結婚式で和装する男性(新郎)は何を着るのが正解?選び方のポイントとは

新郎が和装をしている姿は、大変凛々しく素敵です。では、男性はどのような結婚式で和装をするのでしょうか。また、一言で和装といっても、着物にはさまざまな種類があるため、どの着物を選ぶのが適切か迷う人もいます。この記事では、正しい着物の選び方をレクチャーします。新婦の衣裳と「格」を揃えることがポイントですよ。

この記事のINDEX

    どんな結婚式で和装をするの?

    和装結婚式

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    新郎が和装をする結婚式は、ずばり「和を取り入れた結婚式」「披露宴のお色直しのとき」「フォトウェディング」の3パターンです。

    「和」を取り入れた結婚式

    「和」を取り入れた結婚式は、一般的に4つあります。

    神前式

    神前式とは、神社の神殿で行われる日本の伝統的な挙式スタイルです。神社の厳かな雰囲気のなか、新郎新婦の「家」どうしが結びつくという考え方に基づき、神様に結婚を報告します。「三々九度の盃(さんさんくどのはい)」「玉串拝礼 (たまぐしはいれい)」 などの儀式があります。

    仏前式

    仏前式は、「結婚は前世からの因縁で、先祖の慈悲による」という仏教の教えがベースとなっています。仏様とご先祖様に「因縁」を報告したあとに、感謝の気持ちを伝え、「来世までの結びつき」を誓う流れになっています。

    茶婚式

    茶婚式とは、婚礼の儀式に「一期一会」の茶道の精神を含ませた挙式スタイルのことです。茶室で執り行うため、家族婚など少人数の結婚式に適しています。

    人前式

    人前式は、宗教色がなく、ゲストに対して結婚を誓う挙式スタイルです。人前式と聞くと、ウェディングドレスでおこなう洋風のものを想像する人も多いでしょう。しかし、場所や演出、衣裳も自由にアレンジできるので人前式を和風にすることもできます。

    披露宴のお色直しのとき

    「挙式はチャペルだけど、披露宴のお色直しで着物を着る」というパターンもあります。
     
    新婦は華やかな色打掛を着ることが多いです。最近は、新和装と呼ばれるオーガンジーやレースを使ったドレスのような和装もあります。新郎も、新婦に合わせて和装をするのが一般的です。

    和装でのフォトウェディング

    和風の写真を撮る「フォトウェディング」でも男性は和装をします。着物を着て、神社や竹林など風情のある場所でのロケーション撮影や、おしゃれなスタジオでの撮影を行ないます。

    結婚式で和装する新郎は何を着るの?

    和装結婚式

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    「和装」といっても、どんな種類の着物でもいいわけではありません。着物にも格式があります。

    黒五つ紋付き羽織袴

    黒五つ紋付き羽織袴とは最も格式の高い着物です。黒五つ紋付き羽織袴の歴史は明治時代に遡ります。当時出された「太政官布告」という法令で「男子の正装」と定められた伝統のある服装です。
     
    「黒五つ紋付き」という名前が示す通り、着物の色は「黒」です。そして、羽織の背中と両袖の後ろ、両胸の5ヶ所に「家紋」と呼ばれる紋(マークのようなもの)が入っているのが特徴になります。

    色紋付き羽織袴

    色紋付き羽織袴の特徴はカラフルな「色」です。白、ネイビー、グレーといったベーシックな色のほかにも、ブラウンや金糸がほどこされたものなど、個性的な衣裳もあります。新婦の衣裳に合わせて、コーディネートができるのも魅力です。
     
    紋の数は3つか1つが基本になります。「三つ紋」の紋の位置は、背中と両袖の後ろ、「一つ紋」の紋の位置は背中です。
     
    着物は紋の数が多いほど格が上がり、少ないほど格が下がります。そのため、色紋付き羽織袴は黒五つ紋付き羽織袴に比べるとカジュアルな印象になるでしょう。色紋付き羽織袴はさまざまな色があり、おしゃれですが、格は黒五つ紋付き羽織袴に劣ります。

    和装をするときの着物の選び方

    和装

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    和装をするときの、着物の選び方のポイントを4つ紹介します。

    新婦の衣裳と「格」を揃える

    神前式・仏前式・茶婚式・人前式では黒五つ紋付き羽織袴がベストです。ただ、人前式でカジュアルな雰囲気なら色紋付き羽織袴でもいいでしょう。
     
    披露宴のお色直しのときはおしゃれな色紋付き羽織袴がおすすめです。
     
    和装でのフォトウェディングなら花嫁の白無垢に合わせて黒五つ紋付き羽織袴、色打掛に合わせて色紋付き羽織袴の両方を着るという手もあります。
     
    いずれにしろ、花嫁との「格」を合わせることが大切です。

    家紋か通紋か選ぶ

    基本的には、先祖代々つたわる家紋を入れます。ただ、現代の若い世代で家紋入りの黒五つ紋付き羽織袴や、色紋付き羽織袴を持っている人は多くはないでしょう。かといって、結婚式のためだけに家紋入りの着物をあつらえるのは大変です。
     
    そこで便利なのが「家紋シール」です。家紋が描かれたシールを貼るだけで、かんたんに家紋入りの着物になります。
     
    家紋が分からない場合やレンタル衣裳の場合は通紋でも大丈夫です。

    体型に合うものを選ぶ

    どんなにおしゃれな着物でも、体型に合っていないと台無しです。自分の体型に合っているかどうかを見極めるためには、試着が大切になります。
     
    必ず試着を行ない、「羽織の肩幅が合っているかどうか」「袖や袴の丈がぴったりかどうか」を鏡を見ながら確認しましょう。
     
    着物を着なれていないと、体型に合っているかどうかの判断は難しいので、衣裳店のスタッフにアドバイスしてもらうのがおすすめです。

    似合うカラーを選ぶ

    色紋付き羽織袴は、さまざまなカラーがあります。実際に試着してみて、似合うものを選びましょう。
     
    また、爽やかな印象にしたいなら白を、クールに魅せたいならグレーなど、なりたいイメージで選ぶのも一案です。
     
    新婦の衣裳との調和も大切です。例えば、新婦の衣裳がブルーなら、新郎の色紋付き羽織袴はネイビーなど、同系色にすればバランスよく見えます。

    まとめ

    素敵な和装でカッコよくきめよう

    結婚式で新郎が着る和装は黒五つ紋付き羽織袴や色紋付き羽織袴があります。どの着物を着るかは、結婚式のスタイルによってかわります。
     
    格式が高いのは黒五つ紋付き羽織袴なので、挙式のときは黒五つ紋付き羽織袴を選びましょう。カジュアルな人前式やお色直しのときは色紋付き羽織袴がおすすめです。
     
    いずれにしろ、新婦の衣裳と格を揃えることが大事です。体型に合うものや似合うカラーを知るために、実際に試着してから選びましょう。

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    結婚式準備.com編集部

    結婚式準備.com編集部です。結婚式の準備で悩むプレ花嫁を応援する記事を書いていきます。

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