結婚祝いのお返しとは
結婚祝いのお返し(結婚内祝い)とは
ご祝儀以外にさまざまな理由から「結婚祝い」を頂いた場合、受け取った側はお礼としてお返しをすることがマナーとなっています。近年では、この結婚祝いのお返しを「結婚内祝い」という場合もありますが、
本来の「内祝い」とは、お祝い事があった家が、親族や親しい人、ご近所の方たちなど身内へ「幸せのおすそ分け」をして喜びを一緒に分かち合っていただくために配っていた贈り物のことを指します。ただ現在では、ほぼお返しと同じ意味で使用されることが多いようです。
結婚祝いとは。結婚祝いを頂く状況
結婚祝いとは、「結婚した」または「結婚が決まった」新郎新婦に、お祝いの気持ちを込めて贈るプレゼントまたはご祝儀のことです。
結婚披露宴に出席する場合、受付で渡すご祝儀が「お祝い」という扱いになるため、 結婚祝いとしてプレゼントを特別に用意する必要はありません。
結婚祝いを贈るケースとしては、次のような状況が考えられます。
- 結婚式に招待されたが欠席するためご祝儀のみ贈る
- 結婚式に出席しご祝儀も渡すが特に仲が良いので別にプレゼントを用意する
- 結婚式を挙げない新郎新婦にプレゼントを用意する
- 結婚式はまだ未定だがプレゼントを用意する
- 結婚式には招待されていないがプレゼントを用意する
結婚内祝いを贈る時期やマナー
結婚祝いのお返しを贈る時期
お祝いが届いたらまずお礼を述べる
お祝いを頂いた場合はお返しにの品物について考えるよりも前に、ひとまずお礼の言葉を伝えましょう。直接頂いた場合はもちろんその場で、配送などで受け取った場合も、先方へ早めに電話をするなどして、感謝の気持ちを伝えます。贈り主にいち早く「無事に届いた」と安心してもらうことも大事なのです。
早めに連絡するのが望ましいとはいえ、メールでの連絡は礼儀にかなったものではないと見る向きもあります。普段からメールで連絡を取り合うような、ごく親しいお相手以外では控えた方がいいでしょう。
贈る時期は結婚式の後1ヵ月以内
一般的に、結婚祝いのお返し(結婚内祝い)を贈るのは、結婚式の後なるべく早めに、1ヵ月以内を目安にするといいでしょう。結婚式を無事挙げることができたという報告の意味も兼ねているため、遅くなるのはマナー的にあまりよくありません。結婚式を特に計画していないけれど結婚祝いを頂いた場合も、お返しをしましょう。この場合は、入籍後1ヵ月以内を目安にするといいでしょう。
結婚祝いのお返しの品物選びの注意点
現金で頂いたお祝いに対して金券のお返しすることは、マナーとしてあまりいいものではありません。近年では内祝いに金券(商品券)を贈るケースが増えてきましたが、現金を頂いた場合にお金に近い金券をお返しすることは失礼にあたるケースもあります。
また、お別れを意味するハンカチ、弔辞で使用される日本茶、縁を切るという意味からお祝いごとにふさわしくないとされている包丁やナイフなども、結婚内祝いの贈り物のタブーとされています。
若い方で気にする方は少なくなってきている傾向ですが、年配の方や目上の方に贈る際には注意しておきましょう。
結婚祝いのお返しにはお礼状を添える
結婚祝いのお返しでは、お礼の品物と併せて感謝の気持ちを綴った「お礼状」も添えるのが一般的です。や令嬢には新郎新婦の名前と旧姓、新居の住所および連絡先を記載します。
内容には結婚によって新たな人生が始まったことへの抱負や、頂いたものの感想も入れると、より相手に感謝の気持ちが伝わります。
結婚祝いのお返しには「熨斗(のし)」をかける
一般的に結婚祝いのお返しには、包装紙の上から「熨斗(のし)」をかけてお送りします。
水引が「結びきり」ののしを使用
結婚内祝いは慶事なので、「のし」と「水引」が印刷されたのし紙を使います。
【結婚祝いのお返しののしに使う水引の種類】
・色 紅白もしくは金銀(金銀は値段が高額なものに使用)
・本数 10本
・結び方 結び切り
表書きの書き方
一般的な表書きの書き方として、のし上(水引の上)には贈り物の目的を書き、のし下(水引の下)には贈る人の名前を書きます。水引やのしに文字が重ならないよう文字の配置の確認をしましょう。
結婚祝いのお返しの場合、贈り物の目的はのし上には「寿」または「内祝」と書きます。
文字は毛筆や筆ペンなどを使い、濃い墨で太く、楷書で書くのがマナーです。
すでにのし紙に印刷されているものもあり、そちらを使用してもマナー違反ではありません。
のし下には結婚後の新姓、もしくは夫婦の連名をのし上の文字より少し小さめに書きます。名前の書き方に迷った場合はお互いの両親や目上の方に確認しましょう。百貨店や通販などで購入した場合は、のしの表書きを書いて包装紙の上から掛けてくれるサービスがあるため、そちらを利用するのもいいでしょう。
結婚内祝いの相場の考え方。立場や関係性によって金額相場は異なる
結婚祝いのお返しの一般的な予算と相場の考え方
頂いた結婚祝いの半額が予算目安
結婚祝いのお返しは、頂いたお祝いの半額程度を、現金や金券ではなく品物で用意をすることが一般的なマナーです。
贈った結婚祝いより明らかに安い品物である場合、受け取った側は「お祝いを喜んでもらえなかったのでは」「何か失礼があったのでは」と心配させてしまうことも考えられるため、一般的な相場の金額の品物選びを配慮しましょう。
逆に頂い結婚祝いの相場以上の品物を贈ると、相手を恐縮させてしまうことも考えられ、マナー的にもいいものではありません。
頂いた金額や相手の立場、地域によって品物が異なる
結婚祝いは送り主によって金額や贈り物のが異なることがほとんどです。また、贈り主との関係性によっても予算相場に配慮すべき点が異なるため、贈る相手に対して考えながら、それぞれの品物を選んでいきましょう。また、地域の風習や家族間での考え方によっても相場や品物選びの考え方が変わってくるため、両家両親に確認が必要です。
年上の親戚や上司から高額な結婚祝いを頂いた場合の内祝い相場
上司や親戚、年配の方から頂いたお祝いが高額だった場合、半返しするとかなりの額をお返しする事になり、かえってお相手を恐縮させてしまうことがあります。
こうした場合、お返しを三分の一程度に留め、それ以上に感謝の気持ちをお伝えすることが大切です。新婚旅行の後におみやげを持って挨拶に伺う、手紙や電話でお礼を述べるなど、行動で表すと良いでしょう。
兄弟など一緒に暮らした家族から結婚祝いを頂いた場合の内祝い相場
出席の場合
兄弟様が結婚式に出席するのであれば、引き出物が内祝いの役割を果たしてくれますので、内祝いは不要です。また、家ごとに違いはありますが、内祝いや引き出物自体贈らない場合もあります。
欠席の場合
お返しの金額は大体半額~1/3程度の金額のものが一般的です。
家族や親族間ではお祝いの贈り物やお返しに関しては、家族ルールがある場合があるので、1度ご両親に相談しましょう また、引出物をお返しとして贈る際は、内祝いは贈らないのが一般的とされています。
後輩や年下など目下の人から結婚祝いを頂いた場合の内祝い相場
結婚祝いのお返しをする相手が職場の後輩や部下など目下の人である場合は、お祝いと同額程度をお返しするのが目上の人のマナーです。1万円のお祝いを頂いたら、8千円から1万円の品物をお返しします。
友人他や同僚から結婚祝いを連名で頂いた場合の内祝い相場
職場の方や友人など、複数の人から連名でお祝いを頂くこともあるでしょう。
こうした場合は、お祝いの金額を人数で割り、その金額の半分程度の品物を、それぞれの方に個別にお贈りするのがマナーです。
結婚祝いを品物でもらった場合のお返しの相場金額
現金でお祝いを頂いた場合は、お返しの予算目安もわかりやすいですが、結婚祝いを品物で頂いた場合のお返しは、まず頂いたお祝いの金額を把握することが必要です。贈り物の金額を調べることは失礼なのではと感じることもあるでしょうが、おおよその目安を把握するため、相場を確認しておきましょう。
インターネットで金額を調べる
頂いたもののブランドや店舗のサイトや通販サイトを検索することで、お祝いで頂いた品物のだいたいの相場が確認できます。品物によっては掲載サイトで大きく値段が違う場合もありますが、できるだけ公式サイトで価格を確認しましょう。
購入先のお店で調べる
インターネットで確認できなかった場合、購入先の店舗が分かればその店頭やパンフレットで確認するという方法もあります。店頭に行くのが難しい場合は、電話して確認するなどの方法も活用しましょう。
結婚内祝いで人気ギフトと金額相場
カタログギフト
金額相場3000円~30000円
何を贈っていいか分からない場合や好みがつかみかねる場合は、カタログギフトがおすすめです。できるだけ相手にあわせた年代や使えそうなものが多く含まれているカタログギフトを選択しましょう。
お菓子や食べ物
金額相場2000円~5000円
上司や年配の方へのお返しを食べ物にする場合は、有名店やブランドなどちょっと高級なお菓子や紅茶、グルメセットなどがおすすめです。自分で買えるものの、なかなか買わないものを選んで贈ると喜ばれます。
タオルや日用品
金額相場5000円~8000円
普段使いでリッチな気分になれるよう、できるだけ高級感のあるものを選びましょう。その他の日用品も、ワンランク上のものを心がけます。日用品などは残るようなものでなく、気兼ねなく使える消耗品であることも大切です。
食器や生活雑貨
金額相場2000円~10000円
普段の生活をワンランクあげてくれるようなものが喜ばれます。消耗品でなく残るものの場合は、できるだけ相手の生活スタイルにあわせて選ぶことがポイントです。
まとめ
結婚祝いのお返しや内祝いの相場は頂いた金額と立場をそれぞれ考慮する
結婚式のご祝儀とは別に結婚祝いを頂いた場合は、お返しまたは内祝いを贈りますが、頂いた金額や相手との関係性、立場によってお返しする品物の相場は変わってきます。基本的な考え方を知った上で、贈って頂いた相手に喜んでもらえるよう贈り物を選びましょう。