結婚式のスーツに合わせるネクタイとは?
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結婚式で男性ゲストの基本の服装であるスーツ。フォーマルな場では、黒のフォーマルスーツか、ダークスーツの着用が一般的です。結婚式のスーツには、どのようなネクタイを合わせたらいいのでしょうか。
スーツに合わせるネクタイの種類
結婚式でスーツに合わせコーディネートするネクタイには、いくつか種類があります。コーデの幅を広げるために、確認しておきましょう。
ネクタイ
最も馴染みのあるベーシックなネクタイで、挙式、披露宴、二次会全てのシーンで、一番着用する方が多いネクタイと言えます。一般的なレギュラータイだけでなく、光沢のある細身のナロータイなども、パーティらしい華やかさがコーディネートにプラスされます。
蝶ネクタイ(ボウタイ)
結び下げず、襟元で蝶結びするタイプ。蝶ネクタイ、ボウタイ、バタフライなど、いくつか呼び方があります。主にフォーマルシーンで用いられますが、カジュアルな着こなしにも取り入れられています。
バロックタイ
バロックタイは、バロック王朝時代に貴族が付けられていたことから、最も格式の高いネクタイです。親族など新郎新婦との間柄がより近い場合や、主賓で参列する場合に、着用されることが多いでしょう。
バロックタイは表側の大剣にあたる部分が短く、ベストを着用しないと、バロックタイとパンツの間に中途半端なスペースが生まれてしまい、バランスが悪くなってしまうため、ベストの着用が必要です。
アスコットタイ
アスコットタイは、昼の礼装(モーニングコートやディレクターズスーツなど)で着用される、スカーフのような幅広のネクタイのこと。胸元にボリュームが出て、スーツを華やかで格調高くコーディネートできます。パーティーシーンで用いられることが多いアイテムです。
結婚式で選びたいネクタイの色や柄は「白以外」にも多様になりつつある
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結婚式の基本の色は白やシルバーが一般的
以前はフォーマルな結婚式のネクタイの色と柄は、「白」で「無地」が一般的でした。
光沢感のある白いネクタイや、織模様でストライプ柄が入った白いネクタイがよく使われています。
しかし、現在の結婚式で白ネクタイを着用しているのは年配ゲストが多く、若い男性や友人として出席する方でのの着用は年々減っている傾向です。
最近ではカラーネクタイを着用することもマナーとして受け入れられているため、明るく華やかな色の人気もあります。
現在のネクタイの定番色は「シルバー」や「ライトグレー」
現在、結婚式のネクタイの主流の色として人気があるのは「シルバー」や「ライトグレー」、または淡い「ゴールド」など、白シャツにワントーン明るさとアクセントを加えられる色になっています。
「ピンク」や「水色」「パープル」は明るく爽やかで淡い色のネクタイを
一般ゲストとして参列する場合のネクタイは、最近では白、グレー、シルバーにとどまらず、多様な色が人気になってきました。
ピンクや水色、ライトブルー、ラベンダーやパープルなど、爽やかで明るく、スーツに華を沿える色も人気です。濃い色は少しカジュアル過ぎるという向きもあり、一般的なフォーマルな結婚式では避け、カジュアルな結婚式や二次会などでおしゃれにあわせて着用しましょう。
ネクタイの柄は「ストライプ」がフォーマル用
ネクタイの柄は無地でも問題ありませんが、格式が高いのは定番のストライプ柄です。ビジネスシーンにも多く選ばれるため、安心して着用できる柄です。
それ以外では、次のような柄も楽しめるでしょう。
・ドット柄(ピンドットと呼ばれる小さなドット柄)
・グレンチェック(英国の代表的なチェック柄)
・千鳥格子(英国発祥で細かいほどフォーマル要素が高い柄)
・ペイズリー(最近フォーマル用に人気か高まっている)
結婚式に親族として出席する場合のネクタイの色や柄
結婚式に親族の立場で出席する場合、親族として招待客を迎える立場にあるため、控え目でフォーマルマナーを遵守した装いが基本です。スーツは準礼装である礼服(ブラックスーツ)を着用するため、合わせるネクタイの色はブラックスーツに合う定番色の白、またはシルバーグレーで。光沢感のある格調高い素材の、フォーマルなものを選びましょう。柄は無地やストライプ柄がいいでしょう。
結婚式に友人など一般ゲストとして出席する場合の色や柄
新郎新婦をお祝いするために、男性ゲストもスーツを華やかにする配慮も素敵です。
ピンクや水色、ラベンダーやシャンパンゴールドなど、爽やかで明るいカラーのネクタイを楽しむのもいいでしょう。また、柄もストライプ以外にピンドットやペイズリーなどを楽しみ、スーツにアクセントをつけることもできます。ネクタイとセットになったチーフを加えると華やかさが増します。
カジュアルな結婚式や二次会などで選びたいネクタイの色
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現在では、結婚式の様式もかなり多様になり、カジュアルな結婚式も増加しています。
代表的なカジュアルな結婚式として、次のような結婚式が挙げられます。
・レストランウェディングや会費制ウェディング
・ガーデンやビーチで行うウェディングやリゾートウェディング
・カジュアルドレスコード指定があるウェディング
一般的な結婚式と比較してドレスコードが緩やかで、セミフォーマルやインフォーマルより格をカジュアルにしたスマートカジュアル寄りのコーディネートでも問題はないケースが多くなってきました。
そんな時のネクタイの色は、先に説明した結婚式のネクタイの色のマナーより、もう少し遊び心を加えた色を選んでも良いでしょう。
赤やワインレッド
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赤のボウタイやワインレッドのネクタイはダークスーツやブラックスーツにも好相性。
ややカジュアルな結婚式や二次会であれば着用は問題ありません。ボウタイなどの色で選ぶのもおしゃれです。
オレンジ
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明るいパステル調のオレンジであればフォーマルな式でも問題ありませんが、濃いめや渋い深みのあるオレンジ色は、カジュアルな結婚式や二次会での着用がおすすめです。秋冬の結婚式にはスーツに温かみを加えるため、季節感で選んでもいいでしょう。
グリーンやブラウン
大人の男性の渋い装いをしたい人におすすめな、グリーンやブラウンの深みのある色のネクタイ。知的な雰囲気を演出できますが、一般的な結婚式では暗い印象になってしまうため、カジュアルな結婚式や二次会にとどめておきましょう。
結婚式で避けたいネクタイの色、柄、素材のマナー
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結婚式はフォーマルな席であると同時にお祝いの場であり、両方の観点からふさわしくないネクタイの色、柄、素材は避けるべきアイテムです。
黒のネクタイ
黒は喪を連想させる色であり、特に黒のネクタイは日本ではお葬式や法事で着用するものという一般認識のため、着用は避けましょう。
おおぶりの花柄や激しいドット柄など、または派手な色のネクタイ
結婚式の主役は新郎新婦であり、二人よりも目立つ服装はマナー的には避けるべきとされています。ネクタイでも、あまりにも目に止まる派手な色や、大きめの花柄、ドット柄、チェック柄などは避けるべきアイテムです。
アニマル柄や爬虫類柄のネクタイ
トレンドの柄ではありますが、結婚式のようなハレの場では殺生を避けるというマナーがあるため、アニマル柄や爬虫類柄など、動物を連想させる柄のネクタイは避けましょう。
ニット素材などデイリー仕様のネクタイ
ニット素材のネクタイは、デイリー使用やビジネスシーンではとてもおしゃれですが、一般的な結婚式の場ではカジュアルすぎるため、場の雰囲気にそぐいません。二次会などカジュアルなパーティでの着用を検討しましょう。
結婚式でネクタイをおしゃれに活かすならネクタイピンやチーフにもこだわる
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結婚式でネクタイを活かしておしゃれにコーディネートするなら、ポケットチーフ(ポケットにいれるハンカチ)と、ネクタイピンにもこだわってみましょう。男性が身につけることのできる数少ないアクセサリーのため、コーディネートすれば印象が大きく変わります。
ネクタイとセットのポケットチーフ
現在では、ポケットチーフを差して結婚式に出席する男性がとても増えています。
胸ポケットに挿すだけで一気に華やかな印象になり、スーツに立体感が出ます。結婚式で仕様するポケットチーフはリネンかシルクが一般的ですが、リネンは昼のパーティ、シルクは夕方から夜の結婚式に向いています。
簡単におしゃれにコーディネートするなら、ネクタイとセットになったてる色、または同系色を選ぶことです。
ネクタイピン
前かがみなどの動作や風圧などで、ネクタイが乱れるのを防ぐためのアイテムがネクタイピンです。ネクタイを固定し、清潔感を保つためにはネクタイピンは欠かせません。結婚式では、ビジネスシーンで普段使いのものではなく、結婚式向きのネクタイピンを用意するのがおすすめです。選ぶコツは、ネクタイとのテイストやカラーを合わせること。シルバー、ゴールド、モチーフのネクタイピンなど、ネクタイを中心に考えるとコーディネートに統一感が出るでしょう。
まとめ
結婚式のネクタイ選びは立場や式のフォーマルさに合わせて
結婚式でのネクタイは、昔のように白だけではなくなっており、男性の服装に華を添える役割が大きくなっています。結婚式での役割や立場、結婚式の雰囲気などに配慮して、ネクタイ選びや合わせる小物選びを楽しんでくださいね。