結婚式でゲストに渡す、お礼・お車代・お返しの基本的なマナー

ふたりの大切なゲストが集まる日でもある結婚式。結婚式でお世話になる方、遠方から来ていただく方々に、失礼にならずに喜んでもらえる配慮とは?今後の付き合いも関わってくる、お礼・お車代・お返しなどのお礼の基本マナーを抑えておきましょう。

この記事のINDEX

    結婚式のお礼・お車代・お返しとは

    お礼

    受付・スピーチ・余興などの結婚式のお手伝いをお願いするゲストに渡すのが『お礼』です。親から渡す場合は式前に挨拶とともに「本日はよろしくお願いいたします」、ふたりから渡す場合は披露宴終了後に「今日はありがとう」と感謝の気持ちを込めて渡しましょう。

    お車代

    主賓挨拶や乾杯の発声、遠方から来て頂くゲストに渡すのが『お車代』です。お車代を渡す方には親から渡してもらうのがよいでしょう。これまでの付き合いを考えながら用意し、挨拶を兼ねて贈ります。

    お返し(内祝い)

    想定以上のご祝儀を頂いたゲストや出席はしないがお祝いの品を贈っていただいた方に贈るのが『お返し(内祝い)』です。

    お礼・お車代の準備

    お車代

    Veris-Studio – stock.adobe.com

    1. リストアップ

    誰に・何を渡すのかのリスト作成主賓・受付・スピーチをしてくれる人ゲストに、お礼やお車代を用意する人をリストアップ。誰に何を渡すのかを、内容・金額を明記します。

    2. 金額と袋を用意

    新札を入れたご祝儀袋を事前用意金額に見合ったご祝儀袋を用意し、表書きを記します。お礼やお車代には新札を用意するのがマナー。時間があるときに銀行で替えにいきましょう。

    3. 親・受付の人に渡す

    親・受付の人に渡してもらうようにお願いします。当日は忙しく、ふたりから直接渡すことが難しいため、受付の人もしくは親から渡してもらうようにお願いしておきましょう。

    ゲスト別:お礼・お車代の相場

    受付

    比較的近くから来てくれる親しい友人に依頼。新郎側新婦側2名ずつが一般的。金額は3000円程度の現金もしくは品物を。基本的には現金だが、品物・ギフト券・ハネムーンのお土産などにしても良いです。その場合はお礼を書いたカードを同封して。渡し方は、現金は受付が始まる前に、頼んだ側の親からお礼のあいさつを兼ねて渡してもらいます。品物やお土産の場合は、式後なるべく早めに渡した方が良いでしょう。

    主賓あいさつ

    会社の上司や恩師などに依頼。お車代だけでなく、きちんとふたりからもお礼の言葉を。金額は1万円以上、交通費の3倍程度を目安にお車代を渡します。各目は『お車代』ですが、お礼の意味合いが強いので1万円以上は包みましょう。ハイヤーを手配する場合は不要です。渡し方は、受付時に受付係が「新郎新婦からお預かりしております」と一言添えて渡します。親に渡してもらう場合は受付後、お礼の言葉とともにさりげなく手渡して。

    乾杯

    主賓と同じく、会社の上司や恩師などに依頼します。お車代だけでなく、きちんとふたりからもお礼の言葉を。金額は主賓と同じくお車代を1万円以上(交通費の3倍程度)を。こちら往復のハイヤーを手配するなら、お車代は渡さなくとも良いでしょう。渡し方は主賓と同様。ただし親族にお願いした場合は親族間の決まり事がないか親に確認をし、あればそれに従って金額などを決めるよいでしょう。

    ブライズメイド&アッシャー

    近年人気を集める、挙式時に新郎新婦のサポートをするブライズメイド&アッシャー。それぞれ互いの友人にお願いする場合が多い。人前で話をするのが得意でない人もいるので、意向を尊重して。金額は3000円を目安にお礼、ギフト、ハネムーンのお土産などを用意。渡し方はプレッシャーにならないよう、出番が終わった後に親などから渡してもらいましょう。スピーチ後、プログラムの中で新郎新婦から直接品物を渡すのも良いです。

    友人代表スピーチ

    それぞれ互いの親友に依頼。人前で話をするのが得意でない人もいるので、本人の意向を尊重して。金額は3000円を目安にお礼または品物を用意。相手が喜ぶ品物を渡すか、現金で渡すか、式後にハネムーンのお土産を渡すかは自由です。渡し方は、プレッシャーにならないよう出番が終わった後に親などから渡してもらいましょう。スピーチ後、プログラムの中で新郎新婦から直接品物を渡すのも良いでしょう。

    余興

    新郎新婦それぞれの友人、もしくは片方の友人に依頼します。人前に出たがらない人もいるので相手の意向を尊重するように。金額は3000円程度を目安に現金もしくは品物を。それ以外なら新居に招いて食事をご馳走するのも良いでしょう。プロ級の人や準備に費用が掛かるものなら金額を上げるなど内容によって調整を。渡し方は披露宴後、おふたりもしくは親から渡します。渡すときはお礼とともに具体的な感想をひと言添えると喜ばれるでしょう。

    遠方からのゲスト

    県外からはもちろん、県内からでも特急を使うなど離れた場所から来たゲストには配慮を。金額は交通費の半額~全額を目安に、切りが良い全額でお車代を渡します。理想は全額負担ですが、事情によって難しい場合は半額程度で渡しましょう。負担の範囲はあらかじめ伝えておきましょう。渡し方は結婚式よりも前、もしくは受付時に渡しましょう。事前にチケットを手配して送る場合は招待状送付後に改めて渡しましょう。チケットを手配する際はその旨を必ず伝えること。

    二次会幹事

    新郎新婦の友人からそれぞれ数人ずつに依頼。どこまで依頼をするかによって負担が変わります。金額は5000円~1万円を目安にお礼またはギフトを。会場探しから任せたのか、当日のサポートだけをお願いしたのか負担の重さによって検討を。幹事の会費はもらわないのが基本です。渡し方は二次会終了後、もしくは後日早めに、ふたりから手渡しをするのが基本とされています。式後1ヶ月以内に、すべて新郎新婦もちで食事会などを開いてご馳走するのも良いでしょう。

    写真・ビデオ撮影

    写真やビデオ撮影が得意な友人に依頼する場合、補助的な撮影なのか、すべてを撮ってもらうのかで負担が変わります。金額はお礼として1万円~3万円程度を渡します。プロフォトグラファーが他にいて、その補助的な撮影なら1万円程度。式のすべてを撮影してもらうなら3万円程度でご祝儀も辞退を。渡し方は披露宴が終わった後、親から人目につかないようにさりげなく渡してもらいましょう。もしくは後日、写真のデータを受け取った際に、ふたりから直接お礼の言葉とともに渡します。

    アイテム作り

    ウェルカムボード・ウェルカムドール・リングピロー・ブーケなど、手先が器用な友人などに依頼した場合、金額や材料費にプラス5000円~1万円のお礼または品物を。アイテムを作るための材料費は実費で請求してもらいましょう。それに加えて内容に応じて現金や品物を用意。渡し方は相手がお礼を受け取りやすいよう、アイテムを受け取ったときにふたりから直接渡すのがベスト。後日、ハネムーンのお土産とともにお礼状を添えて渡すのも良い。

    金額別のご祝儀袋の使い分け方

    1万円以上の場合は『水引』が付いた祝儀袋がふさわしい。1万円以下の場合熨斗(のし)が印刷された祝儀袋が一般的。親しい友人には、ポチ袋に入れて渡すのもよいでしょう。

    お返し(内祝い)のマナー

    結婚式に招いたゲスト以外でお祝いをくれた人、ご祝儀を多めに包んでくれた人には内祝いとしてお礼の品を贈るのがマナー。

    1. お祝いを頂いたすべての人に贈る金額に関わらず、お祝いをくれた人にはお返しをするのが礼儀。ご祝儀を多めに包んでくれた人、ご祝儀以外にお祝い品をくれた人に。

    2. 式後1ヶ月以内に贈るお祝いをもらったらまずは電話でお礼を伝え、式後1カ月以内にはギフトを贈る。結婚報告を兼ねて直接持参するか、お礼状を添えて郵送しましょう。

    3. 頂いたものの『半返し』が基本頂いた金額の半額程度の品物を贈るのが基本。品物で頂いた場合はおよその金額を推測し、その半額もしくは3分の1程度の品物を贈りましょう。

    定番のお返しギフト

    おふたりの好きな物を選ぶのではなく、あっても困らない、気の利いた贈り物を。定番のお返しギフトは主に3つあります。

    消耗品

    お祝い事などのお礼品の定番・タオルセットを選ぶ方が多数。

    お菓子

    スイーツの人気店のお菓子も、貰って嬉しいギフトとして選ばれ続ける。また、料理をする方には調味料セットなども喜ばれます。

    カタログ式ギフト

    引き出物だけでなく、お礼品としても人気が高いカタログ式ギフト。カタログに掲載されている様々な商品の中から相手に好きなものを選んでもらいましょう。

    会費制ウェディングの場合

    近年人気を集める会費制ウェディングを行う場合は、ゲストからご祝儀を頂かない分、遠方ゲストの交通費・お車代・宿泊代などに関する負担の仕方も異なってきます。

    交通費は本人負担が基本

    会費制の場合、ゲストの交通費は本人に負担してもらうのが基本。新郎新婦の都合で宿泊が必要な場所や時間に結婚式を行う場合は、会場近くのホテルを手配するほど気持ちを表して。

    特別なゲストに限りお車代を渡す

    謝辞をお願いする主賓の交通費に関しては新郎新婦が負担します。また主賓からは会費をもらわないのがマナー。交通費を負担する旨は案内状を出す前に電話で連絡を。

    親族が多い場合は送迎バスを手配

    ふたりの出身地以外で結婚式を行う場合は、親族のためにそれぞれの地元から送迎バスを手配すると良い。長時間の移動時間の場合、車内に軽食と飲食を用意しておくなど気の利いたおもてなしを。

    車で来る人には、駐車場をあらかじめ案内する

    会場によっては駐車可能台数が限られているところも。案内状でその旨を伝えた上、車で来るゲストが多ければ街の中心部などから会場への連絡バスやタクシーを手配するなどの配慮を。

    お礼・お車代・お返しに関してのQ&A

    Q. 家族で出席したゲストに対してのお車代の渡し方とは?

    A. 上司を夫婦で招待する場合は、2人分用意。親族の場合は親に相談した上で、親族間のきまり事に従いましょう。

    Q. 祝電をいただいた人に対してのお礼とは?

    A. 祝電のみの場合は特にお返しする必要はなく、式後なるべく早めに電話やメールでお礼を伝えましょう。

    Q. お礼・お車代の受け取りを断れてしまったら?

    A. 後日、相手が好きな食べ物などのギフトを贈るのがベスト。お礼・お車代を渡す際は、親から渡す仰々しくなることもあるので、受付時に渡してもらうといいでしょう。

    Q. 当日渡しそびれてしまった場合は?

    A. 式直後、電話かメールでお詫びの連絡を。直接渡すことが難しい場合は、お詫びの手紙を添えて『現金書留』で送付しましょう。

    Q. 交通費などを負担できない場合は?

    A. 招待状を送る前に、「交通費を出すことができないのですが、それでも宜しければ…」と正直に伝えるのがベストです。

    まとめ

    今後のお付き合いを左右する結婚式のお礼・お車代・お返しのマナーを知って対応しよう

    どんなに結婚式などの準備が忙しくても、おふたりにとっての大切なゲストだからこそ、しっかりサポートしましょう。マナーをしっかり守った上で行動していきましょう!

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    この記事のライター

    結婚式準備.com編集部

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