結婚式は親にとってもビッグイベント!思い入れも強くなる
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子どもの結婚式は、親御さんにとっても超ビッグイベント。いつ、どこでやるのか、何を着るのか、誰を招待して、どんな料理を振る舞うのか…カップルと同じくらい、良い結婚式になるよう日々想いを巡らせているものです。
カップルのお二人は、親御さんのそんな想いを感じ取っているはず。だからこそ親御さんの意見を足蹴にできず、かといって自分たちの想いも曲げられず、悩んでしまうのでしょう。コロナ禍の今は特に、結婚式を行うこと自体に口出しされた、というカップルも少なくありません。
親御さんの気持ちや想いはわかるけど、口出しされるたび悩みは増え、結婚式までの間に疲れ切ってしまう…。人生の晴れ舞台を控えながら、そんな想いをしてしまうのは悲しいですよね。今後の親戚付き合いに対しても、不安を抱えてしまいそうです。そうなる前に、親御さんに不快な思いをさせることなく解決し、自分たちの理想の結婚式をかなえる方法はあるのでしょうか。親の口出し実例とともに、対処法を探っていきましょう。
日取りへの口出し実例と対処法
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実例:大安、友引…六曜へのこだわりが強い
結婚式は「大安」や「友引」など、お日柄の良い日に挙げるのが良いとされています。それは今も昔も変わっていません。ただ、今では働く女性も増え、自分たちやゲストの都合がつきやすい日を優先したり、費用を抑えるために、結婚式にはタブーとされている「仏滅」などの日柄を選ぶカップルも増えているそう。
日柄よりもゲスト優先、自分たちでお金を出すからコスト削減、という価値観は、時代や社会背景よって育まれるもの。古くからの風習で「大安」を選ぶべきと考えている、違う価値観を持つ親御さんたちからしたら、「結婚式を“仏滅”の日に挙げるとは何事か!」と思うのも無理もないのかもしれません。
対処法:何を優先するのか、理由も併せて伝える
お日柄にこだわらずに結婚式の日程を決める場合、そこには新郎新婦なりの優先条件があるはずです。ゲストが出席しやすい季節と曜日で選びたい、二人の記念日に結婚式を挙げたい、費用をできるだけ抑えたいなど、その条件はさまざまあるでしょう。
また、「大安」や「友引」でなくても、例えば「先勝」なら午前が吉、「先負」なら午後が吉など、時間帯を選べば問題ないお日柄もあります。二人が何を優先したいのか、その理由と、その日を選んだ理由も併せて伝えれば、理解してもらえる確立は上がりそうです。
会場選びへの口出し実例と対処法
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実例:良い結婚式にしたい、親の想い
結婚式にはさまざまなスタイルがあり、教会式や人前式、神前式、今の時代だとリモート結婚式まで登場しています。通常はカップル二人の意向から結婚式の形式が決まるものですが、中には結婚式スタイルに口出しされたカップルもいるようです。
口出しされるケースとして多いのが、親が挙げた式場や神社を勧められたり、「もっと盛大に」や「身内だけでアットホームに」などの規模に関すること。こうした口出しをする親御さんは、子どもの結婚式に夢を抱いているケースが多いようです。良い結婚式にしたい想いが強く、経験者としてアドバイスしたい想いもあるのかもしれません。自分たちと同じ会場を推す親御さんは、良い結婚式を挙げた証拠。ある意味うらやましいですね。
対処法:予め意見を確認したうえで、二人の意見を優先する
会場にこだわりたい親御さんにとって、一番悲しいのは、二人で勝手に会場を決めてしまうことだと考えます。会場を自分たちで選びたい場合でも、会場選びを始めるタイミングで、予め親御さんの意見を確認しておくとよいでしょう。そのうえで「最終的には自分たちのやりたい会場で決める」と伝えておくと、勝手に決めた感は軽減できそうです。
また、親御さんのこだわりポイントがどこにあるのかを理解できていれば、会場選びの選択肢が自然と絞れ、選びやすくなるケースもあります。なぜその会場を選んだか、何を優先し決めたのかを明確に説明しやすくなるのもメリットと言えるでしょう。
衣装への口出し実例と対処法
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実例:「花嫁姿はこうあるべき!」イメージが強い
和装なら白無垢、ウェディングドレスは純白の王道Aライン、お色直しは何色で何回…など、花嫁衣装にこだわる親御さんも多いようです。特に困ってしまうのが、新郎側の親御さんが花嫁衣装への強いこだわりを持っているとき。
今では定番の生成りのドレスを「汚れてる」と却下したり、ミニ丈やパンツスタイルといった個性的なものは完全にアウト。お色直しの色も決められていたりと、花嫁側に選択権を与えてくれないケースもあるようです。
衣装代は自腹覚悟。譲れないものは譲らない
花嫁衣裳は譲れない重要アイテムのひとつ、という花嫁は多いはずです。自分らしさを演出するためにも、自分を最高に美しく魅せるためにも、何としても自分の着たい衣装は最優先したいもの。結婚式費用を親に援助してもらう場合は、「衣装代は自分たちで払うから、好きなものを選ばせてほしい」と予め伝えておくと、想いの強さを汲んでもらえる可能性は高まりそうです。
それでも親御さんの意見が強い場合は、お色直しに取り入れる、親御さんのこだわるポイント(Aラインや純白、和装のヘアスタイルは自由にさせてもらう、など)だけ部分的に受け入れるなど、交渉できる工夫を考えてみるのもよいかもしれません。新郎の親御さんが新婦の衣装に口出しをしたときは、必ず新婦のフォローに入ることを忘れずに!
おもてなし料理への口出し実例と対処法
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実例:料理のコースとボリューム感へのこだわり
披露宴の料理はとても印象に残るもの。料理の良し悪しで披露宴の満足度が決まるといっても過言ではありません。そのため、披露宴で出すおもてなし料理に口出しをする親御さんは多くいます。
親御さんから出される意見として多いのが、洋食コースから和洋折衷コースへの変更や、料理のグレードアップ、お酒の種類の追加など。それらの意見の背景には、ゲストをもてなす気持ちや、年配の親戚への配慮が含まれていることがほとんどです。
対処法:ゲストへの配慮なら受け入れる価値あり
親御さんの料理への口出しは、みんなが無理なく食べられて、美味しいと思ってもらうための意見。友人や同僚など若者には洋食がうけても、小さな子どもや年配の方は苦手な場合もあります。また、お酒好きの人にとって、つまみとして食べられるものがないと、不満を感じさせてしまいがち。ゲストみんなに、まんべんなく満足してもらえるためを思っての意見なら、受け入れる価値はあるでしょう。
料理のグレードアップも、豪華に見せたい想い以外にも、ゲストに満足してもらいたい想いあってこそ。見栄ばかりではないことを理解しておくと、案外受け入れやすくなるかもしれません。
演出への口出し実例と対処法
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実例:親御さんの意識、親戚にアリ
披露宴は演出次第で、雰囲気がガラリと変わります。カップルとしてはこだわりたいポイントですが、親戚を多く招待している場合、親御さんとしては親戚の方々に楽しんでもらうための演出を考え始めます。定番なのが、親戚によるカラオケ披露。一歩間違えると親戚同士のカラオケ大会となり兼ねないこの演出、親御さんから希望を出された際には要注意です。
中には進行表を確認し、誰が挨拶をするのか、どういった余興を予定しているかまでチェックする親御さんもいるようです。ここまでこだわる親御さんは、結婚式費用の負担割合が多いケースがほとんど。お金を出す分、思い通りの結婚式にしたい気持ちが強くなるのかもしれません。
対処法:結婚準備の初期段階で演出予定を伝えておく
結婚式や披露宴の演出について、親御さんに相談するカップルは少ないでしょう。しかし、結婚準備に口出しをされそうだと感じたら、その親御さんにはもはやサプライズは不要です。まずは親御さんの意見を確認し、「参考にするね」と持ち帰ってから、どんな結婚式にしたいか、どんな演出をして、誰が出演するのか、挨拶は誰にお願いしたいと思っているか、準備の初期段階で決められる範囲だけでも決めて、予め伝えておくとスムーズかもしれません。
親御さんの中には、自分も準備に参加して一緒に作り上げたい想いから口出しをしてくるケースもあります。まずは「相談」し、親御さんの意見をポイント的に取り入れながら、ふたりが叶えたい結婚式について説明すると、理解してもらいやすくなりそうです。男性ならではの演出に新婦側が眉をひそめるようなら、新郎のフォローをしっかり担いましょう。
引き出物への口出し実例と対処法
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実例:地域性の違いで、ふたりが両家の板挟みに
引き出物は地域によって金額が違ったり、袋いっぱいに品物を詰める、重みのある品を選ぶなど、地域制が出やすいアイテム。新郎新婦の実家の地域が違うと、両家で良しとする品も異なります。両家の親御さんともにこだわりを持っている場合、新郎新婦のふたりは板挟み状態になってしまうことも。
また、地域性によって選ばれた品物が、重厚感のある食器や調理器具、果物の詰め合わせなど重みのあるものや生ものだった場合、公共の交通機関を利用して帰るゲストにとっては辛い帰路となってしまいそう。
対処法:親戚ゲストと他ゲスト、分けて用意を
地域性による引き出物への熱は、もはや鎮火させるのも難しい問題。いっそのこと、説得するのではなく、例えば新郎側の親戚ゲスト分だけ、引き出物を親御さんに用意してもらう、または親御さん希望の品を用意しておく、という手はいかがでしょうか。
なぜ全員ではないのか、と聞かれたときは、ゲストの帰路への配慮や、「友人の結婚式でもらって人気だった」といった実例を伝えると、説得力があり理解してもらいやすいでしょう。
まとめ
ポイントは、事前確認・費用を頼りすぎない・ふたりは常に味方同士
結婚準備への親御さんの口出しを穏便に対処していくためには、とにかく事前に親御さんの意見や考えを確認し、「相談した」事実を作ることが大切。口出しをされそうな雰囲気を感じたら、早めに相談したい姿勢を見せて。相談時には親御さんの意見を否定するような言葉は避け、「参考にしながら、自分たちの理想を叶えたい」と伝えるようにしましょう。
また、親御さんに費用を援助してもらう場合、親御さん負担分が多ければ多いほど、自分たちの意見を通しにくくなるのも事実。自分たちの想いを最優先したいポイントだけでも、自分たちで負担するなど、費用のバランスを考えるのも一つの手段です。
結婚準備中、最も大切なのは、新郎新婦のふたりが常に味方同士であること。結婚準備への親御さんの口出しがきっかけとなり、両家の価値観の違いが露呈したり、自分の味方になってくれないパートナーに幻滅してしまうなど、破談になってしまうケースもあります。一方で、どんなに口出しをされても、お互いをフォローし合いながら進めることができれば、ふたりの絆は揺るがないものになるはずです。
親御さんの口出しを面倒に感じるということは、それだけ親御さんの意見に耳を傾けているということ。自分たちや相手の親御さんと意見が合わず、どうしたらよいかわからなくなったときは、「最優先事項はふたりの想い」であることに立ち返ってみてください。結婚準備は、ふたりで力を合わせて行う初めての共同作業。結婚式当日をみんなが笑顔で迎えられるよう、少し面倒でも真摯に対処していきましょう。