顔合わせ食事会の準備と段取りの注意点
両家家族に十分な配慮が必要
顔合わせ食事会は、両家の両親とその家族が、初めて対面する場であることがほとんどです。
初対面で緊張していることが多いため、食事会が和やかに進むように事前に準備して、両家の片方が気まずい思いなどないような、格を合わせる配慮が求められます。結婚する二人が積極的に自分の実家と両親の意見を聞き取り、すり合わせして相手の両親とも共有するよう努めましょう。
和やかな場にするためにマナーについて知っておく
最近では堅苦しいことを取りやめた「カジュアルな顔合わせ食事会」も増えていますが、まだよく知らない相手には、できるだけ丁寧に、マナーに沿ったおもてなしをするのがいいでしょう。丁寧な配慮やマナーに沿った行動は、相手を不快にすることはありませんので、顔合わせで重視されているマナーについて、ポイントで押さえておきましょう。
顔合わせ食事会の主旨・主催・費用分担を決める
主催者と顔合わせの主旨を決める
「どのような会にしたいのか(主旨)」「誰が中心となって仕切るのか(主催)」を準備を始める前に決めておきましょう。
婚約いる二人、または新郎が主催者
結婚まで育ててくれた両親に感謝の気持ちを伝え、両家の親睦を深めるために和やかに楽しみたい顔合わせ食事会では、結婚する二人が主催となることが多いです。
両家の意見をとりまとめ、調整するのにスムーズです。
新郎の父親が主催者
結納をしない代わりのフォーマルな顔合わせ食事会では、新郎の父親が主催となる場合があります。家と家との結びつきを重視して格式を求める場合は、こだわりが強い家のほうの格式に合わせることも多くなるでしょう。
誰をどこまで招待するか参加者を決める
顔合わせは現在では、両家の両親・婚約する二人の計6人で行うことが多いようです。都合がつけば二人の兄弟姉妹・祖父母が一緒に参加することもありますし、地方や家によって顔合わせの参加に考え方が違うこともあるので、どこまで参加するのか両家の考え方を確認し、こだわりが強いほうに人数を合わせましょう。
結婚式について話し合いの場にしたい場合は、両親と二人の6人で行ったほうがいい場合もあります。
費用を誰が負担し、誰が支払うか決める
費用の負担方法
顔合わせ食事会の費用負担は、基本は主催した人が持つ形になります。
費用負担は次のような考え方があります。
・婚約する二人がそれぞれの家族の分を分担する
・両家のそれぞれの父親が自分の家の参加人数分を負担する
・新郎となる男性がすべて負担する
・主催側の父親が全て負担する
当日、顔合わせの場で会計を話し合うのではなく、主催を明確に決めて、両家で負担方法を共有しておく必要があります。
食事会費用の支払い方法
食事会の負担方法がどのような場合でも、代表者(主に新郎、または新婦)が一括して支払います。誰が支払うかも、両家の両親には慌てないようにそれとなく伝えておきましょう。
顔合わせ食事会の日程と会場を決める
顔合わせの食事会の会場選びには、できるだけ両家の意向やニーズをくみ取って、下調べを行ってから予約しましょう。お店予約の際には、お店側に申し伝えなど確認漏れがないかチェックしながら手配しましょう。
顔合わせの日程の決め方
日取りでは、一般的に吉日と言われている「大安」「先勝」などの「六曜」に基づいた日が選ばれます。
最近は、スケジュール重視で「仏滅」「赤口」を気にしないカップルも増えています。以前ほど重視する傾向は少なくなっているようです。料亭やホテルでは吉日は予約が殺到することも多いため、「土日であれば特に気にしない」という人も増加しています。
しかし年長者や地域によっては、現在も「六曜」は重視している人も多いため、両家両親の意見を十分に取り入れて、顔合わせの日取りを決めるようにしましょう。
結婚式の日程が決まっている場合は、挙式の5~7ヵ月前に行うよう、その1~2ヵ月前にはお店選びを開始しましょう。
お店の場所を決める
一般的には両家の中間地点で交通アクセスがいい場所が良いのですが、何かイベントを盛り込んで観光地にしたり、結婚式の会場下見を兼ねたお店選びといった考え方もあります。また遠方の場合は、どちらかの実家の近くまで片方の家族が出向くなどの方法が考えられるため、両家の考えを汲み取って場所を決めましょう。
会場となるお店の決め方
会場として人気のお店はホテル内の料亭やレストラン、料亭、レストランなどが多く選ばれています。両家がゆっくり食事を取ることがてきる個室用意しているお店が望ましいでしょう。
料理のジャンルやコース内容の決め方
顔合わせ食事会では、歓談にスムーズな取り分けが不要であるコース料理を選択するのが一般的です。
顔合わせ食事会で選ばれる一般的なコース料金の相場は8000~13000円程度。
料理のジャンルは両家両親の好みや嗜好を聞いて選びましょう。
好き嫌い・アレルギー・食べられる量などにも配慮して、もし要望があるのであれば予約の際にお店の担当者に相談をしてみましょう。
顔合わせ食事会の当日の流れと段取りを決める
進行とプログラムを決める
顔合わせ食事会の進行とプログラムを、最初に決めた主旨に沿って主催者が決めていきます。顔合わせの流れは次のような内容が盛り込まれていることが一般的です。
【顔合わせの進行例】
・始まりの挨拶
・両家家族の紹介
・婚約記念品の交換
・記念撮影
・乾杯の挨拶
・食事・歓談
・終わりの挨拶
このような内容が盛り込まれることが多いです。
進行は主催者である新郎か、どちらかの父親が行うことになります。
配布物や婚約記念品などを準備する
顔合わせ食事会には、いくつかの準備が必要なことがあります。用意するのに時間がかかるものもありますので、早めの準備を開始しましょう。
準備するもの
家族書
両家族の姓名と年齢などを書いた簡単なプロフィール書です。自分達で用意するか、顔合わせプラン利用であれば、ホテルや式場に前もってお願いして有料で用意してもらうことができます。
婚約記念品
男性側から婚約指輪と、女性側からそのお返しの品を婚約の記念として交換します。交換用に記念品を置く装飾台を用意することがあります。顔合わせプランを利用している場合、有料で装飾台(白木盆など)を用意してもらうことも可能です。
結納金や準備金
結納なしでも男性側の家が結納金を用意していたり、男性側の両親が二人の結婚式の足しにと「結婚準備金」を用意していることもあります。
招待状やしおりの作成
両家の両親に招待状を作って事前に送付することも増えています。
両家の情報の共有や、会話の話題作りやネタの用意のためにしおりを作成するカップルも。
顔合わせ食事会の服装をマナーに沿って決める
顔合わせ食事会に着ていく服装選びは、結婚の挨拶とは違って、お互いの両親の服装の格を合わせるように計らい配慮することが求められます。また、選んだ食事会の場所によってどのようなドレスコードが求められるのか、基本的な服装のマナーを知っておくことで、全員がその場にあった服装をそろえることができます。
顔合わせ食事会の服装は結納に比べると比較的自由ですが、服装を決める際に絶対に両家とも配慮したほうがいい注意点があります。
【顔合わせの服装での注意点】
・会場の格式に服装を合わせる
・両家両親の服装の格を合わせる
・訪問の際の一般的な服装マナーを守る
顔合わせ食事会の手土産を選び、渡し方のマナーを確認する
手土産の用意はなくてもマナー上は問題ありませんが、どちらかの家庭が一方的に手土産をもっていくようなことがないよう、こちらも両家の調整をします。あらかじめ価格を双方で決め、その価格内で選ぶように情報を共有しておきましょう。
手土産にはお菓子などの消え物を選ぶのが無難ですが、地元の銘菓や向こうの家族の好きな物をリサーチしておきましょう。
まとめ
顔合わせ食事会の準備には「両家への配慮」が重要
顔合わせ食事会の準備は、会の目的と主催者を決め、両家の格のつり合いがとれるように、会場や服装を決めて行きます。両家の意見や考え方、こだわりを双方からヒアリングして、調整するのには配慮が大切です。二人で1つ1つ確認して、段取りを決めて準備していきましょう。