フォトグラファー 高井敦さん
Ushers Photo
プロフィール
昨年ワタベウェディング株式会社に所属する全フォトグラファーを対象に行われた社内コンテストで、社員のインターネット投票により、スタジオ部門で最優秀賞を受賞。同社系列スタジオの中でもユーザー評価が高い「ワタベウェディング新宿フォトスタジオ」の店長として、1ヵ月に70~80組のカップルの撮影を行う。
フォトグラファーのキャリアは20年。アシスタントからスタジオカメラマン、広告業界でのキャリアを経て現在に至る。ワタベウェディングの広告フォトなどの撮影も手がけている。
全国社内コンテストで最優秀賞を受賞。最も支持を受ける人気フォトグラファー
── 2019年のワタベウェディングのコンクールでの最優秀賞受賞、おめでとうございます。国内や海外にある、ワタベウェディングの全スタジオに在籍するフォクラファーが参加されたコンテストなんですね。
フォトグラファー 高井敦さん
髙井さん:社内コンテストは今回初めて行われました。応募作品をwebページに掲載し、それを、それをワタベウェディンググループ会社全社員に投票いただくような形の審査基準でした。
お客様から最も支持を受けたウェディングフォト
2019年度 ワタベウェディング国内外社内
フォトコンテスト優秀賞受賞作品
── 窓から溢れる光がとてもやわらかい雰囲気で、新郎新婦の表情の初々しさとマッチしてステキです。
髙井さん:こちらはワタベウェディング新宿スタジオ内で撮影したものです。モデルは一般のお客様で、ウェルカムボード用に撮影したんです。新郎新婦の希望は「ナチュラルなキュートっぽい写真」というもの。そこで、3ヵ所から細やかなライティングを組んで、自然光に見えるよう工夫しています。
自然な表情になるよう構図を話し合いながら新郎新婦に提案
── 二人のキスシーンが見えないよう、新郎がフクロウの目をそっと指で隠すアイデアに、とてもドラマがあって可愛らしいです。こんなハッピーなウェルカムボードでお出迎えされたら、ゲストの方もパーティへの期待感でワクワクしそうですね。
髙井さん:フクロウの目をふさいでいるポーズは、“二人だけでなく全体がキュートに見えるような構図にしたい”と考え、私から提案してみました。ヒアリングした二人の希望がナチュラルな表情や雰囲気だったので、撮影しながら相談している時に思いついたアイデアなんです。
新宿フォトスタジオ
新宿フォトスタジオでは、スタジオ内撮影で太陽光のようなナチュラルなフォトが撮影できるようセットを工夫して組んでおり、撮影の大きな特色であり強みになっている。
広告業界で培った経験を活かしウェディング専門のフォトグラファーへ
── 髙井さんは、ワタベウェディングに入社される以前は、広告業界で撮影をなさっていたんですね。
髙井さん:一度アパレル業界で働いていましたが、昔から写真に興味があったんです。それで、カメラマンのアシスタントとしてこの世界に入って、スタジオ全般の業務や撮影を経験しました。その後に広告業界を経験して…もう20年ほど写真業界にいます。
広告業界からウェディング業界への転機
── 広告から、ウェディングフォトを専門に撮影するようになった経緯は、どういったものだったんですか?
髙井さん:きっかけは、「フォトグラファーとしての自分の得意なこと、好きなことは、どこで生かされるのか」と考えたことでした。私の好きなことは、撮影で構図を考えたり、自分のもってる経験を活かしてコーディネートすること。ウェディングフォトで、さまざまなバリエーションを考えていくことは、更に自分の得意分野が生かされるのではないか…という思いが強くなっていきました。
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ビーチフォトではさまざまな小物を使うことが多いが、海と空と二人を自然に、ライブ感たっぷりに大胆な構図で大切に撮り下ろした1枚。海と空の青さを美しく残すために、光の当たり方には細心の注意を払う。
構図やコーディネートにこだわったウェディングフォトを提案
髙井さん:というのも、今までは広告寄りに構図やコーディネートを活かした、ウェディングの写真があまりなかったんです。今でこそ自然なフォトは多くなっていますが、記念撮影としてのウェディングフォトがほとんどでした。
── 確かに、現在でもウェディングフォトは、フォーマルでかっちりした「記念撮影」や「記録撮影」的なイメージがあります。
髙井さん:だから、二人がもっと自然体で、撮影した時の気持ちや思いがフォトから伝わってくるように、自分が得意とする『ライティング』『構図』『コーディネート』などを撮影に取り入れることで、お客様に喜んでもらいたいと考え、ウェディングフォトに舵を切ったんです。
広告フォト撮影とウェディングフォト撮影の違い
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── 現在はウェディングフォトグラファーとして撮影に臨まれる中で、髙井さんが考える広告フォトとウェディングフォトの違いは、どんな部分があるでしょうか。
髙井さん:広告フォトはビジュアルが命です。トレンドとファッション性を重視して撮影します。
しかしウェディングフォトで一番大事なのは『二人が自然体であること』。プラスα(アルファ)で構図やファッション性を取り入れて行くようにしています。ポップさ、フォーマルさ、ナチュラルさ…お客様である新郎新婦が求める部分がどこなのかを、しっかり把握して寄り添うことががいちばん大事だと思っているんです。
ウェディングフォトで『自然体の二人』を撮るために
── 髙井さんが撮影された写真を見ると、どのモデルの方も表情がナチュラルです。二人のことをよく知らない人も、背景にある気持ちや歩んできた時間が自然と想像できますね。
髙井さん:ウェディングフォトは“記録写真”の面もありますが、“一生残る思い出”です。リビングに飾ったり、記念に見返したりするでしょう。撮影時の思いや状況が鮮やかによみがえる、見た人に伝わるような写真を、おじいちゃんおばあちゃんになっても残るような写真にしたいという気持ちで臨んでいます。
結婚の「記録」ではない自然な姿を撮りたい
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髙井さんがウェディングフォト撮影で最も大切にしている「二人の自然な表情」とライティング。ポーズはキメすぎずに、リラックスしてもらえるよう会話しながら撮影を進め、その瞬間の思いや気持ちを切り取る。
髙井さん:ちょっと前まで“二人ともカメラ目線で、ぴったりと寄り添って”という構図で撮ることが多かったのですが、近ごろは「二人で会話しながら、何かをしながら、自然な二人を撮ってほしい」というニーズが強くなっていますね。
ポーズや目線はかっちり決めずに撮影中の自然な流れで
── トレンド的にはSNS投稿の影響でフォトや動画の撮影に慣れていて、写真撮影に積極的なカップルが多くなっているかと思っていました。
髙井さん:実際には「写真を撮られることが苦手」という方や「とりあえず撮りに来た」という方も多くいらっしゃいます。あいまいな気持ちで、いきなりカメラ目線でポーズを決めて「はい撮りますよ」と言っても、二人ともどういう表情をしていいかわからず、不安になってしまうでしょう。だから、いつもの二人の自然な目線やいい表情を残してもらえるように、撮影内の雰囲気づくりで、自然な流れができるようにしているんです。
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髙井さん:お客様は撮影して欲しいイメージがしっかりある方と、イメージを持っていない方で半々ぐらいで分かれます。イメージが湧かない方には、どんな雰囲気で撮影したいかを、ざっくり『フォーマル』『ナチュラル』『ポップ』の3つを提案して聞いてみるんです。撮りながら「こういう感じはどうですか?」と気持ちに寄り添いながら確認していって、さらに楽しい気持ちになれそうな構図やポーズを提案して、二人の“その瞬間”の気持ちや思いにあった、さまざまなアクセント、構図、ポーズを探っていきます。
思い出や感動がよみがえるフォトは「楽しい撮影時間」であることが大事
── 限られた撮影時間の中で、新郎新婦の気持ちを解きほぐして自然な表情を引き出すことは、難しいこともありませんか?
髙井さん:どんなに構図が良くても、二人が楽しんでいないといい写真にはならないので、二人に撮影時間を思い切り楽しんでもらえるように気を配っています。だからフォトグラファーではなく、友人や家族に近い立ち位置や目線でお客様に語りかけ、緊張をやわらいでもらうようにしていますね。
限られた撮影時間で二人と気持ちを通わせる
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髙井さん:まずは私とお客様で対話をしながら
「こういうのはどう?」「こうしたらいいよ!」「こうしてみようよ~」
と語りかけ、二人と波長を合わせ、雰囲気を楽しんでいただきながら気持ちを盛り上げていく。そして二人が楽しい、と感じる表情や時間を撮影していきます。
── そういえば、毎年ワタベウェディングが一般公募を行っている『干支フォト(※)』の撮影を、髙井さんが行っている姿を以前取材で拝見させていただきました。今日の取材と、撮っている時と雰囲気がまったく違っていらっしゃるので驚きました。
※「干支ウェディングフォト」は、干支をテーマにした年末限定のプレゼント企画。新婚カップルの結婚報告の年賀状用に、干支と一緒に撮影したフォトウェディングの撮影をワタベウェディングがプロデュース。例年髙井さんが撮影を担当している。
── 今日はとても静かに、優しくお話されているのですが、撮っているときはとてもテンションが高くて、明るく場を盛り上げていらっしゃたので…ギャップが。
髙井さん:あの時は多くの取材の人に囲まれていて、新郎新婦もカピバラも緊張されていたので、みんなを盛り上げようとかなりテンションをあげていました…(笑)撮り手も新郎新婦と同じように撮影を楽しんで共感しなければ、いいフォトは撮れません。だから、めいっぱいテンションをあげて、自分自身も撮影時間を楽しんでいるんです。
干支フォト年賀状で結婚報告「カピバラウェディングフォト」撮影会
ウェディングフォトがこれから伝えるもの。残していくもの。
髙井さん:いま結婚式を挙げすに、フォトウェディングのみを行う“ナシ婚”のお客様がとても増えています。だから、ますますウェディングフォトの意味や役割は重要になってきていると思うんです。
家族や友人みんなで撮りたいというニーズも増えました。まるで本当の結婚式のようにゲストと話をしている写真や、お母さまが新婦様のベールを直している自然なカット、オフショット的な撮影も行います。
── フォトウェディングは『二人だけで行うもの』というイメージが強かったのですが、家族やゲストを交えて結婚の思い出を作ることもできるんですね。
髙井さん:結婚式はしなくても、ご両親様や家族と一緒の撮影時間はとても感動する時間になるんです。二人の晴れ姿に感動されて涙ぐむご両親様もいらっしゃいます。「写真で結婚に対する思いや何かを伝えられれば」と考えて、日々仕事に取り組んでいます。
ご両親やゲストと一緒の撮影は家族写真扱いで、12000円/ワンポーズで撮影することができる。スタジオ撮影は最大10人まで対応可能。ロケーション撮影も同料金。
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髙井さん:写真を撮っていると、予期していない奇跡的なショットが撮れることもあるんです。自然現象では起きないような素敵な光景や、不思議で奇跡のような風景を体験し撮影することもあります。その時間に自分も一緒に立ち会って、同じ感動を分かち合える。「この仕事をしていてよかったな」といつも感じます。
髙井さんが働く新宿フォトスタジオ
髙井さん:昨年夏に広島で指名をいただき出張撮影をしました。きっかけは広島スタジオにあったサンプル撮影の見本です。私の見本用フォトを見て、「撮影したフォトグラファーに撮ってほしい」という偶然の縁があってのご希望でした。撮影後に二人から感謝のお手紙をいただいて、新郎新婦の希望に沿った楽しい撮影時間にできたことが、とても嬉しかったんです。だからウェディングフォト撮影にかける新郎新婦の希望や気持ちには、できうる限りで寄り添いたいと思っています。
『二人の思い』を引き出す髙井さんのウェディングフォト例
髙井さんに、構図やライティングを活かしてどのような自然なウェディングフォトが撮影できるのか、詳しく伺いました。
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髙井さん:“二人だけのドラマ”がショットで伝わるように、事前カウンセリングを行います。さまざまな要望のヒアリングや衣裳合わせを通して、スタジオセットや撮影の方向性を決定していきます。
打合せは初回見積りのと衣裳合わせで、撮影本番以外に2度ほど来店していただきます。二人の予算や衣裳に合わせ、撮影イメージを作っていくのにとても重要な時間です。
【スタジオ撮影】さまざまな工夫でこんな写真が撮れる
天気や気候に左右されないのがスタジオ撮影の大きな強み。
周囲の視線も気にすることなく、二人の表情やポーズをじっくり集中して撮影できるのもメリットです。
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小物は持ち込み自由!最新トレンドに合わせスタジオでの貸出用意
髙井さん:新宿店では小物の持ち込みは自由です。ラブオブジェ、ガーランド、ブーケなどを手作りして持ち込むことも可能です。スニーカーなど靴の持ち込みや、趣味のもの(フットサルなど)の持ち込みも多いですね。
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髙井さん:スタジオでもお貸しできる小物がありますので、何も持ってこなくても、小物を生かした撮影が可能ですよ。例えばチェアサインやジャケット、スニーカーなど。トレンドに合わせて、貸出できる小物も常に新しく用意しています。
ファッショナブルな写真を撮るためのコーディネート
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髙井さん:最近は衣裳の上から羽織ものやジャケットを合わせたフォトが人気なんです。ジージャンのようにカジュアルではなく、キレイ目のジャケットを合わせるのが流行しそうです。スタジオにはジャケットの用意もあります。また、ウェディングスーツのニーズも増えています。海外フォトトレンドは、韓国のウェディングフォトがやはりトレンドに乗りやすい傾向なので、ファッショナブルなフォトを撮りたい方はSNSなどでチェックしてみてください。
人気の和装フォトは『はこせこ』や襟の色合わせ、髪型でアレンジ
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髙井さん:結婚式当日はウェディングドレスを着るので前撮りは和装を選ぶ方が多く、新宿フォトスタジオでも和装が人気です。そこで、はこせこや襟元で着こなしをおしゃれにアレンジした、モードなコーディネートのフォト撮影をおすすめしています。
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髙井さん:ウェディングフォト撮影に合わせる和装ヘアは、結婚式本番のようなカチッとした髪型ではなく、ふわっとナチュラルなヘアスタイルが主流になっています。白無垢は洋髪の上からでも綿帽子がつけられるので、クラシカルな撮影後に綿帽子を脱いで、ナチュラルにアレンジする撮影もできるんです。
【ロケーション撮影】美しい景色で二人のナチュラルな表情を撮影
ロケーション撮影では美しい景色を背景に、大胆な構図やアイデアで、ストーリー性のあるドラマティックな撮影が楽しめます。
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人気ロケーションの東京タワーや東京駅の撮影は芝公園スタジオで受付。スタジオでヘアメイク後に現地までタクシー移動なので、申し込みは希望のロケーションから近いスタジオでの申し込みがおすすめ。指名したいフォトグラファーが他スタジオに在籍している場合は出張撮影等もお気軽に相談を。
新宿フォトスタジオから移動可能なおすすめロケーション
ハウススタジオ『EASE』のロケーション使用料は1時間15000円から。
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髙井さん:新宿店から移動可能なロケーションで、撮影にとことんこだわりたい方におすすめしたいのが、目黒にあるハウススタジオ『EASE』です。欧米風のおしゃれな一軒家を貸切って撮影できるため、日本ではないような風景のフォト撮影ができますよ。
雨や雪の中の二人をドラマティックに演出
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ロケーション撮影当日の天気が曇り空で写真の出来映えが不安な場合も、カメラのホワイトバランスで空の色はある程度の調整が可能。
髙井さん:雨や雪の中のショットは、実際に雨の中での撮影を行ってはいません。ですが、スタッフが水をまいたりと撮り方を工夫し、まるで雪の中や雨の中にいるようなドラマチックなショットも演出可能です。
バイクや車をレンタルで用意して動きのある撮影
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髙井さん:車やバイクをリース、レンタルしての撮影も、動きがあって素敵です。アイデアや企画をお話してもらえれば、予算とともに二人の希望に沿った撮影を企画させていただきます。
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