結婚式で使う花の種類《シャクヤク》の特徴・花言葉とは?

シャクヤク(芍薬)は、バラに少し似ていて、かわいらしさと豪華さをあわせ持った美しい花です。そんなシャクヤクは結婚式にも人気が高く、花嫁のウェディングブーケや会場装花にも選ばれています。今回はシャクヤクの特徴や花言葉を詳しく解説します。

この記事のINDEX

    シャクヤク(芍薬)ってどんな花?

    シャクヤク

    春を代表する花としても知られているシャクヤク(芍薬)は、時期になるとピンク色や赤色などの鮮やかな花の色を咲かせます。
    「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」という言葉もあり、美しい人の象徴とされてきた花です。
     
    花姿がバラに似ているため、ヨーロッパでは「聖母のバラ」「山のバラ」とも呼ばれています。
     
    結婚式ではブーケに取り入れるなどとても人気があり、シャクヤクの花を使ったブーケをもちたいために、時期である4月~6月に式を挙げる花嫁さんもいるんだとか。
    かわいさと豪華さを合わせもったシャクヤクはウェディングシーンにオススメです。

    シャクヤクの由来

    花名のシャクヤクは、「姿がしなやかで優しいさま」を意味する「綽約(しゃくやく)」に由来しています。
    学名の「Paeonia(パエオニア)」は、ギリシア神話で神の傷を治したという医の神「Paeon(ペオン)」にちなんでいます。

    シャクヤクの花言葉

    花言葉

    【花言葉】
    恥じらい
    はにかみ
    謙遜
    思いやり

    花言葉の由来

    花言葉の「恥じらい」「はにかみ」は、はにかみ屋の妖精がこの花にかくれたところ、花も一緒に赤くなったといわれるイギリスの民話に由来する説と夕方に花を閉じてしまうことにちなむという説の2つがあります。
    さらに、英語で恥じらいやはにかむ仕草を表す慣用句の「blush like a peony」に由来しています。

    シャクヤクの基本情報

    基本情報

    シャクヤクの基本情報

    科・属:ボタン科・ボタン属
    別名:貌佳草(カオヨグサ)、ピオニー
    原産地:東アジア
    時期:4月~6月
    大きさ:60~120cm
    花色:赤、ピンク、白、黄、紫

    シャクヤクの特徴

    シャクヤクは、ボタンと同じ属にの植物ですが、ボタンは木なのに対し、シャクヤクは冬になると地上部の茎葉が枯れて根の状態で休眠する多年草に分類されています。
     
    主な原産地は、チベット、シベリア、朝鮮半島にかけて東アジアを中心に生息しています。
    日本には平安時代に広まり、最初は薬としての用途で使用されることが多く、室町時代には、花が鑑賞用として広がって、江戸時代には園芸植物として確立し、多くの品種が生み出されました。
    ヨーロッパには18世紀前半に広まり、イギリスやフランスなどに品種がつくられました。
    その後アメリカではシャクヤクとボタンの交配が進歩しました。
     
    日本で改良されたシャクヤクは花が大きく、花びらが厚く、ゴージャスなものが多いのに対し、ヨーロッパやアメリカで改良されたシャクヤクは少し小さく、カラーバリエーションが豊富でモダンな雰囲気があり、コンテナ植えなど様々な用途に用いられています。

    シャクヤクの種類

    ポーラフェイ

    八重咲きの品種で、香りのよい、大輪の黒いピンク色の花を咲かせます。

    小島の輝

    千重咲きの品種で、光に当たると鮮やかな色になる、黒いピンク色の花を咲かせるのが特徴です。

    コーラルチャーム

    八重咲きの品種で、朝方と夕方で花びらの姿の変化を楽しめるのが特徴です。

    サラベルナール

    薄いピンク色をした花を咲かせ、よい香りをするのが特徴です。
    つぼみの姿はとても品があります。

    かぐや姫

    薄いピンク色の大きめな花びらを咲かせ、お姫様のようなかわいらしい姿が印象的な花です。

    華燭の典

    濃いピンク色の大輪の花を咲かせ、豪華さがある花が特徴です。

    シャクヤクの育て方

    置き場所

    日当たりの良い場所で育て、日当たりの悪いところでは花付きが悪くなります。
    地中が高温になると、根が弱って成長に影響を及ぼす可能性があるため、鉢植えは、真夏は一回り大きな鉢にすっぽりと入れるにして、鉢内の温度が極端にあがらないようにしましょう。
    庭植えの場合は腐葉土や敷きワラで株元を覆うとベストです。
    開花時期は強い風や雨に当たらない場所に置けば、花を長く楽しめます。

    水やり・肥料

    乾燥はNGなため、土の表面が乾いてきたらたっぷりと水を与えましょう。
    夏場は乾きやすいので水やりの回数は多く、冬は乾きにくいので少なくなります。
    肥料は3月と9月~10月の2回ほど、ゆっくり効く化成肥料を株元に軽く施します。
    肥料が多いと株はよく育ちますが、花が咲きにくくなります。

    病害虫

    高温多湿で風通しの悪い環境で灰色カビ病が発生するので、灰色カビ病は主に葉やつぼみに発生する病気で褐色の斑点と灰色のカビが発生してその部分が腐ります。
    また、つぼみのときは咲く前に黒く枯れてしまうこともあるので、殺菌剤で駆除しましょう。
    立ち枯れ病は根元から腐ってしまう病気のことで、土の中に菌がいる場合に発生してしまいます。
    用土は清潔なものを使用し、腐葉土などの有機質は完熟したものを使いましょう。
    春から夏の高温多湿時期には、特に病気が出やすく、定期的な薬剤散布が効果的です。
    また、植える用土は清潔なものを用いるようにするのも病気を予防する上で大切になってきます。

    お手入れ

    咲き終わった花をそのままにすると、栄養がとられてしまうので、花首のあたりから摘み取りましょう。
    はさみに付いた菌が切り口から侵入してウイルス病を起こす可能性があるため、はさみを使う場合は清潔なものを使用します。
    株が大きくなると芽がたくさん出ますが、すべての芽をそのまま育てると栄養が分散してそれぞれの芽に十分に行き渡らず、弱い芽ばかりになってしまい、葉ばかり茂り、花が咲かなくなってしまいます。
    4~5年経過した大株は花後に細く、生長の悪い芽を地際から切り落とし、芽の数を制限して、栄養の分散を防ぎ、丈夫な芽を育てます。

    ふやし方

    株分けでふやすのが一般的で、時期は植え替えと同じ、9月から11月になります。
    根を切らないように掘り上げると翌年伸びる赤い芽が見えるので、一株に3~4芽付くように太い根を手で分けます。
    刃物を使う場合は消毒したものを使用し、切り目を入れて割くように分けていきます。
    分けた株は切り口に殺菌剤を塗り植え付けます。
    鉢植えにする場合は8~10号鉢に一株が目安です。
    根を乾燥させないように気をつけます。
    株分けは、株を小さくするために行いますが、それ以外にも株を若返らせ、花付きや成長をよくする目的もあるため、4~5年に1回は定期的に行いましょう。

    シャクヤクと相性の良い花とは?

    相性の良い花

    シャクヤクの花は、主に母の日や結婚式などのお祝い事にふさわしい花として人気があり、品種改良によって様々な形や色が増えてきています。
    バラ・カーネーション・ダリア・アジサイなど、1輪だけでのボリューミーで豪華な花とも相性が良く、それらを組み合わせればかわいらしいブーケに仕上がります。
    シャクヤクだけを使ったブーケもオススメで、ふわふわっとした見た目とロマンティックな雰囲気になります。
    和洋問わず、どんな結婚式にも合うのでぜひ取り入れてみてください。

    まとめ

    シャクヤクは「聖母のバラ」「山のバラ」とも呼ばれることもあり、その豪華さと鮮やかな花色は美しい人の象徴ともされている花です。
    可憐で美しい花姿はもちろんの事、「はじらい」「思いやり」などの花嫁の優しさを表すような花言葉もあり、ブーケや会場装花に大活躍すること間違いなしです!
    結婚式にはぜひ、シャクヤクを選んでみてはいかがでしょうか?

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    結婚式準備.com編集部

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