お話をしてくれたひと
大野渚さん チーフウェディングプロデューサー
2014年株式会社ディアーズ・ブレイン入社。ウェディングプランナーとしてのキャリアは7年目。
仙台、栃木、鎌倉と転勤・配属ごとに経験を重ね、100人以上のゲストをおもてなしする賑やかなハウスウェディングから少人数ゲストのアットホームなウェディング、自由なオリジナルウェディングから伝統的な和婚まで、あらゆるタイプのウェディングを担当。手がけた結婚式は現在担当しているものも含め135組。
仕事のモットーは「出会えて良かった」と思われる人であること。お客様にそう思っていただくことは大前提で、現配属先の“KOTOWA 鎌倉 鶴ヶ岡会館”で一緒に働く人たちに「一緒に働いて良かった」と思ってもらえるチーフを目指し、キャスト全員が輝ける環境とプロフェッショナルにしか作れない結婚式を模索し続けています。
きめ細やかなおもてなしは和婚の大きな魅力
── KOTOWA鎌倉 鶴ヶ岡会館(以下鶴ヶ岡会館)では、神前式を挙げる方が多いと聞いています。
そうですね。鶴岡八幡宮で神前式を挙げられる方がほとんどです。鶴ヶ岡会館は八幡宮のほぼ目の前にあり、明治12年から鎌倉の歴史と共に歩んできた会場です。親子3代にわたって挙式をされるお客さまもいらっしゃいます。
── 非常に古い歴史と実績をもつ会場なんですね。建物は6年前にリノベーションされたと伺いましたが、とてもクラシカルで重厚感があり、和婚にぴったりの会場だなと感じます。大野さんは鶴ヶ岡会館で、どのくらい結婚式を担当されてるんですか?
鶴ヶ岡会館では配属になり4年目ですが、現在担当している結婚式を含め88組を担当しています。鶴ヶ岡会館へ配属になる前には、仙台・栃木と2か所のゲストハウスを経験しました。新人の頃からキャリアを積んで結婚式の知識を学んだら「ウェディングのプロとして和婚を担当したい」と思っていて、配属希望を出していたんです。
── 念願かなっての異動だったんですね。鶴ヶ岡会館では、どのような結婚式が多いのでしょうか。
鶴ヶ岡会館では、結婚式の平均ゲスト数が40名から45名ほどで、50名はいかないことが多いんです。これは今まで配属された他の会場に比べると少ない人数です。また『少人数』と言われる大切な方のみ招待する30名ぐらいの結婚式や、ご家族のみで行う6名から10名程度での結婚式も増えています。
2019年度の披露宴・披露パーティーの招待客人数の全国平均はゼクシィ結婚トレンド調査2019によると66.3名。この数字は毎年減少傾向で、2013年の調査から6名も減少している。
ゲストとの濃密な時間を楽しむウェディングスタイル
── 家族や親族など親しい人のみで行う結婚婚や少人数ウェディングが結婚式のトレンドとして注目されつつあるようですが、ゲストが少人数の結婚式の魅力とは、どのような部分にあるのでしょうか。
少人数の結婚式は、大切な人だけを手厚くおもてなししたいという新郎新婦の想いが、しっかり反映できる結婚式と言えるでしょう。
ゲストが大人数の場合、パーティーの時間内では新郎新婦とゲスト一人一人が十分に言葉を交わせないこともあります。特にご家族は、どうしても後回しになる場面も出てくるんです。
少人数ならば、家族を中心に全員で一緒に楽しむことができます。だから、少人数ウェディングを選ばれる方は「両家の親に喜んでほしい」という想いでの選択が多いのではないでしょうか。
少人数ウェディングではゲストに手厚いおもてなしが可能。鶴ヶ岡会館ではよりきめ細やかなおもてなしのために、両家家族に各1名づつ専属スタッフを配置しする「ファミリーコンシェルジュ」を実施。家族への配慮を重視したサービスを行っている。
── 少人数ならではの結婚式の演出や、プログラムの特徴といったものはありますか?
プログラム構成や演出は、『お食事をゆっくり楽しみたいから演出はいらない』という方と、『少人数だからこそみんなと楽しめる演出が良い』という方に二極化しています。
鶴ヶ岡会館では親御様やご親族の方が好きな食材をメニューに取り入れるきめ細やかな配慮が可能ですが、それを一人一人に説明できる時間を作るようプログラムをゆったり組むこともできます。
ゲストと接する時間を長くするために、せわしないからとお色直し無しの選択も多いですね。他にも司会者を頼まず、入場コメントだけを私たちで行い、後はおふたりで進行を勧めたり…と多種多様なパーティー形式が実現できます。
── 少人数だからこそ、ゲスト一人一人とじっくり関るための、自由な時間の使い方が楽しめそうですね。
ゲスト全員が新郎新婦を本当によく知っている人たちだからこそ、『結婚式』がおふたりとゲストが一緒に過ごした大切な年月を振り返る時間になるんです。
大人数の結婚式では避けた方が良い身内ネタも、少人数では温かく盛り上がる大切な要素になります。
例えばプロフィールムービーは、一般的には新郎新婦がお色直しのための中座の際に流しますが、少人数ウェディングでは、新郎新婦も一緒に見ることで全員が盛り上がることができるんです。「あのときあんなことがあったね」とムービーの話題でみんなで盛り上がり、会話がはずむきっかけになるでしょう。
── 『ふたりをお祝いとしてもらう場』ではなく、新郎新婦とゲストの絆を確認できる場として、全員で結婚式の時間を共有することができるんですね。
神前式とは家族の絆を振り返り未来を誓う意味のある結婚式
チャペル式、神前式ともに挙式前は非常に慌ただしいことが多いが、鶴ケ岡会館では挙式前に、新郎新婦と両家の親が対面する『ペアレントタイム』を設け、結婚式の日の直前をじっくり共有できるよう配慮も行っている。
── 和婚の伝統的な挙式スタイルである『神前式』とは、どのような結婚式なのでしょうか?
神前式とは、『親御様と親しいゲストに過去をしっかり感謝して未来に想いを馳せる』という意味のある儀式です。
お世話になった方たちに、神前式の中でしっかり感謝を伝えることができます。またゲスト全員が「これから幸せになってね」と気持ちをそろえて、その後の披露宴にのぞむことができるでしょう。
神前式とは、過去と未来の節目でもあるんです。先ほどお話したような少人数ウェディングでの演出は、ご親族や親しい方たち全員で事前に神前式を行ったからこそ、より意味が強まります。
── 結婚式を節目に、ほんとうのスタートができるんですね。式にそんな意味があるなんて知りませんでした。
鶴岡八幡宮の神前式は舞殿と呼ばれる下拝殿で行われる。参列者は36名まで着座可能だが、舞殿の外部周囲からの参列もできる。挙式後、舞殿前で全員揃っての記念撮影もお楽しみのひとつ。
鶴岡八幡宮で行うの神前式ならではの魅力もたくさんありますよ。
例えば、新郎新婦の顔が見える挙式が可能なことが挙げられます。八幡宮での挙式は舞殿で行うため、二人が座る周囲をコの字型にして、ゲストが囲むように着座します。新郎新婦を背後からでなく、ハレの日の表情を見ながら挙式に参列することができますよ。
挙式後には八幡宮から鶴ヶ岡会館まで、段葛を全員で歩いて戻る、または新郎新婦は人力車で戻ります。チャペル挙式と大きく違うのは、挙式に参列したゲストと過ごす時間が長いことです。同じ結婚式の一日を過ごすにも、ゲストと一緒に過ごせる時間や密度の濃さが変わってくるのです。ゲスト主体で考える新郎新婦にとっては大きな魅力だと思います。
── 神前式とはもっと堅い式だと思っていました。神前式だからこそ、大切にしたい親族の方との時間を挙式内で多くとれる、というお話にびっくりしました。
私たちの今後の課題として「和婚を身近に感じてほしい」と考え、皆様に伝えるべく頑張っているところです。和婚は日本人にとって、もっとカジュアルで、結婚式の本質と想いが伝えられるスタイルであることを、より具体的に伝えていきたいですね。
そういう意味では、神前式を挙げる方には大きな魅力がたくさんある神社だと思います。
鶴岡八幡宮の神前式はプラン内に雅楽の生演奏や巫女舞などの演出が基本プラン内にすべて含まれているため、都内神社と比較しても本格的な神前式がリーズナブルに挙げられます。
また舞殿も本宮も朱塗りなので、天気が悪くてもフォト映えするんです。
お色直しは日本発祥の婚礼文化。白無垢から色打掛に着替えるということは、挙式のときの白無垢には『あなたの色にこれから染まる』、挙式が終わり披露宴前に着替える色打掛には『あなたの色に染まりました』という意味がある。お色直しの本質を体験するのも和婚おすすめの演出。
結婚式会場はいまだけでなく、未来にも戻って来られる大切な場所
── 鶴岡八幡宮は朱塗りの拝殿がとても美しく、全国的に有名な場所です。ここで結婚式を挙げたいと、あこがれている方も多いでしょう。私自身も観光で鎌倉に来た際に、八幡宮で結婚式を挙げる美しい光景を見て、とても心に残りました。
結婚式場の魅力とは、家族の絆を確かめあうスタートラインの場所であること。
そしてもうひとつ、5年後も10年後も50年後も、未来に戻ってこれる大切な場所でもあることも、重要だと思っています。
私は鶴ヶ岡会館に下見に来られる方には、結婚式を挙げる場所だけでなく「おふたりの人生に深くかかわる場所として“生涯式場”を探して欲しい」とお伝えしているんです。
── 確かに結婚式を行った場所によっては、次に訪れる機会を作るのが難しい場合もありますね。鎌倉なら観光や遊び、鶴岡八幡宮にお参りなど、さまざまな理由で訪れることができそうです。
鎌倉の街自体が古都として魅力的な場所なので、結婚式の1日を現実や日常に戻されることなく楽しめるでしょう。結婚後は大切な記念の場所として、鎌倉に来るたびに結婚式の特別な思い出を振り返ることができます。
また、挙式会場である鶴岡八幡宮は季節や節目の行事を行う場所でもあるため、初詣やお子さまの七五三のお宮参りなどで戻って来てくださる方も多くいらっしゃいます。結婚式を挙げた場所と、生涯お付き合いをして新しい絆が生まれるんです。
そういう意味では、今まで配属した他の会場に比べ、鶴ヶ岡会館は式を終えた後の方との繋がりが深く残る会場だと感じます。
『世界一美しい日本の結婚式』和婚のプランニングで大切なこと
鎌倉で和婚をとりおこなう競合会場は多いが、鶴ヶ岡会館の最大の特徴はサービス面『人の力』だと大野さんは語る。ファースト入場の時間は他の結婚式と絶対にかぶらないよう組み、スタッフも多めに配置するなど細やかな配慮を行う。
── ウェディングプランナーとして、鶴ヶ岡会館で和婚を提案していくうえで、お仕事で心がけていることはどのようなことでしょうか?
日本の結婚式は世界一美しい、と自信をもってお伝えしています。これは鶴ヶ岡会館のコンセプトでもあり、全員が自信をもって提案していることです。また、プランナーだけの独りよがりな提案はしない、おふたりにとっての一番を提案することは、入社時よりずっと心がけています。
弊社では毎年DBアワード(※)というコンテストを行っています。以前はコンテストでの提案を考える際に、斬新な手法やトレンド要素を取り入れたウェディングプランが注目されるのでは?という気持ちになることもありました。
しかし、おふたりにとって何がベストなのかを考えた時に、変わったことを取り入れているからみんなが笑顔になるわけではありません。ふたりの希望と結婚式にかける想い。この両方をプランナーが理解して作る結婚式であることがベストだと考えています。
(※)DBアワードとは『Dears Brain AWARD』の略称で株式会社ディアーズ・ブレインで行われる社内コンテスト。プランナー、シェフ、パティシエの部門に分かれ、系列店舗ごとに新しいブライダルのサービスを提案して競うコンテストを行い、優秀なサービスは商品化される。鶴ヶ岡会館は昨年、人前式の提案で上位4店舗に入賞を果たした。
── 和婚の打合せをするうえで、チャペル式や洋風の式とは新郎新婦からの要望が異なる部分はあるでしょうか?
ゲストハウスを担当している頃は「みんなでワイワイ楽しみたい、ゲストをびっくりさせるような企画をしたい」というような“二人が主体”のニーズが多かったんです。
でも和婚を希望されている方は、「お世話になった方に恩返しをしたい、結婚式の時間をゲストに楽しんでほしい」という“ゲストが主体”のニーズが9割かそれ以上です。
「ゲストのおもてなしを一番に考えたい」と新郎新婦から最初に言われることもあります。特にお料理と接客サービス面は、失礼のないよう徹底して質の良いものを求められます。
── 最初からとても明確なニーズがあることが多いんですね。
実は、結婚式の列席経験が豊富にある方が、和婚を選ぶことが多い傾向にあると感じています。変わったことをするよりも、料理やサービスの質が高く配慮が行き届いた結婚式のほうがゲストの記憶に残る、ということを実感されているのでしょう。
鶴ヶ岡会館では料理にも非常に力を注いでおり、料理長とのオリジナルメニューの打合せは基本プラン内に含まれている。挙式後から新郎新婦再入場までの空き時間に、食前酒と一緒に前菜を一品出す配慮がゲストに大好評。鶴岡八幡宮までの沿道『段葛』を模したメニューは前菜の人気メニュー。
ふたりの想いを理解すればすべてが特別な結婚式になる
逆に演出面に関しては、「何もやりたくない、あまり凝ったことはしたくない」と最初からいう方もいます。
また、鶴ヶ岡会館のお客様からは「一般的にはどのようにすることが多いんですか?」「みんなはどうしているんですか?」と聞かれることがとても多いんです。
── たくさんの結婚式に出た経験がある人ほど、ゲストに失礼のないよう、不快な気持ちにさせないよう“一般的なこと”をまず確認したいという気持ちは、とても理解できます。
だから打合せでは、二人の結婚式への希望や想いをより深くしっかり理解することが、とても大切になってくるんです。おふたりが考えている以上に、想いや希望にそった実現プランがある場合には「おふたりの想いや考えであれば、こういうこともできますよ」という提案をしていきます。
例え演出や余興などを何もやらなかったり、10組が同じ演出内容やプログラムだったとしても、根底にあるふたりの想いや気持ち、かける時間は各々違ってくるので、すべてが特別でまったく違う内容の結婚式になると考えています。
和婚で挑戦する『自由度の高い新しいウェディングスタイル』
鶴ヶ岡会館では国際結婚を挙げるカップルも多い。今回のエピソードに登場するおふたりも、国際結婚の経験値が他の式場と比較して大きいことが決め手のひとつだったとのこと。
── 鶴ヶ岡会館で担当したなかでも心に残った和婚のエピソードはあるでしょうか?
鎌倉では国際結婚を挙げられる新郎新婦様が多いのですが、去年10月に担当した、アメリカ人の新郎様と日本人の新婦様の結婚式が、とても印象に残っています。
というのも、おふたりが結婚式に求めていることが『自由度が高く、型にとらわれない結婚式』でした。初めて下見にご来館された時も、自由度が高いオリジナルウェディングを行うことで有名なプロデュース会社にご依頼されるか検討し、迷われていらっしゃいました。
── 型にとらわれない自由度で考えると、洋婚のほうが相性がよさそうだと単純に思ってしまうのですが、おふたりはどうして和婚に決められたのでしょうか。
おふたりの結婚式のテーマは『国境を超えて繋がることができる一日にしたい』というものでした。そのテーマであれば、国際結婚だからこそ日本の文化を感じられる神前式は絶対に良いはずだと思ったんです。
また一番最初に来てくださった時から「一緒にウェディングを作りましょう。絶対にやりましょう!」と言い続け、想いが通じた部分もあるかもしれません。
このおふたりの結婚式は、今までとはまったく違った提案やアプローチが必要になり、私自身が大変勉強になった結婚式になりました。
── おふたりとは、どのような打合せや準備期間になっていったのでしょうか?
準備は1年前から開始し、打合せは結婚式まで10回以上行いました。
おふたりは
「日本の結婚式はどうしてこんなに固いんですか?」
「引き出物って、どうしてこんなに重いものをゲストに持ち帰らせるんですか?」
と、和婚に関する『何故?』をすべて質問してくださったんです。
結婚式での儀式やアイテムには、すべて意味があります。自分も質問に答えるうちに、「ルールだから」と言っていたことも改めて見直すと「これはこうある必要があるのか?」という気づきが多くありました。
和婚では珍しい高砂テーブルを取り払い、ゲストとの距離感の近いスタイルに。メイン装花のススキには『心が通じる』という花言葉があり、ふたりの結婚式のテーマのために使いたいと新婦が希望。ススキは穂が舞ってしまい卓上花での使用が難しいため、折衷案としてのアイデアとなったが、より自由な和婚スタイルの象徴的な演出となった。
もちろん会社や会場での決まり事で、変えることは難しい部分も出てきます。
そこで双方が納得できる「これでよかった」と思ってもらえる提案を考えるために『おふたりが何故自由度の高さを望んでいるのか?』ということも、同時に掘り下げていく必要がありました。
鶴ヶ岡会館には決まりがありますが、ご要望すべてができないということは、決してありません。「無理です」「できません」という言葉は、決して使わないよう心がけています。
何故それをやりたいか、本質をしっかり確認したうえで、「その考えなら、うちではこういう方法があるのでは?」と提案し続けます。おふたりに提案が響かなくても、また一緒に考え続ける、という打合せの日々でした。
── 伝統的に受け継いできた部分と、新しく取り入れたい自由な要素をひとつひとつ意味から見直して、納得できる形で提案していくんですね。
おふたりには事前に結婚式のイメージがしっかりあったので、演出などで自分が新しく提案したことは、ほとんどないんです。結婚式のプロとして、おふたりの持つイメージをブラッシュアップして、やりたいことをより素敵に実現できる方法のみを提案させていただきました。
こちらの結婚式の様子やエピソードは鶴ヶ岡会館公式ホームページの『ウェディングレポート』より、花嫁様視点での感想を読むことかできます。
鶴ヶ岡会館公式ホームページの『ウェディングレポート』
プロとして伝えるべきことはすべて疑問を解消して伝える
ただひとつ、『ゲストのために配慮したほうがいい』ということや、避けた方がいいことは、結婚式のプロとして伝えさせていただきました。
おふたりだけが「カジュアルで自由度が高かった」と満足するのではなく、どの立場の方からも「自由で新しかったけど、いい結婚式だったね」と言ってもらえるベースを作っていくために必要なことだと考えたからです。
── 自由な結婚式でも、ゲストへの配慮の部分は、結婚式のイメージを左右しかねないのでとても大切ですね。
立場が違う方が多くいるなかで、ゲストが「これはどうなっているの?」と感じるようなことは、おふたりのために避けなければなりません。
例えば、引き出物の疑問をいただいた際には「引き出物はお土産品だからご親族さまには用意したほうがいい」など、すべて何故そうなっているかの理由を伝え、折り合いをつけていきました。おふたりも「なるほど、じゃあこれは、あったほうがいいんですね」と納得されて、ひとつひとつ疑問を解消していくことができたと思います。
新婦さまから打合せ最終日に「打合せが今日、最後なのがさみしい」とお言葉をいただき、本当に嬉しかったです。
世界一美しい結婚式を作るためにスペシャリストが輝ける環境作りも仕事
── 大野さん自身は、結婚式を作るうえで、どのような部分が大切だと考えていますか?
ウェディングプランナーは提案をするだけ。実際に新郎新婦の想いを形にするのは、各セクションのスペシャリストたちです。それぞれの専門分野のキャストたちが集中して仕事に取り組めるために、プランナーはどう立ち回るべきか?というのは、常に考えています。
会社の表彰台に個人として上がるより、一緒に働く人たちに「大野さんと働くことが本当に楽しい」と思ってもらえることが、私にとっての働くモチベーションです。
この関係を続けていくことで、鶴ヶ岡会館で結婚式を挙げるおふたりにも、ゲストの方にも、本当に満足してもらえるサービスができると信じています。
実はいま、新人をエリア全体で教育するプロジェクトのグループリーダーを任されています。「大野さんがいつか支配人になったとき、そこで一緒に働きたい」と新人たちに言ってもらえたことが、本当に嬉しかったですね。
── それは本当に嬉しい言葉ですね。大野さんの考えと気持ちが、きちんと周囲に伝わっているんですね。
でも私は本当に不器用で、ずっと愛を言葉で伝えることができなかったんです。
新人1年目、2年目の頃は、結婚式本番に重圧や緊張で固まってしまうこともありました。
でも鎌倉に配属になり、『結婚式が大好きな後輩』と出会って、自分自身も結婚式がより大好きになりました。彼女のおかげで、結婚式当日を迎えることが仕事の中で一番好きになったんです。
新人の頃の時間に出会う人はとても大切だと考え、この後輩に、研修プロジェクトの講師をお願いしました。
教えてもらう新人にとって、幸せな時間になることを願っています。
── 大野さん自身が、たくさんの人との出会いでウェディングプランナーとして大きく成長できたんですね。今日は和婚の魅力と、結婚式にたずさわる人たちの情熱を詳しく教えていただき、本当にありがとうございました。
大野さんが所属するKOTOWA 鎌倉 鶴ヶ岡会館の資料請求はこちらから
KOTOWA 鎌倉 鶴ヶ岡会館
KOTOWA鎌倉 鶴ヶ岡会館
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