結婚式費用をローンで支払える『ブライダルローン』とは。審査や金利、ローンの組み方

結婚式費用をローンで支払う理由

結婚式費用をローンで支払う理由として、そもそも結婚式の費用が、結婚資金以上であることが多いことが挙げられます。

結婚式費用の相場は基本的に二人の貯蓄額よりも多い

結婚式のための貯金は新郎新婦二人合わせて平均317.2万円です。
結婚式にかかる平均費用は平均357.5万円。結婚式だけでなく、顔合わせ、二次会・新生活、新婚旅行の費用含む、結婚に必要な費用の平均は466.6万円でした。
平均貯蓄額だけで見ると、一見、結婚式も結婚生活のためにも貯金が足りない印象です。
結婚式の費用か足りなくても、ゲストからのご祝儀や親からの援助、二人の貯金を合わせてまかなえることが多いのですが、さまざまな事情や、叶えたい結婚式の規模によっては、手持ちの資金では足りなくなってしまう、費用の支払いが苦しくなり、貯金が全部なくなってしまうことも考えられます。

データ出展：ゼクシィ 結婚トレンド調査2018調べ

結婚式費用の支払い方法は選択肢が増えつつある

結婚式の費用は、以前は現金のみの支払いや、前払いまたは当日までの一括支払いが多かったのですが、現在ではいくつかの方法が選べる会場が増えてきました。
支払い方法には次のような方法かせ考えられます。この中から、自分にあった支払いプランを選んで支払うことができるようになってきました。

・銀行振り込み決済
・現金一括払い、または二回払い
・クレジット決済
・ブライダルローン決済

結婚式費用をローンで支払うメリット

結婚式費用をローンで支払うメリットとしては、次のような理由か挙げられます。

余裕を持った結婚式、結婚生活の計画が立てられる

貯金が足りなくても満足度の高い結婚式が挙げられること。一生に一度の結婚式なので、後悔のない式にしたいもの。また、費用に余裕があることで、今までお世話になったゲストに手厚いもてなしができるでしょう。

手元に現金が残せる

結婚式費用で手持ちの貯金をすべて使い果たしてしまっては、新婚生活を始める上で心もとないと不安になります。結婚式費用の一部を貯金から支払い、一部ローンを組むことで、手元に現金を残すことができ、新生活の計画も余裕をもって考えられるでしょう。

結婚式費用をローン借り入れする前に

ブライダルローンの申し込みをする前に、必ず次のことを確認しましょう。ローンを組めたとしても、支払いは結婚式後に続きます。返済で生活が脅かされることのないように、今一度マネープランの見直しを行いましょう。

・ローン返済を事前にシミュレーションする
・ローンの支払い期間とライフイベントについて見直す
・結婚式の費用について、見積もりを隅々まで見直す
・借り入れする前に親に相談する

結婚式費用の支払いに使用できるローンの比較

結婚式費用として借りられるローンには、ブライダルローン、カードローン、フリー（多目的）ローンなどがあります。

ブライダルローンとは

結婚式や結婚にかかる費用のみに利用を限定

結婚にかかるお金を借りられるローンが「ブライダルローン」です。挙式・披露宴、婚礼衣装、結婚指輪、新婚旅行、家具・家電、住宅の入居など、使いみちを結婚資金に限定しているため、低い金利で借りられるのが特徴です。
融資範囲を結婚式費用に限定し直接会場側の口座に振り込まれるローンや、範囲を結婚にかかる費用全般に広げて申し込んだ本人に振り込まれるローンがあります。後者は自分の意思によって使い道を自由に選ぶことも可能ですが申し込み期間は結婚式前後の三カ月以内など限られていますし、基本は一度きりの利用になります。

ブライダルローンを提供している会社

ブライダルローンを提供しているのは、銀行や信用金庫、クレジットカードやローンを取り扱っている信販会社が運営しています。地方銀行が取り扱うブライダルローンでは、その土地に住む人限定のブライダルローンがあります。

カードローンとは

カードローンは銀行や消費者金融などが提供している個人向け融資のことで、ローン専用カードを使ってお金を借りるローンのことです。使いみちを限定せずに、自由にお金を借りられます。一定の限度額までは何度でも借りられますが、金利が高いこと、自由度が高く結婚式以外にも利用できるため、返済しても枠が空けば限度額いっぱいまで何度も借りすぎてしまう危険性があります。

フリーローン（多目的ローン）とは

フリーローンとは、銀行が個人に対して、人生のさまざまな場面で、目的を問わず自由に使えるお金として貸し出すローンのことです。カードローンとの違いはブライダルローン同様に一度きりの利用になるため、結婚で利用すると他のライフイベントや目的では借入ができなくなることです。金利はカードローンに比べると低くなっています。

ブライダルローンとカードローンの違い

結婚費用のみに利用が限定されるブライダルローンと、使い道も借りる期間や回数も自由に選べるカードローンには、どのような違いがあるのでしょうか。

ブライダルローンとカードローンのメリット比較

それぞれのメリットを見てみましょう。

ブライダルローンとカードローンのデメリット比較

借入をする際に、それぞれの注意点をまとめました。

結婚式費用をブライダルローンで支払う方法

次は、ブライダルローンを申し込んでから、お金が振り込まれるまでの流れを見ていきましょう。

【1】ブライダルローンが使える提携会場であることを確認する

WEBの申し込みページや資料、ウェディングプランナーに詳細を聞いて、ローンの内容や申し込みの条件を確認する。

【2】ブライダルローンの申し込みを行う

店舗、web、電話等で申し込みを済ませます。必要事項に記載をし、審査が始まります。

【3】仮審査結果の連絡

仮審査は当日または翌日までに決定。審査によっては希望に添えないともあります。

【4】本審査のための必要書類を提出

必要書類として、次のものが必要になってきます。事前に準備して、申し込みは早めに行いましょう。提出期限が挙式予定より○日前と決まっているローンもあるため、申し込み期日の確認を。

・ 本人確認書類　運転免許証、健康保険証、パスポートなど
・収入証明書　源泉徴収票や給与証明書など
・資金の使い道を確認できる書類　結婚式場や旅行会社からの請求書、見積書など

【5】本審査結果後、お金が振り込まれる

振込先はブライダルローンを取り扱っている会社によって異なります。会場に直接振り込まれる場合や、自身の口座に振り込まれるなどさまざまです。
用途が幅広く使えるブライダルローンは、式後3ヵ月後から金利が高くなるなどの条件があるため、注意が必要です。

ブライダルローンの審査とは

ブライダルローンは審査基準が厳しい

カードローンに比べて金利が低い分、ブライダルローンの審査は厳しくなります。
審査基準は金融機関によって異なりますが、全体的には以下のような基本的な基準があります。

・収入証明などから月々安定した収入があると分かる
・年齢制限（20～65歳）内の年齢である
・過去にクレジットカードや携帯電話などの支払いを延滞していない
・複数の会社でローンを利用していない

審査が通らない理由

ローンの審査は「安定した支払いができるか」を事前提出書類や独自の審査機関の個人情報から審査されます。
ブライダルローンが組めない場合もありますので注意してください。

・雇用形態がアルバイトやフリーランスなどで、不規則かつ年収が低い
・転職が多く勤続年数が短い
・勤務先で本当に働いているのかを確認できない
・信用情報で経歴に滞納や未払いなどの履歴がある

ブライダルローンの金利とは

ブライダルローンの金利は平均的に4%～7%くらいに設定されおり、カードローンと比べると金利が低いといわれています。
カードローンの金利は「3%～15%」という風に幅があり、最大で18%になることも。借入して一定期間は低金利で、その後は12%以上に上がっていくこともあるようです。

結婚式費用をローンで支払った場合の返済方法

ブライダルローンの返済方法は、返済期間、利用額、ボーナスを利用する、一括で支払うなど、さまざまな方法があります。

月々無理なく支払える額と方法を

支払い回数が多いほど、分割払い手数料が高くなっていきますが、回数を少なくしようとすると、月々の支払額が多くなります。
ボーナス払いを利用すると、ボーナス利用の加算額がかかる場合もありますが、月々の支払いは期間を変えずに楽になります。

事前にシミュレーションでさまざまなパターンを計算する

ローン申し込み前に、各社で様々な支払い方法のシミュレーションを計算して出してくれます。自分の納得いく支払い方法が見つかるまで、シミュレーションしてみましょう。

まとめ

結婚式費用をローンで支払うこともできるが計画的に

結婚式費用の支払いは、現在ブライダルローン、カードローン、多目的ローンなどで、ローンを組んで支払うことが可能です。ただし、ローンには審査があることがあり、希望どおりに利用ができない場合があります。支払い方法を事前に納得いくまで考えるなど、利用は慎重に行いましょう。仕組みを理解してうまく利用すれば、不安のない結婚式準備や、結婚生活のために利用できるでしょう。