結婚祝いのご祝儀やプレゼントの包み方、渡し方マナー。現金、品物、商品券やギフトカードの包み方と贈り方はこれで完璧

結婚祝いでご祝儀やプレゼントを贈るときには、お祝いの気持ちが伝わるよう包み方や渡し方にもマナーと配慮が大切です。ご祝儀は現金をのし袋(ご祝儀袋)で包んだ後、渡す際には丁寧にふくさで包んで渡します。結婚祝いの品物はのし紙をかけた後に埃避けであある風呂敷や紙袋に入れて持参します。また、郵送や配送のサービスを利用して送る時にも、包み方や利用サービスを適切に選ぶ必要があることを確認しておきましょう。

この記事のINDEX

    結婚祝いのご祝儀(現金)の包み方、渡し方、送り方マナー

    結婚祝いのご祝儀(現金)の包み方、渡し方、送り方マナー

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    結婚祝いで現金を贈る場合は、必ず現金をお祝い事で贈るご祝儀として専用ののし袋「ご祝儀袋」に包んで渡します。
    その際には、誰がどのような理由で贈ったかがひと目でわかるよう、ご祝儀袋の上包みには表書きと名前を、中袋には包んだ金額と自分の名前、住所を、必ずすべて記載してから、お金を包むのがマナーです。

    結婚祝いでご祝儀を贈る際のご祝儀袋の表書きや名前の書き方のマナーについて、詳しくはこちらをご覧ください。

    結婚祝いのご祝儀の贈り方マナー完全解説。ご祝儀袋の選び方、書き方、包み方、お札の入れ方、渡し方、お祝い金額相場まですべて網羅

    結婚祝いでご祝儀(現金)を贈る場合ののし袋(ご祝儀袋)へのお金の入れ方と包み方

    ご祝儀袋の表書きを書き終えたら、ご祝儀に入れる現金は新札を用意し、お札の入れる向きに注意しなから中袋に入れ、もう一度上包みで包んで水引をかけます。その際の手順とマナーを確認しておきましょう。

    ご祝儀に入れるお札は新札を用意するのがマナー

    結婚式のご祝儀は、新札を用意して包むのが一般的なマナーです。新しい門出への縁起を担ぐ意味と、「心をこめて丁寧に準備したお祝い金」であることを示す意味があります。新札への両替は銀行の窓口または両替専用ATMで可能です。土日の両替は難しい場合もあるため、平日に準備しましょう。

    ご祝儀袋の包み方手順

    ご祝儀袋は表書きを書く前に水引、上包み、中袋を丁寧にばらしてから表書き、金額、氏名、住所を記入した上で、準備したお札を向きに注意しながら中包みに入れ、再び元あった形状に包み直します。
    市販のご祝儀袋では中包みや封筒式の中袋が付いていて、既に折られていることがほとんどのため、お札を入れる向きのみ気を付けて、もともと折られていたとおりに戻して包みなおすだけで大丈夫です。そのため、中袋(中包み)がどのように入っていたか、折られていたか、水引の向きなどを覚えつつ、丁寧にはがしていきましょう。

    【ご祝儀袋のお金の入れ方と包み方手順】
    (1)水引きを丁寧にはずし、上包みを開き中袋を取り出します。
    (2)金額と住所氏名を記入した中袋に、肖像画(顔)が表になるよう、お札を入れます
    (3)中袋の表と、上包みの表、上下の天地を合わせて包みます
    (4)上包みを折る際は、折り返す下の部分を上の部分に重ねます
    (5)水引を丁寧にはめて、自分の名前を書いた短冊を差し込みます

    ご祝儀の中袋へお金の入れ方とお札の向き

    ご祝儀、お金、入れ方、向き

    お札は入れる前にすべての表裏と左右の向きをしっかり揃えておきます。中袋には、肖像画(顔)が上になるよう、お札の肖像画の顔の位置は最初に出る向き(上)に来るようにします。封(のり付け)は基本的には必要ありません。 ただし、市販の包み式の中袋で「封」と印刷されている場合は、のりで貼ります。

    ご祝儀袋の上包みの包み方

    ご祝儀袋の上包みの包み方

    上包みを折る際は、運が上がるようにという願いを込めて、上の折りに対して下の折りを重ねるのが正しい折り方になっています。
    この折の重ね方が逆の場合は、お葬式など弔事で渡す「不祝儀」の意味になり、真逆のマナーになってしまうため注意が必要です。

    結婚祝いでご祝儀(現金)を手渡しで贈る場合のふくさへの包み方

    ご祝儀を持参する際は、ふくさ(袱紗)に包んで持って行くマナーになっています。ふくさを使ったご祝儀の包み方、使い方を確認しておきましょう。

    「ふくさ(袱紗)」とは

    ふくさ(袱紗)とは、絹やちりめんでできた四角い布のこと。
    結婚やお祝いごとに使用するご祝儀袋や、お悔やみのときに使用する香典袋などの不祝儀袋、進物などの大切な品物を包んだり覆ったりするために使用します。
    ふくさを使用する理由は2つあり、ひとつはご祝儀袋を綺麗な状態で相手に届けるための「埃よけ」として。もうひとつは、熨斗袋で金封し、さらに袱紗で包むことによって、礼節を尽くし相手とよろこびを共有するという気遣いを示すことができます。
    現代では、ご祝儀袋をそのままバッグなどに入れて持参する方も多くみられますが、本来はふくさに包んで持参するのがマナーです。ふくさは必要か、必要ないかと問われれば、今後のことも踏まえ、社会人のマナーとして用意したほうが良いと言えるでしょう。

    結婚式で使用するふくさの色

    ふくさは相手へのお祝い・お悔やみの気持ちを反映させたものでもあるため、結婚式などのお祝い事(慶事)と葬儀などのお悔やみの場(弔事)では使う色が変わります。

    【慶事・弔事のふくさの色】
    慶事・・・お祝いの気持ちを表した赤・オレンジ・ふじ・桃・えんじ・金・ローズ・紫などの華やかな暖色系(柄物や刺繍が入った袱紗は慶事用)
    弔事・・・お悔やみの気持ちを表して紺・深緑・灰緑・緑・うぐいす・灰青・グレー・紫などの寒色系
    (弔事では無地の袱紗のみを使うようにした方が無難)
    慶事弔事共通・・・濃い紫色のみ両方使用可能

    結婚式で使用するふくさの種類

    ふくさには主に4種類の形があり、ご祝儀を包む金額や結婚式の格式など用途によって、使われる形が異なる場合もあるので注意しましょう。

    ベーシックタイプ

    正方形でシンプルな風呂敷のようなもの。裏地がついてリバーシブルで使えるものもあり、金封の包み方によって慶事用・弔事用と使い分けられ便利です。基本的にはどの金額ののし袋にも使用することができます。

    爪付き袱紗

    風呂敷タイプの袱紗に爪がついているタイプ。会場までに行くまでに袱紗が崩れてしまわないように工夫されています。金封を包み終わったあとに、爪を止め糸にかけます。爪の方向を逆にすれば、慶事用・弔事用と使い分けることができます。相場~相場以上の金額を包むのし袋に使用できます。

    台付き袱紗

    金封を乗せる台がある風呂敷タイプの袱紗。金封の四隅がゴムで留められるようになっていることもあります。爪付き袱紗とのミックスになっている場合もあります。相場~相場以上の金額を包むのし袋に使用できます。

    金封袱紗

    長財布のような形で、袋を挟み込んで使用。 カバンやスーツのポケットに入れても崩れずスマートに渡すことができ便利ですが、略式とされており、一般的には3万円以下のご祝儀や香典を包む際に用いられ、高額な場合は用いられません。慶事用やお見舞いには右開き、弔事用には左開きのものを使用します。開き方が違うので2通り揃えておくか、左右兼用のものを購入する必要があります。

    ふくさの一般的な値段。100均ショップで売っているふくさでも大丈夫か

    ふくさは一般的には百貨店や文具店などで購入でき、価格帯は手ごろなものから生地や織りが上等な高額なものまでさまざまですが、通常は1000円~3000円程度で購入できます。
    近年では、100均ショップでもふくさが売られているのを見かけ、「これを結婚式で使ってもマナー的には大丈夫か」と心配になる人も多いでしょう。もちろん100均ショップで売られているふくさも、場と用途に合った色、模様、金額に見合った形であれば問題はありませんが、あくまで臨時のものと考え、できればきちんとしたものを慶事用、弔事用でひとつづつ揃えておくことをおすすめします。

    結婚祝いののし袋「ご祝儀袋」のふくさでの包み方。包む際は向きに注意

    ふくさでご祝儀袋を包む際には、ご祝儀をふくさに置く向きと、包む順番を確認しておきましょう。 

    「ご祝儀袋」のふくさでの包み方

    包んだ後、右開きになるのが慶事用の包み方です。これが逆になると(左開きになると)弔事用の包み方になってしまいます。慶事は右、弔事は左と覚えましょう。

    ご祝儀袋、ふくさ、包み方

    【ふくさでのご祝儀の包み方手順】
    (1)ご祝儀袋をふくさの中心より左側に置きます。つめがついているふくさは、つめが右側にくるように広げてください。
    (2)向かって左側の角を内側に折りたたみます。
    (3)上の角を内側に折りたたみます。
    (4)下の角を折りたたみます。(祝儀袋は点線のあたり)
    (5)右側の角を、祝儀袋の右端を軸に左側へ折りたたみ、裏返します。
    (6)余った角を折りたたみます。つめがついているものは、かけてとめます。

    ふくさはいらない?ふくさを忘れてしまった場合のマナー

    結婚式では男性は手ぶらで来る人も多く、内ポケットからご祝儀袋をむき出しのまま受付で出す人も見られます。これは男性はふくさがいらいない、なくてもOKと言うわけではありません。

    ふくさは結婚式に出席するなら準備が必要

    本来、ふくさがないからと言ってむき出しのままのご祝儀を持っていくことはマナー違反です。特に格式の高い会場で行う結婚式や、ゲストに職場の目上の方や親族の年配の方を多く招待しているような結婚式では、ふくさは準備しておくことをおすすめします。

    ふくさはハンカチでの代用も可能

    当日になってふくさの準備を忘れていたことに気づく人もいることでしょう。ふくさの準備を忘れてしまった場合には、ふくさ本来の目的である「しわがつかない」「埃避け」の目的を果たせるハンカチでの代用が可能です。ハンカチの色は白、または寒色系以外の暖色系の色で無地のもの、できればしわがないようきちんとアイロンを綺麗にかけ、ふくさ同様の手順で包みましょう。

    結婚祝いでご祝儀(現金)を手渡す場合のふくさを使った渡し方

    ご祝儀を受付で手渡す際、また新郎新婦に直接手渡しする際には、ご祝儀袋を直接持って渡すのではなく、ふくさを利用してご祝儀を渡すお盆とし、丁寧な渡すことがマナーとなっています。ご祝儀は右開き、時計回りに回して渡すと覚えましょう。最後にふくさの上にご祝儀をのせ、渡す側に回転させる際に反時計回りにして回すのは弔事の際の香典の渡し方になってしまうため、特に注意してください。

    【ふくさを使ったご祝儀の渡し方手順】
    (1)自分から見て右側に開くように袱紗を持ち、開きます。
    (2)右側に開いたらそのまま台の下に折り返し、左手で押さえます。
    (3)続いて下側を開き、2と同様に再び台の下に折り返し、左手で押さえます。
    (4)右手で金封を引き抜きます。台付き袱紗の場合は台上に、台がない場合(金封袱紗や爪付き袱紗)は袱紗そのものを台にして、金封を載せます。
    (5)180度時計回りに回転させ、文字を相手が読めるように状態にして渡します。

    結婚祝いでご祝儀(現金)を現金書留で郵送する場合の封筒の包み方、送り方

    結婚祝いを手渡しではなく郵送する場合、郵便局の「現金書留」のサービスを利用します。
    これは現金を送付する場合専用の一般書留です。専用封筒はのし袋も入る大きさになっています。万一、郵便物等が何らかの事故や盗難に合い届かなかった場合に、原則として差し出しの際申し出のあった損害要償額の範囲内で、実損額を賠償してくれます。
    現金書留の手続きはコンビニでは行えず、必ず郵便局の窓口で行います。結婚式に持参するのと同様にご祝儀を包むのし袋(ご祝儀袋)に名前、中袋に金額と住所を記入した上で包んで持参し、現金書留の手続きを行います。

    ご祝儀を郵送する際の相場金額や手順について、詳しくはこちらをご覧ください。

    ご祝儀を郵送する方法!金額・時期・現金書留・送り方を徹底解説

    ご祝儀を郵送する際に現金書留の手続きで必要なもの

    ご祝儀袋の表書きや、中に包むお祝い金の新札の用意、手紙を書いて封筒に入れるなどの準備は、事前に済ませておき、郵便局に持参します。

    現金書留を送る際に手続きで郵便局に持参するもの
    ・表書きや中袋が記入済み、お札を封入済みののし袋(ご祝儀袋)
    ・手紙やメッセージカード(封書にする)
    ・印鑑(封じ目の〇蘭に割り印を押すために必要)
    ・手続きするための費用

    ご祝儀を郵送するための現金書留の包み方と手続き手順

    郵便局の窓口では、次のような手順でご祝儀と手紙を現金書留専用の封筒に包み、手続きを行います。

    現金書留の手続き手順
    1. 現金書留の封筒に必要事項を記入
    2. 現金を入れたご祝儀袋とメッセージカードを現金書留の封筒に収める
    3. 現金書留の封筒を閉じて指定場所3ヵ所にサインまたは印鑑を押す
    4. 郵便局の窓口に行って郵送の手続きをする
    5. 料金の控えを受け取る
    6. 郵送状況が気になる場合はインターネットで追跡可能
    7. 相手に届いたら完了

    結婚祝いのプレゼント(品物)の包み方、渡し方、送り方マナー

    結婚祝いのプレゼント(品物)の包み方、渡し方、送り方マナー

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    結婚祝いで贈り物としてプレゼントプレゼント(品物)を贈る際は、丁寧な贈り物として包装紙で包、必ず表書きと送り主の名前を書いた熨斗(のし)紙をかけて贈る必要があります。また、手渡しする場合は、持っていくまでの埃避けとして紙袋か風呂敷で包んで持参することがマナーとなっています。結婚祝いの包み方や渡し方について確認しておきましょう。

    結婚祝いでプレゼント(品物)を贈る場合の熨斗(のし)紙のかけ方

    結婚祝い、のし、水引、結びきり、あわじ結び

    結婚祝いで贈り物としてプレゼントプレゼント(品物)を贈る際は、丁寧な贈り物として包装紙で包、必ず表書きと送り主の名前を書いた熨斗(のし)紙をかけて贈る必要があります。

    結婚祝いののし紙の種類、表書きや名前の書き方につて、詳しくはこちらをご覧ください。

    結婚祝いの贈り物へ「のし(熨斗)」のかけ方、水引の種類の選び方、表書きの書き方。贈り物マナーを分かりやすい画像で紹介

    結婚祝いを手渡しする際の訪問日時の決め方とマナー

    結婚祝いを手渡しする際の日時の決め方や、相手の家に訪問する際のマナーを確認しておきましょう。

    結婚祝いを渡す日取りの決め方

    結婚祝いを手渡しするために新郎新婦の家に訪問するタイミングは、結婚式の10日前までの吉日(大安、友引)が正式であるとされており、吉日のうちでも「午前中」を選ぶのが良いとされてきました。最近は必ずしも午前中を厳守しなくても、相手の失礼にならない時間帯(およそ午後3時までが目安)なら構わないとされています。訪問時間は早朝や昼食時は避けるのが一般的です。また、相手が特に日柄を気にしていないようだったり、都合の良い在宅時間を指定された場合は、相手の都合に合わせて問題はありません。

    新郎新婦の自宅、または実家に訪問する際のマナー

    訪問の日程を決めるには、事前に電話やメールなどで先方の都合を尋ねた上で、日時を約束しましょう。基本的には日柄以上に、先方の都合を最優先する心配りが大切です。そして訪問する時は、実家の場合は約束の時間より少し遅れてお伺いするのが礼儀です。先方の準備が整うのを待つ意味もあり、約束時刻より数分程度遅れて到着するようにしましょう。

    結婚祝いでプレゼント(品物)を自宅で手渡しで贈る場合の紙袋の包み方、渡し方

    結婚祝いの品物を渡す際には、渡し方や渡す時のタイミングにもマナーがあります。

    洋室で結婚祝いを渡す際の所作

    玄関でお出迎えされて応接間に通された場合、まず結婚祝いを紙袋または風呂敷から取り出して、紙袋は軽くたたんで脇に置き、結婚祝いの包装に乱れがないか確認します。相手に挨拶を終えた後に、両手で結婚祝いを持ち、いったん自分の正面に置きます。それから180°向きを変えて両手で渡しましょう。

    和室で結婚祝いを渡す際の所作

    和室の場合も、取り出して渡すまでの所作は洋室の流れと同様です。ただし、座布団を差し出されても、結婚祝いを渡す前はまだ座布団の上に座らないのがマナーなので、まず座布団の脇に正座し、結婚祝いを渡してから座るようにしましょう。

    結婚祝いを入れた紙袋

    結婚祝いを入れた紙袋は基本的には「埃よけ」としての役割を持っています。そのため、自宅で結婚祝いを渡す場合、紙袋のまま渡すのは失礼と考えられています。紙袋から出して手渡し、紙袋はたたんで持ち帰りましょう。

    結婚祝いを外出先で手渡しする場合の包み方、送り方マナー

    結婚祝いをレストランなどのお店や職場など、外出先で渡す時のマナーも確認しておきましょう。

    外食先では着席前に結婚祝いを手渡す

    個室に通され、コートなどをハンガーにかけ、着席する前が結婚祝いを渡すタイミングです。
    まず紙袋から結婚祝いを取り出し、自分の前に正面を向け、包装が乱れていないかチェックします。次に、相手の方に結婚祝いの正面を向け、両手を添えて差し出します。
    渡す際に「御結婚おめでとうございます。お二人で使って頂ければ嬉しいです」など、一言添えて手渡しましょう。

    結婚祝いを渡した後に持ってきたものとは別の新しい紙袋を渡す

    持ってくる際の紙袋は埃よけのために使うものなので、相手には渡しません。
    持ち帰るために未使用のお渡し用の紙袋を別に用意し(購入の際にお渡し用の袋を入れてもらう)、「もしよければ、こちらをお使いください」とひと言そえて、後から渡しましょう。

    結婚祝いを渡す際には持ち帰り用の新しい紙袋を用意する

    レストランや料亭など、自宅以外の外出先で結婚祝いを手渡す場合には持ち帰りに紙袋が必要になるため、紙袋を用意してお渡しします。一度紙袋から出して手渡しするのは自宅の際の手渡しの所作と変わりませんが、その後に「お持ち帰りの際にご利用ください」といって、自分が持ってきたものとは別の新しい紙袋を一緒に渡します。結婚祝いを準備するお見せで、持ち帰り用の新しい紙袋も必ず一緒に準備してもらいましょう。持ってきた紙袋は自分で持ち帰ります。
    ただ、最近では外食などの場合には持ち帰りを想定しマナーを理解している前提で「袋のまま失礼いたします」と一言添えて、両手を紙袋に添えてお渡しするケースも増えています。結婚祝いを渡すのにもたついてしまうようであれば、こちらの方法でスムーズに渡しても良いでしょう。

    結婚祝いでプレゼント(品物)を手渡しで贈る場合の風呂敷の送り方

    結婚祝いを持ち運ぶ際に、日本の伝統的な包みとして風呂敷があります。風呂敷で結婚祝いを包むひと手間があると、改まった印象があり、結婚祝いを格式高く見せてくれるでしょう。風呂敷も紙袋同様「埃よけ」としての役割のため、風呂敷を解いて結婚祝いを渡し、風呂敷は素早くたたんで持ち帰ります。

    お店や職場など外出先の場合は風呂敷はあまり使用しない

    風呂敷は結婚祝いを格式高く見せてくれますが、レストランなど外食の際には現在ではあまり使用しません。というのも、風呂敷は一度解いてから結婚祝いを渡すのがマナーになっており、持ち帰りが想定される外食の場合、また風呂敷に包みなおすという手間がかかります。相手の実家以外の場所で結婚祝いを手渡す場合には、持ち帰りの配慮も兼ねて紙袋で渡すほうが無難です。

    結婚祝いでプレゼント(品物)を手渡しで贈る場合の風呂敷の包み方

    最も格式高い結び目のない「平包み」の包み方

    まず、風呂敷の裏側を上にしてひし形になるように広げます。中央に贈り物を置いて、手前の角、左の角、右の角、奥の角の順に贈り物へかぶせていきます。手前の角をかぶせるときは端を贈り物の下へ折り込んで安定させ、奥の角はかぶせたときに風呂敷の主役となる柄が来るようにするのがポイントです。

    簡単に包めて持ちやすい「お使い包み」「四つ結び」

    平包みと同様に風呂敷と贈り物を置きます。手前の角をかぶせて折り込み、奥の角をかぶせます。左右の角を真ん中で真結びにすれば、最も一般的な「お使い包み」の完成です。
    「四つ結び」は、手前と奥の角、左右の角をそれぞれ真結びにするのもので、中の贈り物も安定します。

    柄を活かして持ちやすい「隠し包み」

    「お使い包み」の安定感をキープしながら、「平包み」のように風呂敷の柄をきちんと見せる包み方です。
    「お使い包み」をしたあと、結び目の下になっている奥の角を引き抜いて、結び目の上にかぶせるようにします。

    お酒を風呂敷で包むための「瓶包み」

    お酒は日本では昔から伝統的な結婚祝いです。風呂敷でお酒を包むための「瓶包み」は、1本の瓶を包むときの方法です。風呂敷の裏側を上にして、ひし形になるように広げ、中央に瓶を立てます。手前と奥の角を瓶の上で真結びします。左右の角を持ちあげて瓶の手前で交差させ、後ろに回して真結びします。瓶の上の真結びを1回ほどいて、それぞれの角をねじり先端を真結びすると輪っかの持ち手ができあがります。

    結婚祝いでプレゼント(品物)を郵送、配送する場合の包み方、送り方

    結婚祝いでプレゼント(品物)を郵送、配送する場合は、郵便局か一般の配送業者に依頼する前にラッピングとのしを自分で包むか、購入した業者に依頼して整えてから手続きを行いましょう。

    郵送配送する際には基本的には「内のし」をかけラッピングをする

    結婚祝い、内のし、外のし

    結婚祝いのプレゼント(品物)を郵送、配送する際には、品物にのしをかけ、その上からラッピングをする「内のし」を選びましょう。ラッピングの上に送り状を貼って、配送手続きを行います。

    購入した店舗や通販を利用して結婚祝いを配送する場合ののし紙と包装依頼

    実店舗やインターネット通販で結婚祝いの品物を購入する際に、注文と同時に配送をお願いしたいと考えてるい人もいるでしょう。その際には、注文する業者が結婚祝いの贈り物用にラッピングやのしを掛けてくれるかどうかを必ず確認して購入しましょう。
    のし掛けやラッピングサービスを承っていない業者や通販サイトもあるため、そういった場合は別の業者を検討するか、一度自分の元に商品を送ってもらい、自分でラッピングしてのしを掛ける必要があります。ラッピングものしも掛けてくれる業者の場合、内のしを選択すればのしの上に包装紙をかけ、配送の送り状をラッピングの上に貼り付けてくれます。
    また、他の物と一緒に結婚祝いを贈りたい場合は外のしを選択してラッピングを依頼し、一度自分の手元に品物を届けてもらってから、他に贈りたい結婚祝いと一緒に梱包して配送の手続きを行いましょう。

    割れ物の郵送配送を手配する場合の包み方

    自分で購入したギフトや割れ物ギフトを梱包して郵送、配送を手配したい場合は、最寄りの配送センターにラッピングとのしをかけたギフトを持ち込んで配送手続きを行います。その際、有料で配送用段ボールや割れ物用の緩衝材を購入し梱包してもらえるサービスが利用できるため、そちらを利用するとスムーズです。

    結婚祝いにご祝儀とプレゼントを一緒に郵送する場合の包み方、送り方マナー

    結婚祝いにご祝儀とプレゼントを一緒に郵送する場合の包み方、送り方マナー

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    結婚祝いの贈り物として、ご祝儀(現金)とプレゼント(品物)を一緒に送りたい場合には、定型外郵便に現金書留をオプションでつけるというサービスを利用しましょう。現金書留はゆうパックやゆうメールなどの配送サービスにつけることはできないため、注意してください。

    現金と品物を一緒に送る場合のご祝儀(現金)とプレゼント(品物)の包み方

    ご祝儀、プレゼントをそれぞれ包んでのしをかけ、表書きもそれぞれきちんと書きましょう。二つをひとつの梱包材(段ボールや紙袋など)の中に入れて梱包します。

    結婚祝いで現金と品物を一緒に送る送り方

    郵便局で、定形外郵便の送り状をもらって記入を済ませた後に、窓口で定形外郵便の中に現金が入っていることを伝え、現金書留を付けて欲しいことを依頼します。送料は、 『定型外郵便の送料 +430円(損害要償額1万円まで) さらに5,000円ごとに+10円(上限50万円)』 です。窓口で現金が荷物の中にいくら入っているかを確認されるため、申告して送料を支払いましょう。

    結婚祝いで商品券やギフトカードを贈る場合の包み方、渡し方、送り方マナー

    結婚祝いで商品券やギフト券ギフトカードなど、金券を贈る場合の渡し方や包み方も確認しておきましょう。

    結婚祝いで商品券やギフトカードを贈る場合の包み方、渡し方

    基本的に結婚祝いで贈る商品券やギフト券、ギフトカードなどは新たに実店舗や通販などで購入して渡すことが通常です。家にあった商品券などを包んで結婚祝いとして渡すことはマナー的に避けましょう。
    商品券やギフト券、ギフトカードなどの金券は、基本的に購入した場所で結婚祝い用にラッピングしてもらえることがほとんどですので、まずは購入先で金券専用の贈呈用の箱や封筒に入れ、ラッピングとのしをかけてもらうよう依頼しましょう。

    結婚祝いで贈る商品券やギフトカードはのし袋、ご祝儀袋で包んでもよいか

    結婚祝いで贈る商品券やギフト券、ギフトカードなどの金券は現金と同じ使い道ではあるものの、ご祝儀袋に包むことは一般的ではありません。
    金券を誕生祝などお祝いごとのプレゼントとしてご祝儀袋に入れることは問題ありませんが、結婚祝いなどの改まったお祝いの場合は、基本的に使い道が幅広い現金のほうが良いという考え方があります。また、贈る相手の立場や年齢、関係性によっては、結婚祝いに金券を贈ることは失礼に当たる場合もあります。
    そのため、結婚祝いで商品券を贈る場合には、贈る相手との間柄を考慮して、よく考えて贈った方が良いでしょう。また、ご祝儀袋に包むことは避けた方が良いでしょう。

    結婚祝いで商品券やギフトカードを郵送する場合は一般書留か簡易書留を利用

    結婚祝いで商品券やギフト券、ギフトカードなどの金券を郵送するには、通常は郵便局が取り扱っている一般書留か簡易書留のサービスを利用します。これは、万が一紛失などの郵便事故にあった場合は一定金額まで補償してくれ、きちんと届いたか確認できる追跡も可能なサービスです。現金を送る際に利用する現金書留は、金券には利用することができません。
    また、一般業者が扱うレターパックなどで配送することも可能です。こちらは配送料が安く、追跡が可能です。ただ万が一紛などの事故に巻き込まれた場合の補償はつかないため、万全を期すなら一般書留か簡易書留を利用を検討しましょう。

    まとめ

    結婚祝いのご祝儀やプレゼントの包み方、渡し方のマナーを事前に確認しておこう

    結婚祝いの包み方や渡し方、送り方には、相手にスムーズにお祝いの気持ちが伝わるよう、配慮の意味をこめたマナーがあります。一度確認しておけば、節目のお祝いごとの贈り物にも必ず役に立つ知識です。結婚祝いの種類やケースごとに、しっかり確認しておきましょう。

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    結婚式準備.com編集部

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