【結婚と新居1】憧れの家を買うために『押さえるべきテッパンの基礎知識』を住宅専門の熟練ファイナンシャルプランナーに聞いてみた!

『結婚したら家を買う』という、今までの日本では当たり前のようにあった概念は、ライフスタイルの多様化や男女とも晩婚化が進むことより、大きく変わりつつあります。しかし、結婚や出産を視野に入れた人生ではリタイア後や老後に備えるうえで『結婚を機に新居の購入を含むライフプランの見直し』がとてつもなく重要であることを、経験豊富な住宅専門ファイナンシャルプランナー、丸尾健(まるおけん)さんが明快に語ってくれました。独身も既婚も、これから家を買うことについてぼんやり思い描いている方は必見です!

この記事のINDEX

結婚は『家を買う』だけでなく人生のお金の使い道を見直す契機になる

お金の使い道

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昨年ワタベウェディングが行った『結婚と貯金』に関するアンケート調査では、結婚が決まったら「二人の新居のためにお金を使いたい」という人が男女ともほぼ半数でした。結婚を考えるうえで、『二人が住む場所をどうするか』という問題は、多くの人にとって結婚式以上に関心が高いお金の使いみちだと分かります。

現在は平均寿命が伸びつつあり、先進国では2007年生まれの2人に1人が100歳を超えて生きる人生100年時代がくると言われています。つまり、65歳でリタイアしても35年間生活する期間があるということです。
昨年、『年金2000万円不足問題(※)』が大いに話題になりました。金融庁の金融審査会による計算根拠のモデルケースでは、月間住居費は16500円くらいになっています。ところがこれは、持ち家の方を想定して計算されていると考えられます。
ということは、賃貸を継続して生活するなら、2000万円よりはるかに大きい金額を将来準備する必要があるのです。

あなたは結婚が決まったら何に最もお金を使いたいですか?(年代別)

結婚が決まったら何にお金を使いたいですか

ワタベウェディング

参考出展:「貯蓄の日に関するアンケート調査」ワタベウェディング株式会社

── 厳しい未来予想ですね。確かに東京都の家賃を考えたら、夫婦の年金支給額では賃貸の家賃だけで半分以上なくなってしまいます。

丸尾さん:一方で「家賃や不動産が高い都会ではなく、田舎に行けば空き家が増加しているのだから0円でも住居が手に入る」というような意見もあるでしょう。
しかし結婚から老後までの暮らしを、本当に現実的に考えるのであれば、自分の仕事やライフスタイルに合わせ、将来的に住みたいエリアで検討したほうが良いと思います。
そして結婚というのは、住居だけでなく人生全体でかかるお金について、真剣に考える契機となるちょうどい良いタイミングなんです。

(※)年金2000万円不足問題とは
金融庁の金融審査会がまとめた報告書が発端となった問題。この報告書では、収入を年金のみに頼る無職世帯のモデルケースでは、20~30年間の老後を生きるために約2000万円の老後資金が必要になるとしている。総務省などが実施した調査によると、夫が65歳以上、妻が60歳以上の無職世帯における平均的な実収入は月額約21万円だが、消費支出は26万4,000円ほどになるとみられ、毎月約5万円の赤字となり、30年間で、5万円×12カ月×30年=1,800万円の赤字が出る計算に。この赤字分は貯蓄から補填する必要があるとする報告がマスコミで大々的に取り上げられ、大問題となった。

新居は買うべき?借りるべき?それぞれのメリットデメリット

新居は買うべきか借りるべき

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── お話を聞いていると、老後にかかる費用について考えた場合には「結婚したらすぐにでも家を買ったほうが良いのか…」という考えに、今すぐ傾きそうです。ですがライフスタイルの多様化とともに、結婚後の家については『購入した方が良い』という意見と『状況によっては賃貸のままのほうが良い』という意見が入り乱れています。

丸尾さん:実はいまに限ったことではなく、購入と賃貸のどちらが良いという論争は、長年つきることがありません(笑)。これがベストという正解は、人それぞれの事情で違ってきます。
どちらが良いかの前に、賃貸と購入のメリット、デメリットの比較からお話ししましょう。

賃貸物件のメリット、デメリット

丸尾さん:まずは賃貸のメリットを具体的に挙げてみましょう。

  • 好きな場所に気軽に引越しできる
  • 家族構成の変化とともに住み替え可能
  • 不動産の値下がりリスクなど回避できる
  • メンテナンスコストや固定資産税など負担しなくてよい…など

丸尾さん:最も大きいメリットは、自由に動けること。家族構成や環境が変化しても、持ち家に比べればコストがかからず住む部屋、場所を変えることができます。騒音や隣人関係などでもめごとがあった場合にも、すみやかに自分に適した環境に住み替えが可能です。持ち家では、このように簡単には解決しないでしょう。

新居を購入した家族

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丸尾さん:もちろんデメリットもあります。
購入のメリットはローンを払い続ければ自分のものになるが、賃貸は残らない。購入してローンの支払いが終わった土地、建物を持っている場合は、建物の資産価値がなくなったとしても、土地を売却したお金で有料老人ホームの頭金を作ることができる、という計画も立てられます。
しかし、賃貸を借り続けるということは、リタイア後も同様の金額の家賃を払い続けなければなりません。言い換えると、同じ場所に住み続けるなら賃貸は、一生ローンを払い続けるような状態なんです。だから70歳以降に有料老人ホームなどに入所できる資産形成も考えていく必要があるでしょう。

新居を購入するメリット、デメリット

丸尾さん:次に、家を購入する際のメリットを、賃貸と比較して挙げてみましょう。
自分の家を持つ、という満足感。住宅ローンが終われば、将来的な住む場所への不安感の減少。あと見落とされがちですが、家賃とローンが同じ金額の場合に、広さやエリア、住居の質を比較してみると、多くのケースで住居のクオリティは購入したほうが高いと思います。

── 丸尾さんは賃貸派、購入派、どちらでしょうか?

FP丸尾 健さん

株式会社N&Bファイナンシャル・コンサルティング代表 丸尾 健さん

丸尾さん:私はどちらかというと購入派です。
以前ハウスメーカーで注文住宅の仕事に携わっていたことがあり、家というものに想い入れがあることもありますが(笑)
普段、住宅購入をされる方の相談を多く担当させていただいていますが、やはり満足している方が多いのです。
また一方で、60代で持ち家でない方の相談もありますが、年を取ってからの住まいに対する不安は、非常に大きいと感じてます。
子世帯からみても、親が賃貸にお住まいの場合、親の老後・介護・将来同居の検討等、子世帯側の負担も大きく感じます。
上記のようなことに日々ふれていると、安定した住まいを確保するという購入のほうが良い選択肢だと思うんです。
ただその為には、将来的に住み続けるエリアの選定と、将来売却することになった場合の円滑な売却ができるかどうかの予測が非常に重要な問題だと感じます。

── 現在の日本の経済状態では、持ち家は老後の不安を取り除くうえでも大きなメリットと言えるんですね。

家を買うなら一戸建てかマンションか

── 将来的に「家を買いたい!」と考える際に、マンションを買うか、一軒家にするのかで迷っている方も多いと思います。自分のライフスタイルや住みたいエリアに合わせ、住む場所を考える上で、一戸建てとマンションにはどのような違いがあるのでしょうか?

丸尾さん:マンションと一軒家には簡単に言えば『便利な都市部に住むか、郊外に住むか』と考えた際の購入コストの違いにあります。

マンション購入のメリット・デメリット

マンション購入

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丸尾さん:マンションのメリットは一戸建てと比較する購入価格としては安くなります。駅近や繁華街など便利な場所では一戸建ては高額になりますし、そもそも物件数が少なく、選択肢も狭くなります。
一方で、マンション購入に際し考えられるデメリット例をいくつか挙げてみましょう。
例えば、集合住宅ならではの生活音でのクレーム問題。これは建物の設備やグレードにもよりますが、お子さまが小さいうちはどうしても騒がしくなり、下の階からのクレームで悩むケースがあるなど問題がおきることも考えられるでしょう。
また、マンションの管理は管理組合が統括して行いますが、管理費や修繕費について住民の足並みがそろわずに深刻な問題が生じることもあります。

一軒家購入のメリット・デメリット

一軒家購入

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丸尾さん:マンションのような集合住宅ゆえのトラブルのデメリットが少ないのが、一軒家のメリットです。しかしメンテナンス費の問題がデメリットとして挙げられます。管理組合がなく『自分で何でもやらなければならない』のです。
新築の場合、品質確保促進法(※)という法律があります。そのため、「10年ごとに適切なメンテナンスをしたら10年補償を延長します」というメーカーが多いんです。
だから修理の必要がなくても、メンテナンス補償の延長のために、多くの人が80万から100万円ほどかけてメンテナンスを行うんです。すると10年おきに100万円前後が必要になる。つまり、マンションで修繕費を毎月1万円づつ積み立てるのと同じぐらい費用がかかってくるんです。

(※)品質確保促進法とは
「ハウスメーカーは引き渡し後10年以内に耐久性や雨漏りなど不具合が見つかった場合は、売主(または施工会社など)が無償補修などをしなくてはならない」という法律。

独身時代に家を買うメリット・デメリット

── 現在では、独身時代に既にマンションなどの不動産物件を購入している、という方も多くいます。これは結婚後にどのように影響するでしょうか?

独身時代に購入するマンション

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丸尾さん:独身時代に住居を購入するのは、晩婚化が進んでいて、独身時期の長期化が進んでいる現在の傾向からは、一つの選択肢だと思っています。ですが、結婚してもそこに住み続ける可能性は高くないことが考えられるため、常にリセールのことを念頭に住居選びをするべきでしょう。

  • 購入する住宅は将来的に売却した場合、どのくらいの値下がりリスクがあるのか?
  • 賃貸に出した場合、家賃収入でローンの支払いは賄(まかな)えるのか?

丸尾さん:最低限、上記2点の確認をした上で進めるべきです。
独身時代に住居を購入するのは、不動産投資の第一歩と言えるでしょう。だから『自分がオーナーの家に、自分が借りて住む』という観点で考えると、物件の選び方も視点が変わるのではないかと思います。単身者向けの小さい物件なら、ターミナル駅でなくても駅近エリアで値下がりしづらい物件なら安心感も高まるのでは、ないでしょうか?

独身時代の投資目的での家の購入リスク

── 住居目的ではなく、投資目的で家を買う、という独身者の方の話も最近は多く聞くのですが、結婚前に投資目的で家を買うことは結婚後に資産としてメリットになるでしょうか。

丸尾さん:若い方たちの間で流行っているワンルーム投資。投資会社からも強力に勧められ、持っている人もかなりいるでしょう。しかし現在の日本の経済状況下では、実は投資にならない物件を持っている人もお客様との面談の中でたくさんお会いします。

投資物件

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丸尾さん:ワンルーム投資とは、簡単に説明すると、ワンルームマンションをローンを借りて購入して、家賃収入を得て、その収入からローンを返していく。ローンが返し終われば、家賃収入が手元に残り、将来年金のように家賃収入が入ってくるというものです。
長期間に渡る投資となるので、メンテナンス費用も当然かかり、不測の事態によって物件としての価値が下落することも考えられます。いざ売りたいと思っても、よほど良いエリアでないとローンの残高のほうが多く、売るに売れないというケースも多いんですね

── 確かに、35年後に買った物件やエリアがどうなっているのか、正確に予測を立てるのはかなり難しそうですね。

丸尾さん:だから若い方が、あくまで居住用として買うのは悪くはないと思うんです。そして投資用ローンより住宅用ローンのほうがが金利が低い。まずは住宅として住んで、結婚後に賃貸として貸し出して、家賃収入を得ながらうまく回していく方法のほうが、結婚に向けた貯金も計画しやすいでしょう。先に住宅ローンで借りるので、新たな新居を購入する場合のローンへの影響もあるため、考慮も必要です。

家を買うタイミングを結婚を起点に『人生でのお金の使い道』で可視化

人生でのお金の使い道

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── 家を買うなら『結婚する時期=家を買う時期』というイメージが強くあります。実際に結婚と同時のタイミングで家を購入する方は、多いんでしょうか?

丸尾さん:いいえ。私が相談を受けるなかで、新居を購入するタイミングで一番多い時期は、お子さまがいる場合は小学校に上がる前などの、成長の節目のタイミングです。
もちろん、結婚してすぐに家を買う相談をされる方もいらっしゃいますが、子どもができてから新居の相談に来る人がほとんどですね。
例えば、お子さまが通う学校について考えたとき、いま住んでいるのと同じエリアでずっと暮らしていたいから、賃貸から持ち家にして根をおろしたい…など、学校エリアを考えての新居購入に踏み切るケースが多いんです。

── お子さまの成長と学業を中心に考えての購入が多いんですね。お子さまが成長してくると、いずれ1人部屋がほしいといった要望や、マンションで心配になる生活音などで下の階をそれほど気にしなくてもよくなるなど、購入のきっかけになるさまざまなタイミングとも合致します。

結婚してから家を買う時期やタイミングを判断するには

結婚してから家を買う時期やタイミング

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── 家を買うなら、検討する条件はたくさんあると思うのですが、いまが家を買うタイミングであるかどうかを判断するには、具体的に何から判断していったら良いでしょうか?

丸尾さん:家を買う前に確認しておきたい大切なことが、数多くあります。住宅購入は人生の中でも最大支出になる可能性があり、もっとも大きなイベントの一つと言えるでしょう。
そのため、様々な条件をまず書き出し、じっくりと検討したほうが納得の結果に近づきますよ。

  • 二人のお仕事は転勤のある仕事なのか? 
  • どちらかの出身が地方の場合、将来はどこに住むのか?
  • 相続する家があるのか?
  • 親はどう思っているのか?…など

丸尾さん:何よりもまず、二人のライフステージで必要になるお金について確認して判断しましょう。
私がファイナンシャルプランナーとしてお客様から相談を受ける場合は、結婚や現在を起点に、自分の年齢と家族の年齢を横軸にして、ライフステージの希望の年齢をあてはめていくことから始めます。

人生で必要なお金を『ライフステージ』で可視化していく

丸尾さん:まだ子どもがいないお二人の場合は、何歳で子どもが欲しいかという理想でもかまいません。子どもの年齢ごとに、その時自分たちは何歳になっているかがひと目でわかるでしょう。同時に一般的に『人生三大資金』と言われている住宅資金、教育資金、老後資金は、ライフステージを明らかにするだけで、どういう流れになっていくか分かってくるんです。

         

ステージ 結婚 出産 保育園 小学校 中学校 高校 大学 社会人 夫退職 夫再退職 老後
夫の年齢 31 33 34 40 46 49 52 55 60 65 66
妻の年齢 29 31 32 37 43 46 49 53 57 62 63
子の年齢 0 1 7 13 16 19 23 28 33 34
住宅 ←住宅ローン支払期間→
支出 支出ピーク
資産形成 ←資産形成期→   資産取り崩し期

(※)年齢のモデルケースは厚生労働省の調査をもとに、初婚年齢、第一子出産年齢共に全国平均値で算出。東京都など都市部の場合はこの年齢より夫、妻ともに初婚年齢、第1子出産年齢は2年ほど後ろにずれこむ。

参考出展:平成30年(2018)人口動態統計月報年計(概数)の概況 / 厚生労働省

支出ピークから分かる資産形成ができる期間の重要さや問題点

丸尾さん:まず、支出のピークの見通しを立てましょう。人生で最も支出が大きい時期は、子どもが大学生になる時期と、住宅ローンが重なる時期です。
一方で資産形成期は支出がピークとなる前の結婚当初から約20年間。支出ピークを過ぎた後は、リタイアするまでが、資産形成のラストスパート期になります。
そして65歳以降は資産を取り崩しながら生活していく…と自分の年齢によって、お金の問題が生じる時期を具体的に可視化して、見通しを立てることができるんです。

子どもがいる夫婦

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丸尾さん:子どもがいない夫婦の場合は教育資金の必要がないため、支出は相対的に少なくなるので、資産形成するチャンスは大きくなります。
逆に晩婚の場合は、子どもを持つことを考えると住宅資金を含むすべての支出か後ろ倒しになるため、それまでの貯蓄がないと苦しくなる可能性も分かってくるでしょう。
住宅ローンは80歳まで組むことはできますが、再雇用含む完全リタイアが65歳と考えるとローンを65歳までに返し終わることができているかどうかで、老後が大きく変わってくる可能性があります。

── この表を書いていくと、ぼんやりとしていたお金の未来が、年齢ごとにどんどん現実的に可視化されていくため「将来をしっかり見通すぞ」と覚悟しておかないと、かなり怖い部分もありますね。

丸尾さん:以前、ある婚活パーティでのイベント講師としてお招きいただいた際に、こちらの表を使って人生の支出について説明したところ、それまで和気あいあいと盛り上がっていた会場を静まり返らせてしまったことがありました…。

── その光景が目に浮かびます…。

結婚したら家を買う前に『家計』を明朗化するルールを作ろう

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丸尾さん:もちろん、結婚したタイミングで新居も同時に購入する方も多くいます。ただ結婚初期とは、独身二人が一緒になったばかりの状況です。
まだ気楽に考えていて、むしろ賃貸の家賃が安くなった、楽になったと感じることも多いでしょう。お金について切羽詰まって考える人は少ないと思うんですね。現在では共働き世帯が増加し、お互いの年収や懐(ふところ)事情をまったく知らずに結婚されている方もいます。
しかし家を買う時には『自分たちが使えるお金』を正確に把握しないと、人生の中で手詰まりになってしまう可能性もあるんです。だから借金やローンの返済状況を含め、お互いの経済状態はある程度オープンにしておいたほうが良いとは思います。

結婚は家を買うためだげなく家計を見直すベストタイミング

家計を見直す

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丸尾さん:後々「こんなはずではなかった…」といリスクは、できるだけ減らしておくべきです。
例えば、独身時代に家を既に購入している人は、きちんと話しておいたほうが良いですね。実はご相談者の中に、結婚前に家を買っていたことを話していないことが原因で、離婚直前まで至ったケースもあるんです。
ご両親のための家を先に購入しローン返済がまだ残っていて、いざ二人のための新居を買おうとしたら、ローンが組みづらい状況ということが分かりました。深刻な紆余曲折の話し合いの末に、なんとか仲が戻り、現在は奥様がローンを組んでいます。

── 我が家はまさに賃貸、子供なし、共働き世帯なのですが、お互いの収入についてまったく聞いていません。お話を聞いていて、とても胸がいたいです。

丸尾さん:将来の子どもや親との同居を含めた家族構成、住宅や教育などのローンの組み方、どこの銀行が良いか、老後の資金の貯め方。
結婚とはこれらを真剣に考えるべストなタイミングです。始めにしっかり考えておけば、お互いの共通認識となり、一緒に暮らすための目的になりますよね。二人の目的が明確であることで、後の人生での余裕が違ってくるでしょう。
しかし、お金に対する価値観は夫婦で違うことも多いんです。だから、二人が上手く折り合いをつけるための『共通のルール』は、家を買う前に決めておきましょう。

夫婦のお金の価値観のすれ違いを防ぐ!3つの口座で『家計明朗化』

家計明朗化

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丸尾さん:例えば、私は結婚と同時にいくつかの銀行口座をつくることで家計を把握することをお勧めしています。

1つ目は家計を管理する共通口座

お互いに月間の生活費をその口座に振り込むイメージです。
家計費はその口座から引き落とし、もしくは引き出して使います。月に標準的に使うお金が一定なら、その口座の残高は月末や、振り込んだ時点で は一定の金額になるので、家計支出が管理しやすい。共働きなら特におすすめです。

2つ目は共通の貯蓄口座

確実に貯金として貯めていく口座は、お互いに確認できるようにしておくと安心できるでしょう。特に、夫婦として使う目的が複数あるなら、住宅の頭金用、車の買い替え用、旅行用など、金額の内訳を考えて貯めていくとさらに分かりやすいですね。

3つ目は自分の貯蓄口座

特に共働き家庭の場合、家庭の中でお小遣い制を導入している人は少なくなっているようです。1と2の口座に二人が決めた金額を振り込んだあとの残りは、自分の口座で残金を個別に管理していけば、比較的自由度の高いお金の使い方ができるでしょう。

── なるほど…これならある程度お互いの自由度を確保しつつ、家計に必要な大部分のお金の流れを、簡単かつ確実に二人で把握していくことができますね。
そして、家を買う前に備えておきたい基礎的な知識と準備の流れがよく分かりました。
次回は丸尾さんに、いよいよ家を買うとなった際の具体的な費用や住宅ローンの組み方、注意点について、詳しくお話を伺っていきたいと思います。

※【結婚と新居2】憧れの家を買うために『住宅ローンや頭金のテッパン知識』を住宅専門の熟練ファイナンシャルプランナーに聞いてみた!に続く

お話をしてくれたひと

株式会社N&Bファイナンシャル・コンサルティング代表 丸尾 健さん

株式会社N&Bファイナンシャル・コンサルティング代表 丸尾 健さん

丸尾 健(まるお けん)さん(AFP)

株式会社N&Bファイナンシャル・コンサルティング代表
https://www.fp-soudan.com/

ファイナンシャルプランナー経験は13年目。主に住宅購入希望者や住宅ローン借換え希望者のライフプランニング相談を中心に実務家FPとして活動。年間新規面談件数は120~150組、相談累計件数1300組の経験を持つ。

大学卒業後、建築関連の仕事を経て株式会社エヴァ―ソンマッコイホームズに入社。在籍期間中に世田谷区を中心とする営業として、平均4500万円の注文住宅の引き渡し80棟、MVP賞3回。お客様と接するうちに住宅購入時の資金計画とその後のリタイアメントまで見据えたライフプランニングの重要性を認識し、在籍中にAFP資格を取得した。

2010年より独立し、大手住宅購入窓口サービスのFP相談員として参加。
また住宅ローン比較サイトの立ち上げサポート、FP相談サービスの責任者として相談員のトレーニングなども担当する。
主に依頼されてのセミナー講師の実績も豊富に経験。講座ジャンルは住宅購入者やローン借り換えなど顧客に向けたセミナーから、新入社員や営業マン向けの育成セミナー、建築家とコラボした注文住宅建築セミナーやママ友向けのアットホームなセミナーなど幅広い。ありきたりの情報提供ではなく、実際に起こる事例を交えながらのバラエティに飛んだ内容と営業マン仕込みの明朗快活な語り口調で、受講者から好評を博している。

【結婚と新居2】憧れの家を買うために『住宅ローンや頭金のテッパン知識』はこちら

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この記事のライター

結婚式準備.com編集部

結婚式準備.com編集部です。結婚式の準備で悩むプレ花嫁を応援する記事を書いていきます。

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