結婚式に出席、欠席、どちらの場合も返信はがきは必ず出すのがマナー
Norman01 – stock.adobe.com
結婚式の招待状が届いた場合は、出席か欠席かのいづれにしても、招待状に同封された返信はがきを必ず出すマナーになっています。
出席の場合は同封されている返信はがきに記入して出す
出席すると決まっている場合は、招待状に記されている返信はがきの返信期限までに、返信はがきに必要事項とお祝いメッセージを添えて返信しましょう。書き方やメッセージの例文は後ほど説明します。
欠席はケースにより欠席を事前連絡してから返信はがきを出す
欠席の場合も、出席同様返信期限内に返信はがきに必要事項を記入し、お祝いと欠席のお詫びのメッセージを添えてはがきを出しますが、招待状が届く前にどのように招待されたかによって、欠席をお知らせする際の配慮や手順が異なります。
また、欠席でも結婚のお祝いを送る必要がある場合には、欠席の連絡後、結婚式前までに結婚祝いを送りましょう。
結婚式を欠席する際のご祝儀の渡し方と金額相場のマナー。ご祝儀を渡さないのはどのようなケース?
事前に招待状を出す打診があってから招待状が届いた場合
招待状が届く前に、新郎新婦より結婚式に出席して欲しいので招待状を送付したいと事前打診があった場合には、返信はがきを出す前に欠席になることとお詫びを、事前に電話またはメールやラインなどで伝えましょう。打診があった際に電話で打診された場合は電話で、メールやラインで打診があった場合にはメールやラインで欠席を伝えるのが良いでしょう。
欠席を電話やメールで事前に知らせた後には、必ず欠席に印をして、お祝いとお詫びのメッセージを添えた返信はがきを必ず期限内に送付しましょう。
事前打診なく招待状が届いた場合
特になんの事前打診もなく新郎新婦から招待状が届いた場合には、そのまま欠席することを返信はがきで伝えるだけでかまいません。
結婚式招待状の返信はがきの期限はいつまで?。出し方のマナー
出席の場合は届いてから1週間以内の返信が望ましい
結婚式招待への返信はがきは、招待状に明記されている返信期限内に送ればいいのですが、出欠を迷う理由がない限りは、早めに返信するのがマナーです。招待状が届いてから1週間以内を目安に返信はがきを出しましょう。新郎新婦は返信はがきで出欠の最終確認とみなすため、席次決めや料理や引出物の数を確定させたりと準備に大いに影響します。
欠席の場合は届いてから1週間過ぎてからが望ましい
結婚式を欠席する場合は、すぐに返信することは配慮が足りないとされています。
到着より1週間程度おいて、都合をつけようと努力いる時間をおいてから返信するのが良いでしょう。遅らせると言っても期限ギリギリにならないよう注意してください。
出席を迷っている場合
出欠の返信をするのに迷ってしまう事情がある場合は、いつまでに決断できるのかを定めたうえで、新郎新婦に早めに連絡し、返信期限内までに返事をすることを伝えておきましょう。
返信はがきを出し忘れて返信期限が過ぎてしまった場合
返信はがきを返信期限内までに出し忘れてしまった場合には、気づいた段階ですぐに新郎新婦に電話やメールなどで連絡し、遅くなってしまったお詫びと出席または欠席であるかを伝えましょう。また、連絡の後に改めてすぐ返信はがきを出すのがマナーです。その際、必ずお祝いのメッセージとお詫びのメッセージを書き添えてから出しましょう。
出席と返信後に欠席せざるを得なくなった場合
出席と返信後に、やむを得ない事情などで参加できなくなってしまった場合は、「行けない」と判断した時点ですぐに連絡をしましょう。結婚式の準備は返信はがきが届いた段階で急ピッチで進んでおり、出席者用の席の用意や引き出物などは事前に発注するため、キャンセルが効かないものも出てくるため、新郎新婦に大いに迷惑をかけてしまうからです。
欠席連絡とお詫びは対面で行うのが最も丁寧ですが、急を要することなので電話またはメールでもかまいません。
お詫びの連絡後は、結婚式の前日までにお詫び状を添えた結婚祝い(ご祝儀)を贈りましょう。直接会って渡すのが望ましいのですが、都合がつかない場合は現金書留で送っても問題ありません。
返信はがきに切手が貼っていなかった場合
返信はがきに切手が貼っていなかった場合は、新郎新婦が貼り忘れてしまっているケースがほとんど。結婚式準備は本当に慌ただしくやることが多いために、抜けてしまうこともあるでしょう。この場合は、二人の忙しさを思いやり、はがきの料金分の切手(2020年現在1通63円)を貼って出しましょう。お祝いの気持ちを表すために慶事用の切手を選択することも可能です。慶事用切手は郵便局で取り扱っています。
結婚式の返信はがきで確認するべき書き方のマナー
lunarts_studio – stock.adobe.com
結婚式の返信はがきの書き方マナー
黒のペンを使用
返信はがきは、濃い黒の毛筆や万年筆で書くのが正式なマナーですが、慣れていない方はボールペンでも問題ありません。ただし、濃い黒以外の色を使うのはNGです。カラーペンや薄墨、グレーのペンは使用しないでください。
二重線を引く場合は定規を使う
返信はがきでは自分に使われている敬称はすべて二重線を引いて消すのがマナーですが、その際に必ず定規を使用して線を引きましょう。
修正線は定規を使う
文字を書き損じをした場合は二重線で訂正するのがルールで、修正テープなどは使用しません。また、二重線は必ず定規を使って線を引きましょう。
丁寧な字で書く
お祝いの気持ちが伝わるように、必ず読みやすい大きさの丁寧な文字で記入しましょう。イラストなどを添える人もいますが、目上の方や会社関係の方への記入は避けた方が無難です。イラストは友人関係までにとどめましょう。
返信はがきに添えるメッセージの書き方のマナー
句読点は使わない
慶事なので、結婚式の返信はがきでの句読点の使用は避けましょう。句読点は「終わり」「区切り」を意味するので、縁起が良くないとされています。
忌み言葉、重ね言葉は使用しない
結婚式や出産など慶事のお祝いのメッセージでは、日本では『忌み言葉』『重ね言葉』は縁起が悪いため避けるというマナーがあります。メッセージの文章を考える際には注意ましょう。
・夫婦の別離を連想させる言葉
・再婚を連想させる言葉
・不幸、不吉、死を連想させる言葉
・同じことを繰り返す重ね言葉
忌み言葉 とは
出る、帰る、やめる、返す、短い、別れる、離れる、切れる、死ぬ、殺す、終わる
など
重ね言葉 とは
再び、再度、くれぐれ、またまた、しばしば、返すがえす、重ねがさね、繰り返し、再三、次々、わざわざ、たびたび、相次いで、皆々様、
など
結婚式の返信はがきの書き方
結婚式の返信はがきの書き方を出席、欠席別に見てみましょう。
出席の場合の返信はがきの書き方
表面の書き方。『行』や『宛』を二重線で修正する
招待状に同封されている返信用ハガキの表面には、主催者の宛先があらかじめ記載されていることが多く、宛先の下に『行』や『宛』と書かれている場合があります。そのまま返信するのは失礼に当たるので、二重線で訂正して『様』と書き直しましょう。
二重線は、縦書きなら縦線、横書きなら横線にします。必ず定規を使って修正しましょう。
裏面の書き方。出席に丸をつけ、自分への敬称を二重線で消す
・『御欠席』を二重線で消します。
・『(出席の上にある)御』を二重線で消します。
・『(名前の上にある)御芳』を二重線で消します。
・『(住所の上にある)御』を二重線で消します。
・出席の項目に〇をつけます。
・住所、名前を書きます。
・備考欄やアレルギー欄がある場合は、申し伝えておきたいことやアレルギーなどある場合には申告しておきます。
・空いている空欄にメッセージを書き込みます。
夫婦連名での招待や子ども連れでの出席の場合
芳名の欄に、招待状に記載されている連名で招待された出席者全員の名前を記載します。
子ども連れの場合、宛名に子どもの名前がなければ、基本的に子ども連れでの出席は避けましょう。預け先がないなど連れて行かないと出席が厳しい場合には、返信はがきを出す前に新郎新婦に直接電話やメールなどで問い合わ確認し、出席OKである場合のみ子どもの名前も記載して返信します。
返信はがきの備考欄やアレルギー表記欄
返信はがきに備考欄やアレルギー表記欄がある場合、体質や持病により食べてはいけないものや、アレルギー食材がある場合には申告しておきましょう。また、妊娠による体調の心配や子ども連れでの出席で、すぐに外に出やすいよう扉近くの席を希望したいなど配慮してほしいお願い事も記入できます。ただし、「申し訳ありませんが」「お願いがあります」など、一言添える配慮が大切です。
何もなければ「特にありません ご配慮ありがとうございます」と記載しましょう。備考欄やアレルギー表記欄がなく、事前にアレルギー食材を申告しておきたい場合などには、返信はがきに書いてもかまいませんが、見落としを防ぐために直接新郎新婦に伝えるのが望ましいです。
結婚式欠席の返信はがきの書き方
表面の書き方は出席の場合と同様です。裏面には欠席のメッセージにはお祝いの言葉と、お詫びの文言を必ず盛り込んで気持ちを伝えるようにしましょう。
・『御出席』を二重線で消します。
・『(欠席の上にある)御』を二重線で消します。
・『(名前の上にある)御芳』を二重線で消します。
・『(住所の上にある)御』を二重線で消します。
・欠席の項目に〇をつけます。
・住所、名前を書きます。
・空いている空欄にメッセージを書き込みます。備考欄がある場合は備考欄にメッセージを書いてもかまいません。
結婚式出席の返信はがきに添えるメッセージ例文
photoguns – stock.adobe.com
結婚式に出席する場合には、二人への結婚のお祝いの言葉や、喜んで出席させていただくこと、結婚式当日を楽しみにしている旨のメッセージを書きましょう。親しい友人や身内、親族であれば、自分らしい言葉を使ったメッセージやカジュアルな表現を多少使っても問題はありません。会社関係や、結婚式の招待状の差出人が両家両親の場合は、丁寧な言葉遣いを心がけましょう。
友人の結婚式に出席する返信メッセージ文例
結婚おめでとうございます
喜んで出席させていただきます
もし私に手伝えることがあったら 遠慮なく相談してくださいね
兄弟姉妹や親族の結婚式に出席する返信メッセージ文例
結婚おめでとうございます
〇〇ちゃんの晴れ姿と成長した姿を 楽しみにしています
結婚式の準備は大変だと思いますが 無理せず身体を大切にしてね
会社の同僚や後輩の結婚式に出席する返信メッセージ文例
ご結婚おめでとうございます 喜んで出席させていただきます
〇〇さんのドレス姿 楽しみにしていますね
結婚式までお忙しいでしょうが どうぞお体に気を付けてください
会社の上司や先輩の結婚式に出席する返信メッセージ文例
ご結婚おめでとうございます
この度はお招きいただきありがとうございます
慶んで出席させていただきます
おふたりの新しい門出にあたり ご多幸とご健康をお祈りいたします
挙式には出席するが披露宴には欠席する返信メッセージ文例
ご結婚おめでとうございます
あいにくの諸事情により
挙式にかけつけることができませんが
披露宴にはぜひ出席させていただきます
おふたりの晴れ姿を楽しみにしております
披露宴には出席するが挙式には欠席する返信メッセージ文例
〇〇さんご結婚おめでとうございます
あいにく所用により 披露宴の時間までいることができませんが
挙式には ぜひ出席させていただきます
当日の晴れ姿を見られることを 楽しみにしております
結婚式欠席の返信はがきに添えるメッセージ例文
fotoduets – stock.adobe.com
結婚のお祝いと出席できなかったお詫びをメッセージにして、返信はがきの空いている箇所にしたためましょう。
欠席理由は伝えていい場合とぼかした方がいい場合がある
弔事、忌中などの不祝儀や病気などについては欠席理由をぼかして書くのがマナーです。妊娠出産などの慶事や仕事の都合などについては、欠席理由として明記して問題ありません。
基本は本当の欠席理由を伝える
結婚式を断る理由として伝えるのに角が立たない理由は、できるだけ前向きな理由が望ましいです。また、自然災害の影響や新型コロナウイルス感染症への懸念など世の中のやむを得ぬ情勢により欠席を判断せざるを得ない場合には、隠さずに伝えましょう。
以下のような理由は正直に欠席理由を伝えても問題はないでしょう。
例えば
・仕事…出張、シフト、人員が足りない、など
・子供…子供が預けられない、出産前後、夜遅く出られない、帰宅が難しい、など
・妊娠などの慶事…妊娠による体調不良、安定期前、出産前、など
・家族の慶事…家族親族の集まり事、親族の結婚式、など
・資格試験…自分自身の資格試験が近い、夫・子供の受験、など
・行事…子供の行事、地区の行事、会社の行事、など
後ろ向きな欠席理由はぼかした内容で
本当の理由でも、おめでたいことに水を差すような理由や、相手が不快に思うかも知れないと思われる理由の場合は、表立っては伝えず、うっすらと察してもらえるようなぼかした理由で伝えるのが大人の思いやりとマナーです。そういった場合は「どうしても都合がつかず」「やむをえない事情があり」「あいにくの先約があり」あたりが一般的なぼかした断る理由の表現です。
例えば
・身内の不幸、法事や病気
・旅行の予定、趣味、ライブ、娯楽
・お金がない、遠方すぎる
・単純に行きたくない
すでに予定があり出席できない場合のメッセージ例
ご結婚おめでとうございます お招きいただきありがとうございます
本当は伺いたいのですが、あいにく先約と重なってしまい
どうしても調整することができず 欠席させていただきます
おふたりの末永きお幸せをお祈り申し上げます
仕事などで結婚式を欠席する場合のメッセージ例
〇〇さん△△さん ご結婚本当におめでとうございます
あいにくの出張の予定が入っており まことに残念ながら欠席させていただきます
落ちつきましたら ぜひおふたりをお祝いさせてください
おふたりの末永きお幸せと ますますのご繁栄をお祈り申し上げます
やむを得ない理由として欠席理由をぼかす場合のメッセージ例
ご結婚おめでとうございます
まことに残念ではございますが
やむを得なき事情により 欠席させていただきます
おふたりの末永きお幸せを 心よりお祈り申し上げます
結婚式の返信はがきにイラストを書いても大丈夫?シールや色ペンはOK?
最近、SNSを見ると結婚式の返信はがきに鮮やかなイラストや刺繍をほどこして返信する「返信はがきアート」が注目を集めています。お祝いの気持ちをイラスト、シール、リボンなどで装飾して表すといったものです。基本的には返信はがきの書き方のマナーから見たらカラーペンを使ったりイラストを添えることは避けたほうが良いのですが、親しい友人関係同士や仲の良い身内であれば、きっと新郎新婦も喜んでくれるでしょう。
返信はがきにイラストを添えたり、返信アートを施す場合の注意点をまとめました。
返信はがきにイラストを添えるのは本当に仲の良い間柄だけにする
友人関係や親族間など、本当に仲が良いと感じる間柄のみにしておきましょう。
会社関係や仕事関係の間柄(同僚、先輩、後輩、上司、取引先)は、万が一のことを考えできれば避けたほうが無難です。
自分だけの一方的な思いで新郎新婦が戸惑ってしまう場合についてもしっかり考慮しましょう。
結婚式の招待状の差出人を確認する
結婚式の招待状の差出人が新郎新婦名義であれば問題ありませんが、両家両親名義での差出人の場合は、格式や家と家の間柄を重視する結婚式の可能性が高く、イラストを添えたり返信アートを施すのは控えましょう。
結婚式にふさわしく新郎新婦の好みに合っているデザインにする
縁起が悪いモチーフや不吉をイメージするようなデザインや、過激なデザインは避けましょう。新郎新婦のどらかが仲が良くパートナーの方と面識がない場合、返信アートを見て引いてしまうようなイラストは絶対に避けるべきです。お祝いのデザインであることを前提に装飾しましょう。
はがきの重さに注意。シール、刺繍、リボンをつける場合
返信アートは凝ったデザインにかける情熱とアイデアもさまざま。ただし、はがきに添付物を添えたデザインを施す場合、はがきの重量が超過すると、もともと貼ってある切手代では足りない場合も出てきます。一般的なはがきの重量は2g~6gで、この重量を超えるものは「第一種郵便物の扱い」になり、料金は84円(2020年現在)となります。超過料金分の切手を貼って出す必要があることを確認しておきましょう。
一度きりのトライのため丁寧に書く
結婚式の返信はがきは1枚きりのため、万が一失敗した場合は代わりを用意することはできません。そのため、下書きをしたり、別の用紙で練習するなどして、丁寧にデザインを整えてから本番に挑みましょう。
まとめ
結婚式の返信はがきはお祝いの気持ちが伝わるよう書き方、出し方マナーを守る
結婚式の返信はがきは、新郎新婦にお祝いの気持ちを伝える大切なツールであると同時に、新郎新婦がゲストに向けた結婚式準備を始めるための最終出欠確認です。二人にお祝いの気持ちを気持ちよく伝えるために、出席、欠席に関わらず、返信はがきの書き方や出し方のマナーをしっかり守って必ず出しましょう。