<結納当日>
やりとりや決まった口上があるので意外と簡単!「結納当日の流れ」
しきたりにのっとった厳かなやりとりを通し、結ばれる幸せを実感して!ここでは、ホテルや料亭などを会場に行う略式結納の場合を例に、当日の流れを紹介。
ここがポイント
- 結納は新郎家から新婦家へ贈るものなので、本来、飾りのセッティングなど準備は新郎家が行なう。
- 結納の進行は新郎家の父親が担当。口上を暗記できるか不安な時は、メモを見ながら読み上げる形でも大丈夫。
- 締めのあいさつのあとはふたりが主役となり婚約記念品の交換やお披露目を。
結納品の飾りつけ
当日は新郎家が先に入室して会場スタッフと段取りなどについて簡単に打ち合わせをします。その後、用意してきた結納品のセッティングを行います。飾り方などは会場スタッフの人にアドバイスをもらうといいでしょう。ただし、「結納品は黙って飾る」というしきたりもあるので、お喋りはなるべく控えるようにしましょう。
知っ得マナー&豆知識
「“忌み言葉”に注意して」
おめでたい席にふさわしくない「別れる」「切れる」「壊れる」といった忌み言葉は結納の場でも禁物。
結納品の飾り付けをする時に私語を慎むというマナーには、忌み言葉をうっかり発しないようにという意味が込められています。
新郎家入室~着席
飾りの設置を終えたら新郎家は一旦、退室します。
その間に新婦家が入室して入り口に並んで座り、新郎家を迎え入れてから、それぞれが所定の席に着きます。
結納の時の席順は、結納飾りの場所が基準になります。
結納飾りは部屋の一番上座に飾ります。入口から遠い上座側に新郎家、その向かい側に新婦家が並びます。
席順は、結納品に近い席から、父、母、本人の順。正式には座布団は使いませんが、略式で行う場合は座る位置を示すためなどに使う場合もあります。
始まりのあいさつ
仲人を立てない場合は、新郎の父が進行役を担うのが一般的。
着席後に全員で一礼し、新郎の父が、「このたびは、御長女の○○さまと、私どもの長男○○との婚約には、快くご承諾いただきまして、感謝を申し上げます。これより結納の儀を執り行わせていただきます」と、結納を執り行う旨を宣言します。
会場によっては、進行役をスタッフにお願いできる場合もあるので事前に確認しておくといいでしょう。
結納品を納める
ここからが結納の儀の本番です。まずは新郎家から新婦家へ結納品を納めます。新郎の父、もしくは母が目録の載った広蓋を新婦側に差し出し、「結納の品でございます。幾久しく、お納めください」と、結納を納める旨の口上を述べます。
受書を渡す
新婦側は目録を受け取り、最初に父が目録を開いて内容を確認します。それを母、本人の順にまわして全員の確認が終わったら、「結構なお品をありがとうございます。結納の品々、目録通り相違ございません。幾久しくお受けいたします」と、新婦の父が結納品を受け取った旨の口上を述べます。
続いて、新婦の父もしくは母から新郎家へ受書を差し出し、「こちらが認めの受書でございます。どうぞお納めください」と、今度は受書を納める旨の口上を述べます。
受書に目を通す
新郎の父は、差し出された受書を受け取りながら「ありがとうございます」と、一言お礼を述べます。父は受書を開いて内容を確認します。それを母、本人の順に回して全員が確認します。
締めのあいさつ
確認が終わったら、最後に新郎の父から「ありがとうございました。無事に結納をお納めすることができました」と締めのあいさつを述べます。
新婦の父もそれに応えて、「こちらこそ、お世話になりました。今後ともよろしくお願い申し上げます」と述べ、結納の儀は終了します。
結納のやりとりで述べる口上は、厳密なものではありませんので多少アレンジしても構いませんが、覚えられるかどうか心配なら紙に書いておき読み上げても問題はありません。
婚約記念品の交換~記念撮影
結納の儀が終わったら主役はふたりに移ります。
彼が「それでは婚約の指輪を贈らせていただきます」と述べ、彼女の指に指輪をはめてお披露目しましょう。
お返しがある場合は同様に披露して最後にふたりでお礼を述べて記念撮影に移ります。
結納は、結婚前に両家が揃って行う記念すべきセレモニー。
会場スタッフに撮影をお願いし、結納品を前にした集合写真やふたりの2ショット、家族ごとのショットなど、いろんなバリエーションの写真を残しておくといいでしょう。
祝宴
結納終了後は両家で会食を楽しみ、喜びを分かち合いましょう。
新郎の父に乾杯の音頭をお願いし、賑やかに会食をスタート。ここでも顔合わせの時と同様に、ふたりがリードして会話を盛り上げましょう。