結婚式の和装に必要な下着とは
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和装するときは、普段洋服の下に着ているインナーは使用しません。一般的に次の4つの下着が必要です。
和装下着
和装下着とは着物専用の下着です。着物はくびれがなく寸胴体型のほうがきれいに着こなせるため、和装ブラジャーは胸を平らに整える役割があり、和装ショーツはラインが目立たない作りになっています。
結婚式では、和装下着がない場合はノーブラで通常のショーツを履いても問題ないという方針の式場もあります。和装下着が必要かどうかはウェディングプランナーや衣裳室に確認するといいでしょう。
肌襦袢
肌襦袢は汗や皮脂を吸着して着物が汚れるのを防ぐための肌着です。肌に直接着けるものなので、風通しのいいガーゼや木綿素材を選ぶといいでしょう。結婚式では、首の後ろが大きく開いた着方をするため、襟ぐりの開いた婚礼衣裳専用の肌襦袢を使用します。
裾よけ
裾よけは下半身用の下着です。巻きスカートのように腰に巻きつけ、肌襦袢とセットで着用します。肌襦袢と同じく皮脂や汗を吸着するほか、足さばきを楽にする役割があります。肌襦袢と裾よけが一体化したワンピースタイプを選んでもいいでしょう。
長襦袢
長襦袢は肌襦袢、裾よけの上に着用する肌着です。皮脂や汗の吸着に加え、着崩れを防ぐ役割があります。着物の裾から少し見えるように着用するため、おしゃれに見せるためのアイテムともいえます。
和装結婚式で持ち物を用意するときの注意点
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下着以外の小物も用意
和装するときは下着だけではなく、着付けに必要な小物もあわせて用意します。一般的には、体型を補正するために使用するタオル、腰ひも、白足袋、伊達締め、帯板などが必要です。
腰ひもは長襦袢や着物を着たときに使う布製のひもで、花嫁の体型や着付け方によって複数本使用します。伊達締めは長襦袢や着物を着た後に引き締めるために使用する帯です。帯板とは帯の下に挟む板で、帯にできるシワを防ぎます。
持ち物はプランナーに事前確認を
和装結婚式の準備物は、必ず事前にウェディングプランナーまたは衣裳室のスタッフに確認してください。プランや式場によって、花嫁に用意してほしい下着や小物の種類、数が異なります。
レンタルできる小物や式場で購入できる肌着もあるため、よく確認してから必要なものをそろえましょう。
ワイヤー入りブラは着用を控える
ワイヤー入りブラは洋装のための下着なので、胸を立体的に見せます。しかし、和装では胸を立体的に整えてしまうときれいな着こなしになりません。
和装するときはワイヤー入りブラの着用を控え、和装下着またはノーブラで着物を着ましょう。和装下着がない人やノーブラに抵抗がある人は、ノンワイヤーブラやカップ付きインナーを着てもかまいません。どんな下着をつければいいのかウェディングプランナーや衣裳室に相談してもいいでしょう。
結婚式で和装するときの暑さ寒さ対策
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夏や冬に結婚式を挙げる場合は、暑さと寒さが気になります。とくに神前式を執り行う神殿は冷暖房が完備されていないところもあるため、暑さ寒さ対策が重要です。
夏の暑さ対策
婚礼用の和装はしっかりとした生地で、何枚も重ね着をするため夏はとても暑く感じられます。着付けた後に暑さ調整をすることは困難なので、着る前に暑さ対策を行いましょう。
具体的には夏用の肌襦袢や長襦袢を用意する、下着に冷感スプレーをする、脇の下や太ももの付け根に冷却シートを貼るといった対策があります。夏用の肌襦袢や長襦袢は生地がサラサラとしていて風通しがいいため、盛夏にぴったりです。脇の下や太ももの付け根などはリンパが流れている部位なので、冷却シートで冷やすと体感温度が下がります。
冬の寒さ対策
冬はヒートテックなど薄手の防寒下着を着る、スパッツやレギンスを履く、使い捨てカイロを貼るといった対策がおすすめです。スパッツやレギンスは着物の裾から見えないよう七分丈くらいの長さを選びましょう。
また、足元は薄手の足袋靴下を履いてから白足袋を履くという防寒対策もあります。1枚重ね着をするだけでも温かさが違います。
まとめ
和装結婚式に必要な下着を準備しよう
結婚式で白無垢や色打掛など和装をする人は、和装用の下着を準備しましょう。着物はレンタルできても下着は自分で用意するのが一般的です。ぜひ和装下着や肌襦袢、裾よけ、長襦袢をそろえてください。
下着のほかにも腰ひもやタオル、帯板など小物も必要になるため、ウェディングプランナーや衣裳室に確認したうえで準備すると間違いありません。
当日は落ち着いて着付けできるよう、前もって必要なものをリストアップしておきましょう。