結納とは?正式結納・略式結納の流れ・結納金・結納品セット・飾り方の違いを解説

結納は、おふたりの結婚を正式なものにするための日本の伝統的な儀式です。そのため、結納にはさまざまなルールが存在しています。しかし、初めてのことでどのように結納を進めたらいいのかわからないという人もいるはず。そこで、結納について詳しくご紹介していきます。結納をすると決めた人も、まだ迷っている人も、ぜひ参考にしてください。

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結納とは?

お茶

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結納とは、おふたりの婚約成立を正式なものにするために執り行われる、日本の伝統的な儀式のこと。両家の間で「結納品」や「結納金」などを取り交わします。
 
プロポーズから結納までは、

1)プロポーズ
2)自分の両親への結婚報告
3)相手の親への結婚挨拶
4)婚約指輪の購入
5)両家顔合わせ・結納

のような流れで行われるのが一般的。
 
また、一口に結納といっても「正式結納」と「略式結納」の2種類があり、地域の風習にあわせて「関東式」「関西式」に区別されています。

正式結納と略式結納の違いとは?

日本で昔から行われてきたのが「正式結納」であり、それを簡略化したものが「略式結納」です。それぞれ、次のような特徴があります。

正式結納

結婚は家同士が結びつくものだという考えに基づき、仲人が両家を行き来して結納品・結納金を交わします。それぞれの実家が遠いと結納に数日かかることも。おふたりはもちろん、両家、仲人の負担が大きいため、正式結納が行われることは近年非常に少なくなっています。

略式結納

略式結納は、料亭やレストランなどに両家が集まって行われることが多い結納スタイルです。正式結納の不便さを解消できると、近年の主流になっています。また、一堂に会するため仲人を立てずに両家だけで結納を行うのが一般的です。
 
正式結納と略式結納には、結納の場所だけでなく、結納品の数や結納の流れなども異なります。

関東式と関西式の違いとは?

関東地方を中心に行われている結納を「関東式」、関西地方を中心に行われる結納を「関西式」といい、正式結納、略式結納ともに「関東式」と「関西式」があります。
 
関東では、新郎家と新婦家は対等であるという考えから、「結納を取り交わす」といいます。そのため、関東式では両家で結納品を交換します。
 
これに対して関西では、「女性が男性の家へ嫁ぐ」という考えから「結納品を納める」というのが一般的。結納品は新郎家から新婦家へ贈られ、新婦家は新郎家へ「結納品を受取りました」という証明である受書を渡すのみとなっています。
 
また、結納品の品目や飾り方についても関東式と関西式では異なります。

「正式結納」「略式結納」それぞれの流れ

家族

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正式結納と略式結納では流れが異なります。それぞれの流れをご紹介しましょう。

正式結納の流れ

仲人を立てて両家で行われる正式結納は、次のような流れで進めていきます。

1)仲人が新郎家で口上(挨拶)をのべ、結納品を預かります。
2)仲人は新郎家で預かった結納品を持って新婦家へ向かいます。
3)仲人は新婦家で口上をのべ、新郎家から預かった結納品を新婦家へ渡します。
4)仲人は新婦家から受書・結納品を預かり、新郎家へ向かいます。
5)仲人は再び新郎家で口上をのべ、新婦家からの受書・結納品を渡します。
6)仲人は新郎家から受書を預かって新婦家へ向かいます。
7)仲人は再び新婦家で口上をのべ、新郎家からの受書を渡します。
8)新婦家は受書を受取り、仲人を酒・肴でおもてなしし、酒肴料(お金)を渡します。

※関西式の場合、結納品は新婦家からのみです。そのため、4)では受書を預かり、新郎家へ受書を渡して終了となります。

略式結納の流れ

略式結納は、仲人を立てないのが一般的。両家で行う略式結納の流れは次のとおりです。

1)床の間や台座などに結納品を置き、向かって右に新郎家、向かって左に新婦家が着席します。
2)新郎家から新婦家へ結納品を納め、新婦家は目録を確認して新郎家へ受書を渡します。
3)新婦家から新郎家へ結納品を納め、新郎家は目録を確認して新婦家へ受書を渡します。
4)おふたりが婚約記念品を披露し、結びの挨拶を行います。
5)祝宴を開き、おふたりの結婚成立を両家でお祝いします。

※関西式の場合、結納品は新婦家からのみです。そのため、3)は行いません。

結納スタイル別に必要な結納品・結納金と、飾り方について

結納品

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結納品の飾り方ですが、床の間の上に毛氈(もうせん)を敷き、その上に置くのが正式。和室に十分な広さがない場合は床の間に飾ってもよいでしょう。結納返しがある場合は、仏間や襖(ふすま)などの前の畳に毛氈を敷き、その上に飾ります。
 
用意する結納品は正式結納と略式結納、関東式と関西式で異なります。

  • 関東式の正式結納
  • 関東式の略式結納
  • 関西式の正式結納
  • 関西式の略式結納

の4パターンで、どんな結納品を用意するのか解説します。
 
ちなみに、結納の際によく耳にする「結納金」は、「御帯料(おんおびりょう)」「小袖料(こそでりょう)」などといわれ結納品のひとつとなります。結納金の相場についてもご紹介していきます。

関東式の正式結納の場合

関東式の正式結納では、結納品は次の9品を用意します。

1)目録(もくろく)

どんな結納品をいくつ用意したのか箇条書きにした書面のこと。

2)長熨斗(ながのし)

長く熨したあわびのこと。不老長寿を表しています。

3)金宝包(きんぽうづつみ)

結納金を包んだもの。新郎側からは「御帯料(おんおびりょう)」、新婦側からは「御袴料(おんはかまりょう)」として贈ります。

4)末広(すえひろ)

純真無垢をあらわした白い扇子のこと。「末に広がる=子孫が繁栄する」ことを願って贈ります。

5)友白髪(ともしらが)

白い麻糸のこと。「ともに白髪になるまで」と、夫婦円満、健康長寿を願って贈ります。

6)子生婦(こんぶ)

昆布のこと。子宝に恵まれ、子孫繁栄を願うものです。

7)寿留女(するめ)

かつお節のこと。男性の強さの象徴として贈ります。

8)勝男武士(かつおぶし)

かつお節のこと。男性の強さの象徴として贈ります。

9)家内喜多留(やなぎだる)

柳でできた酒樽に入れた酒のこと。最近では、酒肴料として現金を包むのが一般的です。
 
関東式の結納品は、右から「家内喜多留・末広・友白髪・子生婦・寿留米・勝男武士・金宝包・長熨斗・目録」の順に並べて白木の台の上にのせて飾ります。また、結納品を並べる際は、「幸せが幾重にも重なるように」という願いを込めて、端を重ねます。

関東式の略式結納の場合

関東式の略式結納では、結納品は7品もしくは5品となります。

7品の場合

1)目録(もくろく)
2)長熨斗(ながのし)
3)金宝包(きんぽうづつみ)
4)末広(すえひろ)
5)友白髪(ともしらが)
6)子生婦(こんぶ)
7)寿留女(するめ)

5品の場合

1)目録(もくろく)
2)長熨斗(ながのし)
3)金宝包(きんぽうづつみ)
4)末広(すえひろ)
5)友白髪(ともしらが)

略式結納の場合も、それぞれの結納品の端を重ね、7品なら左から「末広・友白髪・子生婦・寿留米・金宝包・長熨斗・目録」、5品ならの「末広・友白髪・金宝包・長熨斗・目録」の順に並べて白木の台の上にのせて飾ります。
 
結納品を5品にするのか7品にするのかは、両家両親と話し合って決めましょう。

関西式の正式結納の場合

関西式の正式結納の場合を見てみましょう。関西式の正式結納では、結納品として次の9品を用意します。

1)熨斗(のし)

長く熨したあわびのこと。不老長寿を表しています。(関東式では「長熨斗」)

2)寿恵廣(すえひろ)

純真無垢をあらわした白い扇子のこと。「末に広がる=子孫が繁栄する」ことを願って贈ります。(関東式では「末広」)

3)小袖料(こそでりょう)

結納金のこと。「帯地料」「帯料」ともいわれます。(関東式では「金宝包」)

4)柳樽料(やなぎだるりょう)

柳でできた酒樽に入れた酒のこと。最近では、酒料として現金を包みます。(関東式では「家内喜多留」)

5)松魚料(まつうおりょう・しょうぎょうりょう)

雄と雌の真鯛を贈るのが正式ですが、最近では、肴料として現金を包むのが一般的です。

6)高砂(たかさご)

年老いた男女、尉(じょう)と姥(うば)の人形のこと。ともに白髪になるまで夫婦円満にという意味が込められており、健康長寿を願って贈ります。

7)結美和(ゆびわ)

婚約指輪のこと。目録に記す際は、おめでたい当て字を使います。

8)子生婦(こんぶ)

昆布のこと。子宝に恵まれ、子孫繁栄を願うものです。

9)寿留女(するめ)

スルメのこと。末永い幸せを願うとともに、万が一の食料として贈ります。
 
関西式の結納品は、結納品は1つずつ白木の台にのせ、3つずつ縦3列にして飾ります。

奥の台・左から「松魚料・家内喜多留・小袖料」
真ん中の台・左から「寿恵廣・高砂・熨斗」
手前の台・左から「子生婦・結美和・寿留女」

となります。

関西式の略式結納の場合

関西式の略式結納では、次の結納品を用意します。

7品の場合

1)熨斗(ながのし)
2)寿恵廣(すえひろ)
3)小袖料(こそでりょう)
4)柳樽料(やなぎだるりょう)
5)松魚料(まつうおりょう・しょうぎょうりょう)
6)高砂(たかさご)
7)結美和(ゆびわ)

5品の場合

1)熨斗(ながのし)
2)寿恵廣(すえひろ)
3)小袖料(こそでりょう)
4)柳樽料(やなぎだるりょう)
5)松魚料(まつうおりょう・しょうぎょうりょう)

関西式の略式結納で7品の結納品を飾る場合は、9品の場合と同じ並びで子生婦・寿留米の場所には何も置きません。手前の台には結美和のみとなります。
 
5品の場合は、奥の台・左から「松魚料・家内喜多留・小袖料」手前の台・左から「寿恵廣・熨斗」の順に並べます。

結納金(御帯料・小袖料)の相場

御帯料や小袖料などの結納金は自分たちで用意しなければなりません。この場合、いくら用意したらいいのか迷うのではないでしょうか。結納をしたカップルが用意した結納金の割合は次のとおりです。

  • 50万円未満(3.4%)
  • 50~100万円未満(23.3%)
  • 100~150万円未満(67.6%)
  • 150~200万円未満(1.0%)
  • 200万円以上(4.6%)

    平均93.3万円

データ出展:ゼクシィ 結婚トレンド調査2019調べ

結納金はキリの良い数字を用意するのが一般的であるため、100万円を目安に両親と相談しながら決めるとよいでしょう。

参考:結納返しの相場

結納返しの相場は、関東式なら結納金の半額程度、関西式なら0~1割程度が相場となっているようです。
 
しかし、結納をしたカップルの 43.0%が「品物」を結納返しとしており、「現金」を選んだ人は21.6%でした。結納返しに人気の品は次のとおりです。

  • 腕時計(47.2%)
  • スーツ(24.3%)
  • 靴(4.0%)
  • カバン(4.1%)
  • 財布(4.7%)

結納返しは、贈る相手の好みを考慮しつつ選ぶようにしましょう。

結納を行う前に決めておくこと

カップル

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滞りなく結納を済ませるためにはしっかり準備することが大切です。結納の前には、日取り・場所・結納の形式・服装・食事会の有無や予算を決めておきましょう。

データ出展:ゼクシィ 結婚トレンド調査2019調べ

結納を行う時期や日取り

まずは、いつ頃結納をするのかを決めましょう。おふたりが気にしなくても、両家両親は大安や友引などのお日柄を選びたいという場合もあります。おふたりの都合だけでなく、両家両親の希望や都合も聞きつつ決めるとスムーズです。
 
ちなみに、結納をしたカップルの結納の時期は、結婚式の 6.9ヵ月前が平均となっています。

結納を行う場所

昔は新郎・新婦の実家で行うのが一般的でしたが、最近ではホテルや料亭などを選ぶ人も多いです。
 
ただし、ホテルや料亭ならばどこでもできるというわけではありません。結納にふさわしい格があり、個室を貸切ることができる所を選びましょう。
 
結納に人気の場所は次のとおりです。

  • 料亭(29.5%)
  • ホテル(26.7%)
  • 妻の家(20.5%)
  • レストラン(7.7%)
  • 結婚式場(5.4%)
  • 夫の家(1.7%)

正式結納・略式結納・関東式・関西式など結納スタイル

結納をする・しないはもちろん、結納のスタイルについても両家両親の意見を聞くことが大切です。
 
結婚するのはおふたりですが、両家が関わることでもあります。結納に限らず、それぞれの家の風習や考え方などをくみ取ったうえで、話を進めるようにしましょう。

服装は両家の格を合わせるのが基本

結納をする際の服装は、両家の格を合わせるのが基本です。どちらか一方がフォーマルなのに、もう一方はセミフォーマルだったということがないよう、どのような服装で結納に臨むのかは事前に話し合って決めておきましょう。
 
新婦が振袖を選ぶならば新郎はブラックスーツやダークスーツを着用するのがマナーです。この場合、両親の服装も色留袖とブラックスーツなどを選ぶとよいでしょう。
 
あまり堅苦しくしたくない場合は、新婦がきちんと感のあるワンピース、新郎と両家父はスーツ、両家母はフォーマルスーツなどでもOKです。

結納式と食事会の両方を行う場合の相場

結納品を用意したり会場を借りたりなど、結納には結納金以外の費用もかかります。結納にかかった費用は平均23.1万円。ただし、結納を行う場所や内容によって費用にばらつきが出ます。

  • 0円(4.6%)
  • 5万円未満(10.1%)
  • 5~10万円未満(30.5%)
  • 10~ 15万円未満(26.8%)
  • 15~20万円未満(7.2%)
  • 20~25万円未満(6.8%)
  • 25~30万円未満(0.7%)
  • 30万円以上(13.3%)

予算を決める際は、これらの金額を目安にしてください。

結納プランや結納品セットなどを利用すれば準備は簡単にできる

結納スタイル別の結納品、結納品の飾り方などをご紹介しましたが、「やっぱり不安!」という人もいるはず。
 
ホテルや料亭の中には、結納プランなどを用意していて、結納をサポートしてくれるスタッフがいる所もあります。心配な人はサポートが充実したところを選ぶとよいでしょう。
 
また、結納品を一式レンタルしてくれる結納品専門店などもありますので、実家で結納をする際も安心してください。

結納を行わずに「顔合わせ食事会」のみを行うカップルも多い

おわん

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日本の伝統的な結納ですが、結納を行う人は12.9%と少数で、現代では「顔合わせ」が主流となっています。顔合わせとはどのようなものか解説します。

顔合わせ食事会とは?

新郎・新婦と両家両親などが、結婚式や入籍前に一堂に会するのが「顔合わせ」です。食事会とあわせて行われることも多く、「顔合わせ食事会」といわれることも。
 
顔合わせに人気の場所は、次のとおりです。

  • 料亭(46.8%)
  • レストラン(23.9%)
  • ホテル(15.5%)
  • 妻の家(4.9%)
  • 結婚式場(1.8%)
  • 夫の家(1.5%)

料亭やレストラン、ホテルなどの個室で行われることが多く、顔合わせの費用は会場のレンタル料や食事の費用をあわせて平均6.7万円。ただし、食事の内容や人数によって費用に差が出ます。

  • 0円(4.3%)
  • 5万円未満(36.1%)
  • 5~10万円未満(43.2%)
  • 10~ 15万円未満(12.6%)
  • 15~20万円未満(1.8%)
  • 20~25万円未満(10%)
  • 25~30万円未満(0.1%)
  • 30万円以上(0.8%)

顔合わせは早めに行う人が多い

「結納をしない」と決めて顔合わせのみを行う人はもちろん、「結納をしないつもりだったが、顔合わせの場で結納をすることになった」という人もいると考えられます。そのため、結納は結婚式の平均6.9ヵ月前に行われているのに対し、顔合わせは平均8.2ヵ月前に行われています。
 
結納よりもカジュアルな顔合わせは、結婚式の有無や入籍時期など、結婚にまつわるさまざまなことをおふたりと両家両親で相談する場として利用されることも少なくありません。

まとめ

伝統的な結納は一生の記念に!両親の意見を聞きつつ検討してみよう

結納は、おふたりの結婚を正式に成立させるために行われる日本の伝統的な儀式です。顔合わせが主流となり、行われることが少なくなってはいますが、「けじめとしてしっかり結納してほしい」と願う両親も少なくありません。
 
結納を行うかどうか、行うとしたらどのスタイルで行うのかは両家両親としっかり話をしたうえで決めましょう。
 
結納プランや結納品のレンタルなどを利用すれば、結納も簡単にできます。一生の記念として、結納を行ってみてはいかがでしょうか。

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