50万円の結婚式
結婚式総額費用は125万円と考えられます。
自己負担が100万円の結婚式
結婚式総額費用は250万円と考えられます。
自己負担が150万円の結婚式
結婚式総額費用は375万円と考えられます。
自己負担が200万円の結婚式
結婚式総額費用は500万円と考えられます。
結婚式費用を自己負担なし、または黒字の結婚式は可能か
結論的には、結婚式の費用をご祝儀でまかない自己負担ゼロで挙げることは可能です。
結婚式の黒字にする方法をインターネットで情報を公開している人もいます。ただ、自己負担ゼロにしたいと考える前に、なぜ結婚式を挙げたいのか、ゲストにとって本当にこの方法で大丈夫かをきちんと検討しましょう。
結婚式費用をすべてご祝儀でまかなう
自己負担ゼロにするための一番基本的な考え方です。
結婚式でゲストにかかる金額である料理・飲み物・引き出物はご祝儀金額でまかなうことができるものであるため、それ以外の会場費・二人の衣装・装飾・演出・撮影代などは、できるだけ費用をかからないようにすることです。
ウェディングプランナーに相談する
結婚式をそれなりの形式で行うためにはさまざまなアイテムが必要です。そのため、単に結婚式の費用をご祝儀内で納めるといっても、どの部分をどれぐらいつ節約するかというのは、簡単に決めることは難しいでしょう。現在ではご祝儀だけで結婚式を行うプランを用意している会場もあります。二人の希望の額でおさまるよう、ウェディングプランナーにしっかり相談しましょう。
関係性で目上の方・年配の方・親族を多く招待する
ご祝儀は新郎新婦との関係性や年齢差で多く包むマナーがあります。ご祝儀を多く包んでもらうことが期待できる目上の方・年配の方・親族を多く招待することで、黒字の結婚式にすることは確かに可能です。ただ結婚式の内容を節約しすぎて「おかしい」と感じさせてしまうと、これからの人生に深く関わり、時には助けてもらうかもしれない大切なゲストとの人間関係・信頼関係を一気に失うことになりかねないので、本当に注意が必要です。
親からの援助を受ける
結婚式の費用で親から援助を受けている人は7割にものぼり、実は「黒字になった」と言っている人は、親からの援助があったからこそ、という人も多いのです。
結婚式の費用がご祝儀では足りない、貯金がない、現在のプランではゲストへのおもてなしに不安がある…という人は、会場下見で見積もりを出してもらった段階で、親に相談してみるのが一番の近道です。援助があれば、援助とご祝儀含めた見込み費用から、ゲストへのおもてなし等も再考することができます。
結婚式二次会の新郎新婦の自己負担額
一般的に結婚式二次会は、披露宴のご祝儀制と違って会費制になっています。これは、ゲストにかかる料理・飲み物代はゲストが負担するという明確な「会費」が一律で決められているというものです。
ご祝儀と違って会費は新郎新婦や幹事がある程度自由に決めることができます。
披露宴の後のアフターパーティという位置づけから、会費は5000円~8000円、高くても1万円程度で設定されルことが多い傾向です。
会費が1万円を超えるとゲストが参加を躊躇する金額の目安と言われています。
会費でまかなえるもの
会費の金額は、以下の経費をすべてまかなう金額で計算されることが多いようです。
会場費用
二次会の多くは、ホテルやレストランなどの二次会プランなどを利用して計画されます。
二次会パーティに必要なアイテムが含まれています。
- 会場使用料金
- 音響、マイク使用料金
- プロジェクター使用料金
- ゲストの飲食代(人数分)
プラン内にどんなサービスがどこまで含まれるのかは会場によって違うため、事前確認が必要です。
二次会で行うゲームの景品代
二次会で多く取り入れられるゲームの景品代も、二次会会費に含まれています。
ゲームを盛り上げるために景品を高額にしたと考える場合は、新郎新婦の自己負担も考えられます。
新郎新婦の自己負担になるもの
自己負担として新郎新婦がどこまで負担するかというのは、新郎新婦の考え方に寄るところも大きいですが、以下のものは自己負担するカップルが多いようです。
二次会の衣装代
二次会で別の衣装を着る場合にかかる費用です。披露宴と同じものを使用したり、私服にする場合には、費用としてかからない項目です。
ウェディングケーキ代
ウェディングケーキは会場費には含まれないことが多く、別途オプションや持ち込みが必要になることが多いです。
そのため、ウェディングケーキを注文する際にはこの費用を会費に含めず、自己負担とするカップルも多いようです。
プチギフト代
新郎新婦がゲストのお見送りの際に手渡す送迎ギフトです。こちらはゲストに感謝の気持ちを表す贈り物のため、新郎新婦の自己負担とするケースがほとんどです。まれに二次会のプラン内に含まれている場合もありますが、種類などはあまり選べません。
まとめ
結婚式を計画するためには、結婚式費用のうちどの程度まで自分たちが負担できるのかを、しっかり決めておくことが非常に重要です。
単純に考えれば、結婚式費用の中で自己負担できる割合が増えるほど、ゲストにとっては豪華できめ細かい配慮が行き届いた結婚式だと感じてもらえる演出やサービスを選択することができます。
一方で自己負担額を減らせば、ゲストのご祝儀内で賄う割合が増えるため、サービスや演出の選択肢は限られたものになります。
おふたりの預貯金や、両家の援助額など含め、結婚式の費用について事前に話し合い、計画を立てていきましょう。
データ出展:リクルート ブライダル総研調べ