結婚指輪の種類のひとつ「ミルグレイン(ミル打ち)」について解説

結婚指輪のアーム部分に、小さな粒が並んでいるデザインを見たことがある人もいるはず。これは「ミルグレイン(ミル打ち)」といわれる装飾技術で、アンティークジュエリーなどによく用いられています。そして、「ミルグレイン(ミル打ち)」には、結婚指輪にぴったりな意味があることをご存知でしょうか。ヨーロッパの伝統技法である、「ミルグレイン(ミル打ち)」について見ていきましょう。

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    ミルグレイン(ミル打ち)の結婚指輪とは?

    結婚指輪

    「ミルグレイン(ミル打ち)の結婚指輪」と聞いても、具体的にどんなものかわからないという人のために、まずは「ミルグレイン(ミル打ち)」について詳しく解説していきます。

    ミルグレイン(ミル打ち)とはヨーロッパの伝統的な装飾技法のひとつ

    「ミルグレイン」は、ヨーロッパに古くから伝わる伝統的な装飾技法のひとつです。「たがね」といわれる道具を使って、指輪のアーム部分の地金に小さな玉をつなげて打ち込んでいく装飾技法のことで、「ミル打ち」ともいわれます。
     
    ミルグレイン(ミル打ち)は19世紀のイギリスやフランスでつくられたアンティークジュエリーによくみられ、現在でも、指輪だけでなく、ネックレスやバングル、イヤリングやピアスなど、さまざまなものに用いられています。

    ミルグレイン(ミル打ち)には結婚指輪にぴったりな意味がある

    「ミルグレイン」はラテン語で、「ミル=1000」「グレイン=穀物の粒」という意味をもっています。穀物が豊かに実るイメージと、小さな粒が途切れることなく並ぶ姿から、「永遠」「潤沢」「長寿」「子宝」「子孫繁栄」という意味もあり、豊穣の象徴ともいわれています。
     
    永遠の愛を誓った証となる結婚指輪にぴったりな意味を持っているといえるのではないでしょうか。

    ミルグレイン(ミル打ち)の結婚指輪を選ぶメリット・デメリット

    結婚指輪選び

    上品で繊細、華やかなイメージから、ミルグレイン(ミル打ち)が施された結婚指輪は人気を集めています。しかし、ミルグレイン(ミル打ち)の結婚指輪を身につけるにはメリットだけでなくデメリットもあります。メリット・デメリットを見てみましょう。

    ミルグレイン(ミル打ち)の結婚指輪のメリット

    ミルグレイン(ミル打ち)の結婚指輪を選ぶメリットは、主に次のようなものが挙げられます。

    • ゴージャスで華やかな印象を与えられる
    • アームの表面に立体感を出すことができる
    • ダイヤなどの宝石がついていなくても光を十分に反射してきれいに見える
    • アンティークジュエリーのような風合いを出すことができる
    • アームの両ふちにミルグレイン(ミル打ち)を施すことで実際よりも指輪が細く見える
    • 繊細なイメージになる
    • 男性でも身につけやすい
    • 傷が目立ちにくく、長く身につけるのに向いている
    • 年齢を重ねた手にもマッチするデザインである

    ミルグレイン(ミル打ち)の結婚指輪のデメリット

    メリットがある一方、ミルグレイン(ミル打ち)の結婚指輪には次のようなデメリットもあります。

    • 凹凸があるため、溝に汚れがたまりやすい
    • 指輪全体にミルグレイン(ミル打ち)を施している場合、サイズ直しが難しい
    • 細いアームにミルグレイン(ミル打ち)を施すと歪みや曲がりなど変形しやすくなる
    • 使用状況によって粒が摩耗したり変形したりする
    • 加工してある分、価格がアップする可能性がある

    クラシカルでステキなミルグレイン(ミル打ち)の結婚指輪ですが、メリット・デメリットを考慮したうえで選ぶようにしましょう。

    ミルグレイン(ミル打ち)の種類や加工法を紹介

    結婚指輪

    金属にたがねで丸い粒を打ち込んでいくのがミルグレイン(ミル打ち)の基本的な加工方法です。しかし、最近ではミルグレイン(ミル打ち)にもさまざまなものがあり、種類や加工法によって結婚指輪の雰囲気が変わります。

    ミルグレイン(ミル打ち)のラインや形はさまざま

    ミルグレイン(ミル打ち)は、アームの両端だけでなく、中央に打ち込まれたり、交差させたりる場合もあります。また、アームにぐるっと一周打ち込んだもの、外から見える部分に半分だけ打ち込んだものなど、さまざまなラインがあります。
     
    また、粒の形は丸い粒がオーソドックスなものですが、最近ではハートや星などをかたどったものも。丸ならクラシカル、ハートや星ならカジュアルなど、結婚指輪の雰囲気が変わります。

    加工法によっても雰囲気が異なるのでしっかりチェックを!

    職人がひとつずつ手作業で施していくのが基本ですが、型に金属を流し込んでミルグレイン(ミル打ち)を表現(鋳造)したり、ミルグレイン(ミル打ち)加工したように見える型をアームに押しつけて打刻する方法もあります。
     
    職人の手作業によるものよりも、型を使用しているミルグレイン(ミル打ち)の結婚指輪のほうが値段が手ごろではありますが、粒の形が崩れやすいものもありますので注意しましょう。

    まとめ

    ミルグレイン(ミル打ち)の結婚指輪で華やかな手元に!

    結婚指輪のアーム部分に、小さな粒が均等に並んでいるミルグレイン(ミル打ち)の結婚指輪は、クラシカルで華やかな印象を与えます。また、傷がついても目立ちにくく、アンティークジュエリーのような風合いが、年齢を重ねた手にもなじみます。
     
    「永遠」「潤沢」「長寿」「子宝」「子孫繁栄」などの意味をもつといわれるミルグレイン(ミル打ち)が施された結婚指輪は、永遠の愛を誓った証として身につけるのにぴったりではないでしょうか。

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    結婚式準備.com編集部

    結婚式準備.com編集部です。結婚式の準備で悩むプレ花嫁を応援する記事を書いていきます。

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