【例文付き】結婚式披露宴の新郎ウェルカムスピーチの基本的な構成と内容
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新郎ウェルカムスピーチの基本構成は、大きく3つの内容で構成されています。
ゲストにとっても、いきなり最初から長いスピーチを聞かされると、テンションがさがってしまう恐れも。 およそ1〜2分におさまるよう構成しましょう。
結婚式披露宴での新郎ウェルカムスピーチの構成・内容と文章の流れを見てみましょう。
ウェルカムスピーチの基本構成と内容
【ウェルカムスピーチの基本構成】
・導入…あいさつやゲストへのお例
・本題…結婚の報告、これまでお世話になったことへの感謝、披露宴のもてなしを楽しんでほしいというメッセージ
・結び…披露宴開始のしめくくりの言葉
【全文例】
本日はご多用のところ、私たちの結婚披露宴にご出席くださいましてありがとうございます。
さきほど〇〇教会にて、挙式を滞りなく済ませ私たちは晴れて夫婦となりましたことを皆さまにご報告いたします。
これもひとえに皆さまのおかげです。
ここにいらっしゃる皆さまは、中学時代の友人から現在の職場の上司や同僚の方、そして家族や親族です。
今日はふたりが大変お世話になっている大事な方たちにお越しいただきました。
本日は ささやかではございますが、日頃私たちふたりを見守ってくださっている皆さまに感謝の気持ちをお伝えいたしたく、このような会をご用意させていただきました。
ささやかなもてなしではございますが お開きまでどうぞごゆっくりと楽しんでいってください
導入:あいさつやゲストへのお礼
披露宴の始まりの大事なあいさつなので、まずは丁寧にゲストへのお礼を伝えます。
内容としては出席してくれたことへのお礼を伝え、コロナ禍におけるご参列 ご出席の御礼と会場の感染症対策などの説明も盛り込んでもいいでしょう。
【例文】
本日は 私たちのためにお集まりくださり 誠にありがとうございました
新型コロナウィルスの流行が完全に収束していない中、参列いただいたことに心より感謝いたします
本題:結婚の報告、これまでお世話になったことへの感謝、披露宴のもてなしを楽しんでほしいというメッセージ
ふたりが結婚式を無事済ませ、晴れて「夫婦」となったという報告、日頃の感謝の気持ちを込めてゲストを招待し食事を用意した主旨など、ゲストを招待した目的について、ひと言述べます。
本題のポイントは「挙式の感動をそのままに披露宴の期待感を高める」こと。事前に原稿を用意していても、この部分だけは当日の率直な思いやゲストへの想いを盛り込んで話すと、自然とゲストの心を打つスピーチになります。
【例文】
さきほど〇〇におきまして、夫婦になるにあたっての誓いを立ててまいりました。
これより夫婦としての道を歩んで行ける喜びとともに、責任の重さに身が引き締まる思いでございます。
このような佳き日を迎えられましたのは、ひとえに皆様のおかげでごさいます。
心より感謝申し上げます。
結び:披露宴開始のしめくくりの言葉
これから始まる披露宴を、どうぞ楽しんでくださいという披露宴開始の宣言と、感謝の言葉で締めくくりますが、結びの言葉はほぼ定型通りの言葉を選ぶのがおすすめです。
結びの言葉は定番の結びの言葉の文例が幾つかあるので、その中からゲストの顔ぶれに併せて選びましょう。
【例文】
本日は、皆様をお招きして感謝の気持ちをお伝えいたしたく、ささやかながらも宴席を設けさせていただきました。
行き届かない点もあるかと存じますが、どうぞ楽しい時間をお過ごしいただければ幸いです。
親族や上司など目上のひとがゲストに多いフォーマルな披露宴のウェルカムスピーチ文例
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年配のゲストや会社の上司などの参加者が多い、きちんとしたスタイルが求められる場合は、より丁寧な言葉づかいで挨拶をしましょう。
ただ、目上の方が多く格式を守りながらも、きちんとしたパーティでは、新郎新婦と同じくゲストも緊張気味なので、ふたりが明るく話すことで、張り詰めた場の空気を和らげられるようにしましょう。
披露宴ではゲストに感謝の気持ちを伝えることを目的とし、とにかくみなさんにリラックスしながら楽しんでいただきたいという思いはしっかり伝えたいところです。
例文1
「本日はお忙しい中、私達の結婚式にご出席いただきまして誠にありがとうございます。
私達はこの度、〇〇(挙式場所・チャペル名など)におきまして夫婦となることができました。
これから2人でどんなことがあっても乗り越えていこうという誓いをたて、身の引き締まる思いです。このような記念の日を迎えることができたのは、これまで支えてくださった皆さま方のお陰です。
日頃の感謝を込めまして、ささやかではございますが客席と美味しいお料理を用意させていただきました。至らない点もあるかと存じますが、どうぞ皆様、楽しい時間をお過ごしください。」
例文2
「本日はご多用の中、私達のために披露宴にお越しくださり心より感謝いたします。
さきほど〇〇におきまして、夫婦になるにあたっての誓いを立ててまいりました。
これより夫婦としての道を歩んで行ける喜びとともに、責任の重さに身が引き締まる思いでございます。
今日の佳き日を迎えられましたのは、ひとえに皆様のおかげでごさいます。
心より感謝申し上げます。
ここにいらっしゃる皆さまは、中学時代の友人から現在の職場の上司や同僚の方、そして家族や親族です。
今日はふたりが大変お世話になっている大事な方たちにお越しいただきました。<3>
皆さまに感謝を込めて、ささやかなもてなしではございますがどうぞごゆっくりと楽しんでいってください。」
例文3
「本日はご多用のところ 私たちのために結婚披露宴にご足労くださり 誠にありがとうございます。
私たちはさきほど式場内のチャペルにて、みなさまの前で夫婦の誓いを立てることができました。
みなさまに見守られて無事結婚式ができていま、喜びでいっぱいです。
このような素晴らしい日を迎えられたのは、みなさまのおかげと感謝しております
本日は 日頃お世話になっている皆さまをお招きして、少しでも感謝の気持ちを伝えたく このような席を設けさせていただきました。
短い時間のなか、行き届かない面もあろうかとは存じますが、皆さまには楽しくお過ごしいただければ幸いです」
友人中心や家族親族のみの、親しい人たち中心のカジュアルな結婚パーティのウェルカムスピーチ文例
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親族や親しい友人のみで行う披露宴では、少し砕けた表現でも構いません。
カジュアルなパーティでも結婚式ということを忘れず、一部の人にしかわからない話やあだ名で呼ぶことは控えましょう。集まってくれた人とのつながりを紹介すると、ゲスト同士での会話のきっかけになります。
例文1
「本日は 僕たちふたりの結婚披露パーティーにお集まりくださり、ありがとうございます。
さきほど、とても素敵な結婚式を無事執り行うことができました。
仕事の同僚である妻とは、今日の日の準備も仕事の分担のようにすすめてまいりました。
妻の作った準備分担表のおかげでふたりで協力しあうことができ、途中僕が寝ぼけてしまうことも何度かありましたが、妻の愛の鞭のおかげで、とても要領よく準備をすすめることができました。
本日は、親しい友人達との時間を過ごせる日を楽しみにしておりました。こだわりの美味しいお食事とお酒は僕たちもメニュー作りから参加したものです。
後ほどみなさまの元にご挨拶に回りますので、たくさん話して写真を撮って、素敵な想い出のを作ることができたら嬉しく思います
短い時間ではございますが、精一杯おもてなしさせていただきますので、ゆっくりおくつろぎください。本日はお越しくださいまして、誠にありがとうございます。」
例文2
「今日はお忙しいなか、私たちの門出の席にお集まりいただき本当にありがとうございます。はるばる遠方から来てくださった〇〇先輩、お忙しいなかご出席くださって本当に感激しています。
パーティ前にラウンジで待っている間に、飲みすぎていないですか?まだまだ飲めますか?
先ほどの挙式で、妻と家族のファーストミートの際にもらい泣きしてしまい、ちょっと、いやかなり目が腫れております。〇〇は付き合ってからずっと、いつでも明るい笑顔でいてくれるので、家族への思いを聞いているうちに、涙が止まらず大変お恥ずかしい姿をお見せしました。今後とも、〇〇を大事にしていきたいという気持ちを、さらに新たにしました。
お集まり頂いた親族の皆様、もうそろそろ飲みたいですよね。お待たせしてしまって申し訳ありません。僕も挙式とお披露目で非常に緊張してしまい、まだ一滴も飲んでおりません。飲み足りないので今、皆さまと早く乾杯したくうずうずしています。このあたりで、乾杯の発声を今か今かと待っている、人生の大先輩である△△叔父さんにバトンタッチしたいと思います。」
入籍済みや妊娠報告を交える場合のウェルカムスピーチ文例
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挙式よりだいぶ前に入籍を済ませている場合には、挙式だけでなく入籍の報告もスピーチに入れましょう。
また、妊娠の報告は公表しなくても問題がなければ特に言う必要はありません。お酒が好きな新婦の場合、勧められては困るという理由で妊娠の報告をする人もいますが、公表するかしないかはふたりでよく話し合って、伝えるのであれば必ず両家の親に了解をもらってからにしましょいう。
例文1
「本日はお忙しい中、私達のためにお集まりいただきありがとうございます。
私達は△年△月△日に婚姻届を提出し、夫婦として新しい生活を開始いたしました。
この場を借りて、改めてご報告させていただきます。
そして、さきほど皆様の祝福を受けながら挙式を行わせていただき、夫婦としての絆がより一層深まったと実感しております。
本日は、日頃お世話になっている皆様への感謝の気持ちを込めて、このような席を設けさせていただきました。
ささやかではございますが、楽しいひとときをお過ごしいただければ幸いです。」
例文2
「本日は、私たち2人の結婚披露パーティーにお越しいただき、ありがとうございます。
私たち夫婦は○月○日に入籍をし、すでに生活を共にしていますが、本日こうして皆様をお迎えして結婚披露パーティーができますことを、大変嬉しく思います。
実は先日、妻のお腹に赤ちゃんがいることが分かりました。
大変嬉しく感じると同時に、新しく家族を作りあげていく責任を感じています。
本日は感謝の気持ちを込めて、おいしい食事をご用意致しました。
短い時間ではございますが、ゆっくりとおくつろぎください。」
コロナ禍や悪天候のなか参列してくれたゲストにお礼を伝えるのウェルカムスピーチ文例
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新型コロナウイルスの感染がいまだ収束しない状況で、参列していただいた感謝をウェルカムスピーチに盛り込みましょう。時期によっては、何度も延期をおこない、ゲストを心配させてしまった場合はお詫びの文言も盛り込むといいでしょう。
また、会場は感染対策を万全にしていることをお伝えして安心してもらえるはずです。
天気が悪い日の場合は、「お足元の悪い中」などのゲストへの労いの言葉を添えるようにしましょう。ちょっとした一言を付け加えることで、ゲストへの感謝の気持ちがより伝わりますので、意識してみてください。
例文1
「本日は新型コロナウィルスの流行が完全に収束していない中、参列いただいたことに心より感謝いたします。
このような状況の中の開催に悩みながら今日の日を迎えましたが、みなさまにこうしてお集まりいただき感謝の気持ちでいっぱいです。
皆様にもマスク着用や手の消毒のご協力をいただくなど、ご面倒をおかけしますが、式場スタッフとともに感染防止に努めながら、精いっぱいおもてなしをさせていただきます。
さて 私どもはさきほど 当ホテル内のチャペルにおきまして 滞りなく挙式いたしました
いま 夫婦となった喜びと責任の重さを感じております
本日は 日頃お世話になっている皆さまをお招きして ささやかではございますが この席を設けさせていただきました
限られたお時間のなか 行き届かない点もあろうかとは存じます
これまでのみなさまへの感謝の気持ちをこめて 今日まで準備してまいりました
どうぞお楽しみいただければ 幸いです」
例文2
「本日はご多用のところ 私たちのために 結婚披露宴にご参列くださり 心より深く感謝御礼申し上げます
本来であれば、結婚式は昨年の△月の予定でございましたが、新型コロナウイルスの感染拡大のため 延期の決断をさせていただいた際に、皆様に大変ご心労とご迷惑をおかけしたことと存じます。
結婚式の延期は私達にとっても苦難でありましたが、それを乗り越え絆はより一層深まったと感じております。
本日、晴れてこの日を迎えられましたのも、ひとえに皆様のおかげであると感謝しております。
ご参列くださっていらっしゃる皆さまや、そのご家族のお気持ちを考えますとまだご不安もあろうかと存じますが、事前にご案内させていただきましたとおり、こちらの会場は万全な新型コロナウイルス感染症対策をとっております。
ご不便をおかけする点もありますが、精いっぱいおもてなしさせていただきたいと思いますので、楽しんでいただけたら幸いです。」
例文3
「本日はお足元の悪いところ、私たちふたりのためにご出席くださり誠にありがとうございます。
思わぬ雨に見舞われましたが、雨降って地固まるといいますように、夫婦としての絆がより一層強まったのではないかと思います。
今日はあいにくの空模様ですがみなさまの祝福の笑顔のおかげで気持ちは一点の曇りもなく晴れやかさでいっぱいです。
雨の日の結婚式は「幸せが降り注ぐ」という意味があります。本日は風も雨も最大限に強く、まさに幸せが直撃しているところです。
皆さまへの感謝の気持ちといたしまして、こちらの会場で宴席を設けさせていただきました。
どうぞ皆さま おくつろぎの上 心ゆくまでお楽しみいただければ幸いです」
まとめ
新郎からのウエルカムスピーチで心からの感謝をゲストに伝えよう
ウエルカムスピーチは、披露宴の最初にゲストへ感謝の気持ちを伝えるものです。
基本の構成や文章を踏まえつつ、自分らしさも盛り込みながら、日頃からお世話になっているゲストへ心から感謝の気持ちを伝えましょう。
もしも言うことを忘れてしまったり、途中でつかえたり、敬語をうまく使えなくても、ゲストや司会者は温かく見守ってくれるから大丈夫です。ちょっとした失敗が笑いに変わり、パッと場が和むことも。
足を運んでくれたゲストに、ふたりの言葉で素直な感謝の気持ちを伝えましょう。